妖精の花嫁

普通の生活

神社に通う事が多くなった俺は
先輩からスクーターをもらった
スターターのバッテリーが切れてて
蹴飛ばさないとエンジンがかからない
キックをかけながら
アクセルをふかせると何回目かでドッドドドドと、音を立ててエンジンがかかった
まだまだ使える、、

代わりに先輩に
「晃、今度、ボランティアで就業児童の勉強を見てやっててさ
そのスクーター使えば距離も近いし、ガソリン代くらいの金額はもらえるから、、」
しまった、、、先輩に嵌められたかも？
ただほど怖いものは無い！

さいわい神社に隣接した小学校だし夏休みに入るまでの短期間だったので
受けることにした



いろいろあったが
提出したレポートも突っ返されることもなく
単位は無事に取れそうだ 


就職先は、、、、神主ができるなら
真面目に考えてみよう

おっさんに聞いたら
逃げ切れたら
ここの神主後継として修行する事を約束してもらえた

「逃げ切れたらな、逃げる力がなければ、、、」
わあってるよ！逃げなきゃ
攫われるからな

最近はうっすらとしか見えてない
見えた時に、怖い恐ろしさも感じるようになって
魅入られていると言われてる
理由もわかった
あれは怖いもので
普通は忌避して
見えてても見えていることを拒否するものらしい
それでも
時々、マティアスを懐かしく思う

そして
見かけるて、その感覚に異質な物と関わってると感じるようになった

「あれ？晃の気配がする、、、会いたいなぁ、どうして会えないのかな？」
そんなささやき声がするときは
たまらなくなる。

おっさんに話すと
「お前はどちらの世界に居たい？」と聞かれた
大学の友人と上手くやってる、
最近はコンパに参加は減ったが
それなりに楽しい

「お前を本気で呼ぶ友人はいるか？！」
え？、、「友達は、友達だろ？」
「しまった、わしのミスだ、そなたの性格なら、親友を作っておると思っておった！」

何が悪いのか？
飲み友達のおつさん
神主が焦っている

深い友人はいない
彼女もいないよ！
広く浅く、たくさんいるぜ？そういうもんだろ？
あの事件があって
深くつきあったのは
神主のおっさんにくらいかも
だから
おっさんの後継になることを考えたが
マズかったか？