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第196話 アリシナとクレーシアのパーティー 前編

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イールスは、バロン達と迷宮探索や兵士達も迷宮に連れていき、鍛練の日々を過ごしている

アリシナとクレーシアの誕生パーティーの日になり、イールスは馬車でエストリアナ子爵家の屋敷に向かい、馬車から降りると、執事に招待状を差し出している
「イールス様、ご来訪感謝いたします。アリシナ様とクレーシア様より伺っています。すぐに案内致します」
執事が笑顔で頭を下げて言うと、侍女が慌てて案内してくれる

部屋に入ると、アリシナとクレーシアとフレシカが話している
「アリシナ様、本日はパーティーの招待感謝申し上げます。 お美しいお姿を拝見できて嬉しく思います。これからも御健康に過ごされることを祈っております。こちらはささやかなプレゼントです」
イールスが頭を下げながら箱を差し出す
「イールス様、嬉しいです!!」
アリシナが嬉しそうに受け取り、早速開けようとしている
「クレーシア様、本日は誕生パーティーの招待感謝申し上げます。お美しい姿を拝見できて嬉しく思います。これからも御健康に過ごされることを祈っております。こちらはささやかなプレゼントです」
イールスが丁寧に挨拶をしてもう一つの箱を差し出して、クレーシアが受け取る
「イールス様、今日お会いできて本当に嬉しく思います。プレゼントも嬉しく思います」
クレーシアが優雅に挨拶をしてから、椅子に座り、箱を開けている
「フレシカ様、本日もお美しい姿を拝見できて嬉しく思います」
イールスが丁寧に挨拶をしている
「え! 毛皮のコート!!」
アリシナが箱の中身を見て手に取っている
「同じコートですか? 凄く高そうです」
クレーシアが笑顔でコートを手に持っている
「迷宮で取れた、ウサギの毛皮で仕立てて貰いました」
イールスが笑顔で説明していると、クレーシアが手紙に気が付いて読んでいる
「え! メサリア様が同じコートを着て出掛けたい!!」
クレーシアが驚いて叫ぶと、アリシナも中の手紙を読んでいる
「え! いつの間に…」
イールスが驚いている
「どうしましょう…メサリア様と出掛けるなんて…無理です」
アリシナが驚きながらイールスを見ている

エリーゼマリーナがやってくる
「エリーゼマリーナ様、本日もお美しい姿を拝見できて嬉しく思います」
イールスが丁寧に挨拶をしている
「イールス様、事情は伺いました…アリーオ御兄様には、キツく言ってあります。 イールス様…本当に申し訳ありません」
エリーゼマリーナが頭を下げて言うと、アリシナとクレーシアとフレシカが驚いている
(何が有ったのですか? エリーゼが謝るなんて…イールス様)

「エリーゼマリーナ様頭を上げて下さい…全部国王陛下の勅命ですから…国家機密になってます」
イールスが苦笑いしている
「アリーオ御兄様を通して、許可を取りました。 アリシナとクレーシアとフレシカには伝えた方が良いと…」
エリーゼマリーナが説明していると、セーレンが部屋に入ってくる
「イールス、許可は出ています。流石に友達に伝えないのは無理が有りますから…」
セーレンが入ってくると、クレーシアとアリシナとフレシカに約束をさせている

「実は出征する事になりました。ユリアリース王女殿下の護衛隊に合流します…」
イールスが説明をしていると、アリシナが泣きそうになっている
「イールス様…帰ってきますか…」
アリシナが絶望したように呟く
「怖いのは…ゴブリンを殲滅して…英雄になって帰ってくるか…ユリアリース王女様に言い寄られる事が心配です」
セーレンが少し呆れ気味に言うと、クレーシアが驚いている
「イールス様なら、きっと帰ってきます! もし帰ってこなかったら、アリーオ御兄様と2度と口を聞きません」
エリーゼマリーナが少し怒ったように言う

「クーセス御兄様も出征するので、忙しさ解りますが…レズムード伯爵家が出征するなんて聞いてませんでした」
フレシカが困惑している
「レズムード伯爵家は軍を起こしてないです。国王陛下からの命令でイールスが軍を起こせない状態です。 イールスが本気で軍を起こしたら、何家の家が合流するか…そもそもアリーオ殿よりも兵を集めそうで、王家が発表を遅らせています…イールスの本隊は70人程ですが騎士団から200人程の部隊が合流します。イールスが本気で軍を起こしたら万の軍勢になります」
セーレンが呆れながら言う
「え! イールス様の護衛が少ないです! 御父様に掛け合います」
クレーシアが驚いている
「勅命で出征の予定に無い家からの援軍は認められません…侯爵家も伯爵家も援軍を出せずに困ってますから…残存戦力を残す作戦です…副官が必要なのに…」
セーレンが困ったように説明すると、クレーシアとアリシナが不満そうにしている
「副官…クーセス御兄様に相談します」
フレシカが思い付いた様に言う
「クーセスですか? アリーオ隊の支援部隊ですね…イールスと顔見知りなら…アリーオに伝えますね」
セーレンが笑顔で言う
「クーセス御兄様にお願いします」
フレシカが笑顔で言う
「フレシカズルい」
アリシナが不満そうに言うと、クレーシアも頷いている

イールスがパーティー会場に向かうと、イールスを見た令嬢達がイールスに挨拶をする為に集まってくると、イールスが一人ずつ挨拶をしている

アリシナとクレーシアの元にも多くの祝いの言葉を伝えに人が集まっている。アリシナとクレーシアは少し元気無さそうに対応している

パーティーが終わり、イールスが令嬢達を見送っている
「イールス様、奥様がお会いしたいそうです」
執事がやってくると、イールスに伝え案内していき、イールスが部屋に入ると、夫人がイールスを睨んでいる
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