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第173話 ブライドルの婚約パーティー 中編

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エリーゼマリーナがイールスの元に向かっていると、気が付いた令嬢が道を開けている
「イールス様、来られるなら教えて欲しかったです」
エリーゼマリーナが笑顔でイールスを見ている
「エリーゼマリーナ様、本日も美しい姿を拝見できて本当に嬉しく思います」
イールスが丁寧に挨拶をすると、エリーゼマリーナの周囲の令嬢達にも挨拶をしている
「アリシナとフレシカは?」
エリーゼマリーナが周囲を見ている
「まだお会いしてませんが…」
イールスがエリーゼマリーナを見ている
「入口で待っていましたが…何故ですか?」
エリーゼマリーナが驚いている
「昼間からブライドル様とブライゼルス様とフィーネリーゼ様に挨拶をしてから、待機室で休憩をしていました」
イールスが笑顔で説明している
「昼間から!! イールス様が早く来ていたから…アリシナが知ったら、叫びそうですね」
エリーゼマリーナが驚いたように呟くと、クレーシア達がやってくる
「やっとここまで来れました」
クレーシアがイールスを見て言う
「クレーシア様、本日も美しいお姿を拝見できて嬉しく思います」
「イールス様、グレイス御兄様から聞いて慌てて来ましたけど…何時もよりも多くないですか?」
クレーシアが苦笑いしている
「令嬢様が多くて挨拶が終わりません…少し歩きながら挨拶をしているのですが…」
イールスが苦笑いしていると、シリカローレンが苦笑いしている
「イールス様が向かう方で待っていた方が良かったですね…アリシナ大丈夫かしら」
クレーシアが入口の方を見ている

アリシナとフレシカは令嬢の集まりに中々進めず、アリシナが泣きそうになっている
「アリシナ、あっち…ロイホール様です」
フレシカがロイホール達を見付けて言う
「イールス様の方に行きたいのに」
アリシナが泣きそうになりながら言う
「アリシナ、イールス様ならきっと見付けてくれたら向かってきてくれます。 1度ロイホール様と挨拶をしませんか?」
フレシカが泣きそうなアリシナを見て言うと、アリシナの手を引っ張って人混みを出てロイホールの方に歩いていく

「アリシナ様、フレシカ様、お会いできて嬉しく思います」
ロイホールがアリシナとフレシカを見て挨拶をしていると、アリシナが人集りを見ている
「ロイホール様もお元気そうで良かったです。イールス様はあそこですよね?」
フレシカがロイホールに挨拶をしながら人集りを見ている
「はい、徐々にこっちに向かってきています」
ロイホールが笑顔で言う
「やっぱり…後ろから追いかけても無駄ですよね」
フレシカが苦笑いしている
「アリシナ様、フレシカ様、御一緒して宜しいですか?」
レイストレアが微笑みながら言う
「すぐに行きたいのに」
アリシナが人集りを見ながら言う
「少し近付き待ちましょうか? イールス御兄様なら、歩きながら挨拶をしていますので」
ロイホールが笑顔で言うと、ロンドルホークも頷いている

イールスは挨拶をしながら歩いていくと、視界にアリシナ達を見付けると、挨拶をしながら歩いていく
「イールス様!!」
アリシナが大きな声で言うと令嬢達が振り返り、アリシナを見ていると、注目を集めてアリシナが真っ赤になっている
「アリシナ様、本日も美しいお姿を拝見できて嬉しく思います。フレシカ様、本日も美しいお姿を拝見できて嬉しく思います」
イールスがアリシナとフレシカに挨拶をすると、エリーゼマリーナとクレーシアが微笑みながら見ている
「近付けなくて困ってました!!イールス様、何処から入ったのですか? 入口で待っていたのに」
アリシナが悲しそうにイールスを見ている
「昼間から待機室で休憩をしていました。ブライドル様にも挨拶を済ませたので会場に来ました」
イールスが笑顔で説明している
「教えて下さい!! もうイールス様!! グレイス御兄様が教えてくれなければ、気が付きませんでした!!」
アリシナがイールスを見詰めながら叫び、令嬢達が微笑みながら見ている
「アリシナは、後ろから追いかけましたが、近付けなくて泣きそうになっていました」
フレシカが笑顔で言うと、アリシナがフレシカの顔を見ている
「アリシナ、それは無理です。エリーゼマリーナ様で無いと後ろから近付けません」
クレーシアが笑いながら言う
「クレーシアもう居たの?」
アリシナが驚いている
「エリーゼマリーナ様が近付いているのを見付けて慌てて、後を追いましたから」
クレーシアが笑顔で説明していると、アリシナが怒ったようにクレーシアを見ている

イールスは令嬢達と挨拶を次々としている間に、リーシアノリアにロイホールと話して貰える様に頼み、リーシアノリア達がロイホールの方に歩いていき、ロイホールと挨拶をしている。イールス達はロイホール方にゆっくり進みながら近付いていく
「イールス様、やっと挨拶が出来ます」
レイストレアが笑顔でイールスを見ている
「レイストレア様、本日も美しいお姿を拝見できて嬉しく思います」
イールスが丁寧に挨拶をする
「本当に近付くのが難しかったです。イールス様」
レイストレアが笑顔でイールスを見ている
「今日は人が多くで何時もより時間が掛かりました」
イールスが笑顔で言う
「そうですか? イールス様の周囲だけ人が多いだけです」
「え! そうなのですか? 人が多いと思ってました」
イールスが周囲を見ていると、エリーゼマリーナ達が笑い始める
「会場の令嬢がほとんど集まっていますから…イールス様疲れてないですか?」
「実は挨拶ばかりしていて、少し疲れています」
イールスがレイストレアが見て言う
「イールス様、本当に解ってますか? イールス様が歩いていると人が集まります。この大きなパーティーで人を集めすぎるのは、問題になりかねないです」
エリーゼマリーナが呆れたように言う
「そうです!! 話す時間が少なすぎます」
アリシナがイールスを睨んでいる
「イールス様は少し抜けています」
クレーシアが笑みを浮かべて言う
「自覚してください、もう自分から挨拶に向かおうとしないで下さい!! 多くの人が挨拶を出来るように止まっていてくれた方が、列が出来るだけ済みます」
フレシカがイールスを見て言う
「え? 挨拶回り終わったから、ここを目指して進んでいただけですけど」
イールスが苦笑いしている
「挨拶をしないで、ここまで来てください!もう!! イールス様!!」
アリシナがむくれながら言うと、周囲の令嬢達も同意している。ロイホールが笑っている
(イールス御兄様、挨拶し過ぎです。 全員に挨拶をしながら歩いていたら、大変な事になります)

ブライドルとフィーネリーゼの方に1人の令嬢が近付き、フィーネリーゼを睨んでいる
「ブライドル様お久し振りですわ」
令嬢がブライドルに挨拶をする
「久し振りだな! 元気そうだな! 婚約者のフィーネリーゼだ」
ブライドルが笑顔で言うと、フィーネリーゼが挨拶をしている


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