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第172話 ブライドルと婚約パーティー 前編

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ブライドルとフィーネリーゼが会場に戻り、サビーネリーゼもフィーネリーゼの後を追って会場に戻っていくと、イールス達もそれぞれ会場に向かう

イールスは会場を見渡してから歩き始める
「ルーゼント伯爵様、本日は御尊顔を拝見できて本当に嬉しく思います」
イールスがルーゼント伯爵と夫人を見付け挨拶をする
「イールス、色々面倒な事になっているみたいだな! シンシリアが笑っていたぞ」
ルーゼント伯爵が笑顔でイールスを見ている
「大変申し訳ありません。 多くの方に迷惑をお掛けしています」
イールスが頭を下げて言う
「リーシアを貰ってくれるのか?」
ルーゼント伯爵が笑顔で言うと、夫人が笑い始める
「大変申し訳ありませんが、下賤な身の未熟者ですので、御遠慮申し上げます。お戯れでおっしゃられて、リーシアノリア様の品を損なう事になるのは、大変申し訳ないと思っています」
イールスが丁寧に頭を下げている
「相変わらずだな! あの親でこのような礼儀正しい男に成長出来たものだ!!」
ルーゼント伯爵が笑いながら言うと、夫人も笑っている

え? 既に知っているのか…面倒にならないのかな?

「下賤な身の未熟者ですので、礼儀作法も幼稚で大変申し訳ないと思っております」
「シンシリアとリーシアノリアにも挨拶をしてくれ」
ルーゼント伯爵が笑顔で言うと、イールスが頭を下げてから、シンシリアの方に歩いていく
「イールス来ていたのですね、イールスこの様な策略なら、先に教えなさいですわ」
シンシリアが笑顔でイールスを見ている
「シンシリア様、本日も美しいお姿を拝見できて本当に嬉しく思っております。 同じ趣味ですぐに仲良くなりましたので良かったと思っております」
イールスが丁寧に挨拶をしている
「本当に早く教えなさいね! リーシア、イールスと一緒に挨拶回りしてきなさい」
シンシリアがリーシアノリアを見て言う
「はい! シンシリア御姉様」
リーシアノリアが嬉しそうに歩いてくると、レミイリーナと何人かの令嬢が後を付いてくる
「リーシアノリア様、本日も美しい姿を拝見できて本当に嬉しく思います」
イールスがリーシアノリアに挨拶をすると、イールスは一人ずつ丁寧に挨拶をしてから歩き始める

次々と挨拶をしてから、多くの令嬢が集まる方に歩いていくと、イールスを見付けた令嬢達が集まり始める
「イールス、相変わらず多くの令嬢を連れているな…」
グレイスがイールスを見付けてイールスの方にやってくる
「グレイス様、本日もお元気なお姿を拝見できて嬉しく思います」
イールスが丁寧に挨拶をしていると、令嬢達が見ている
「クレーシアもそろそろ来るだろうが…アリシナに会わなかったのか? 入口で待っていたが…」
「昼間から来ていましたので、まだ会ってなかったです。申し訳ないと思っています」
イールスが頭を下げながら言う
「伝えたら急いで来るだろう…イールスの居場所はすぐに解るからな」
グレイスが周囲を見て言うと、令嬢達の視線が集まっている。シリカローレンが笑顔で近付いてくる
「イールス様御尊顔を拝見できて本当に光栄に思っております」
シリカローレン達が丁寧に挨拶を始める
「シリカローレン様、本日も美しいお姿を拝見できて本当に嬉しく思います」
イールスが丁寧に挨拶をしていると、次々と令嬢達と挨拶をしている

ロイホールとロンドルホークは何人かの令嬢に挨拶をしてから、軽食を食べながら会場を見ている
「あの人集りは…イールス御兄様」
ロイホールが令嬢の塊を見て言う
「どんどん大きくなってます…サビーネ御姉様が王国一の人気と言うのも納得します」
ロンドルホークが人集りを見て呟く
「まだまだ大きくなりそう」
ロイホールが呟くと、別の人集りがイールスの方に向かっているのを見ている
「え? あの人集りは?」
ロンドルホークが驚いている
「エリーゼマリーナ様だと思います…近付いたら大変な事になりそう」
ロイホールが苦笑いしている
「あ! ロイホール様」
レイストレアがロイホールを見付けて歩いてくる
「レイストレア様、お久し振りです」
ロイホールが笑顔で挨拶をしていると、ロンドルホークも慌てて挨拶をしている
「あの人集りはイールス様ですよね」
レイストレアが人集りを見て言う
「リーシアノリア様も居ましたので、そうだと思います」
「挨拶をしたかったのですが、すぐには無理そうです」
レイストレアが苦笑いしている
「こっちに向かってきていますので待っていた方が良いと思います」
ロイホールが人集りを見て言うと、入口の方からアリシナとフレシカが歩いて近付いていくのを見付けている

フィーネリーゼは挨拶に疲れながら会場を見ていると人集りを見付けて驚いている
「フィーネリーゼ様どうかしたのか?」
ブライドルがフィーネリーゼの様子を見て聞く
「凄い令嬢の集まりですね」
フィーネリーゼが驚きながら言う
「あれはイールスだな!! まだまだ大きくなるぞ!! イールスに近付けなくなるからな!! 」
ブライドルが笑いながら言う
「え! あの中にイールス君が居るのですか!!」
「イールス目当てだな!! 既に10人の令嬢から婚約を申し入れられたと聞いているぞ!! アリシナも大変な男に恋をしたものだな」
ブライドルが嬉しそうにアリシナの事やイールスの周囲の令嬢について話している
「え! イールス君の婚約者誰になるのですか?」
「イールス次第だ!! あ! アリシナ達がイールスに近付いていくぞ」
ブライドルがアリシナ達を見付けて笑顔で言うと、フィーネリーゼが信じられない様にイールスの周囲の令嬢達を見ている
(籠絡なんて絶対に無理だったのでは? 御父様は知らなかったのですか? あの人達を敵に回したら…本当に社交界から追放されます…イールス君がそんなにもてるなんて知りませんでした)
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