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第105話 ビーレルバウムの調査終了?

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その後もイールスは魔物を倒しながら、山を探索続け、村人と相談をしてから、ビーレルバウム男爵家の町に戻ってくる
「シリカローレン様、お出迎え感謝します。山の探索は終わりました」
イールスが笑顔で言うと、ローレルベウムが後ろで苦笑いしている
「イールス様、王宮薬師様達は王都に帰りましたが、何か有りましたか?」
シリカローレンが苦笑いしながら聞く
「何か言ってませんでしたか?」
「え! それが…本当に魔物が徘徊する山に入るなんて聞いてないと、憤り怒っていました」
「当たり前の事ですが…王都に戻ったら魔法研究院に報告しておきます」
イールスが笑顔でシリカローレンを見ている
「シリカローレン様、申し訳ありませんが…イールス様は何者ですか?」
ローレルベウムが頭を下げながら言うと、シリカローレンが困ったようにイールスを見ている
「只の養って貰っている半人前の未熟者です」
イールスが笑顔で言うと、護衛達が苦笑いしている
「半人前の未熟者が余裕で魔物を片っ端から斬っていたのですか?」
「弱い魔物を沢山倒して、本当に申し訳ありません」
イールスが頭を下げながら言うと、ローレルベウムが苦笑いしている
「後程、部屋で話しましょう」
シリカローレンがイールスとローレルベウムを見てから言うと、ローレルベウムが頷いている

イールスとシリカローレンが部屋に戻り、ロイホールが笑顔で待っている
「イールス御兄様、お帰りなさい」
「ロイホール様もお元気な姿を拝見出来て嬉しく思います」
イールスが頭を下げながら言うと、シリカローレンが驚いている
「山は結構な魔物がいましたが、管理できたら薬草の群生地に戻りそうです。研究者と一緒に研究をする事を勧めます」
イールスが詳しく説明している。シリカローレンとロイホールが真剣に聞きながら、頷いている

「イールス御兄様、村や畑を見学させて貰いました。 布を織るのも見学しましたが、本当に大変な仕事と思います。 あの布を安く扱う何て許したくないです」
ロイホールが留守の間見てきた事を説明している
「布も貴族など向けなら、色を考える必要も有りますが…安く出来る布も必要ですから、等級はそのままで高級品は王都で売った方が利益が出ると思います」
イールスが聞いた内容から考えながら言う
「はい!イールス御兄様!」
ロイホールが笑顔でイールスを見ている
「イールス様、商人の件ですが、この3人は後ろ楯が無いので、取り扱う商品が少ないと解りました。 評判も中々良いそうです」
シリカローレンが笑顔で調べた内容の説明をしている。イールスが取り扱っている商品の内容やどの範囲で商売をしているか詳しく聞いている

「シリカローレン様、その3人を呼び出しましょう。3人をまとめて、レズムード伯爵家側とレセールバウス子爵家側とビーレルバウム男爵家周辺に別れて商売をして貰いましょう」
イールスが説明を始めると、ロイホールとシリカローレンが頷きながら聞いている
「すぐに呼び出します」
シリカローレンが笑顔で出ていこうとする
「シリカローレン様、伺いたい事が有ります」
「え! 何でしょうかイールス様」
シリカローレンが驚いてイールスを見ている
「騎士や兵士を辞めさせられた人は、どのぐらい居ますか? 実力が有れば、商隊の護衛として雇いませんか?」
イールスが笑顔で言うと、バロンの事を伝えている
「ローレルベウムに聞いてみます。もし雇って貰えるなら、きっと忠誠を誓うと思います」
シリカローレンが考えて笑顔で同意している
「イールス御兄様、人を雇うなら、先に費用が必要です。それに山の管理も有りますから」
ロイホールが考えている
「ロイホール様、その通りです。山の管理の最初の資金は、今回討伐した魔物の素材を売った代金にします。足りなければ、稼いだ費用から出しますから、男爵家に迷惑は掛からないです」
イールスが説明をしていると、ロイホールが頷いている

ローレルベウムが呼ばれて入ってくる
「ロイホール様、お会いして頂いて光栄に思います。 シリカローレン様、御用とは?」
ローレルベウムが入ってきて、丁寧に挨拶後シリカローレンを見ている
「バロンの様に騎士や兵士を辞めた人の中で信用出来る人を集めて下さい」
シリカローレンが微笑みながらローレルベウムを見ている
「それならすぐに集められますが、何をさせるのですか?」
ローレルベウムが不思議そうに聞く
「ローレルベウム様説明します。 商隊を作り、その護衛兼監視を頼みたいと思います。人数が多ければ、山の管理をして貰う為に雇います。兵士の数も限られていますから」
イールスが淡々と説明をしている
「雇うのは良いですが…男爵家には原資が有りません」
ローレルベウムが苦笑いしている
「今回の討伐した魔物の素材の売却費用を当てて下さい」
「え! あの素材で…それはイールス様の個人的な取り分です」
ローレルベウムが驚いている
「全部使って下さい、足りなければすぐに用意します」
イールスが笑顔で説明をしている
「失礼ですが…イールス様は何者ですか?」
ローレルベウムが苦笑いしている
「イールス様、お伝えしてもよろしいですか?」
シリカローレンが苦笑いしていると、イールスが頷いている

「ローレルベウム、イールス様は、レズムード伯爵家の次男になります。ロイホール様の御兄様です」
「え!!レズムード伯爵家の!! 大変申し訳ありません」
ローレルベウムが慌てて頭を下げている
「ローレルベウム様、下賤な身の上、半人前の未熟者です。畏まる必要は有りません」
イールスが慌てて言う
「は? 下賤な身? 未熟者?」
ローレルベウムが苦笑いしている
「ローレルベウム、気持ちは解ります。この性格の所為でとんでもない事をしてしまいました。 一生後悔して生きていきます。 イールス様は本当に素晴らしい人です。 ローレルベウム秘密にする事だけは、約束して下さいね」
シリカローレンが微笑みながらローレルベウムを見ている
「シリカローレン様が言うなら…しかし半人前の未熟者だけは認められません! タイガーやロックベアを瞬殺する実力者を半人前と言えませんから!!」
ローレルベウムが考えてから言う
「たまたま弱い個体だったと思います。 運が良かっただけです」
イールスが笑顔で言うと、ロイホールが笑っている
「いつもこの調子ですので、何も言わずに約束だけしてください。次は有名になりたくないと言います」
ロイホールが笑いながら言うと、シリカローレンが頷いている。ローレルベウムが呆れたように頷いている
(まさか、レズムード伯爵家の次男様とは…バロンは、とんでもない人に忠誠を誓ったと後悔するだろうが…資金を簡単に使わせて貰えるなら、左遷された騎士ならすぐに呼び出せるが…今後の事も考えておいた方が良いのか? レズムード伯爵家が後ろ楯なら安心して人も集められるな…イールス様だけは油断しないようにしよう)
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