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第2章『ガイ-過去編-』
第113障『電波、放射、熱籠り』
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【4月1日、18:35、フリージア王国、城下町、港、船着場にて…】
「死ね。」
桜田は隠し持っていたプロジェクターで霧に『死ね』の文字を表示させた。霧という大画面に急に表示される文字。それを目で追わないはずが無い。出口と木森の脳機能は終わりを迎える。はずだった。
「えっ……」
しかし、いつまで経っても文字は表示されない。それどころか、プロジェクターから射出される光が止んだ。
「(まさか…故障…⁈)」
桜田は故障を疑った。しかし、そうではない事を桜田は確信する事となる。それは、桜田の四肢切断と共に。
「あッ……が……ッ…‼︎」
桜田は地面に倒れた。切断された四肢からは大量の血が流れ出る。
「(何が起こった…)」
地面にうつ伏せに倒れた桜田は地面に落下した自身のスマホ画面を見た。そこに表示される異常にも。
「(電波が切れた…)」
するとそこへ、一人の男がやってきた。
「残って正解だった。」
それは白鳥組幹部の一人、一善だった。幹部連中は陽道と共に先を急いだと思っていた桜田は困惑した。それは出口と木森も同じだったようだ。
「な、何故、貴方がここに…」
「そんな事はどうでも良い。それより早く自分達の仕事をしろ。」
怯える様子で尋ねた木森に対して、一善はそう言った。そして、目で『桜田を殺せ』と促す。
「は、はい…」
木森が桜田に銃口を向けたその時、彼女に向けて手斧が飛んできた。一善はその斧を掴んで止めた。
「よくもやってくれたなテメェら…!」
それはフリージアの水夫達。仲間を殺された事に怒り心頭しているようで、数十人のゴツい水夫達が波止場にいる一善達をゆっくり追い詰める。しかし、その中には一善達の異様な雰囲気を察して、抑制する水夫の姿も。
「やめろバッカス!そいつらなんかやべぇぞ…!」
「止めるなニキ!仲間殺されてんだぞ!死で償ってもらおうじゃねぇかよぉお!」
数人の水夫達が一善に向かって襲いかかる。
「仲間意識か…」
ポツリと呟く一善。その手にはスマホが握られている。
「良いものだ。」
そして次の瞬間、一善に襲いかかった数人の水夫達の体がバラバラに切断された。
「んなッ⁈」
それを見た水夫達は驚き、慄いた。そして、先程の察しの良い水夫が叫んだ。
「ハンディーキャッパーだ!不用意に近づけば死ぬぞッ!」
それを聞いた水夫達は後退りをした。それを見た一善は失望の眼差しを向けた。
「なんだ?どうした?かかって来ないのか?お前達の言う『仲間』とは、その程度のものだったのか?」
一善は少し怒ったような口調で話し続け、後退る水夫達に近づく。
「やはり組織なんて何処も同じ…結局はテメェらの保身しか考えない…ゴルデンも、外も、同じじゃないか…!」
すると次の瞬間、海の方から濃霧が一善たちを襲った。辺り一面、白に覆われる。
「今のうちだ!逃げろ!」
ニキと呼ばれる察しの良い水夫の発言を聞き、水夫達は逃げ出した。
「くそッ…!」
バッカスと呼ばれるリーダー格の水夫も渋々その場から退散した。
しばらくした後、霧が少し晴れ、景色が露わになった。そこでやっと、一善たちは気がついた。そう。桜田が居なくなっている事に。
「秋……」
出口は複雑な表情で切断された桜田の四肢を見ていた。
【フリージア王国、城下町、港、とある大型倉庫内にて…】
角野と不知火が桜田の四肢の止血をしていた。
「ぐッ…あ"あ"ぁッ…‼︎」
先ほど発生した濃霧は不知火が海水を蒸発させて作ったもの。桜田を助ける為のものである。そして、桜田の救出は成功した。
「ごめん…ごめん、秋…‼︎」
角野は謝りながら桜田の止血を続ける。
「キツくしないと、血…止まらないから…ごめん…‼︎」
激痛で声を上げる桜田。一方、不知火はタレントで濡れた服を乾かしていた。桜田は波止場に居た為、救出は海から。よって、三人の服は海水まみれだった。雪国で揺れた服を乾かさないのは自殺行為。故に、不知火は全員の服を乾かす必要があったのだ。
「ハァ…!ハァ…!奴の…」
その時、桜田は息を切らしながら話し始めた。
「一善の…タレント……ゔぅッ…‼︎電波だ……」
「電波…?」
「ハァ…ハァ…奴が…タレントを使った…二回とも…電波が切れた……おそらく奴は…電波を刃物か何かに性質変換している…」
それを聞いた角野と不知火は恐怖した。もしそれが本当ならば、敵は見えない凶器で自分達を襲ってくる事になる。防御は当然、回避などできない。
「ただ精度は良くない…僕が生きてるのが証拠だ……」
桜田は痛みを誤魔化すかのように、考えを巡らせた。
「(問題は仕組みだ。どういった仕組みで電波を武器に変えているのか。それがわからなければ対処のしようがない。)」
桜田は電波というものについて考えた。
「(本来なら、電波は人体を貫通しない。刃物に性質を変えただけで、果たして人間の肉や骨をこうも容易く切り落とす事なんてできるのか?)」
その時、桜田はとある事を思い出した。それは一善が水夫からの斧を受け止めた時。
「(一善はあの時、水夫が投げてきた斧を直接手で受け止めた。何故、タレントを使わなかった…?怪我をするかもしれない手で…?単に精度が悪かったからか…?それとも、手じゃないとダメだった…?もしかして…)」
桜田は自身の体を見た。体は無傷。それは何故か。桜田は一つの結論に至った。
「葉湖…」
桜田は角野に話しかける。
「試したい事がある…」
【数分後、倉庫外にて…】
一善,出口,木森が桜田達が身を潜める巨大倉庫前で立ち止まった。
「ここか。」
海からこの倉庫へ続く道には血の跡があった。桜田の血だ。一善でなくとも、桜田達がここに隠れている事は一目瞭然。倉庫から移動した様子もない。彼が動けば、多かれ少なかれ血の跡が残るからだ。しかし、相手は桜田。彼が無策でただ隠れているはずがない。それを察した一善は出口に命令する。
「あぁ…」
出口は頷き、一歩倉庫の方へと前に出る。すると次の瞬間、倉庫内から出口達に向けて火炎が放射された。不知火の『火炎PSI』だ。
しかし、その程度は一善も予想の範囲内。火炎が彼らの間合いに入ったと同時に、木森の条件獣が現れ、彼らの盾になった。
「(炎…相性は最悪…)」
熱には伝導・対流・放射の3つの伝わり方がある。一善が『最悪』と言うそれは放射。熱を持つ物体は全て電磁波を放射しており、物体に籠る熱量が多いほど放射される電磁波は強くなる。焚き火やストーブなどがそれである。また、一善が操る電波も電磁波の一種。つまり、火から放射される電磁波の影響で、一善が操るべき電波が狂ってしまうのだ。それほど、一善のタレントは繊細で、操作難度が高いという事。一善が『最悪』と思うのも無理はない。
「『角箱』!!!」
その時、別の倉庫に隠れていた角野が現れ、タレントを行使した。対象は一善。角野は鉄の大箱を創造し、一善をその中に閉じ込めた。そう。あえて一善だけを。
出口は現れた角野に向けてPSI弾を放つ。しかし、角野はすぐさま倉庫の裏へと逃げ去った。
「そういう事か…」
その時、一善は理解の呟きと共に、自身を閉じ込めた鉄箱から脱出してきた。
「試したな、桜田。」
一善はタレントを使用して鉄箱から脱出した。しかし、鉄箱は桜田の手足を切り取った時のような鋭利な切り口は見られない。あるのは鉄箱の溶けた跡。
説明しよう!
一善のタレントは『濃く吐く磁刃乱れ』!電波を操り、電波が吸収された箇所の熱を増加させる能力である!操作性能は悪く、同心円上に広がる電波を直線上に変換する程度。桜田の電子機器が通信障害を起こしたのもコレが原因だ。
そして、電波を吸収した物質の熱を増加させる事。これこそが謎の切断の理屈だ。先ほども述べたが、電波は電磁波の一種。そして、熱の伝わり方の放射。そう。電波を受けた箇所には熱が籠る。そして、一善はその熱すらも操作できるのだ。一善は対象に電波を放ち、その電波が触れた箇所の熱を増加させ、局所的に体内の水分を沸騰、体積を爆発的に増加させて破裂、切断していたのだ。だから、角野の鉄箱は溶かすしかできなかったのだ。鉄箱に水分は含まれていないから。
タイプ:操作型
【倉庫内にて…】
不知火に背負われた桜田は倉庫の中からその様子を見ていた。どうやら、一善のタレントの全てに気づいたようだ。
「(やはり、奴の切断は電波吸収時による熱。鉄の箱が溶けたのが良い証拠だ。そしてもう一つ、融解は人体切断…つまり、蒸発よりも時間がかかるという事。だから奴は、水夫が投げた斧を手で止めたんだ。鉄の斧の融解は時間がかかるから。)」
その時、桜田はニヤリと笑った。それはまるで、簡単な謎解きを一人で解けた時の幼児のような無邪気な笑顔だった。切断された四肢の痛みなど無かったかのように。
「試すのはもう終わりだ。」
「秋様…?」
「今度は倒しに行こうか…!」
「死ね。」
桜田は隠し持っていたプロジェクターで霧に『死ね』の文字を表示させた。霧という大画面に急に表示される文字。それを目で追わないはずが無い。出口と木森の脳機能は終わりを迎える。はずだった。
「えっ……」
しかし、いつまで経っても文字は表示されない。それどころか、プロジェクターから射出される光が止んだ。
「(まさか…故障…⁈)」
桜田は故障を疑った。しかし、そうではない事を桜田は確信する事となる。それは、桜田の四肢切断と共に。
「あッ……が……ッ…‼︎」
桜田は地面に倒れた。切断された四肢からは大量の血が流れ出る。
「(何が起こった…)」
地面にうつ伏せに倒れた桜田は地面に落下した自身のスマホ画面を見た。そこに表示される異常にも。
「(電波が切れた…)」
するとそこへ、一人の男がやってきた。
「残って正解だった。」
それは白鳥組幹部の一人、一善だった。幹部連中は陽道と共に先を急いだと思っていた桜田は困惑した。それは出口と木森も同じだったようだ。
「な、何故、貴方がここに…」
「そんな事はどうでも良い。それより早く自分達の仕事をしろ。」
怯える様子で尋ねた木森に対して、一善はそう言った。そして、目で『桜田を殺せ』と促す。
「は、はい…」
木森が桜田に銃口を向けたその時、彼女に向けて手斧が飛んできた。一善はその斧を掴んで止めた。
「よくもやってくれたなテメェら…!」
それはフリージアの水夫達。仲間を殺された事に怒り心頭しているようで、数十人のゴツい水夫達が波止場にいる一善達をゆっくり追い詰める。しかし、その中には一善達の異様な雰囲気を察して、抑制する水夫の姿も。
「やめろバッカス!そいつらなんかやべぇぞ…!」
「止めるなニキ!仲間殺されてんだぞ!死で償ってもらおうじゃねぇかよぉお!」
数人の水夫達が一善に向かって襲いかかる。
「仲間意識か…」
ポツリと呟く一善。その手にはスマホが握られている。
「良いものだ。」
そして次の瞬間、一善に襲いかかった数人の水夫達の体がバラバラに切断された。
「んなッ⁈」
それを見た水夫達は驚き、慄いた。そして、先程の察しの良い水夫が叫んだ。
「ハンディーキャッパーだ!不用意に近づけば死ぬぞッ!」
それを聞いた水夫達は後退りをした。それを見た一善は失望の眼差しを向けた。
「なんだ?どうした?かかって来ないのか?お前達の言う『仲間』とは、その程度のものだったのか?」
一善は少し怒ったような口調で話し続け、後退る水夫達に近づく。
「やはり組織なんて何処も同じ…結局はテメェらの保身しか考えない…ゴルデンも、外も、同じじゃないか…!」
すると次の瞬間、海の方から濃霧が一善たちを襲った。辺り一面、白に覆われる。
「今のうちだ!逃げろ!」
ニキと呼ばれる察しの良い水夫の発言を聞き、水夫達は逃げ出した。
「くそッ…!」
バッカスと呼ばれるリーダー格の水夫も渋々その場から退散した。
しばらくした後、霧が少し晴れ、景色が露わになった。そこでやっと、一善たちは気がついた。そう。桜田が居なくなっている事に。
「秋……」
出口は複雑な表情で切断された桜田の四肢を見ていた。
【フリージア王国、城下町、港、とある大型倉庫内にて…】
角野と不知火が桜田の四肢の止血をしていた。
「ぐッ…あ"あ"ぁッ…‼︎」
先ほど発生した濃霧は不知火が海水を蒸発させて作ったもの。桜田を助ける為のものである。そして、桜田の救出は成功した。
「ごめん…ごめん、秋…‼︎」
角野は謝りながら桜田の止血を続ける。
「キツくしないと、血…止まらないから…ごめん…‼︎」
激痛で声を上げる桜田。一方、不知火はタレントで濡れた服を乾かしていた。桜田は波止場に居た為、救出は海から。よって、三人の服は海水まみれだった。雪国で揺れた服を乾かさないのは自殺行為。故に、不知火は全員の服を乾かす必要があったのだ。
「ハァ…!ハァ…!奴の…」
その時、桜田は息を切らしながら話し始めた。
「一善の…タレント……ゔぅッ…‼︎電波だ……」
「電波…?」
「ハァ…ハァ…奴が…タレントを使った…二回とも…電波が切れた……おそらく奴は…電波を刃物か何かに性質変換している…」
それを聞いた角野と不知火は恐怖した。もしそれが本当ならば、敵は見えない凶器で自分達を襲ってくる事になる。防御は当然、回避などできない。
「ただ精度は良くない…僕が生きてるのが証拠だ……」
桜田は痛みを誤魔化すかのように、考えを巡らせた。
「(問題は仕組みだ。どういった仕組みで電波を武器に変えているのか。それがわからなければ対処のしようがない。)」
桜田は電波というものについて考えた。
「(本来なら、電波は人体を貫通しない。刃物に性質を変えただけで、果たして人間の肉や骨をこうも容易く切り落とす事なんてできるのか?)」
その時、桜田はとある事を思い出した。それは一善が水夫からの斧を受け止めた時。
「(一善はあの時、水夫が投げてきた斧を直接手で受け止めた。何故、タレントを使わなかった…?怪我をするかもしれない手で…?単に精度が悪かったからか…?それとも、手じゃないとダメだった…?もしかして…)」
桜田は自身の体を見た。体は無傷。それは何故か。桜田は一つの結論に至った。
「葉湖…」
桜田は角野に話しかける。
「試したい事がある…」
【数分後、倉庫外にて…】
一善,出口,木森が桜田達が身を潜める巨大倉庫前で立ち止まった。
「ここか。」
海からこの倉庫へ続く道には血の跡があった。桜田の血だ。一善でなくとも、桜田達がここに隠れている事は一目瞭然。倉庫から移動した様子もない。彼が動けば、多かれ少なかれ血の跡が残るからだ。しかし、相手は桜田。彼が無策でただ隠れているはずがない。それを察した一善は出口に命令する。
「あぁ…」
出口は頷き、一歩倉庫の方へと前に出る。すると次の瞬間、倉庫内から出口達に向けて火炎が放射された。不知火の『火炎PSI』だ。
しかし、その程度は一善も予想の範囲内。火炎が彼らの間合いに入ったと同時に、木森の条件獣が現れ、彼らの盾になった。
「(炎…相性は最悪…)」
熱には伝導・対流・放射の3つの伝わり方がある。一善が『最悪』と言うそれは放射。熱を持つ物体は全て電磁波を放射しており、物体に籠る熱量が多いほど放射される電磁波は強くなる。焚き火やストーブなどがそれである。また、一善が操る電波も電磁波の一種。つまり、火から放射される電磁波の影響で、一善が操るべき電波が狂ってしまうのだ。それほど、一善のタレントは繊細で、操作難度が高いという事。一善が『最悪』と思うのも無理はない。
「『角箱』!!!」
その時、別の倉庫に隠れていた角野が現れ、タレントを行使した。対象は一善。角野は鉄の大箱を創造し、一善をその中に閉じ込めた。そう。あえて一善だけを。
出口は現れた角野に向けてPSI弾を放つ。しかし、角野はすぐさま倉庫の裏へと逃げ去った。
「そういう事か…」
その時、一善は理解の呟きと共に、自身を閉じ込めた鉄箱から脱出してきた。
「試したな、桜田。」
一善はタレントを使用して鉄箱から脱出した。しかし、鉄箱は桜田の手足を切り取った時のような鋭利な切り口は見られない。あるのは鉄箱の溶けた跡。
説明しよう!
一善のタレントは『濃く吐く磁刃乱れ』!電波を操り、電波が吸収された箇所の熱を増加させる能力である!操作性能は悪く、同心円上に広がる電波を直線上に変換する程度。桜田の電子機器が通信障害を起こしたのもコレが原因だ。
そして、電波を吸収した物質の熱を増加させる事。これこそが謎の切断の理屈だ。先ほども述べたが、電波は電磁波の一種。そして、熱の伝わり方の放射。そう。電波を受けた箇所には熱が籠る。そして、一善はその熱すらも操作できるのだ。一善は対象に電波を放ち、その電波が触れた箇所の熱を増加させ、局所的に体内の水分を沸騰、体積を爆発的に増加させて破裂、切断していたのだ。だから、角野の鉄箱は溶かすしかできなかったのだ。鉄箱に水分は含まれていないから。
タイプ:操作型
【倉庫内にて…】
不知火に背負われた桜田は倉庫の中からその様子を見ていた。どうやら、一善のタレントの全てに気づいたようだ。
「(やはり、奴の切断は電波吸収時による熱。鉄の箱が溶けたのが良い証拠だ。そしてもう一つ、融解は人体切断…つまり、蒸発よりも時間がかかるという事。だから奴は、水夫が投げた斧を手で止めたんだ。鉄の斧の融解は時間がかかるから。)」
その時、桜田はニヤリと笑った。それはまるで、簡単な謎解きを一人で解けた時の幼児のような無邪気な笑顔だった。切断された四肢の痛みなど無かったかのように。
「試すのはもう終わりだ。」
「秋様…?」
「今度は倒しに行こうか…!」
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