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第2章『ガイ-過去編-』
第68障『後悔の先へ』
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【12月13日 、20:10、山口の家にて…】
山口が家に帰ってきた。そんな山口を祖母が出迎えてくれた。
「おかえり裕也。遅かったねぇ。」
「…」
「ご飯できてるよぉ。」
「…」
山口は無言のまま、自分の部屋へと向かった。
その様子を山口の祖母は怪訝そうに眺めている。
【山口の部屋にて…】
山口は壁に腰かけ、座った。
「(警察には連絡した…最初から、こうしてればよかったんだ…)」
山口はあの後、友人が出口邸に監禁されていると警察に連絡した。まともに取り合ってくれるかどうかは分からない。だが、山口にはそれしか出来なかったのだ。
「(後は警察がどうにかしてくれる…)」
山口は勘違いしていた。ハンディーキャッパー関連の事件を警察がどうこう出来る訳がない事を。さらには、国公認のハンディーキャッパー組織が起こした事件は国がもみ消してしまう。桜田達を止めるには、彼らと同じ、ハンディーキャッパーがどうにかするしかないのだ。
「(どうにか…してくれる…)」
いや、本当は山口自身もわかっていた。山口はただ、自分に言い聞かせていただけなのだ。もう、自分に出来る事はないと。山口はこの現状から逃避したかったのだ。
「(誰か…何とかしてくれよ…)」
山口が涙を流していると、山口の祖母が部屋の扉をノックした。
「ばぁちゃん…」
祖母は部屋に入った。
「ご飯、食べないのかい?」
「うん…」
「食べないと元気出ないよ?」
「うん…」
明らかに元気のない山口を見て、祖母は心配している。
「白マロちゃんが帰ってきたら、一緒に食べなさいな。」
「ッ……」
その名前を聞いた途端、山口はあの時の光景を思い出した。半身を喰い千切られ、切断口から血と臓物が飛び散るあの光景を。それを思い出した山口の顔がこわばった。その様子を見た祖母は山口に尋ねた。
「何かあったのかい…?」
「…」
しかし、山口は何も答えない。祖母も、それ以上は何も聞かなかった。
「とりあえず、ご飯は食べな。温めてくるから。」
何も聞かない祖母。それが逆に、山口に口を開かせた。
「俺は最低だ…」
それを聞いた祖母は足を止めた。
山口は話し続ける。
「危険だってわかってたのに…自分が楽しみたいってだけで、みんなを巻き込んだ…」
「そう…」
祖母は山口の肩に手を置いた。
「また明日、お友達に謝ればいいじゃない。裕也の友達ならきっと許してくれるよ。」
「もう無理なんだよ!!!」
再び、山口の目から涙が溢れ始めた。
「もう…取り返しがつかないんだ…!」
広瀬と白マロは死んだ。きっと、チビマルも有野もヤブ助も今頃は。
「やり直したい…」
そう呟く山口に祖母は言った。
「自分の犯した過ちから逃げちゃダメ。」
「…」
「過ぎた時間は戻らない。だから、人間は成長できるんだよ。進んで後悔しな。きっとそれが、裕也の武器になるはずだから。」
祖母の言葉が心に響く。しかし、それでも山口は前に進む事を躊躇った。また失敗したらどうしよう。今度は自分も死んでしまうかもしれない。怖い、と。
「俺には…無理だ…」
「無理じゃないさね。諦めなければ、人はなんだって出来るんだ。それを裕也が証明してくれたじゃないか。」
「俺が…?」
その時、祖母は山口を抱きしめた。
「子を産めない私に、こんな立派な息子が出来たんだから。」
山口の祖母、彼女の人生は後悔の連続だ。望まれぬ子として生を受け、親でもない男からの性的虐待、それによる不妊。そんな後悔に塗れた人生の中、彼女が勝ち取った唯一の希望、それが山口だ。
「ありがとね、裕也。」
その時、山口の目からまたもや涙がこぼれ落ちた。しかし、今回は後悔や悲しみからではない。祖母の優しさ、それが山口の涙腺を緩ませたのだ。
【その頃、出口邸、リビングにて…】
リビングには桜田,出口,血色の悪い青年,メガネをかけた女性が集まっていた。
桜田は神妙な面持ちで出口に話しかけている。
「殺したのか…?」
「あぁ。」
「そうか…」
桜田は少し悔いた顔をしている。そして、桜田はメガネをかけた女に話しかけた。
「木森さん。」
「何?」
桜田「確か最初の約束だと、条件獣は『侵入者の捕縛』だったはずです。何故、『侵入者を殺す』ようにプログラムを書き換えたのですか…?」
「別に?殺した後に捕まえても同じ事じゃない?」
「全然違います。」
そして、桜田は再び出口に話しかけた。
「そもそも僕が渡したボイスレコーダーを使っていれば、もっと簡単に事は済んだはずだ。殺す必要だってなかった。」
その時、桜田は血色の悪い青年に話しかけた。
「水面くん。どうしてキミはそうしなかったんだ…?」
「ちぁ…ちがッ…違うんだ!ぼぼ僕はそうしようとしたんだよ!ででも、出口くんが…」
すると、水面の発言を遮るかのように、出口は桜田に言った。
「秋。お前は甘いんだよ。邪魔する者は全員殺す。その覚悟がないと外の世界に行く資格はない。」
「資格…まるで外の世界へ行った事があるみたいな口振りだね。」
「…」
「哲也。教えてくれて。何を隠してるんだ…?」
出口は桜田から目を逸らした。
「別に。俺はそう思うだけだ。」
「僕の目を見ろ。でないと、キミを操作して吐かせる事になる。そんな事したくない。」
険悪な空気がリビングを包む。
するとその時、出口邸のインターホンが鳴った。山口の通報により、警察がやってきたのだ。
「まったく…コレもキミらのせいだよ。」
桜田は文句を言いながら、インターホンのスイッチを押し、警察達に言葉を発した。
【出口邸、インターホン前にて…】
二人の警察が呼び鈴を鳴らしている。
「ホントに誘拐事件ですかねぇ?」
「どうせイタズラだ。でもまぁ、通報が来たからには行かないとな。」
その時、インターホンのスピーカーから桜田の声が聞こえてきた。
〈通報の件は忘れろ。交番に戻れ。〉
桜田の『誤謬通信』は機械を落として他人に命令すれば、その対象を操作する事ができるタレント。今、桜田はインターホンを通して警官達に命令した。
「…あれ?俺たち何でこんな所に?」
二人は交番へと戻っていった。
【出口邸、リビングにて…】
桜田は仲間達に話しかけた。
「もう一つ、聞きたい事がある。ココに居ない人達は今どこにいる?」
その問いに出口は答えた。
「如月は地下に入った猫を追ってる。角野と不知火は、お前の命令を無視してあのガキの所だ。土狛江と裏日戸は知らん。」
「…」
桜田は出口の嘘に気づいた。しかし、桜田はそれを追求する事はなかった。
逆に、出口は桜田に質問した。
「ところで秋。何であのガキを連れてきた?」
出口の言うあのガキとは、園から攫ってきた友那の事だ。
「猪頭さんの力を借りようと思ってね。それに、障坂少年を助けに来た輩も大人しくできる。事は全部穏便に済むはずだったんだ。」
「誘拐が穏便か?」
「少なくとも殺人よりは。それに、いくら事が表沙汰に出ないとはいえ、騒ぎを起こせば国に認知される。そうなれば面倒だ。なにより白鳥組に知られたくない。」
白鳥組の名を言ったのには、理由があった。それは周囲の反応を見る為。
「(やはり…)」
桜田はそう思った。出口と木森には何の反応も無かったが、唯一、水面だけは動揺を見せた。
以前、角野が言っていた裏切り者の存在。それはおそらく水面の事。いや、もしかしたら、他にも。
桜田は裏切り者の存在だけでなく、それがどこの組織と繋がっているかも何となく察しがついていたのだ。そして今日、一人確定した。
「少し、みんなに話したい事がある。」
桜田はまたもや皆に話しかけた。しかし、今回の彼の表情は、敵を前にした時の顔そのもの。彼は知っていた。この場の全員が裏切り者だと。
【出口邸、地下通路にて…】
拳銃を手に持つ如月。そんな如月から身を隠すヤブ助。
「ハァ…!ハァ…!ハァ…!」
ヤブ助は山口を逃したあの後、如月の追跡を巻き、一人で屋敷に乗り込んだのだ。しかし、またもや如月に追い詰められていた。
「(ガイ…どこだ…!)」
ヤブ助は右前足を撃たれていた。
「(俺が必ず…)」
山口が家に帰ってきた。そんな山口を祖母が出迎えてくれた。
「おかえり裕也。遅かったねぇ。」
「…」
「ご飯できてるよぉ。」
「…」
山口は無言のまま、自分の部屋へと向かった。
その様子を山口の祖母は怪訝そうに眺めている。
【山口の部屋にて…】
山口は壁に腰かけ、座った。
「(警察には連絡した…最初から、こうしてればよかったんだ…)」
山口はあの後、友人が出口邸に監禁されていると警察に連絡した。まともに取り合ってくれるかどうかは分からない。だが、山口にはそれしか出来なかったのだ。
「(後は警察がどうにかしてくれる…)」
山口は勘違いしていた。ハンディーキャッパー関連の事件を警察がどうこう出来る訳がない事を。さらには、国公認のハンディーキャッパー組織が起こした事件は国がもみ消してしまう。桜田達を止めるには、彼らと同じ、ハンディーキャッパーがどうにかするしかないのだ。
「(どうにか…してくれる…)」
いや、本当は山口自身もわかっていた。山口はただ、自分に言い聞かせていただけなのだ。もう、自分に出来る事はないと。山口はこの現状から逃避したかったのだ。
「(誰か…何とかしてくれよ…)」
山口が涙を流していると、山口の祖母が部屋の扉をノックした。
「ばぁちゃん…」
祖母は部屋に入った。
「ご飯、食べないのかい?」
「うん…」
「食べないと元気出ないよ?」
「うん…」
明らかに元気のない山口を見て、祖母は心配している。
「白マロちゃんが帰ってきたら、一緒に食べなさいな。」
「ッ……」
その名前を聞いた途端、山口はあの時の光景を思い出した。半身を喰い千切られ、切断口から血と臓物が飛び散るあの光景を。それを思い出した山口の顔がこわばった。その様子を見た祖母は山口に尋ねた。
「何かあったのかい…?」
「…」
しかし、山口は何も答えない。祖母も、それ以上は何も聞かなかった。
「とりあえず、ご飯は食べな。温めてくるから。」
何も聞かない祖母。それが逆に、山口に口を開かせた。
「俺は最低だ…」
それを聞いた祖母は足を止めた。
山口は話し続ける。
「危険だってわかってたのに…自分が楽しみたいってだけで、みんなを巻き込んだ…」
「そう…」
祖母は山口の肩に手を置いた。
「また明日、お友達に謝ればいいじゃない。裕也の友達ならきっと許してくれるよ。」
「もう無理なんだよ!!!」
再び、山口の目から涙が溢れ始めた。
「もう…取り返しがつかないんだ…!」
広瀬と白マロは死んだ。きっと、チビマルも有野もヤブ助も今頃は。
「やり直したい…」
そう呟く山口に祖母は言った。
「自分の犯した過ちから逃げちゃダメ。」
「…」
「過ぎた時間は戻らない。だから、人間は成長できるんだよ。進んで後悔しな。きっとそれが、裕也の武器になるはずだから。」
祖母の言葉が心に響く。しかし、それでも山口は前に進む事を躊躇った。また失敗したらどうしよう。今度は自分も死んでしまうかもしれない。怖い、と。
「俺には…無理だ…」
「無理じゃないさね。諦めなければ、人はなんだって出来るんだ。それを裕也が証明してくれたじゃないか。」
「俺が…?」
その時、祖母は山口を抱きしめた。
「子を産めない私に、こんな立派な息子が出来たんだから。」
山口の祖母、彼女の人生は後悔の連続だ。望まれぬ子として生を受け、親でもない男からの性的虐待、それによる不妊。そんな後悔に塗れた人生の中、彼女が勝ち取った唯一の希望、それが山口だ。
「ありがとね、裕也。」
その時、山口の目からまたもや涙がこぼれ落ちた。しかし、今回は後悔や悲しみからではない。祖母の優しさ、それが山口の涙腺を緩ませたのだ。
【その頃、出口邸、リビングにて…】
リビングには桜田,出口,血色の悪い青年,メガネをかけた女性が集まっていた。
桜田は神妙な面持ちで出口に話しかけている。
「殺したのか…?」
「あぁ。」
「そうか…」
桜田は少し悔いた顔をしている。そして、桜田はメガネをかけた女に話しかけた。
「木森さん。」
「何?」
桜田「確か最初の約束だと、条件獣は『侵入者の捕縛』だったはずです。何故、『侵入者を殺す』ようにプログラムを書き換えたのですか…?」
「別に?殺した後に捕まえても同じ事じゃない?」
「全然違います。」
そして、桜田は再び出口に話しかけた。
「そもそも僕が渡したボイスレコーダーを使っていれば、もっと簡単に事は済んだはずだ。殺す必要だってなかった。」
その時、桜田は血色の悪い青年に話しかけた。
「水面くん。どうしてキミはそうしなかったんだ…?」
「ちぁ…ちがッ…違うんだ!ぼぼ僕はそうしようとしたんだよ!ででも、出口くんが…」
すると、水面の発言を遮るかのように、出口は桜田に言った。
「秋。お前は甘いんだよ。邪魔する者は全員殺す。その覚悟がないと外の世界に行く資格はない。」
「資格…まるで外の世界へ行った事があるみたいな口振りだね。」
「…」
「哲也。教えてくれて。何を隠してるんだ…?」
出口は桜田から目を逸らした。
「別に。俺はそう思うだけだ。」
「僕の目を見ろ。でないと、キミを操作して吐かせる事になる。そんな事したくない。」
険悪な空気がリビングを包む。
するとその時、出口邸のインターホンが鳴った。山口の通報により、警察がやってきたのだ。
「まったく…コレもキミらのせいだよ。」
桜田は文句を言いながら、インターホンのスイッチを押し、警察達に言葉を発した。
【出口邸、インターホン前にて…】
二人の警察が呼び鈴を鳴らしている。
「ホントに誘拐事件ですかねぇ?」
「どうせイタズラだ。でもまぁ、通報が来たからには行かないとな。」
その時、インターホンのスピーカーから桜田の声が聞こえてきた。
〈通報の件は忘れろ。交番に戻れ。〉
桜田の『誤謬通信』は機械を落として他人に命令すれば、その対象を操作する事ができるタレント。今、桜田はインターホンを通して警官達に命令した。
「…あれ?俺たち何でこんな所に?」
二人は交番へと戻っていった。
【出口邸、リビングにて…】
桜田は仲間達に話しかけた。
「もう一つ、聞きたい事がある。ココに居ない人達は今どこにいる?」
その問いに出口は答えた。
「如月は地下に入った猫を追ってる。角野と不知火は、お前の命令を無視してあのガキの所だ。土狛江と裏日戸は知らん。」
「…」
桜田は出口の嘘に気づいた。しかし、桜田はそれを追求する事はなかった。
逆に、出口は桜田に質問した。
「ところで秋。何であのガキを連れてきた?」
出口の言うあのガキとは、園から攫ってきた友那の事だ。
「猪頭さんの力を借りようと思ってね。それに、障坂少年を助けに来た輩も大人しくできる。事は全部穏便に済むはずだったんだ。」
「誘拐が穏便か?」
「少なくとも殺人よりは。それに、いくら事が表沙汰に出ないとはいえ、騒ぎを起こせば国に認知される。そうなれば面倒だ。なにより白鳥組に知られたくない。」
白鳥組の名を言ったのには、理由があった。それは周囲の反応を見る為。
「(やはり…)」
桜田はそう思った。出口と木森には何の反応も無かったが、唯一、水面だけは動揺を見せた。
以前、角野が言っていた裏切り者の存在。それはおそらく水面の事。いや、もしかしたら、他にも。
桜田は裏切り者の存在だけでなく、それがどこの組織と繋がっているかも何となく察しがついていたのだ。そして今日、一人確定した。
「少し、みんなに話したい事がある。」
桜田はまたもや皆に話しかけた。しかし、今回の彼の表情は、敵を前にした時の顔そのもの。彼は知っていた。この場の全員が裏切り者だと。
【出口邸、地下通路にて…】
拳銃を手に持つ如月。そんな如月から身を隠すヤブ助。
「ハァ…!ハァ…!ハァ…!」
ヤブ助は山口を逃したあの後、如月の追跡を巻き、一人で屋敷に乗り込んだのだ。しかし、またもや如月に追い詰められていた。
「(ガイ…どこだ…!)」
ヤブ助は右前足を撃たれていた。
「(俺が必ず…)」
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