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第5珍 『マッチング』
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2045年7月29日、夜、都会の街にて…
「はッ!はッ!はッ!はッ!はッ!」
幸太郎はラブホテルの前でスクワットをしている。
「19,998回!19,999回!20,000回!!!」
幸太郎はスクワットをやめた。
「ふぅ~。疲れた。」
幸太郎はスマホで時間を確かめた。
「20時48分か…後12分♪後12分♪」
幸太郎は浮かれている。
13時間前、桑田家、幸太郎の部屋にて…
幸太郎はスマホを眺めている。
「来た!マッチング!会えるヤレるイケる!!!」
幸太郎はセフレを一万人作る為、出会い系アプリを入れていた。そして今、目当ての女の子から返信が来たのだ。
「21時、ホテル・セクスィーの前で待ち合わせ…へっ!へへへっ!」
幸太郎はニヤニヤしている。
「コレで俺もオトナの仲間入りかぁ~…グヒヒ…!」
幸太郎は時計を見た。
「今7時半か…めっちゃ早いけどイクか!待ってる間はスクワットしよう!どんな体位でも耐えられる強靭な足腰を身につけねーとな!」
現在…
脚筋のバケモノと化した幸太郎が、ラブホテルの前で相手の女性を待っている。
「どんな女かな~…熟女かな~…それともロリかな~…妊婦だったりして…♡」
するとその時、二人のカップルがホテル・セクスィーに向かってきた。
「あ…」
幸太郎はそのカップルと目があった。
「あ…」
なんと、そのカップルは幸太郎の妹、海佳とその彼氏だった。
「海佳、お前…まさか…ココでセッ…」
するとその時、海佳は彼氏の手を引いて、幸太郎の元から去っていった。
「待てよ!海佳!お前、先輩彼氏とココでセッ…」
その時、海佳は振り返った。
「あー!もう!うるさい!二度と私に話しかけないで!」
「ちょ待てよ!移動か⁈移動するのか⁈別の場所に移動して、先輩彼氏とセッ…」
海佳とその彼氏は急足で去っていった。
「(コレは一大事だ!妹の大切な処女が、サッカー部なんぞに奪われちまう!)」
その時、幸太郎は涙を流した。
「処女じゃない妹なんて、妹じゃない!!!」
そこへ、幸太郎のマッチング相手がやってきた。
「お待たせ~。私、三十路のババアよぉん♡キミ、脚筋すごいわね。」
「チェンジで!!!」
幸太郎は海佳の後を追った。
「ヒッドォ~イ♡」
夜の街にて…
幸太郎は夜の街を走っている。
「(くそぉ~!ヤりたかったなぁ~!楽しみにしてたのによぉ~!コンドーム100箱買ったのにぃ~!)」
幸太郎は人混みの中に入った。
「しまった!見失った!」
どうやら、幸太郎は人混みで海佳達の姿を見失ってしまったようだ。
「…こうなったら、使うしかない…!」
次の瞬間、幸太郎は地面に伏せた。
「『蒼の痕跡』!!!」
説明しよう!
幸太郎は多数の特殊能力を保持しているのだ。特殊能力と言っても、超能力的なものではない。凄技や神技と呼ばれるの類のものである。
「向こうか…」
『蒼の痕跡』は幸太郎の特殊能力の一つである。処女特有の匂いを嗅ぎ分け、何処までも追跡できる特技だ。
「夜の街は処女が少なくて助かるぜ。」
幸太郎は海佳の匂いを辿った。
繁華街裏にて…
海佳とその彼氏はチンピラ百人に絡まれていた。
後ろの方の奴らは何が起きてるか分からず、中心の方を見ようとジャンプしている。
「何ガン飛ばしてんだあぁ?」
「い、いえ!飛ばしてません!」
彼氏は完全に怖気付いている。
「おいおい兄ちゃん。彼女連れてYOASOBIなんてヤンキーだな。」
「調子乗ってんのか?ああ?」
海佳は怖がり、彼氏の腕にしがみついていた。
「お!この娘、結構可愛いじゃん!」
「ヘイ彼女~!そんな奴放っといて俺達とあそぼ~ぜ~?」
そう言うとチンピラは海佳の腕を掴んで、自分の方へ引っ張り寄せた。
「嫌!離して!」
「嫌がる姿も可愛いねぇ~♡」
「助けて!先輩!」
次の瞬間、彼氏はチンピラ共が海佳に夢中になっている隙をついて、その場から逃げ出した。
「先輩⁈」
「ふわぁ~ん!!!怖いよママァァァ~!!!」
海佳の彼氏は去っていった。
「そんな…」
チンピラ共は絶望した海佳を囲んだ。
「グッヒヒヒ…彼女置いて逃げるとかサイテーだな。お前の彼氏。」
「安心しな。俺達が慰めてやるよ…♡」
次の瞬間、幸太郎が奇声を発しながら、チンピラ共を押しのけ、海佳の元まで走ってきた。
「ンマァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァンッ!!!?!?!」
海佳はその声の方を見た。
「お兄ちゃん…⁈」
チンピラ共は驚いている。
「な、何だコイツ⁈」
「きもッ!」
「おい誰だテメェ!」
「脚筋すごッ!」
その時、幸太郎は叫んだ。
「うるせぇ!一斉に喋んな!てか何人居んだよ⁈」
幸太郎は海佳を抱き寄せた。
「俺はコイツのお兄ちゃんだ!テメェら、よくもうちの妹を怖がらせてくれたな!ボコボコにしてやんよ!かかって来い!オラァァァ!!!」
次の瞬間、幸太郎はボコボコにされた。
「こ…こんなはずじゃ…」
幸太郎は地面に倒れている。
「お兄ちゃん!!!」
幸太郎をボコボコにし終えたチンピラ共は、再び海佳の元へ群がった。
「やめろ…!海佳には…手を出すな…!やめてくれ…!!!」
するとその時、後ろの方のチンピラ共が次々と地面に倒れていった。
「なッ…⁈」
幸太郎はその光景を見て驚いていた。
なんと、一人の男がムチのような武器を使い、チンピラ共を倒していたのだ。
数分後、大勢いたチンピラ共はその男に全員倒された。
「アンタ…一体…」
幸太郎はその男の顔を見た。
「きもッ!!!」
幸太郎はその言葉を思わず叫んでしまった。
自身と妹を助けてくれた恩人。かつ、大勢のチンピラを一掃できるほどの腕っぷしの強さ。普通なら、憧れや尊敬の念を覚えるだろう。幸太郎も、それらの感情を抱いていた。その男の顔を見るまでは。
そう。憧れや尊敬の念を吹き飛ばす程、その男の顔は気持ち悪かったのだ。
「ニョヒヒ!ニョヒヒ!初めまして。桑田幸太郎くん。」
その男はニヤニヤ笑っている。
「どうして、俺の名前を…てか、きもッ!」
次の瞬間、その男は満面の笑みで幸太郎に名乗った。
「俺の名前は市村拓也。お前と同じ、次期会長候補や!」
「はッ!はッ!はッ!はッ!はッ!」
幸太郎はラブホテルの前でスクワットをしている。
「19,998回!19,999回!20,000回!!!」
幸太郎はスクワットをやめた。
「ふぅ~。疲れた。」
幸太郎はスマホで時間を確かめた。
「20時48分か…後12分♪後12分♪」
幸太郎は浮かれている。
13時間前、桑田家、幸太郎の部屋にて…
幸太郎はスマホを眺めている。
「来た!マッチング!会えるヤレるイケる!!!」
幸太郎はセフレを一万人作る為、出会い系アプリを入れていた。そして今、目当ての女の子から返信が来たのだ。
「21時、ホテル・セクスィーの前で待ち合わせ…へっ!へへへっ!」
幸太郎はニヤニヤしている。
「コレで俺もオトナの仲間入りかぁ~…グヒヒ…!」
幸太郎は時計を見た。
「今7時半か…めっちゃ早いけどイクか!待ってる間はスクワットしよう!どんな体位でも耐えられる強靭な足腰を身につけねーとな!」
現在…
脚筋のバケモノと化した幸太郎が、ラブホテルの前で相手の女性を待っている。
「どんな女かな~…熟女かな~…それともロリかな~…妊婦だったりして…♡」
するとその時、二人のカップルがホテル・セクスィーに向かってきた。
「あ…」
幸太郎はそのカップルと目があった。
「あ…」
なんと、そのカップルは幸太郎の妹、海佳とその彼氏だった。
「海佳、お前…まさか…ココでセッ…」
するとその時、海佳は彼氏の手を引いて、幸太郎の元から去っていった。
「待てよ!海佳!お前、先輩彼氏とココでセッ…」
その時、海佳は振り返った。
「あー!もう!うるさい!二度と私に話しかけないで!」
「ちょ待てよ!移動か⁈移動するのか⁈別の場所に移動して、先輩彼氏とセッ…」
海佳とその彼氏は急足で去っていった。
「(コレは一大事だ!妹の大切な処女が、サッカー部なんぞに奪われちまう!)」
その時、幸太郎は涙を流した。
「処女じゃない妹なんて、妹じゃない!!!」
そこへ、幸太郎のマッチング相手がやってきた。
「お待たせ~。私、三十路のババアよぉん♡キミ、脚筋すごいわね。」
「チェンジで!!!」
幸太郎は海佳の後を追った。
「ヒッドォ~イ♡」
夜の街にて…
幸太郎は夜の街を走っている。
「(くそぉ~!ヤりたかったなぁ~!楽しみにしてたのによぉ~!コンドーム100箱買ったのにぃ~!)」
幸太郎は人混みの中に入った。
「しまった!見失った!」
どうやら、幸太郎は人混みで海佳達の姿を見失ってしまったようだ。
「…こうなったら、使うしかない…!」
次の瞬間、幸太郎は地面に伏せた。
「『蒼の痕跡』!!!」
説明しよう!
幸太郎は多数の特殊能力を保持しているのだ。特殊能力と言っても、超能力的なものではない。凄技や神技と呼ばれるの類のものである。
「向こうか…」
『蒼の痕跡』は幸太郎の特殊能力の一つである。処女特有の匂いを嗅ぎ分け、何処までも追跡できる特技だ。
「夜の街は処女が少なくて助かるぜ。」
幸太郎は海佳の匂いを辿った。
繁華街裏にて…
海佳とその彼氏はチンピラ百人に絡まれていた。
後ろの方の奴らは何が起きてるか分からず、中心の方を見ようとジャンプしている。
「何ガン飛ばしてんだあぁ?」
「い、いえ!飛ばしてません!」
彼氏は完全に怖気付いている。
「おいおい兄ちゃん。彼女連れてYOASOBIなんてヤンキーだな。」
「調子乗ってんのか?ああ?」
海佳は怖がり、彼氏の腕にしがみついていた。
「お!この娘、結構可愛いじゃん!」
「ヘイ彼女~!そんな奴放っといて俺達とあそぼ~ぜ~?」
そう言うとチンピラは海佳の腕を掴んで、自分の方へ引っ張り寄せた。
「嫌!離して!」
「嫌がる姿も可愛いねぇ~♡」
「助けて!先輩!」
次の瞬間、彼氏はチンピラ共が海佳に夢中になっている隙をついて、その場から逃げ出した。
「先輩⁈」
「ふわぁ~ん!!!怖いよママァァァ~!!!」
海佳の彼氏は去っていった。
「そんな…」
チンピラ共は絶望した海佳を囲んだ。
「グッヒヒヒ…彼女置いて逃げるとかサイテーだな。お前の彼氏。」
「安心しな。俺達が慰めてやるよ…♡」
次の瞬間、幸太郎が奇声を発しながら、チンピラ共を押しのけ、海佳の元まで走ってきた。
「ンマァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァンッ!!!?!?!」
海佳はその声の方を見た。
「お兄ちゃん…⁈」
チンピラ共は驚いている。
「な、何だコイツ⁈」
「きもッ!」
「おい誰だテメェ!」
「脚筋すごッ!」
その時、幸太郎は叫んだ。
「うるせぇ!一斉に喋んな!てか何人居んだよ⁈」
幸太郎は海佳を抱き寄せた。
「俺はコイツのお兄ちゃんだ!テメェら、よくもうちの妹を怖がらせてくれたな!ボコボコにしてやんよ!かかって来い!オラァァァ!!!」
次の瞬間、幸太郎はボコボコにされた。
「こ…こんなはずじゃ…」
幸太郎は地面に倒れている。
「お兄ちゃん!!!」
幸太郎をボコボコにし終えたチンピラ共は、再び海佳の元へ群がった。
「やめろ…!海佳には…手を出すな…!やめてくれ…!!!」
するとその時、後ろの方のチンピラ共が次々と地面に倒れていった。
「なッ…⁈」
幸太郎はその光景を見て驚いていた。
なんと、一人の男がムチのような武器を使い、チンピラ共を倒していたのだ。
数分後、大勢いたチンピラ共はその男に全員倒された。
「アンタ…一体…」
幸太郎はその男の顔を見た。
「きもッ!!!」
幸太郎はその言葉を思わず叫んでしまった。
自身と妹を助けてくれた恩人。かつ、大勢のチンピラを一掃できるほどの腕っぷしの強さ。普通なら、憧れや尊敬の念を覚えるだろう。幸太郎も、それらの感情を抱いていた。その男の顔を見るまでは。
そう。憧れや尊敬の念を吹き飛ばす程、その男の顔は気持ち悪かったのだ。
「ニョヒヒ!ニョヒヒ!初めまして。桑田幸太郎くん。」
その男はニヤニヤ笑っている。
「どうして、俺の名前を…てか、きもッ!」
次の瞬間、その男は満面の笑みで幸太郎に名乗った。
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