桑田転生

泉出康一

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第5良『錬金術師』

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夜、イラナチ王国、城下町の病院にて…

「おっがっが…」

桑田はベッドの上で目を覚ました。

「あれ…俺、何してたんやっけ…」

その時、桑田の元へチンスコがやってきた。

「勇者達に倒されたんだ。」

桑田は首を傾げている。どうやら、ブチギレた後の記憶が消えているようだ。

「桑田君。キミは勇者失格だ。」
「え?」

桑田はさらに首を傾げた。

「キミの心には悪魔がいる。そんな者を勇者にする訳にはいかない。それに、他の勇者達もキミを仲間に入れるのは反対だそうだ。」

桑田はキレた。

「はぁ…?ふざけんなや…お前が連れてきてんやろ…何が失格じゃゴラぶち犯すぞォォォォォォォォ!!!」

チンスコは頭を下げた。

「本当にすまないと思っている。そこでだ。」

すると、チンスコは緑色の髪をした少女を部屋に招き入れた。

「…誰?」

桑田はその少女を見ている。

「彼女の名はフェーラ。この国でただ1人の錬金術師だ。」
「錬金術ぅ~?」

桑田は首を傾げた。

「キミには彼女の助手になってもらう。」
「んなぁんで?」
「そうしないと、キミは殺されるからだ。」
「おっがッ⁈」

桑田は驚嘆した。

「この国の人間でないキミに人権はない。勇者の資格がないとわかった今、キミは始末される。」
「マジふざけんなよ…」

桑田は血管むき出しで怒っている。

「すまない。キミを連れてきてしまった私の責任だ。だから、私は王を説得した。なんとか、キミを処刑せずに済まされないかと。」
「(そもそも何で殺されなアカンねん…物騒過ぎやろこの国…)」

桑田は眉を顰めている。

「つ~わ~り~…あ、いやいやいや!つ~ま~り~!殺さん代わりに仕事しろって事やんな?」
「そういう事だ。」

チンスコは頷いた。

「錬金術は薬品や魔法兵器の開発をする仕事だ。この国の技術力発展の為、異世界から来たキミの知識や見解を役立ててくれ。」
「嫌や。」
「え…」

桑田は首を横に振った。

「こんなおっかない国もう無理やって。今すぐ日本に帰してくれや。」
「無理。」
「え…」

今度はチンスコが首を横に振った。

「異世界召喚は私1人で出来る訳ではない。他の魔道士達の協力がなければ成し得ないんだ。言い方は悪いが、キミ1人の帰還の為に、そんな大魔法を使う訳にはいかない。勇者達が魔王を倒すまで我慢してくれ。」

すると、桑田は泣き始めた。

「帰りたい…帰ってAV観たい…この世界、パソコンないねんもん…」

桑田はホームシックならぬ、AVシックのようだ。

「あ、あの…」

その時、錬金術師の少女、フェーラが桑田に話しかけた。

「その…AVって、いうのは…な…なんです…か…?」

そのフェーラの姿を見て、チンスコは少し驚いている。

「(あの人見知りのフェーラが、初対面の人に自ら話しかけるなんて…)」

フェーラは極度の人見知りであった。しかし、桑田が口にした『AV』という聞きなれない言葉に興味を興味を持った。好奇心には勝てなかったようだ。

「うんとねぇ~…AVっていうのはねぇ~…」

28時間後…

「…っていうのが、AVかなぁ~♡」
「なるほど…!興味深いです…!」

フェーラは目を輝かせていた。

「話…長過ぎる…」

一方、チンスコは床に倒れている。
桑田は股間を押さえた。

「(なんてい子なんや!僕の大事な話を真面目にずっと聞いてくれた!この子!ぶち犯したい!)」

桑田圭人はクズである。

「そうや!フェーラちゃん!一緒にAV作ろう!!!」
「はい…!」

フェーラは強く頷いた。

「では先ず、その撮影機材とやらを錬金して…」

その時、桑田はズボンとパンツを脱ぎ始めた。

「きゃあ!!!」

フェーラ手で両目を覆った。

「きゃあーってそんな…ウブなんやからもぉ~♡これから僕ら、ヤんねんで?」
「ししし、しませんよ!」
「え…?」

桑田は首を傾げた。

「ヤらんかったらただのビデオやで?TVただのビデオやで?」
「別に私じゃなくても良いじゃないですか…!私はただ…その撮影機材とやらを作りたくて…それで映像を撮りたいだけなんです…」

それじゃあ別にAVじゃなくても良いじゃないですか?

いやんかぁ~。僕とキミの子供も、ついでに錬金しちゃちょっと待ってぇぇぇえッ!!!」

その時、桑田は血相を変えて叫んだ。

「S○Xも…錬金術やんッ…!」

翌日、フェーラの研究室にて…

桑田とフェーラが話をしている。

「ビデオカメラの作り方とか原理とか、僕知らんのよなぁ…なんか、それに近い物とかないん?」
「映像を記録する魔法はあります…でも、魔力のある人にしか扱えない…ビデオカメラのように、魔力の無い人でも使える為にはどうすれば良いのか…」

桑田達は頭を抱えた。

「それ、具体的にはどんな魔法なん?」
「さぁ…私も、実際に見た事なくて…」
「見に行ってみよーや。チンスコに聞いたらわかるやろ。」
「そうですね…行きましょう…!」

桑田とフェーラは王宮へいるチンスコの元へ向かった。

「フェーラちゃんって処女?」
「死ね。」
「え~へ~へ~♡」

2人の異世界AV制作の幕が上がった。
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