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エヴァンジェリン・ラナ・ゲッテンシュミット

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 ※この作品は一人称、三人称の二種類の表現があります。
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 この世の中には、悪役令嬢と呼ばれる者達がいる――。
 形状記憶されているのか?と問いたくなるようなドリルを巻いたような髪――。猫目や吊り目などと表現される目つきの悪い目――その性格はキツイ、高慢、底意地が悪い……と最悪で、身分が高く、ヒロイン顔と呼ばれるタイプとはすこぶる相性が悪いのだと言う……。
 そんな悪役令嬢の特徴を持って産まれたのが、この私――エヴァンジェリン。エヴァンジェリン・ラナ・ゲッテンシュミット――公爵家の令嬢だ……。
 ドルンドルンと音がしそうな赤毛のドリル。猫目と呼ばれる目つきの悪い青の吊り目――三日に一度は母親に『こんな風に産んでしまってごめんなさい……』と泣かれるのはちょっとキツイものがある。
 両親や、公爵家の使用人達は優しいけれど、どうしてかしら??先入観とか言うヤツ???私の性格は高慢で極悪人みたいに世間には語られている。
 結構寂しいし哀しい……。けれど、寂しく黙っていても、見る人達は高圧的に睥睨してるって思うのよ??話しかけようとすれば、逃げられるし……。どうにもならないの。
 
 そんな私に婚約者が出来たわ――。

 よりにもよって王子様よ!悪役令嬢は大抵、王族か公爵家の男子と婚約を結ぶの――そして盛大に婚約破棄されるのよ!!
 なのに、どうして?
 最初は父に断って欲しいとお願いしたわ。でも、王命なのですって……なんなの??陛下は、わざわざ私が婚約破棄されれば良いとでも思ってらっしゃるの?!!
 流石にそれは違ったらしいけど……なんでも政治のパワーバランス的な問題で私が適任だったらしいわ。酷い話ね。
 婚約者の名前は、セドリック・アス・ステットアロウ――第2王子のセドリック様は私を尊重してくれたけれど、王命で仕方無い思っているのだろうな……ってすぐに想像できたわ。胸がツキリと痛んだ……。
 結婚できたとしても、きっと仮面夫婦と言うヤツになるわね……。けど、多分婚約破棄されるんじゃ無いかと思っていたのよ……。
 だって、この学園にはマリ―ロッテがいたから……。
 私の従妹にあたる彼女はヒロイン顔――。ね?ほら結末だって予想出来るってものじゃない??だから――絶対に彼に恋をしてはいけないの――……

 『エヴァンジェリン・ラナ・ゲッテンシュミット――……君との婚約を破棄する!』
 
 そう言われた時、やっぱりねって思ったのよ――。
 だけど、何故かしら?どうやら、私の予想通りにならないみたい――?
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 『病弱な姉――』の世界、別の国のお話です。表紙同種が無いのが寂しかったので、ちまちまポチポチし途中なものを放出しました。
 本日7話まで更新できるはず……。来週中までに、おまけ3話追加で完結できたらいいな?と思っています。

 書いていたら、自然と視点が変わってしまったので、書きなおそうかどうか迷ったのですが、実験的にこのままにしてみる事にしました。読みにくかったらゴメンナサイ;;(視点の変化は事前予告するつもりです)

 他にも3作品程ありますので、気が向いて読んで頂ければ幸いですm(_ _)m
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