10 / 18
第10話 シシュリカの叫び。
しおりを挟む
エウリカの部屋を出て、シシュリカ達はユーベルがいるのとは違う別の部屋へと来ていた。
家族の団欒等に利用されているサンルーム……そこに集った面々は家族であるにも関わらず、何処か少しぎこちなかった。
「ねぇ、レウリオ――シシュリカが池に落ちたと言うのはどう言う事なの??」
強張った顔をした夫人がそう問えば、レウリオは大きな溜息を一つ吐いた後、シシュリカを見た。シシュリカは、あの時――自分の生を諦めた負い目から視線を逸らして俯いた。
「数日前の事です――俺が偶然通りかかって救出できたから――無事だった……シシュリカ――あの時、死のうとしていたね??」
レウリオのその言葉に、シシュリカはビクリと身体を強張らせた。事故だと思ってくれていた筈なのに何故?と考えたシシュリカに、レウリオがもしかしたら――とずっと考えていたのだと告白する。
「俺は、門から歩いて庭を通ってたんだ。だから、シシュが落ちる所から見ていた――。慌てて、池に走り寄ったけれど、水面は波紋こそあれど静かなものだった――その池の水底に沈んで行くシシュを見たよ。あの時は必死でそんな事不自然にも思わなかったけれど、普通は池に落ちたのなら、溺れまいとするものだ。バシャバシャと飛沫をあげてもがいて泳ごうとするだろう?――だからさ」
そして今、問い質した事でレウリオは確信を得たようだった。
シシュリカは、唇を震わせながらレウリオから目を逸らせた。責められていると思ったのかもしれない。しかし、実際にレウリオの目に浮かぶのは痛ましいと言う思いと、哀しみだ。
レウリオはそんなシシュリカから視線を外すと、子爵夫妻を見つめた。彼等は絶句しているようだった。顔色は青褪め、紙のように白い。まさか、シシュリカが『死』を意識するほどに追い詰められているとは思っていなかったようだ。
おそらく、脳内に去来するのはレウリオの父親の事か――。憎んでいれども、自死された時のショックは子爵夫妻にとって消えぬ傷として残っていた。だからこそ、自分の娘が死を選ぼうとしていたと聞かされて茫然となったのだ。
「――あぁ……嘘だと言って、シシュリカ……」
唇を震わせる子爵夫人からシシュリカは顔を俯かせた。シシュリカからの返事は無い――けれど、その姿を見れば、レウリオの指摘は間違っていないのだと全員が確信していた。
レーン子爵は、兄が死んだ時の事を思い出していた。
『済まない、済まない――申し訳無い――』
あんな女だと知っていたら――……そう綴られた後悔――死んだ兄の遺書には、レーン子爵夫妻とレウリオへの謝罪だけが書かれていた。
書斎の屑籠の中には、書いてはゴミ箱に捨てたオルテンシアへの愛憎も綴られていたのだけれど――最後に残した言葉は涙に滲んだ彼らへの謝罪だけ――。そうして――
『こんな事を言う資格は俺には無いだろう、けれど――愛している……今まで、済まなかった……ありがとう』
その言葉が、子爵夫妻とレウリオに残された全てだった。
『最悪だ――謝るのなら、自分の口から言えよっ!!』
庭の木の下にその亡骸を見つけて、遺書を読んだ子爵が叫んだ言葉だ。
木の幹を血が出るほどに殴りつけて……。自死を選んだ事への怒り。謝る位なら生きていて欲しかったと言う慟哭――。そして、シシュリカが同じように自死を選ぼうとした事に、夫妻は言い切れないほどのショックを受けていた。
「何故、私達に相談し無かった!!」
そう絞り出す様に言った子爵の言葉に、シシュリカは固まった。
子爵からすれば、当然の言葉であったろう。もしも、相談されたのなら、子爵はユーベルとの婚約を早々に破棄したのだろうから。
けれど、シシュリカにとっては理不尽な言葉だった。シシュリカにとって両親はエウリカを優先して、自分を放っておいた人達だ。今まで、親子として信頼関係を結べていたと言えようか?少なくともシシュリカにとっては、両親は信頼して相談できる相手などでは無い。
「――……お姉さまが――ユーベル様と肉体関係をお持ちになったと――私が言ったら信じて頂けましたの……?」
シシュリカは小さくそう言って手を握り締めた。
「信じたに決まってるだろう!」
「――ありえませんわ――」
父である子爵の言葉に、震える低い声でシシュリカはそう返した。
何とも言えない激情が、シシュリカの心の中で暴れていた。我慢して我慢して、我慢して来たもの――……。
ずうっとシシュリカは諦めて――我慢して来た。親からの愛情――、姉への嫉妬――、使用人たちからの理不尽な扱い――婚約者の裏切り――。
『お姉ちゃんが具合が悪いの――我慢して頂戴』
幾度となく言われた言葉――。シシュリカを突き放す言葉――。シシュリカを一人にする言葉――……そんな風にシシュリカの事を扱っていた癖に『何故、信頼して相談し無かった』のかと責めるのか?
レウリオは、硬い表情で両親を見た。微かな怒りと、シシュリカに公平に接していたと思い込んでいる夫妻への憐れみ――。そして、これは良い機会だとも思っていた。だからこそ、レウリオはこの場でシシュリカが自死をしようとした事を明らかにしたのだ。
――両親との仲に亀裂が入ろうとも構わない……シシュリカに自分の気持ちを吐きださせないと……。
諦めて、我慢して来たシシュリカ――。このまま我慢させ続ければ、シシュリカは遠からず壊れてしまう……。レウリオはそう考えたのであった。
レウリオは、じっとシシュリカを見つめた。震える肩を抱いてやりたい衝動にかられていたけれど、耐えながらその時を待つ――。これは、シシュリカが乗り越えなければならない壁なのだから。
「いつも、いつでもお姉さまを優先していたじゃありませんか!そんなお父様とお母様にお姉さまの事を悪く言えって?相談ですって??そんなもの出来る訳がないじゃないっ!!」
涙を滲ませながらそう叫ぶシシュリカに、子爵夫妻は茫然とした後、何か言いかえそうとしたようだった。けれど、シシュリカの叫びは止まらない。
幼い時の事――、エウリカと比較されて哀しかった事――エウリカの具合が悪いからと――放置された事――寂しかった事、哀しかった事、その全て――。
「ねぇ、知ってらっしゃる?私――誕生日をちゃんと祝って貰った事、無いんですよ――?」
涙を零しながら、シシュリカの歪んだ唇から零れた言葉に、子爵夫妻は混乱していた。
シシュリカの誕生日を祝った事が無い――??家族だけの誕生会をしたのでは無かったか?いやまさか――と考えて、この娘の誕生日の時にはエウリカが体調を崩していた事を思い出す。
誕生日プレゼントは確かに渡した。けれど、エウリカの体調が心配で――渡しただけで部屋を離れた。なら、誕生会をしたのはエウリカだけで……?
「あ、あぁ――」
子爵夫人が、泣きながら崩れ落ちた――。レーン子爵は、青褪めた唇を右手で覆いながら絶句している。
彼等は、自分達が見ていた『レーン子爵家』の家族像が歪んでいたとやっと理解したのだ。優秀で家族思いのレウリオ――病弱だけれど優しいエウリカ――そして我儘一つ言わない良い子のシシュリカ……。
我儘を言わない?いいや、言えなかったのだと子爵夫妻は今、正しく認識したのだ。その姿をシシュリカは冷たい目で見つめた――。
レウリオは、全てを吐きだしたシシュリカの手をそっと握った。シシュリカの身体から力が抜ける。こんな風に大きな声を出したりして来なかったのだ。言うだけで随分と緊張していたのだろうとレウリオは思った。
シシュリカの目の中に子爵夫妻に対する憎しみは無い。あるのはただ、哀しみだけだ。対して子爵夫妻の目に見えるのは大きな後悔だ。だから、レウリオはこれなら家族としての関係を取り戻せるかもしれないな――と考えていた。
レウリオは、子爵夫妻のシシュリカへの対応に怒ってはいたけれど、夫妻の事は家族として愛していたし、何よりも『あんなヤツラの子供』を引きとって育ててくれた恩がある。だから、この家族の関係が良い方に向かう事を密かに祈っていた――。
____________________________________________________
冒頭箇所において、誤字報告を頂きました。ユーベルの名前がレウリオになっていたものを修正しました。
ご報告、ありがとうございます!2021.03.30
家族の団欒等に利用されているサンルーム……そこに集った面々は家族であるにも関わらず、何処か少しぎこちなかった。
「ねぇ、レウリオ――シシュリカが池に落ちたと言うのはどう言う事なの??」
強張った顔をした夫人がそう問えば、レウリオは大きな溜息を一つ吐いた後、シシュリカを見た。シシュリカは、あの時――自分の生を諦めた負い目から視線を逸らして俯いた。
「数日前の事です――俺が偶然通りかかって救出できたから――無事だった……シシュリカ――あの時、死のうとしていたね??」
レウリオのその言葉に、シシュリカはビクリと身体を強張らせた。事故だと思ってくれていた筈なのに何故?と考えたシシュリカに、レウリオがもしかしたら――とずっと考えていたのだと告白する。
「俺は、門から歩いて庭を通ってたんだ。だから、シシュが落ちる所から見ていた――。慌てて、池に走り寄ったけれど、水面は波紋こそあれど静かなものだった――その池の水底に沈んで行くシシュを見たよ。あの時は必死でそんな事不自然にも思わなかったけれど、普通は池に落ちたのなら、溺れまいとするものだ。バシャバシャと飛沫をあげてもがいて泳ごうとするだろう?――だからさ」
そして今、問い質した事でレウリオは確信を得たようだった。
シシュリカは、唇を震わせながらレウリオから目を逸らせた。責められていると思ったのかもしれない。しかし、実際にレウリオの目に浮かぶのは痛ましいと言う思いと、哀しみだ。
レウリオはそんなシシュリカから視線を外すと、子爵夫妻を見つめた。彼等は絶句しているようだった。顔色は青褪め、紙のように白い。まさか、シシュリカが『死』を意識するほどに追い詰められているとは思っていなかったようだ。
おそらく、脳内に去来するのはレウリオの父親の事か――。憎んでいれども、自死された時のショックは子爵夫妻にとって消えぬ傷として残っていた。だからこそ、自分の娘が死を選ぼうとしていたと聞かされて茫然となったのだ。
「――あぁ……嘘だと言って、シシュリカ……」
唇を震わせる子爵夫人からシシュリカは顔を俯かせた。シシュリカからの返事は無い――けれど、その姿を見れば、レウリオの指摘は間違っていないのだと全員が確信していた。
レーン子爵は、兄が死んだ時の事を思い出していた。
『済まない、済まない――申し訳無い――』
あんな女だと知っていたら――……そう綴られた後悔――死んだ兄の遺書には、レーン子爵夫妻とレウリオへの謝罪だけが書かれていた。
書斎の屑籠の中には、書いてはゴミ箱に捨てたオルテンシアへの愛憎も綴られていたのだけれど――最後に残した言葉は涙に滲んだ彼らへの謝罪だけ――。そうして――
『こんな事を言う資格は俺には無いだろう、けれど――愛している……今まで、済まなかった……ありがとう』
その言葉が、子爵夫妻とレウリオに残された全てだった。
『最悪だ――謝るのなら、自分の口から言えよっ!!』
庭の木の下にその亡骸を見つけて、遺書を読んだ子爵が叫んだ言葉だ。
木の幹を血が出るほどに殴りつけて……。自死を選んだ事への怒り。謝る位なら生きていて欲しかったと言う慟哭――。そして、シシュリカが同じように自死を選ぼうとした事に、夫妻は言い切れないほどのショックを受けていた。
「何故、私達に相談し無かった!!」
そう絞り出す様に言った子爵の言葉に、シシュリカは固まった。
子爵からすれば、当然の言葉であったろう。もしも、相談されたのなら、子爵はユーベルとの婚約を早々に破棄したのだろうから。
けれど、シシュリカにとっては理不尽な言葉だった。シシュリカにとって両親はエウリカを優先して、自分を放っておいた人達だ。今まで、親子として信頼関係を結べていたと言えようか?少なくともシシュリカにとっては、両親は信頼して相談できる相手などでは無い。
「――……お姉さまが――ユーベル様と肉体関係をお持ちになったと――私が言ったら信じて頂けましたの……?」
シシュリカは小さくそう言って手を握り締めた。
「信じたに決まってるだろう!」
「――ありえませんわ――」
父である子爵の言葉に、震える低い声でシシュリカはそう返した。
何とも言えない激情が、シシュリカの心の中で暴れていた。我慢して我慢して、我慢して来たもの――……。
ずうっとシシュリカは諦めて――我慢して来た。親からの愛情――、姉への嫉妬――、使用人たちからの理不尽な扱い――婚約者の裏切り――。
『お姉ちゃんが具合が悪いの――我慢して頂戴』
幾度となく言われた言葉――。シシュリカを突き放す言葉――。シシュリカを一人にする言葉――……そんな風にシシュリカの事を扱っていた癖に『何故、信頼して相談し無かった』のかと責めるのか?
レウリオは、硬い表情で両親を見た。微かな怒りと、シシュリカに公平に接していたと思い込んでいる夫妻への憐れみ――。そして、これは良い機会だとも思っていた。だからこそ、レウリオはこの場でシシュリカが自死をしようとした事を明らかにしたのだ。
――両親との仲に亀裂が入ろうとも構わない……シシュリカに自分の気持ちを吐きださせないと……。
諦めて、我慢して来たシシュリカ――。このまま我慢させ続ければ、シシュリカは遠からず壊れてしまう……。レウリオはそう考えたのであった。
レウリオは、じっとシシュリカを見つめた。震える肩を抱いてやりたい衝動にかられていたけれど、耐えながらその時を待つ――。これは、シシュリカが乗り越えなければならない壁なのだから。
「いつも、いつでもお姉さまを優先していたじゃありませんか!そんなお父様とお母様にお姉さまの事を悪く言えって?相談ですって??そんなもの出来る訳がないじゃないっ!!」
涙を滲ませながらそう叫ぶシシュリカに、子爵夫妻は茫然とした後、何か言いかえそうとしたようだった。けれど、シシュリカの叫びは止まらない。
幼い時の事――、エウリカと比較されて哀しかった事――エウリカの具合が悪いからと――放置された事――寂しかった事、哀しかった事、その全て――。
「ねぇ、知ってらっしゃる?私――誕生日をちゃんと祝って貰った事、無いんですよ――?」
涙を零しながら、シシュリカの歪んだ唇から零れた言葉に、子爵夫妻は混乱していた。
シシュリカの誕生日を祝った事が無い――??家族だけの誕生会をしたのでは無かったか?いやまさか――と考えて、この娘の誕生日の時にはエウリカが体調を崩していた事を思い出す。
誕生日プレゼントは確かに渡した。けれど、エウリカの体調が心配で――渡しただけで部屋を離れた。なら、誕生会をしたのはエウリカだけで……?
「あ、あぁ――」
子爵夫人が、泣きながら崩れ落ちた――。レーン子爵は、青褪めた唇を右手で覆いながら絶句している。
彼等は、自分達が見ていた『レーン子爵家』の家族像が歪んでいたとやっと理解したのだ。優秀で家族思いのレウリオ――病弱だけれど優しいエウリカ――そして我儘一つ言わない良い子のシシュリカ……。
我儘を言わない?いいや、言えなかったのだと子爵夫妻は今、正しく認識したのだ。その姿をシシュリカは冷たい目で見つめた――。
レウリオは、全てを吐きだしたシシュリカの手をそっと握った。シシュリカの身体から力が抜ける。こんな風に大きな声を出したりして来なかったのだ。言うだけで随分と緊張していたのだろうとレウリオは思った。
シシュリカの目の中に子爵夫妻に対する憎しみは無い。あるのはただ、哀しみだけだ。対して子爵夫妻の目に見えるのは大きな後悔だ。だから、レウリオはこれなら家族としての関係を取り戻せるかもしれないな――と考えていた。
レウリオは、子爵夫妻のシシュリカへの対応に怒ってはいたけれど、夫妻の事は家族として愛していたし、何よりも『あんなヤツラの子供』を引きとって育ててくれた恩がある。だから、この家族の関係が良い方に向かう事を密かに祈っていた――。
____________________________________________________
冒頭箇所において、誤字報告を頂きました。ユーベルの名前がレウリオになっていたものを修正しました。
ご報告、ありがとうございます!2021.03.30
198
お気に入りに追加
4,123
あなたにおすすめの小説
子持ちの私は、夫に駆け落ちされました
月山 歩
恋愛
産まれたばかりの赤子を抱いた私は、砦に働きに行ったきり、帰って来ない夫を心配して、鍛錬場を訪れた。すると、夫の上司は夫が仕事中に駆け落ちしていなくなったことを教えてくれた。食べる物がなく、フラフラだった私は、その場で意識を失った。赤子を抱いた私を気の毒に思った公爵家でお世話になることに。

私を棄てて選んだその妹ですが、継母の私生児なので持参金ないんです。今更ぐだぐだ言われても、私、他人なので。
百谷シカ
恋愛
「やったわ! 私がお姉様に勝てるなんて奇跡よ!!」
妹のパンジーに悪気はない。この子は継母の連れ子。父親が誰かはわからない。
でも、父はそれでいいと思っていた。
母は早くに病死してしまったし、今ここに愛があれば、パンジーの出自は問わないと。
同等の教育、平等の愛。私たちは、血は繋がらずとも、まあ悪くない姉妹だった。
この日までは。
「すまないね、ラモーナ。僕はパンジーを愛してしまったんだ」
婚約者ジェフリーに棄てられた。
父はパンジーの結婚を許した。但し、心を凍らせて。
「どういう事だい!? なぜ持参金が出ないんだよ!!」
「その子はお父様の実子ではないと、あなたも承知の上でしょう?」
「なんて無礼なんだ! 君たち親子は破滅だ!!」
2ヶ月後、私は王立図書館でひとりの男性と出会った。
王様より科学の研究を任された侯爵令息シオドリック・ダッシュウッド博士。
「ラモーナ・スコールズ。私の妻になってほしい」
運命の恋だった。
=================================
(他エブリスタ様に投稿・エブリスタ様にて佳作受賞作品)

婚約者と家族に裏切られたので小さな反撃をしたら、大変なことになったみたいです
柚木ゆず
恋愛
コストール子爵令嬢マドゥレーヌ。彼女はある日、実父、継母、腹違いの妹、そして婚約者に裏切られ、コストール家を追放されることとなってしまいました。
ですがその際にマドゥレーヌが咄嗟に口にした『ある言葉』によって、マドゥレーヌが去ったあとのコストール家では大変なことが起きるのでした――。

夫が妹を第二夫人に迎えたので、英雄の妻の座を捨てます。
Nao*
恋愛
夫が英雄の称号を授かり、私は英雄の妻となった。
そして英雄は、何でも一つ願いを叶える事が出来る。
そんな夫が願ったのは、私の妹を第二夫人に迎えると言う信じられないものだった。
これまで夫の為に祈りを捧げて来たと言うのに、私は彼に手酷く裏切られたのだ──。
(1万字以上と少し長いので、短編集とは別にしてあります。)

【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。

【完結】そんなに好きなら、そっちへ行けば?
雨雲レーダー
恋愛
侯爵令嬢クラリスは、王太子ユリウスから一方的に婚約破棄を告げられる。
理由は、平民の美少女リナリアに心を奪われたから。
クラリスはただ微笑み、こう返す。
「そんなに好きなら、そっちへ行けば?」
そうして物語は終わる……はずだった。
けれど、ここからすべてが狂い始める。
*完結まで予約投稿済みです。
*1日3回更新(7時・12時・18時)
父が転勤中に突如現れた継母子に婚約者も家も王家!?も乗っ取られそうになったので、屋敷ごとさよならすることにしました。どうぞご勝手に。
青の雀
恋愛
何でも欲しがり屋の自称病弱な義妹は、公爵家当主の座も王子様の婚約者も狙う。と似たような話になる予定。ちょっと、違うけど、発想は同じ。
公爵令嬢のジュリアスティは、幼い時から精霊の申し子で、聖女様ではないか?と噂があった令嬢。
父が長期出張中に、なぜか新しい後妻と連れ子の娘が転がり込んできたのだ。
そして、継母と義姉妹はやりたい放題をして、王子様からも婚約破棄されてしまいます。
3人がお出かけした隙に、屋根裏部屋に閉じ込められたジュリアスティは、精霊の手を借り、使用人と屋敷ごと家出を試みます。
長期出張中の父の赴任先に、無事着くと聖女覚醒して、他国の王子様と幸せになるという話ができれば、イイなぁと思って書き始めます。

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる