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第16話 最終話
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さて、この国において領主は裁判権というものを有していた。
判決を国に報告して認可され無ければならない等、手間が掛かるので最近はもっぱら国営の裁判所で裁判を受ける事が主流になってはいたのだけれど。
そんな裁判権は、公に出来ない身内の犯罪等を裁く為に未だに使われる事がある。
話し合いの結果、レーン子爵とラットウェイ子爵はその裁判権を行使した。諸々の事情でこの件を公には出来ないが、それでも、ユーベルがしようとした事は犯罪であるし、発案者で無くともその結果を予想できる立場であったエウリカもまた犯罪の協力者と見做されたからだ。
私的な裁判の後――ユーベルは左手を落され腕に刺青を入れられ、ラットウェイ子爵家から追い出された。この国で左手を切り落し刺青を入れるというのは犯罪者という意味になる。
貴族であった彼が、左手を失い市井に放り出されたと言う事は、『死ね』と言う事に変わり無かった。実際どこで雇って貰える訳でも無く、数年後、路上で死んだと聞く――。
レーン子爵は、エウリカと縁を切って市井に放逐しようと考えていたが、レウリオと子爵夫人に反対される事になった。エウリカの美貌と、天性の性質は変わらない。
世に男性がいる限り、妻や婚約者――恋人のいる男性を誑かしかねず、被害者が増えるのでは――?と言うものだった。そして、ラットウェイ子爵もその意見に賛成し、男がいない場所に送るべきだとレーン子爵を諭した。
その結果、エウリカは死んだと言う事にされて戒律が厳しい事で有名な修道院へ送られる――。左手こそ切り落とされ無かったものの、その左手には犯罪者の証となる刺青が入れられた。
万が一逃げたとしても、この刺青があれば捕まりやすい。そもそも、孤島にある堅牢な修道院――逃げようも無いのだが……。
あれから数年――エウリカは誰も甘やかす者がいない場所で崇拝される事も無くやつれてしまい、かつての美貌は見る影も無いと言う。
それらの事実はシシュリカには黙された。
優しいシシュリカがそれを聞けば、心を痛める事が明白だったからだ。レウリオが妻の体調を危惧したからと言うのもある。シシュリカは今妊娠中だったのでショックを与えたく無かったのだ。
「シシュ、そんな所にいたら身体が冷えてしまうよ?」
「お兄――、レウリオ――お帰りなさい……」
レウリオは心配そうにそう言うと、シシュリカの肩にケープを掛けた。窓辺の椅子に座りながら嬉しそうに見上げたシシュリカは、間違ってお兄様と呼びそうになってしまい困った顔をして赤面した。
予想以上の悪意に落ち込むシシュリカを慰め癒し数年――半年前にやっと二人は結婚した。シシュリカは今でも時々、夫を兄と呼び間違えては照れてしまい、その様子をレウリオが愛おしげに見るのが常だった。
「ただいま。シシュ」
そう言ってレウリオは愛おしげにシシュリカの唇にキスを落した。
「――そろそろレウリオが帰って来るかと思って……でも、もう帰って来てたのね?」
「何だ、俺を待っていてくれたのか?――嬉しい事があったみたいだね」
嬉しそうにはにかむシシュリカを見て、幸福な気持ちを噛みしめながらレウリオはそう聞き返した。
シシュリカは、零れるような笑顔を浮かべてクスクス笑った後、レウリオに「今日はね?赤ちゃんが初めて動いたの――」とそう告げるのだった。
「いつ?」
「ついさっきよ」
シシュリカの言葉にレウリオが破顔して嬉しそうに笑った。
そうして、しゃがみ込みシシュリカの丸くなったお腹の上に手をそっと乗せる。
「――動かないな……」
「いやぁね。そんなに都合よく動いたりしないわよ?」
クスクスと笑うシシュリカにレウリオはそれもそうかと残念そうな顔をした。
シシュリカのお腹の中で我が子が元気に育っている実感はあれども、やはり動いたとなると自分もその胎動を感じてみたい――レウリオはそう思ったのだけど、タイミングが悪かったらしい。
落ち込むレウリオを慰めるようにシシュリカが彼の髪を撫でた。
「お仕事は慣れて来たのかしら?子爵様」
「そうだね。少なくとも暫くは徹夜をせずに済みそうだ……」
シシュリカとレウリオが結婚式を上げた後、レーン子爵はその爵位をレウリオに譲った。まだ爵位を譲るには早い年齢であったけれど、レーン子爵と夫人は自分の人を見る目の無さを随分と気に病んでいたのだ。
娘のエウリカの事も――シシュリカに辛く当たる使用人の事も、更にシシュリカを傷付け続けて来た事も――。
そして何よりも、レーン子爵夫妻はシシュリカとの関係を作りなおす事を切望していた。けれど、子爵は外交官をしていたので、家を空ける事も多く――夫人もまた同伴する為に関係を作りなおす事が難しい状況だった。
後継者の結婚を期に、爵位を譲る事は少なく無い。
なので少し早くはあったが、レウリオからの後押しもありレーン子爵夫妻は外交官も辞めて爵位をレウリオに譲ったと言う訳である――。
邸の使用人達はほとんどが入れ替えられ、シシュリカを蔑む者達はもういない。
皆、可愛らしい子爵夫人を温かく見守ってくれる人達ばかりだ。
レーン子爵夫妻は、レウリオとシシュリカのただの父と母に戻り、その関係を緩やかではあるけれど取り戻しつつある。やはり孫が出来た事も大きいだろう。
ラットウェイ子爵家では、全ての事情を了解しながらも養子に入ってくれた息子が優秀で、鉄道事業への参画など以前とは比べ物にならない利益を上げていると聞く。
レウリオとは、紳士クラブで政治や事業に関しての討論を行う友人だそうで、来年にはこちらも父親になるようだ。どうやら、次代も友情は続いて行くらしい――。
「あっ!動いたわ」
シシュリカの言葉にレウリオが真剣な顔をしてお腹に手を当てた。そして暫く難しそうな顔をした後「動いた!」と嬉しそうに小さく叫ぶ。
シシュリカは幸福だった。自分がこんなに幸福で良いのかと思う位に。そして、この幸福はレウリオが与えてくれたものだと感謝していた……。
シシュリカにとっての何気ない日常が、以前と違ってキラキラして見えている。とっても幸福な気持ちのままに、喜んでいるレウリオの唇にシシュリカは感謝を込めてそっとキスをするのだった――。
<了>
____________________________________________________
最終話更新時点で、お気に入り登録件数も、ランキングも元々連載している作品をアッという間に通り越してビックリしました;;;
二度見どころか三度見、四度見です。
この作品は、シリアスなものを書いてみようと、書き方を変えて実験的に書きはじめた作品です。いつもと書き方が違うので色々と難儀しましたが、何とか書きためて無事最後まで来れました。
これにて最終話となります。 最終話を更新する現在(2021.03.30 19:53)、小説 82位 恋愛 61位まで来れたのは、読んで頂いた皆様、お気に入り登録して下さった皆様のお陰です!!
拙い作品ではありますが、最後までお付き合い頂き本当に有難うございました!!
2021.03.31(追記)
最終話を投稿し終えて次の日になったら、信じられないくらいのエライ事になってました……予想以上のお気に入り登録に・小説10位 (?!)・ 恋愛9位(?!!)に……――?まだちょっと信じられません……。
聞いた所によると、ホットランキングというのが5位らしいです。
感想も有難うございます!
この後、用事があるのですぐにお返事できませんが、大切に読ませて頂きお返事できたらと思っています。誤字は――修正に時間が掛かるかもしれません;;;こちらも、報告有難うございます!!
m(_ _)m予想外の結果でしたが、この結果は読んで下さった皆様がいたからこその結果です。本当に有難うございました!!m(_ _)m
判決を国に報告して認可され無ければならない等、手間が掛かるので最近はもっぱら国営の裁判所で裁判を受ける事が主流になってはいたのだけれど。
そんな裁判権は、公に出来ない身内の犯罪等を裁く為に未だに使われる事がある。
話し合いの結果、レーン子爵とラットウェイ子爵はその裁判権を行使した。諸々の事情でこの件を公には出来ないが、それでも、ユーベルがしようとした事は犯罪であるし、発案者で無くともその結果を予想できる立場であったエウリカもまた犯罪の協力者と見做されたからだ。
私的な裁判の後――ユーベルは左手を落され腕に刺青を入れられ、ラットウェイ子爵家から追い出された。この国で左手を切り落し刺青を入れるというのは犯罪者という意味になる。
貴族であった彼が、左手を失い市井に放り出されたと言う事は、『死ね』と言う事に変わり無かった。実際どこで雇って貰える訳でも無く、数年後、路上で死んだと聞く――。
レーン子爵は、エウリカと縁を切って市井に放逐しようと考えていたが、レウリオと子爵夫人に反対される事になった。エウリカの美貌と、天性の性質は変わらない。
世に男性がいる限り、妻や婚約者――恋人のいる男性を誑かしかねず、被害者が増えるのでは――?と言うものだった。そして、ラットウェイ子爵もその意見に賛成し、男がいない場所に送るべきだとレーン子爵を諭した。
その結果、エウリカは死んだと言う事にされて戒律が厳しい事で有名な修道院へ送られる――。左手こそ切り落とされ無かったものの、その左手には犯罪者の証となる刺青が入れられた。
万が一逃げたとしても、この刺青があれば捕まりやすい。そもそも、孤島にある堅牢な修道院――逃げようも無いのだが……。
あれから数年――エウリカは誰も甘やかす者がいない場所で崇拝される事も無くやつれてしまい、かつての美貌は見る影も無いと言う。
それらの事実はシシュリカには黙された。
優しいシシュリカがそれを聞けば、心を痛める事が明白だったからだ。レウリオが妻の体調を危惧したからと言うのもある。シシュリカは今妊娠中だったのでショックを与えたく無かったのだ。
「シシュ、そんな所にいたら身体が冷えてしまうよ?」
「お兄――、レウリオ――お帰りなさい……」
レウリオは心配そうにそう言うと、シシュリカの肩にケープを掛けた。窓辺の椅子に座りながら嬉しそうに見上げたシシュリカは、間違ってお兄様と呼びそうになってしまい困った顔をして赤面した。
予想以上の悪意に落ち込むシシュリカを慰め癒し数年――半年前にやっと二人は結婚した。シシュリカは今でも時々、夫を兄と呼び間違えては照れてしまい、その様子をレウリオが愛おしげに見るのが常だった。
「ただいま。シシュ」
そう言ってレウリオは愛おしげにシシュリカの唇にキスを落した。
「――そろそろレウリオが帰って来るかと思って……でも、もう帰って来てたのね?」
「何だ、俺を待っていてくれたのか?――嬉しい事があったみたいだね」
嬉しそうにはにかむシシュリカを見て、幸福な気持ちを噛みしめながらレウリオはそう聞き返した。
シシュリカは、零れるような笑顔を浮かべてクスクス笑った後、レウリオに「今日はね?赤ちゃんが初めて動いたの――」とそう告げるのだった。
「いつ?」
「ついさっきよ」
シシュリカの言葉にレウリオが破顔して嬉しそうに笑った。
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「お仕事は慣れて来たのかしら?子爵様」
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シシュリカとレウリオが結婚式を上げた後、レーン子爵はその爵位をレウリオに譲った。まだ爵位を譲るには早い年齢であったけれど、レーン子爵と夫人は自分の人を見る目の無さを随分と気に病んでいたのだ。
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この作品は、シリアスなものを書いてみようと、書き方を変えて実験的に書きはじめた作品です。いつもと書き方が違うので色々と難儀しましたが、何とか書きためて無事最後まで来れました。
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2021.03.31(追記)
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