11 / 18
第11話 婚約破棄
しおりを挟む
ラットウェイ子爵がレーン子爵家に着いたのは昼を過ぎた頃だった。どうやら、外出していたらしく緊急の話だからと聞かされて慌てて来たらしい。
ラットウェイ子爵は、案内された応接室へ入った瞬間、挨拶も忘れて立ち止った。
中に居たのは、自分の息子ユーベル。こちらは青褪め落ち着かない表情で、ラットウェイ子爵が入室した瞬間、顔を俯けた。座った膝の上で両手を組み――イライラと身体を揺する。
そしてラットウェイ子爵の友人でもあるレーン子爵夫妻。
レーン子爵の方は、激情を堪えるような顔をし――夫人の方は複雑そうな顔をしていた……。その隣には、レウリオ――……こちらは冷めた目でユーベルを睨んでいる。その隣にシシュリカ……彼女は、一瞬泣きそうな顔をした後、申し訳無さそうにラットウェイ子爵に目を伏せた。
そしてこの部屋に入った瞬間の――最大の違和感。ラットウェイ子爵は、ユーベルの隣に座るエウリカを見た。聖女のように優しい娘と評判のレーン子爵夫妻の掌中の珠――。
穏やかに笑う姿しか見た事が無いその娘が、膨れっ面をしながらラットウェイ子爵を睨んだのだ。
『何で来たのよ!』
無言であっても、そう言われたかのような印象をラットウェイ子爵は受けた。
友人の様子に戸惑い――息子の様子に困惑し――友人の娘に何故睨まれるのか分からず――そして一番分からなかったのは彼等の座っている位置――。何故、ユーベルの隣に座るのが、シシュリカで無いのか……?そう考えてラットウェイ子爵は混乱していた。
執事に案内されて、ユーベルの隣のソファに座る。エウリカ以外のレーン家の面々が、ラットウェイ子爵の目の前に座っていた。
「急な呼び出しに応じてくれて済まない――」
低く這うようなレーン子爵の声に、ラットウェイ子爵は何事か重大な事が起こった事を悟った。
彼の姿を見れば、怒鳴りたい所を堪えているのが明白だったからだ。けれど、理由までは分からなかった。ただ、息子の様子がおかしい事から、ユーベルが何かをしたのだと言う事は察していた。
けれど、それが何で――何故エウリカがこちら側にいるのかも予測する事は出来なかったのである。
次に話し始めたのはレウリオだった。
ユーベルとエウリカがシシュリカにして来た仕打ち――。プレゼントの差や態度の差――シシュリカを裏切った事――……レウリオの説明を聞いてラットウェイ子爵の顔が青褪める――。
「どう言う事だ!ユーベル!!」
思わず立ちあがって怒鳴りつけるラットウェイ子爵にユーベルは「誤解です!」と叫んだ。
ユーベルは「確かに」――と、プレゼントをエウリカに渡していた事は認めたけれど、それは外に出られないエウリカの気持ちを慰める為……シシュリカへのプレゼントは彼女がまだ幼いから装飾品等は使わないだろうと思ったから――だと、必死に訴えた。そしてシシュリカを裏切ったりしていないと――。
そう言うユーベルに、苦々しい顔をしてラットウェイ子爵は「そんな言い訳が通用すると思うのか!」と叫んだ。
「わ、私はちゃんとシシュリカを愛しています!」
必死の形相でそう言うユーベルに冷たい視線が突き刺さった。
ユーベルからすれば、必死である。何としても、この場を誤魔化さなければと思っていた。エウリカと会えなくなる事も嫌だが、ラットウェイ子爵がこんなに怒るとは思っていなかったからだ。
自分が誤解だと言えば、信じてくれるろう……婚約の継続は必要なのだし、自分しか子供はいないのだから……そうユーベルは考えていたのに、アテが外れて必死なのだった。
「愛してるだと?どの口でそれを言うんだ――?シシュリカにはナッツのアレルギーがある……散々それを手土産に持って来たそうじゃないか……?そんな事も知らないのに、娘を愛してるなぞと言うんじゃない!!」
今にも、殴りかかりたいと言わんばかりの形相で、レーン子爵にそう告げられてユーベルは怯んだ。
「アレルギーの事なんか聞いて無い!」
「俺は言ったはずだ――けど、お前シシュリカに興味が無かったんだろう?だから覚えて無かったのさ――」
叫んだユーベルの言葉に、冷徹な声でレウリオがそう告げた。ユーベルは、はくはくと口を動かしながら助けを求めるようにシシュリカを見た。
ユーベルの中のシシュリカは大人しい少女だった。大人しく、何でも言う事を聞いてくれるような少女――シシュリカを懐柔する事が出来れば、この窮地から逃れられる――そう思っていたのだ――けれど……
シシュリカから返されたのは軽蔑の眼差し。助けは得られない、そう確信させるものだった。
「――……アレルギーの事は、その、申し訳……ありません。もっと気を配るべきでした――ですが……!俺がエウリカ嬢と仲良くしようとしたのは、シシュリカと結婚する以上、彼女が義姉になるからだ。仲良くしようとするのは当然でしょう?ですが、それを浮気と言われるのは心外だ……――証拠――そうだ、証拠も無いのに友人を疑うだなんて……レウリオ、君の頭はどうかしてしまったんじゃないか?」
ユーベルは話しながら、どうにかこの場を収拾する為にレウリオが自分を貶める為についた嘘だと言う事にしようと思いついた。
できるなら、エウリカにも協力して欲しかったけれど、彼女は膨れっ面をしたまま横を向き、何も言わずに黙っていた。
エウリカからしてみれば、ザルのように穴だらけのユーベルの発言に辟易としていた。このままだったら、コイツは自爆するだろう――なら、関わらないようにして、全部の責任を負って貰おうと考えていた。
エウリカはレーン子爵夫妻が『別室でエウリカとシシュリカのやり取りを見ていた』事も気にしていた。どうやってそのやり取りを見ていたのか、まったく見当もつかなかったからだ。
「――証拠、ね……。欲しいなら出せるよ?今認めれば、出さないでおいてやっても良いけど?あぁそれから、この件を知った時からお前の事は友人とは思っていない。安心しろ」
「――っ!!そんなもの、ある訳が無い!!」
レウリオの突き放す様な言葉に、ユーベルは動揺しながら叫んでいた。
証拠?そんなものある筈が無い――ユーベルはそう思っていた。彼は、レウリオが証拠を集める為にもっと前からレーン子爵家に帰っていた事を知らなかったからだ。
レウリオは、レーン子爵に目配せをした。レーン子爵は重々しく頷くとラットウェイ子爵とユーベルを見た。
「こちらとしては、その証拠の開示と共にラットウェイ子爵家嫡男、ユーベルとレーン子爵家次女シシュリカとの婚約の破棄を求める」
ハッキリと言い切ったレーン子爵に、ユーベルは顔を引き攣らせながら拳を握った。
これだけハッキリと言うのだから、何か証拠があるのか――いいや、ある筈が無い――と混乱しながら、ユーベルは唇を噛みしめる。
ラットウェイ子爵はユーベルを睨んだ後、頷いて、レーン子爵とシシュリカに頭を下げてから席に着いた。
エウリカは、証拠とは何だろうと考えていた。この事が露見したのはメリヌの所為だった事を思い出し、彼女が証言をするのだろうかと考えた……。
エウリカに憧れ一番忠実だった侍女だ――証言する為に入って来たらどうにかして言いくるめ無ければ……エウリカはそう考えて爪を噛んだ。
____________________________________________________
お気に入り登録がかつてない増え方でビックリです;;;……登録ありがとうございます!!
この後の更新ですが、用事があるので少し時間が開きますが、今日中に完結までUPしますので、宜しくお願い致しますm(_ _)m
ラットウェイ子爵は、案内された応接室へ入った瞬間、挨拶も忘れて立ち止った。
中に居たのは、自分の息子ユーベル。こちらは青褪め落ち着かない表情で、ラットウェイ子爵が入室した瞬間、顔を俯けた。座った膝の上で両手を組み――イライラと身体を揺する。
そしてラットウェイ子爵の友人でもあるレーン子爵夫妻。
レーン子爵の方は、激情を堪えるような顔をし――夫人の方は複雑そうな顔をしていた……。その隣には、レウリオ――……こちらは冷めた目でユーベルを睨んでいる。その隣にシシュリカ……彼女は、一瞬泣きそうな顔をした後、申し訳無さそうにラットウェイ子爵に目を伏せた。
そしてこの部屋に入った瞬間の――最大の違和感。ラットウェイ子爵は、ユーベルの隣に座るエウリカを見た。聖女のように優しい娘と評判のレーン子爵夫妻の掌中の珠――。
穏やかに笑う姿しか見た事が無いその娘が、膨れっ面をしながらラットウェイ子爵を睨んだのだ。
『何で来たのよ!』
無言であっても、そう言われたかのような印象をラットウェイ子爵は受けた。
友人の様子に戸惑い――息子の様子に困惑し――友人の娘に何故睨まれるのか分からず――そして一番分からなかったのは彼等の座っている位置――。何故、ユーベルの隣に座るのが、シシュリカで無いのか……?そう考えてラットウェイ子爵は混乱していた。
執事に案内されて、ユーベルの隣のソファに座る。エウリカ以外のレーン家の面々が、ラットウェイ子爵の目の前に座っていた。
「急な呼び出しに応じてくれて済まない――」
低く這うようなレーン子爵の声に、ラットウェイ子爵は何事か重大な事が起こった事を悟った。
彼の姿を見れば、怒鳴りたい所を堪えているのが明白だったからだ。けれど、理由までは分からなかった。ただ、息子の様子がおかしい事から、ユーベルが何かをしたのだと言う事は察していた。
けれど、それが何で――何故エウリカがこちら側にいるのかも予測する事は出来なかったのである。
次に話し始めたのはレウリオだった。
ユーベルとエウリカがシシュリカにして来た仕打ち――。プレゼントの差や態度の差――シシュリカを裏切った事――……レウリオの説明を聞いてラットウェイ子爵の顔が青褪める――。
「どう言う事だ!ユーベル!!」
思わず立ちあがって怒鳴りつけるラットウェイ子爵にユーベルは「誤解です!」と叫んだ。
ユーベルは「確かに」――と、プレゼントをエウリカに渡していた事は認めたけれど、それは外に出られないエウリカの気持ちを慰める為……シシュリカへのプレゼントは彼女がまだ幼いから装飾品等は使わないだろうと思ったから――だと、必死に訴えた。そしてシシュリカを裏切ったりしていないと――。
そう言うユーベルに、苦々しい顔をしてラットウェイ子爵は「そんな言い訳が通用すると思うのか!」と叫んだ。
「わ、私はちゃんとシシュリカを愛しています!」
必死の形相でそう言うユーベルに冷たい視線が突き刺さった。
ユーベルからすれば、必死である。何としても、この場を誤魔化さなければと思っていた。エウリカと会えなくなる事も嫌だが、ラットウェイ子爵がこんなに怒るとは思っていなかったからだ。
自分が誤解だと言えば、信じてくれるろう……婚約の継続は必要なのだし、自分しか子供はいないのだから……そうユーベルは考えていたのに、アテが外れて必死なのだった。
「愛してるだと?どの口でそれを言うんだ――?シシュリカにはナッツのアレルギーがある……散々それを手土産に持って来たそうじゃないか……?そんな事も知らないのに、娘を愛してるなぞと言うんじゃない!!」
今にも、殴りかかりたいと言わんばかりの形相で、レーン子爵にそう告げられてユーベルは怯んだ。
「アレルギーの事なんか聞いて無い!」
「俺は言ったはずだ――けど、お前シシュリカに興味が無かったんだろう?だから覚えて無かったのさ――」
叫んだユーベルの言葉に、冷徹な声でレウリオがそう告げた。ユーベルは、はくはくと口を動かしながら助けを求めるようにシシュリカを見た。
ユーベルの中のシシュリカは大人しい少女だった。大人しく、何でも言う事を聞いてくれるような少女――シシュリカを懐柔する事が出来れば、この窮地から逃れられる――そう思っていたのだ――けれど……
シシュリカから返されたのは軽蔑の眼差し。助けは得られない、そう確信させるものだった。
「――……アレルギーの事は、その、申し訳……ありません。もっと気を配るべきでした――ですが……!俺がエウリカ嬢と仲良くしようとしたのは、シシュリカと結婚する以上、彼女が義姉になるからだ。仲良くしようとするのは当然でしょう?ですが、それを浮気と言われるのは心外だ……――証拠――そうだ、証拠も無いのに友人を疑うだなんて……レウリオ、君の頭はどうかしてしまったんじゃないか?」
ユーベルは話しながら、どうにかこの場を収拾する為にレウリオが自分を貶める為についた嘘だと言う事にしようと思いついた。
できるなら、エウリカにも協力して欲しかったけれど、彼女は膨れっ面をしたまま横を向き、何も言わずに黙っていた。
エウリカからしてみれば、ザルのように穴だらけのユーベルの発言に辟易としていた。このままだったら、コイツは自爆するだろう――なら、関わらないようにして、全部の責任を負って貰おうと考えていた。
エウリカはレーン子爵夫妻が『別室でエウリカとシシュリカのやり取りを見ていた』事も気にしていた。どうやってそのやり取りを見ていたのか、まったく見当もつかなかったからだ。
「――証拠、ね……。欲しいなら出せるよ?今認めれば、出さないでおいてやっても良いけど?あぁそれから、この件を知った時からお前の事は友人とは思っていない。安心しろ」
「――っ!!そんなもの、ある訳が無い!!」
レウリオの突き放す様な言葉に、ユーベルは動揺しながら叫んでいた。
証拠?そんなものある筈が無い――ユーベルはそう思っていた。彼は、レウリオが証拠を集める為にもっと前からレーン子爵家に帰っていた事を知らなかったからだ。
レウリオは、レーン子爵に目配せをした。レーン子爵は重々しく頷くとラットウェイ子爵とユーベルを見た。
「こちらとしては、その証拠の開示と共にラットウェイ子爵家嫡男、ユーベルとレーン子爵家次女シシュリカとの婚約の破棄を求める」
ハッキリと言い切ったレーン子爵に、ユーベルは顔を引き攣らせながら拳を握った。
これだけハッキリと言うのだから、何か証拠があるのか――いいや、ある筈が無い――と混乱しながら、ユーベルは唇を噛みしめる。
ラットウェイ子爵はユーベルを睨んだ後、頷いて、レーン子爵とシシュリカに頭を下げてから席に着いた。
エウリカは、証拠とは何だろうと考えていた。この事が露見したのはメリヌの所為だった事を思い出し、彼女が証言をするのだろうかと考えた……。
エウリカに憧れ一番忠実だった侍女だ――証言する為に入って来たらどうにかして言いくるめ無ければ……エウリカはそう考えて爪を噛んだ。
____________________________________________________
お気に入り登録がかつてない増え方でビックリです;;;……登録ありがとうございます!!
この後の更新ですが、用事があるので少し時間が開きますが、今日中に完結までUPしますので、宜しくお願い致しますm(_ _)m
207
お気に入りに追加
4,123
あなたにおすすめの小説
子持ちの私は、夫に駆け落ちされました
月山 歩
恋愛
産まれたばかりの赤子を抱いた私は、砦に働きに行ったきり、帰って来ない夫を心配して、鍛錬場を訪れた。すると、夫の上司は夫が仕事中に駆け落ちしていなくなったことを教えてくれた。食べる物がなく、フラフラだった私は、その場で意識を失った。赤子を抱いた私を気の毒に思った公爵家でお世話になることに。

私を棄てて選んだその妹ですが、継母の私生児なので持参金ないんです。今更ぐだぐだ言われても、私、他人なので。
百谷シカ
恋愛
「やったわ! 私がお姉様に勝てるなんて奇跡よ!!」
妹のパンジーに悪気はない。この子は継母の連れ子。父親が誰かはわからない。
でも、父はそれでいいと思っていた。
母は早くに病死してしまったし、今ここに愛があれば、パンジーの出自は問わないと。
同等の教育、平等の愛。私たちは、血は繋がらずとも、まあ悪くない姉妹だった。
この日までは。
「すまないね、ラモーナ。僕はパンジーを愛してしまったんだ」
婚約者ジェフリーに棄てられた。
父はパンジーの結婚を許した。但し、心を凍らせて。
「どういう事だい!? なぜ持参金が出ないんだよ!!」
「その子はお父様の実子ではないと、あなたも承知の上でしょう?」
「なんて無礼なんだ! 君たち親子は破滅だ!!」
2ヶ月後、私は王立図書館でひとりの男性と出会った。
王様より科学の研究を任された侯爵令息シオドリック・ダッシュウッド博士。
「ラモーナ・スコールズ。私の妻になってほしい」
運命の恋だった。
=================================
(他エブリスタ様に投稿・エブリスタ様にて佳作受賞作品)

夫が妹を第二夫人に迎えたので、英雄の妻の座を捨てます。
Nao*
恋愛
夫が英雄の称号を授かり、私は英雄の妻となった。
そして英雄は、何でも一つ願いを叶える事が出来る。
そんな夫が願ったのは、私の妹を第二夫人に迎えると言う信じられないものだった。
これまで夫の為に祈りを捧げて来たと言うのに、私は彼に手酷く裏切られたのだ──。
(1万字以上と少し長いので、短編集とは別にしてあります。)

婚約者と家族に裏切られたので小さな反撃をしたら、大変なことになったみたいです
柚木ゆず
恋愛
コストール子爵令嬢マドゥレーヌ。彼女はある日、実父、継母、腹違いの妹、そして婚約者に裏切られ、コストール家を追放されることとなってしまいました。
ですがその際にマドゥレーヌが咄嗟に口にした『ある言葉』によって、マドゥレーヌが去ったあとのコストール家では大変なことが起きるのでした――。

【完】あの、……どなたでしょうか?
桐生桜月姫
恋愛
「キャサリン・ルーラー
爵位を傘に取る卑しい女め、今この時を以て貴様との婚約を破棄する。」
見た目だけは、麗しの王太子殿下から出た言葉に、婚約破棄を突きつけられた美しい女性は………
「あの、……どなたのことでしょうか?」
まさかの意味不明発言!!
今ここに幕開ける、波瀾万丈の間違い婚約破棄ラブコメ!!
結末やいかに!!
*******************
執筆終了済みです。
父が転勤中に突如現れた継母子に婚約者も家も王家!?も乗っ取られそうになったので、屋敷ごとさよならすることにしました。どうぞご勝手に。
青の雀
恋愛
何でも欲しがり屋の自称病弱な義妹は、公爵家当主の座も王子様の婚約者も狙う。と似たような話になる予定。ちょっと、違うけど、発想は同じ。
公爵令嬢のジュリアスティは、幼い時から精霊の申し子で、聖女様ではないか?と噂があった令嬢。
父が長期出張中に、なぜか新しい後妻と連れ子の娘が転がり込んできたのだ。
そして、継母と義姉妹はやりたい放題をして、王子様からも婚約破棄されてしまいます。
3人がお出かけした隙に、屋根裏部屋に閉じ込められたジュリアスティは、精霊の手を借り、使用人と屋敷ごと家出を試みます。
長期出張中の父の赴任先に、無事着くと聖女覚醒して、他国の王子様と幸せになるという話ができれば、イイなぁと思って書き始めます。


戦いから帰ってきた騎士なら、愛人を持ってもいいとでも?
睡蓮
恋愛
健気に、一途に、戦いに向かった騎士であるガラルの事を待ち続けていたルリア。彼女はガラルの婚約者として、この上ないほどの思いを抱きながらその帰りを願っていた。そしてそんなある日の事、戦いを終えたガラルはルリアのもとに帰還する。その時、その隣に親密そうな関係の一人の女性を伴って…。
※全7話完結です。
※大舟という名前で、カクヨムにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる