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ハシビロコウなゴリラと!
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付き合っていたドS女にうっかりアナルを開発されちゃったヤリチン君。女を抱くのじゃ物足りなくなって、幼馴染みに愚痴ったところ、男を紹介してもらうことになった。別に男が好きなわけじゃないが、ぶっちゃけセックスはしてみたいヤリチン君。
期待を胸に待ち合わせの店に行ってみれば、幼馴染みの隣にはハシビロコウみたいな目つきのゴッツいゴリラがいた。何その腕、丸太?首の太さやべぇ。何人殺ってきたの?全力でビビりまくるヤリチン君とハシビロコウなゴリラを置いて幼馴染みは帰っていった。
「あとは若いお2人で」
マジかよ嘘だろおい。
ビビって毛を逆立てた仔猫みたいになったヤリチン君にハシビロコウなゴリラが話しかけてきた。
「結婚が前提のお付き合いと聞いてきたが、よろしいか?」
「嘘だろマジかよおい」
「末永くよろしく頼む」
ヤリチン君は口から魂を飛ばした。結婚が前提なんて聞いてない。どういうことだ幼馴染み野郎。
ヤリチン君に突然の婚約者ができてしまった。マジでマジかよおい。
ハシビロコウなゴリラは軍人をしているらしい。ヤリチン君の幼馴染みとは同期なんだとか。
半分白目を剥きながら、ヤリチン君は全力でビビりつつもゴリラと会話し、次のデートの約束までしてしまった。
マジかよおい。
初デートの日。
ハシビロコウなゴリラのリクエストで動物園に行く。なんだ。仲間に会いたいのか。
ヤリチン君はハシビロコウなゴリラにビビりまくりながらも、一緒に動物を見て回った。小動物触れ合いコーナーで兎に触らせてもらうと、ゴリラが嬉しそうに小さく笑った。ハシビロコウって笑うんだ。
「怖がられるから、動物に触れる機会がない。この子は小さいが肝が座っている」
ハシビロコウなゴリラがゴツい手で優しく兎を撫でるのを見て、ヤリチン君はちょっと反省した。ゴリラは多分普通にいい奴だ。見た目が怖いからと、ビビりまくって失礼な態度をとっていたかもしれない。
ヤリチン君はハシビロコウなゴリラに少しだけ近づいて、一緒に小さな兎を撫でた。ヤリチン君が側に近寄ると、ゴリラが嬉しそうに頬をゆるめた。
「貴方も肝が座ってるな」
「そうでもねぇっす」
ヤリチン君は土産物屋でゴリラに小さな兎のぬいぐるみを買って渡した。非礼のちょっとした詫びである。
ゴリラは鋭い目を丸くさせて、ぬいぐるみを受け取ってくれた。ゴリラはゴツい手にすっぽり入る小さく兎のぬいぐるみを見て、嬉しそうに笑った。ぶっちゃけると、ハシビロコウなゴリラは笑っても顔が怖い。でもまぁ嫌いではないかも。怖いけど。
次のデートの約束をして、その日は帰った。
デートの回数が十回を越えた辺りで、ヤリチン君はふと思った。セックスがしたい。玩具を使ってアナニーをして楽しんでいるが、何故婚約者がいるのに一人遊びせねばならないのかと。
ハシビロコウなゴリラは相変わらず怖いが、割と慣れてきた。ゴリラとセックスがしてみたい。まだ手も繋いでないけど。
ヤリチン君はハシビロコウなゴリラとの健全なデートの終わりに、ゴリラを自宅に誘った。ゴリラは少し驚いていたが、ヤリチン君の家に来てくれることになった。
自宅でゴリラにとっておきの珈琲を振る舞い、ヤリチン君はド直球に切り出した。
「セックスがしてぇです」
「俺で勃つのか」
「え?俺が抱かれるんでしょ?」
「俺は抱かれたい派だ」
嘘だろマジかよおい。
ヤリチン君は少し悩んで提案をした。
「交代制でどうっすか」
「構わない」
ゴリラの同意を得たので、先攻を決める為にコインを投げた。
表ならゴリラが先、裏ならヤリチン君が先に抱かれる。
コインは表だった。ハシビロコウなゴリラ相手に勃起できるか不安が大きいが、男にはヤらねばならない時がある。
ヤリチン君は自分の頬をパァンと両手で強く叩いて気合を入れ、ハシビロコウなゴリラを押し倒した。
信じられないことに、ハシビロコウなゴリラのアナルはとんでもない名器だった。ヤリチン君はどっちが抱かれているのか分からないレベルで喘ぎながら夢中で腰を振った。キツい目元を淡く染め、控えめに喘ぐゴリラが妙に可愛く思える。え、ゴリラ可愛くない?あと気持ち良すぎてヤバくない?
未だ嘗て無いレベルでゴリラを抱くのは気持ちよかった。喘ぎながら一生懸命腰を振るヤリチン君の頭を、ゴリラが優しくなでなでしてくれた。何すんだ。ちょっときゅんとしちゃっただろうが。
休憩したら、今度は交代である。ハシビロコウなゴリラはめちゃくちゃテクニシャンだった。マジかよ嘘だろおい。
ドS女に開発された時やアナニーなんか目じゃないレベルで気持ち良すぎてヤバい。ゴリラのデカちんマジでヤバい。ヤリチン君は潮まで吹いて中イキしまくった。覆いかぶさっているゴリラを下から見上げると、堪えるように眉間に皺を寄せていた。顔こっわ。なのに何故か胸がきゅんとした。
今までで1番満足できちゃったセックスの後、ヤリチン君はハシビロコウなゴリラに土下座した。
「結婚してください」
「元からそのつもりだが」
「あざーっす!」
「浮気は許さない主義だ」
「アンタがちゃんと構ってくれるならしない」
「そうか」
ヤリチン君は実は割と重い方だ。
恋人や伴侶になったら、とことん相手に構ってほしくて堪らなくなる性質である。ヤリチン君はヤリチンだが、浮気はしない主義だ。すぐに手を出すし、愛が重くてすぐに別れを切り出され、然程期間を置かずに新しい恋人ができていたからヤリチンと呼ばれているが、本来ヤリチン君は一途なのである。
初めてセックスをした翌日、ヤリチン君はハシビロコウなゴリラの自宅に押しかけ、一緒に暮らし始めた。一緒に暮らすのは結婚してからだとゴリラに言われたが、お互い仕事もあるので、少しでも一緒にいたいと押し切った。家にいる時はゴリラにずっとくっついている。セックスは最高だし、ゴリラは邪魔くさいくらいくっつくヤリチン君を嫌がらない。ヤリチン君はハシビロコウなゴリラが可愛くて堪らなくなった。顔は怖いけど。逞しいゴリラの身体の上に寝そべり、しょうもない話をするのが毎日の日課になった。ハシビロコウみたいな鋭い目をほんの僅かにゆるめて、ゴリラは毎晩付き合ってくれる。
一緒に暮らし始めて3ヶ月後に、ヤリチン君とハシビロコウなゴリラは結婚した。ゴリラの籍に入ったので、書類上はヤリチン君がハシビロコウなゴリラの嫁になる。実際はどっちも旦那でどっちも嫁だけど。
何十年経ってもハシビロコウなゴリラは顔が怖いままだった。でもヤリチン君はそんなゴリラが可愛い
ヤリチン君の重い愛を受け止めてくれる包容力ありまくりなハシビロコウなゴリラと、ヤリチン君は最後の時まで添い遂げた。
(おしまい)
期待を胸に待ち合わせの店に行ってみれば、幼馴染みの隣にはハシビロコウみたいな目つきのゴッツいゴリラがいた。何その腕、丸太?首の太さやべぇ。何人殺ってきたの?全力でビビりまくるヤリチン君とハシビロコウなゴリラを置いて幼馴染みは帰っていった。
「あとは若いお2人で」
マジかよ嘘だろおい。
ビビって毛を逆立てた仔猫みたいになったヤリチン君にハシビロコウなゴリラが話しかけてきた。
「結婚が前提のお付き合いと聞いてきたが、よろしいか?」
「嘘だろマジかよおい」
「末永くよろしく頼む」
ヤリチン君は口から魂を飛ばした。結婚が前提なんて聞いてない。どういうことだ幼馴染み野郎。
ヤリチン君に突然の婚約者ができてしまった。マジでマジかよおい。
ハシビロコウなゴリラは軍人をしているらしい。ヤリチン君の幼馴染みとは同期なんだとか。
半分白目を剥きながら、ヤリチン君は全力でビビりつつもゴリラと会話し、次のデートの約束までしてしまった。
マジかよおい。
初デートの日。
ハシビロコウなゴリラのリクエストで動物園に行く。なんだ。仲間に会いたいのか。
ヤリチン君はハシビロコウなゴリラにビビりまくりながらも、一緒に動物を見て回った。小動物触れ合いコーナーで兎に触らせてもらうと、ゴリラが嬉しそうに小さく笑った。ハシビロコウって笑うんだ。
「怖がられるから、動物に触れる機会がない。この子は小さいが肝が座っている」
ハシビロコウなゴリラがゴツい手で優しく兎を撫でるのを見て、ヤリチン君はちょっと反省した。ゴリラは多分普通にいい奴だ。見た目が怖いからと、ビビりまくって失礼な態度をとっていたかもしれない。
ヤリチン君はハシビロコウなゴリラに少しだけ近づいて、一緒に小さな兎を撫でた。ヤリチン君が側に近寄ると、ゴリラが嬉しそうに頬をゆるめた。
「貴方も肝が座ってるな」
「そうでもねぇっす」
ヤリチン君は土産物屋でゴリラに小さな兎のぬいぐるみを買って渡した。非礼のちょっとした詫びである。
ゴリラは鋭い目を丸くさせて、ぬいぐるみを受け取ってくれた。ゴリラはゴツい手にすっぽり入る小さく兎のぬいぐるみを見て、嬉しそうに笑った。ぶっちゃけると、ハシビロコウなゴリラは笑っても顔が怖い。でもまぁ嫌いではないかも。怖いけど。
次のデートの約束をして、その日は帰った。
デートの回数が十回を越えた辺りで、ヤリチン君はふと思った。セックスがしたい。玩具を使ってアナニーをして楽しんでいるが、何故婚約者がいるのに一人遊びせねばならないのかと。
ハシビロコウなゴリラは相変わらず怖いが、割と慣れてきた。ゴリラとセックスがしてみたい。まだ手も繋いでないけど。
ヤリチン君はハシビロコウなゴリラとの健全なデートの終わりに、ゴリラを自宅に誘った。ゴリラは少し驚いていたが、ヤリチン君の家に来てくれることになった。
自宅でゴリラにとっておきの珈琲を振る舞い、ヤリチン君はド直球に切り出した。
「セックスがしてぇです」
「俺で勃つのか」
「え?俺が抱かれるんでしょ?」
「俺は抱かれたい派だ」
嘘だろマジかよおい。
ヤリチン君は少し悩んで提案をした。
「交代制でどうっすか」
「構わない」
ゴリラの同意を得たので、先攻を決める為にコインを投げた。
表ならゴリラが先、裏ならヤリチン君が先に抱かれる。
コインは表だった。ハシビロコウなゴリラ相手に勃起できるか不安が大きいが、男にはヤらねばならない時がある。
ヤリチン君は自分の頬をパァンと両手で強く叩いて気合を入れ、ハシビロコウなゴリラを押し倒した。
信じられないことに、ハシビロコウなゴリラのアナルはとんでもない名器だった。ヤリチン君はどっちが抱かれているのか分からないレベルで喘ぎながら夢中で腰を振った。キツい目元を淡く染め、控えめに喘ぐゴリラが妙に可愛く思える。え、ゴリラ可愛くない?あと気持ち良すぎてヤバくない?
未だ嘗て無いレベルでゴリラを抱くのは気持ちよかった。喘ぎながら一生懸命腰を振るヤリチン君の頭を、ゴリラが優しくなでなでしてくれた。何すんだ。ちょっときゅんとしちゃっただろうが。
休憩したら、今度は交代である。ハシビロコウなゴリラはめちゃくちゃテクニシャンだった。マジかよ嘘だろおい。
ドS女に開発された時やアナニーなんか目じゃないレベルで気持ち良すぎてヤバい。ゴリラのデカちんマジでヤバい。ヤリチン君は潮まで吹いて中イキしまくった。覆いかぶさっているゴリラを下から見上げると、堪えるように眉間に皺を寄せていた。顔こっわ。なのに何故か胸がきゅんとした。
今までで1番満足できちゃったセックスの後、ヤリチン君はハシビロコウなゴリラに土下座した。
「結婚してください」
「元からそのつもりだが」
「あざーっす!」
「浮気は許さない主義だ」
「アンタがちゃんと構ってくれるならしない」
「そうか」
ヤリチン君は実は割と重い方だ。
恋人や伴侶になったら、とことん相手に構ってほしくて堪らなくなる性質である。ヤリチン君はヤリチンだが、浮気はしない主義だ。すぐに手を出すし、愛が重くてすぐに別れを切り出され、然程期間を置かずに新しい恋人ができていたからヤリチンと呼ばれているが、本来ヤリチン君は一途なのである。
初めてセックスをした翌日、ヤリチン君はハシビロコウなゴリラの自宅に押しかけ、一緒に暮らし始めた。一緒に暮らすのは結婚してからだとゴリラに言われたが、お互い仕事もあるので、少しでも一緒にいたいと押し切った。家にいる時はゴリラにずっとくっついている。セックスは最高だし、ゴリラは邪魔くさいくらいくっつくヤリチン君を嫌がらない。ヤリチン君はハシビロコウなゴリラが可愛くて堪らなくなった。顔は怖いけど。逞しいゴリラの身体の上に寝そべり、しょうもない話をするのが毎日の日課になった。ハシビロコウみたいな鋭い目をほんの僅かにゆるめて、ゴリラは毎晩付き合ってくれる。
一緒に暮らし始めて3ヶ月後に、ヤリチン君とハシビロコウなゴリラは結婚した。ゴリラの籍に入ったので、書類上はヤリチン君がハシビロコウなゴリラの嫁になる。実際はどっちも旦那でどっちも嫁だけど。
何十年経ってもハシビロコウなゴリラは顔が怖いままだった。でもヤリチン君はそんなゴリラが可愛い
ヤリチン君の重い愛を受け止めてくれる包容力ありまくりなハシビロコウなゴリラと、ヤリチン君は最後の時まで添い遂げた。
(おしまい)
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