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6:痛くないセックス

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 レックスは、はぁ、はぁ、と荒い息を吐きながら、ライアンに声をかけ、指をアナルから引き抜かせた。ライアンの太い指が三本入って、スムーズに動かせるようになっている。

 じわじわと魔力欠乏症の症状が進行しているが、昨日や一昨日に比べたら、まだ余裕がある。
 レックスはのろのろと起き上がり、ライアンを促して、仰向けに寝転がらせた。ライアンの股間を見れば、ペニスがくったりとやる気なく萎えたままだ。


「おい。今すぐ勃たせろ」

「うるせぇ。てめぇのきめぇ喘ぎ声のせいで勃たねぇんだよ」

「気合でなんとかしろー。気合でー」

「ちょっと黙ってろ」


 ライアンが目を閉じて、自分のペニスを手で弄り始めた。暫くして、ライアンが自分のペニスから手を離すと、ライアンのペニスはゆるい角度で勃起していた。やる気がないにも程がある角度だが、一応勃起したのでよしとする。チラッとライアンの顔を見れば、ライアンは目を閉じたままだった。
 ライアンの顔を見ながらヤるのはレックスも嫌なので、ライアンの顔に尻を向ける形で、レックスはライアンの股間に跨った。

 ライアンの無駄に太くて長いペニスの竿を掴み、自分の濡れたアナルにペニスの先っぽを押しつけ、ゆーーっくりと腰を下ろして、ライアンのペニスをアナルで飲み込んでいく。太い亀頭が入ってしまえば、あとは、ずるぅっと比較的スムーズに入ってきた。心底腹立つことに、ライアンのペニスは長い。レックスも巨根の部類に入る方なのでなんとなく分かるのだが、ライアンのペニスを根元近くまでアナルで飲み込むと、多分、結腸にまでペニスの先っぽが届いている。酷く痛むところを通り抜け、トンッと腹の奥深くにライアンのペニスの先っぽが当たると、脳天に強烈な快感が突き抜ける。へなへなとへたり込みたくなるような快感に、レックスはぐっと奥歯を噛み締めて、ゆっくりとライアンのペニスを腹の中に馴染ませるように、尻を上下に振るようにして腰を動かし始めた。

 ゆっくりと腰を上げ、ライアンの亀頭ギリギリまで引き抜き、ゆっくりと腰を下ろして、自分から前立腺があるであろうあたりに、ライアンのペニスの亀頭を擦りつけるイメージで腰をくねらせる。前立腺のおおよその見当は当たっていたようで、思わず腰がビクビクしてしまうような強い快感が背を駆け抜ける。



「っお゛っ、あ゛っ、あ゛っ、あ゛ーーっ、くっそ、おら。ここを、こうしろっ」

「喋るな。萎える」

「うるっせぇ。覚えろ」


 レックスは、気が済むまで自分の前立腺をライアンのペニスの亀頭でごりごり擦ると、ゆっくりとライアンのペニスを更に深くアナルで飲み込んだ。酷く痛むところを過ぎれば、トンッと結腸にライアンのペニスの先っぽが当たる。酷く痛むところも、慣れれば痛くなくなるらしい。レックスは小刻みに小さく尻を振って、トンッ、トンッ、と自分の腹の奥深くをライアンのペニスの先っぽでノックした。頭の中が真っ白になって、イクことしか考えられなくなる。レックスは、優しくライアンのペニスの先っぽで腹の奥深くをノックしながら、堪らず喘いだ。


「~~~~っ、おいっ、出すぞ」

「は、っあ゛っ、だせっ!」


 意識してアナルに力を込めて、小刻みにアナルでライアンのペニスの根元を扱くと、ぶわっと自分の魔力が体内に戻ってくる感じがした。レックスは溜め息のように喘ぎ、ぶるっと身体を震わせた。
 アナルだけでは、まだ全然イケない。それに、魔力も足りていない。時間帯的に、ライアンの魔力を多めに取るくらいじゃないと、明日の勤務明けまで保たないだろう。

 レックスは、はぁー、はぁー、と大きく荒い息を吐きながら、射精して半分萎えているライアンのペニスを、意識してアナルで締めつけた。


「っ、おいっ!」

「まだ足りねぇ」

「チッ」

「動き方を覚えろ。下手くそ野郎」

「淫乱野郎」

「うるっせぇ。気持ちよくねぇセックスなんぞ、セックスじゃねぇんだよ」

「あっそ」


 レックスは、ライアンのペニスを再び勃起させようと、ゆるゆると腰を振った。ライアンのペニスは、然程時間もかからず、再び硬く大きくなった。

 ゆーっくりと腰を上げて、ゆーっくりと腰を下ろす。今度は長いストロークで、ライアンのペニスをアナルで扱く。ライアンのペニスは無駄に太いから、腹の中がみっちりと満たされている感覚がする。腹立たしいことに、自分の腸壁とライアンのペニスが擦れる感覚が、じわじわ気持ちよくなってきた。気持ちよくなる為にしているのだが、実際に気持ちよくなってくると、なんかイラッとする。

 レックスは、ライアンのペニスを使って、自分で前立腺を刺激したり、腹の奥深くを刺激したりしながら、自分もイクべく、勃起して先走りを垂らしている自分のペニスを手で扱き始めた。結腸を、トンッ、トンッ、と優しく刺激しながら、ペニスを扱くと、めちゃくちゃ気持ちがいい。レックスは緩慢な動きで腰を振りながら、目の裏がチカチカするような快感に喘ぎ、アナルでキツくライアンのペニスを締めつけながら、精液を吐き出した。

 はぁ、はぁ、と荒い息を吐きながら、イッた余韻に浸っているレックスの腰を、ライアンのゴツい手が掴んだ。トンッ、トンッ、と、レックスがやっていたように、優しく腹の奥深くをペニスの先っぽでノックされる。


「あ゛ぁ!? あ゛、お゛ぅっ、んあ゛っ!」

「……っ、チッ。出すぞ」

「あ゛、あ゛、あ゛ーーーーっ」


 ライアンのペニスの先っぽが、レックスの腹の奥深くを優しくぐりぐりしてきた。そのまま、また、ぶわっと自分の魔力が戻ってくる感覚がした。ライアンは、下手くそな上に早漏のようだ。いっそ憐れに思えてくる。レックスはクックッと喉で笑いながら、射精しているライアンのペニスを意識してアナルで締めつけた。


「っ、おいっ!」

「次、お前が動いてみろ」

「偉そうに言うな。ヤリチンカス野郎」

「うるっせぇ。下手くそ早漏野郎」


 レックスは、ライアンのペニスが再び勃起するまでゆるゆると腰を振り、ゆーっくりとライアンのペニスをアナルから引き抜いた。
 荒い息を吐きながら、のろのろと四つん這いになると、背後でライアンが起き上がった気配がした。
 ひくひくとひくつくアナルに、熱くて硬いものが触れる。教えた通りに、ゆーっくりと入ってくるライアンのペニスの感触に、レックスは熱い溜め息を吐いた。

 ライアンのペニスが、ちょうど前立腺のあたりで止まり、カリで引っ掻くように、ごりごりと前立腺をペニスで擦られる。背筋がゾクゾクして、脳みそが痺れるような快感が堪らない。痛みは無い。ただ、気持ちがいい。



「あ゛っ、あ゛っ、くっそ、いいっ、ん゛ーーっ!」

「はっ、はっ、黙ってろ」


 スパーンッとライアンに尻を叩かれた。反射的に、アナルに力が入る。地味に痛いし、心底イラッとする。レックスは、全力でアナルに力を込めた。


「~~っ、クッソいてぇ! おいっ! ゆるめろっ!」

「うるっせぇ! 尻を叩くんじゃねぇ!」

「叩くと締まるだろうが!」

「痛いからじゃ! ボケカス!」

「チッ。おらっ!」

「んお゛っ!? あ゛っ!! くそっ! お゛っ、お゛っ、あ゛ーーっ!」


 ライアンがペニスを一気に押し込み、トンッ、トンッ、と結腸を優しく刺激してきやがった。脳天に強烈過ぎる快感が突き抜ける。レックスは、だらしなく開けっ放しの口から涎を垂らした。泣きたくないのに、勝手に涙がぼたぼた零れ落ちていく。レックスは強烈過ぎる快感に喘ぎながら、自分のペニスを激しく扱いて、シーツに向かって思いっきり精液を飛ばした。

 合計五発ヤッて、ライアンが萎えたペニスをレックスのアナルから引き抜く頃には、レックスはぐずぐずになっていた。アナルの才能があって何よりだが、ライアン如きに泣かされるのは腹立たしい。半分は自分で動いたので、とりあえず今すぐライアンを殴るのはやめておくことにする。

 身体の中の魔力は、ちょっと多いくらいだ。どうせすぐに、ライアンの魔力は、ライアンの身体に戻るだろう。
 レックスは荒い息を吐きながら、ベッドに背中から倒れ込んだ。荒い息を吐きながら、胡座をかいて座っているライアンの背中をゲシゲシと蹴る。


「これがまともなセックスだ。気持ちよかっただろうがよー」

「…………チッ」

「ははん。反論できねぇだろ。ざまぁ。ぷぷーっ」

「心底うぜぇ」

「腹減った。飯」

「一眠りしてからだ。疲れた」

「軟弱者」

「あ゛? びーびー泣いてた癖によぉ」

「びーびー泣いてねぇわ。あんあん可愛く喘いでただけだ」

「『可愛い』という概念に謝れ」


 ライアンがごろんと背中からベッドに転がり、こちらに背を向けた。寝付きがいい方なのか、すぐにライアンの寝息が聞こえてくる。レックスは空腹を訴える腹を擦りながら、大きな欠伸をして、静かに目を閉じた。
 今日のセックスは気持ちよかったが、ちょっと疲れた。
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