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僕のお嫁さんは『人類最強』〜『運命の相手』がガチムチおっさんなんてやだーー!!〜
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アリオスは目の前に立つ巨漢を見上げて、あんぐりと間抜けに口を開けた。
黒髪黒眼の厳つい顔立ちをした巨漢が、アリオスを見下ろして口を開いた。
「嫁のガラディーンだ。よろしく。婿殿」
「…………ガラディーンって、まさか、『人類最強』のガラディーン?」
「そう呼ばれることもあるな」
「……や、やだーー!! 思ってたのと違う!! これは何かの間違いだーー!!」
「間違いではない。俺と君の魔力の相性は最高だ。『運命の相手』に相違ない」
「うそーーーーん!!」
「俺が君の元へ嫁ごうと思う。不束者だが、末永くよろしく頼む」
「や、やだーーーー!! こういうのって仮に男でも、美少年とか美青年が来るものでしょーー!?」
「婿殿は夢見がちだな。諦めろ。婿殿の『運命の相手』は俺だ」
「いーーやーーだーーーー!!」
アリオスの力一杯の叫びが、むなしく村に響きわたった。
アリオスはど田舎の村で魔法使いをしている。主に魔法薬を作ったり、村の守りである防御魔法の管理をしている。
この世には『運命の相手』というものがある。魔力の相性が最高にいい2人のことを指す。魔力の相性が悪いと、セックスの時に苦痛を感じたり、子供ができにくかったりするから、神殿に依頼して『運命の相手』を探す人もいる。
とはいえ、『運命の相手』は世界中のどこかにいるものなので、同じ国の中で見つけることができるのは稀である。殆どの人が、ある程度妥協して、結婚して子作りしたりしている。
それに『運命の相手』を探してもらうには、かなりの額の金が必要になる。ある程度金持ちな人は『運命の相手』を探すようだが、ど田舎の貧しい魔法使いであるアリオスに、そんな金はない。
つい3日前に、村の小さな神殿の神官から、『アリオスの『運命の相手』が来るぞい』と教えられた。
アリオスは嬉しくて、ずっとワクワクしていた。なのに、実際に村にやって来たのは、『人類最強』と謳われる黒騎士ガラディーンだった。
ガラディーンは、3年前に魔王を討伐した勇者一行の1人で、聖剣を持つ勇者よりも強く、『人類最強』と言われている。勇者の剣の師匠らしいと聞いたことがある。
実際に見たガラディーンは、歳の頃は40代前半くらいで、厳つい顔には、右のおでこから頬にかけてと、鼻を横切るように傷痕があった。素直に怖い顔をしている。
ガラディーンは、本当にアリオスの嫁になる気のようで、会ったその日のうちにアリオスの家に押しかけてきた。
アリオスは、母のアイリーンと二人暮らしだ。父は、5年前に村が魔物の襲撃にあい、皆を守るために戦って死んだ。
ガラディーンを家に連れ帰ると(正確には、家に帰るアリオスにガラディーンがくっついてきた)、アイリーンが驚きながらも、おっとりと笑った。
「大きな人ねぇ。小さな村だから、働き手が増えるのは大歓迎よ。うちに住むの? あらあら。じゃあ、部屋を用意しなきゃね」
「よろしく頼む。母君」
「あらぁ。お義母さんでいいわよぉ。お嫁さんなの? お婿さんなの?」
「嫁になるつもりで来た」
「あら。じゃあ、お嫁さんなのね。アリオスは抜けてるから、しっかりしてそうなお嫁さんがきてくれて嬉しいわぁ」
「母さん! この人! 『人類最強』のガラディーンだよ!?」
「あらぁ。すごい人がきちゃったわね。ディーンって呼んでもいいかしらぁ」
「構わない。実の家族とは絶縁している。お義母さんと婿殿だけが俺の家族になる」
「あらまぁ。じゃあ、いっぱいお喋りして、仲良くなりましょうね!」
「あぁ」
「母さん! 待って!? こんなゴツいおっさんだよ!? それに『人類最強』だよ!? なに普通に受け入れてんのさー!!」
「あらあら。いいじゃない。『運命の相手』と結婚できるだなんて、この上なく幸運なことよ? ねぇ。ディーン。あ、そういえば、貴方はおいくつなの?」
「今年で42になる」
「あら。アリオスよりちょうど20歳年上ね。まぁ、年の差なんて、愛の前では瑣末なことね」
「ないからね? 愛なんてないからね?」
「ゆっくり愛を育んでいこうと思う」
「育まないからねーー!?」
「今夜はディーンの歓迎パーティーね! アリオス! 鶏を絞めてきてちょうだい! ご馳走を作らなきゃ!」
「えーー」
「アリオス。さっさと動く!」
「……はぁい」
「ディーンは部屋に荷物を置いたら、早速一緒にお料理をしましょ? うふふ。アリオスにお嫁さんがきてくれて本当に嬉しいわー。私が教えられることは何でも教えるから、気兼ねなく何でも聞いてちょうだいね!」
「ありがとう。お義母さん」
何故か、アイリーンはガラディーンを歓迎している。男だし、おっさんだし、子供なんかできないのに。『運命の相手』でも、同性同士じゃ子供はできない。アリオスには兄弟がいないので、この家はアリオスの代でおしまいだ。養子をとれば話は別だが。
アリオスは、絞めどきの鶏を絞めながら、ふと思いついた。
嫁いびりをしてやればいいのである。嫁いびりをして、ガラディーンを追い出したらいい。
そうと決まれば、即実行! アリオスは意気揚々と絞めて羽をむしった鶏を片手に、台所へと向かった。
台所に入ると、アイリーンとガラディーンが鶏の丸焼きに使う香味野菜を刻んでいた。滅多に食べられないご馳走を食べられるのは素直に嬉しいが、それよりも嫁いびりである。
アイリーンに鶏を渡すと、アリオスはビシッとガラディーンを指差した。
「嫁いびりをして追い出してやるんだからな!」
「嫁いびり」
「……で、嫁いびりって何やればいいの?」
「いや、俺に聞かれても」
「されたら嫌なことを言ってみろぉ!」
「…………肩もみが心底嫌だな」
「そうか! ならお風呂上がりに全力で肩もみしてやるんだからな!」
アリオスは、にししと笑った。肩もみが嫌だなんて変な男だと思うが、肩もみくらいで嫁いびりができるのなら簡単なものだ。すぐに泣きながらガラディーンは出ていくだろう。
アリオスはうきうきしながら、ご馳走作りを手伝った。
アリオスの家の風呂は、アリオスの魔法でいつでも温かいお湯が使えるようになっている。村の他の家は、どこも薪でお湯を沸かさないと風呂に入れないから、かなり贅沢なのである。
王都や大きな街は、便利な魔導具や魔導製品が普及していて、生活にかかる労力が少ないらしいが、ど田舎の村にそんなものは殆どないので、皆、日々忙しなく働きながら、慎ましく暮らしている。
風呂で父譲りの濃い茶髪の長い髪を洗いながら、アリオスはなんとしてでもガラディーンを追い出すと決めた。脱衣場で身体を拭きながら、なんとなく鏡を見れば、柔らかい茶色の瞳の、頬にそばかすがある青年が映っている。顔立ちはアイリーンに似ているので、どちらかと言えば女顔だが、自分では優しい感じに整っている方だと思っている。鏡を見ながら、アリオスは気合を入れた。
風呂から出ると、アリオスは早速嫁いびりをすることにした。
「ディーン! 肩もみしてやる!」
「やめてくれ」
「やだー!」
アリオスは、にししと笑いながら、椅子に座って温かいミルクを飲んでいるガラディーンの背後に立ち、ガラディーンの肩を揉み始めた。ガラディーンの肩は存外凝っていて、揉み甲斐がある。
「あーー。そこはやめてくれ」
「ふはははー! ぐりぐりしてやるー」
「あーー。首も揉まれると心底嫌だな」
「首も揉んでやるんだからな! おりゃー!」
「あーー。やめてくれー。もうちょい強めにされると心底嫌だな」
「思いっきり揉んでやるー!」
アリオスは気が済むまで嫁いびり(肩もみ)をすると、ふぅと満足気な息を吐いた。今日の嫁いびりはこれくらいにしてやろう。明日も思いっきり嫁いびりをしてやる。
アリオスは満足したので、自室に向かった。すると、ガラディーンが何故かついてきた。
「え? なに?」
「伴侶なのだから、一緒に寝るものだろう」
「やだー! 狭い! 暑苦しい! 加齢臭やだー!」
「加齢臭はまだない……と思う。この家には、余分なベッドがないとお義母さんが言っていた。『アリオスと一緒に寝れば問題ないわねー』とも」
「むぅ……」
季節は冬のはじめ頃である。アリオスが暮らす村は、雪なるものは降らないが、それなりに冷える。ガラディーンを床で寝かせるのは、流石にちょっと気の毒な気がする。
アリオスは渋々、ガラディーンを自分の部屋に入れた。
二階にあるアリオスの部屋は、書物机と衣装箪笥以外にはベッドしかない。魔法書や魔法薬を作る材料や道具は、一階の専用の部屋に置いてある。
嫌々ガラディーンと一緒にベッドに上がり、布団に潜り込むと、ガラディーンの高めの体温のせいか、すぐに布団の中が温かくなった。布団の中が狭くて密着しているが、これは寝れる。アリオスは、『これは巨大湯たんぽだ』と思って、ガラディーンにくっついて、すやぁと寝落ちた。
ガラディーンが嫁にきて、一か月。
ガラディーンは、すっかり村に馴染んでいる。朝早くから飼っている鶏の世話や庭の小さな畑の世話をして、よく晴れた日には近くの森に狩りをしに行っている。熊や猪、鹿など、大きめの獲物が穫れると、ご近所さんや親戚にお裾分けしてやりに行くので、とても歓迎されている。
アリオスから見ても、ガラディーンは働き者だ。悔しいことに、文句が言えないくらい朝から晩まで働いている。家事もアイリーンと一緒にやっているし、アリオスが魔法薬の材料を森に採りに行く時は、必ずついてきて手伝ってくれる。
アリオスは、『素敵ないいお嫁さんを貰えて幸せ者ねぇ』と、近所のお婆ちゃんから頻繁に言われている。
確かに、ガラディーンは働き者でしっかり者だとは思う。意外と細かい気遣いができるし、朝から晩まで働く日々なのに、文句の一つも言わない。が、おっさんなのである。どれだけすごいお嫁さんでも、おっさんは嫌なのである。しかも顔が怖いし。
アリオスは、毎日嫁いびり(肩もみ)をしているのだが、ガラディーンは流石『人類最強』というべきか、忍耐強い。アリオスは、新たな嫁いびりがないかと考え始めた。が、思いつかない。
アリオスは、アイリーンとガラディーンが作った昼食をもりもり食べながら、ガラディーンに声をかけた。
「ねぇ。新たな嫁いびりをするから、されたら嫌なことを言えー!」
「そうだな……手を繋ぐのが嫌だな」
「ふはははー! 出かける時と寝る時に手を繋いでやる!!」
「やめてくれ」
「やだー。絶対にやるもん」
手を繋ぐのが嫌だなんて、ガラディーンは本当に変わっている。そんなことで嫁いびりできるのなら、楽なのものだ。アリオスは、早速、午後から魔法薬の材料を森に採りに行く時に、ガラディーンの手を握った。ガラディーンの手はすごく大きくて、ゴツくて硬く、温かった。
「ディーンの手、ぬくい」
「筋肉が多いからな」
「ふふん! 嫌だろう? 嫌だろう? 泣いて出ていってもいいんだからな! どうしても村に住みたいなら、空き家もあるし!」
「いやだなー。まぁ、嫁なので出ていかないが」
「むぅ。手強いな。流石『人類最強』。あっ。ナハタカの実だ。採って帰ろう。母さんが好きなんだー」
「沢山あるな。籠を持ってきて正解だった」
「ディーン。いっぱい採るぞー。母さんがジャムにしてくれるし。にしし。ケーキも焼いてもらおーっと」
「甘いものが好きなのか」
「大好き! 魔法薬作る時は集中するから、終わった後は甘いものが欲しくなるんだよねー」
「そうか。では、お義母さんから習おう。そうだな……クッキーあたりが簡単か?」
「クッキー好き! ジャムクッキーがいい!」
「そうか。では、帰ったらお義母さんに頼んでみよう」
「やったー! ジャムクッキー! あ、僕は帰ったら採ったものの下処理するから」
「分かった。アリオスは働き者だな」
「まぁね! この村には医者がいないから、僕が作る魔法薬がないと大変だもん! 父さんから、ちっちゃい頃から習ってたから、色んな魔法薬が作れるもんね! えっへん!」
「それはすごい。村の者達のために頑張っているのだな」
「まぁねー! もっと褒めてくれてもいいよ!」
「アリオスはすごいな」
「えっへへー」
アリオスは、ガラディーンに褒められて、ちょっと照れくさかったが嬉しかったので、帰りは手を繋がないでやった。今夜も肩もみはする気満々だが。
アリオスは、ガラディーンと一緒に森から家に帰ると、台所へ向かうガラディーンをなんとなく見送り、魔法薬の材料を持って、調合室に入った。
ーーーーーー
ガラディーンが嫁にきて、半年が過ぎた。アリオスは毎日嫁いびりをしているのに、ガラディーンは泣いて出ていく気配がない。
父が亡くなってから、どこか元気がなかったアイリーンが、ガラディーンが嫁にきてから毎日ニコニコ笑顔だし、最近は、そろそろ嫁いびりはやめようかなぁと思い始めた。ガラディーンのお陰で日々の生活が少し楽になったし、悔しいが、本当にできた嫁だと言わざるを得ない。おっさんだけど。
アリオスは、朝からガラディーンと一緒に畑の草むしりをしながら、ガラディーンに話しかけてみた。
「ねぇ。なんで王都からこんなど田舎にまで来たんだよ。ぶっちゃけさー、この村に住まなくても、僕を王都に連れて行ったら、今頃、なんかすごい豪華な生活ができてたんじゃないの? 『人類最強』なんでしょ。お金もがっぽがぽなんじゃないの? わざわざ貧乏魔法使いに嫁がなくてもよかったんじゃない?」
「……煩わしいしがらみから離れたかった。王都での暮らしは息が詰まる。この村で穏やかに暮らす方がずっといい」
「ふぅん? そんなもん?」
「あぁ。この村の人達は皆、優しく温かい。アリオスやお義母さんを筆頭にな」
「そう? 普通じゃない?」
「ははっ。俺にとっては、この村での生活は特別なんだよ。こんなに穏やかで優しい毎日を過ごせるなんて思っていなかった。……貴族の家に生まれ、騎士になるために幼い頃から厳しい鍛錬をさせられていた。俺は三男だったから、継ぐ家はない。当主であった祖父の意向もあって、騎士になるしかなかった。……俺は、ずっと憧れていた。温かい家族にも、心を押し殺さずに生きることにも。この村に来て、アリオスの嫁になって、漸く望んでいた生活ができるようになった。アリオスには感謝している。アリオスとお義母さんのお陰で、こうして楽に息ができている」
「ふぅん。なんか大変だったんだなぁ」
どうやらガラディーンは、アリオスでは上手く想像ができないような苦労をしてきたみたいである。
アリオスは、ちょっとガラディーンが気の毒になって、その日のおやつのジャムクッキーを一枚ガラディーンにあげた。ガラディーンは、嬉しそうに厳つい顔で笑っていた。
今夜も嫁いびり(肩もみ)をしてから、アリオスはガラディーンと一緒に部屋に向かった。
布団の中に潜り込んで、嫁いびりでガラディーンの手を握ると、アリオスはくわぁっと大きな欠伸をした。
いつもはガラディーンの逞しい温かい身体にくっつくと、すやぁと寝落ちるのだが、今日はなんだから眠れない。多分、溜まっているからだと思う。
ガラディーンと一緒に寝るようになってから、強制禁欲生活をしている。いい加減、抜きたいのだが、アイリーンも使うトイレや風呂では抜けないし、ガラディーンが寝ている隣でこっそり抜くのもどうかと思う。ぶっちゃけ溜まり過ぎてムラムラするが、我慢するしかない。
アリオスがむぅっと唇を尖らせ、特に意味もなくガラディーンの肩に額をぐりぐり押しつけていると、ガラディーンが小さな声で話しかけてきた。
「アリオス」
「なに」
「眠れないのか」
「……べーつにー」
「……ふむ。嫁の務めを果たすか」
「嫁の務め? ディーンはいつでもしてるじゃん」
「旦那を気持ちよくさせるのも嫁の務めだ」
「ふぅん?」
ガラディーンが静かに身体を起こし、『ちょっと準備をしてくる』と言って、部屋から出ていった。準備って、なんの準備なのだろうか。
アリオスが大人しく待っていると、暫くしてから、ガラディーンが戻ってきた。
ベッドに上がってきたガラディーンが、寝転がっているアリオスの身体を跨いで、膝立ちになった。
「ディーン?」
「全力で気持ちよくさせよう」
「どうやって?」
「まぁ、すぐに分かる」
ガラディーンが、いきなりアリオスのズボンと下着を脱がせた。アリオスはビックリして、ガラディーンの名前を叫んだ。
「ディーン! 何してんの!?」
「アリオス。お義母さんが起きてしまうから静かに」
「あ、うん。うん? いや、何やってんの?」
「……意外とデカいな。まぁ、なんとかなるだろう」
「だから、何すんの?」
「気持ちいいこと」
ガラディーンがずりずり移動して、アリオスの股間に顔を伏せた。萎えているペニスを握られたかと思えば、ぬるぅっと熱いぬるついたものがペニスを這い始めた。ガラディーンにペニスを舐められている。背筋がゾワゾワする快感に、アリオスは驚きながらも、すぐに元気いっぱいにペニスが勃起した。
流石にここまでされたらガラディーンが何をする気なのか察するが、男同士でセックスなんてしていいのか。ていうか、もしかしてアリオスが抱かれるのだろうか。
アリオスのペニスが勃起すると、ガラディーンがアリオスの股間に伏せていた顔を上げて、服を脱ぎ始めた。ガラディーンの傷痕が多いムッキムキの身体が、薄暗い中でぼんやりと見える。
ガラディーンの股間を見て、アリオスは思わず小さく声を上げた。
「何その棍棒!? まさか僕に挿れるの!? 無理無理無理無理っ! お尻壊れるっ!!」
「安心しろ。挿れるのはアリオスだ。俺は嫁だからな」
「え? マジでお尻に挿れるの? 僕のちんこがうんこまみれになるじゃん!」
「ならないように準備してきた。よいしょっと」
「わ、わ、わーー!!」
「しーっ。静かに。お義母さんが起きたら気まずいどころじゃないぞ」
ガラディーンがアリオスの股間を跨ぎ、ペニスを掴んだので思わず声を上げると、ガラディーンが自分の口元で人差し指を立てて、静かにするように言ってきた。
アイリーンにこの場を見られるのは確かにマズい。アリオスは自分の口を両手で覆った。
勃起したペニスの先っぽが、熱くて濡れているものに触れ、ガラディーンが腰を下ろしていくと、どんどんアリオスのペニスがガラディーンの中に飲み込まれていった。
キツい締めつけのところを通り過ぎると、熱くて柔らかいぬるついたものにペニスが包まれていく。自慰なんか目じゃないくらい気持ちがいい。
アリオスのペニスを根元近くまで飲み込むと、ガラディーンがはぁっと息を吐き、アリオスの身体の両側に手をついて、ゆっくり動き始めた。ペニスを優しく包み込んでいる中の感触も、竿を扱くキツい締めつけも、堪らなく気持ちがいい。
はっ、はっ、と浅く速い息を吐きながら、ガラディーンが厳つい顔でニッと笑った。
「俺の中は気持ちいいだろう?」
アリオスは口を両手で覆ったまま、こくこくと頷いた。なんか変な声が出ちゃいそうなくらい気持ちがいい。溜まっていることもあって、射精したくて堪らない。
アリオスはゆっくりとペニスをガラディーンの尻で扱かれながら、小さな上擦った声でガラディーンに声をかけた。
「も、出したい、出るっ、出るっ……」
「ははっ! 出せよ。ほらっ。ほらっ」
「う、あ、あ、んーーーーっ!」
ペニスの根元あたりをキツい締めつけのところで小刻みに扱かれて、アリオスは込み上げる射精感に抗うことなく、ガラディーンの中に精液をぶち撒けた。
はぁー、はぁー、と大きく荒い息を吐きながら、射精の心地よさに浸っていると、射精したばかりで敏感なペニスをガラディーンがゆっくりと動いて刺激し始めた。
「はぅあっ!?」
「しーっ。静かに。俺もイクまで、もう少し付き合ってくれ」
「う、あ、や、やばい、きもちいいっ、うーーーーっ」
「ふっ、ふっ、はぁっ、あぁ……いいな、硬くて気持ちいい……」
「ディ、ディーン、ちょっ、また出るっ、また出るからっ!」
「……っ、俺もっ、そろそろイクッ……ふっ、ふっ……っ、あぁ……」
「ふんぅーーっ、あ、あ、でちゃう……」
ゆっくり動いていたガラディーンが、ぶるっと身体を震わせた。瞬間、ぎゅうっとキツくペニスを締めつけられる。アリオスはあまりの刺激の強さに、またガラディーンの中に精液を吐き出した。
荒い息を吐いているガラディーンが、ゆっくりと腰を上げた。アリオスの萎えたペニスが抜け出ていく。
ガラディーンが、どこに置いていたのか分からない手拭いでアリオスの下腹部と萎えたペニス、自分の尻を拭くと、ベッドから下りて、無言のまま部屋から出ていった。
アリオスは、予想外の初体験に呆然としていた。めちゃくちゃ気持ちよかった。尻なのに。尻の穴に挿れちゃったのに。
自分の萎えたペニスを見れば、全然汚れていない。ガラディーンが、準備とやらをしてきたからだろうか。
アリオスがもぞもぞと脱がされた下衣を着ていると、ガラディーンが戻ってきた。
ガラディーンがベッドに上がり、すぐ隣に寝転がった。顔だけでこちらを見て、ガラディーンがニヤッと笑った。
「気持ちよかったか?」
「……めちゃくちゃ気持ちよかった」
「それは何より。寝るぞ。明日も朝が早い」
「あ、うん。…………ねぇ」
「ん?」
「なんで、お尻に挿れたの。痛くなかったの?」
「そこしか挿れるところがないからな。まぁ、久しぶりだったし、予想外にちょっとデカかったから多少の痛みはあったが、俺も気持ちよかった。激しくするとお義母さんが起きてしまうかもしれないから、静かにゆっくりヤラなきゃいけないのが微妙といえば微妙だが。まぁ、仕方がない」
「お尻に挿れたことあったの? 男の恋人がいたの?」
「昔の話だ」
「ふぅん。どれくらい昔?」
「……20年近いな。俺みたいなのを好きになる物好きがいたんだよ」
「なんでその人と別れたの?」
「……死んだだけだ。どれだけ身体を鍛えていても、病には勝てない」
「まだその人のことが好きなの?」
「……いや。もう思い出になっている。今はアリオスがいるしな」
「ディーンは僕のことが好きなのか」
「優しい旦那様だからな」
「ま、まぁ? 確かに僕は優しいが? ……ディーンのこと、そろそろ嫁として認めてやらんでもないけど?」
「クッ。そいつはどうも。……俺の方が確実に先に逝く。散々無茶をしてきた。どうせ長くても20年もない。それまでの間、俺と家族でいてくれ」
「どこか悪いのか!?」
「まだどこも悪くない」
「なんだ。よかった。ふふん。まぁ、あれだよ。怪我しようが病気しようが、僕の魔法薬で治してあげる。……だからさ、あんまり早く逝かないでよね」
「精々頑張るさ」
「うん。ちょー頑張れ。……ちょっと悔しいけど、ディーンはもう家族だもん」
「あぁ」
ガラディーンが寝返りを打って、アリオスの身体をやんわりと抱きしめ、アリオスの頭に鼻先を埋めた。
すんと聞こえた小さな鼻を啜る音は、聞こえないフリをした。
それから、ガラディーンとたまーにセックスをするようになった。『俺が手綱を握っていないと、激しくなって、隣の部屋で寝ているお義母さんにバレかねない』と言って、いつもガラディーンにいいようにされている。若干、不満である。
何回もセックスしていると、そのうち自然とガラディーンに触れたいなぁと思うようになった。実は、まだキスもしていない。若干、不満である。
畑の草むしりをしながら、アリオスは、ガラディーンに問いかけた。
「されて嫌なことを言えー」
「……キスが嫌だな」
「じゃあ、ちゅーしてやる!」
ガラディーンが楽しそうにクックッと笑った。アリオスはそんなガラディーンの唇に触れるだけのキスをした。
「俺の婿殿の『嫁いびり』は可愛いな」
「最初から、されて嫌なことじゃなくて、されたいことを言ってただろ」
「まぁな。いつ気づいた?」
「むぅ。……ちょっと前に、もしかしたら? って」
「ははっ! 俺の婿殿は本当に可愛いな!」
「馬鹿にしてるだろー!!」
「してないしてない。アリオス」
「なに」
「『嫁いびり』お代わり」
「……しょ、しょうがないな!」
アリオスは、またガラディーンの唇に触れるだけのキスをした。顔が妙に熱い。
ガラディーンが日焼けした頬をじんわり赤く染めて、幸せそうに笑った。
アリオスは、ガラディーンを見送るまで、ずっとガラディーンの家族だった。ガラディーンを見送った後も、ずっと家族だ。
毎朝、ガラディーンが眠る所に行き、ガラディーンに話しかけるのが日課になった。
「ディーン。僕が好きなら『愛してる』くらい言えよー。……次に会ったら、嫁いびりで思いっきり叫んでやる。『愛してるー!』って」
アリオスはゆるく笑った。柔らかい春の風が吹く中、アリオスはぼそっと呟いた。
「僕の嫁は最高だったぞ。僕以上の幸せ者なんていないんだからな。……めちゃくちゃ長生きして、僕の嫁の最高っぷりを吹聴してまわってやる。皆、絶対に羨ましがるんだから! ……また明日。ディーン。今日も1日頑張るよ」
アリオスは穏やかに笑って、ガラディーンの名前が刻まれた石を撫で、立ち上がった。
割と最近できた弟子を今日も扱いてやらねば。
前を向くアリオスの頬を、柔らかな風が優しく撫でた。
(おしまい)
黒髪黒眼の厳つい顔立ちをした巨漢が、アリオスを見下ろして口を開いた。
「嫁のガラディーンだ。よろしく。婿殿」
「…………ガラディーンって、まさか、『人類最強』のガラディーン?」
「そう呼ばれることもあるな」
「……や、やだーー!! 思ってたのと違う!! これは何かの間違いだーー!!」
「間違いではない。俺と君の魔力の相性は最高だ。『運命の相手』に相違ない」
「うそーーーーん!!」
「俺が君の元へ嫁ごうと思う。不束者だが、末永くよろしく頼む」
「や、やだーーーー!! こういうのって仮に男でも、美少年とか美青年が来るものでしょーー!?」
「婿殿は夢見がちだな。諦めろ。婿殿の『運命の相手』は俺だ」
「いーーやーーだーーーー!!」
アリオスの力一杯の叫びが、むなしく村に響きわたった。
アリオスはど田舎の村で魔法使いをしている。主に魔法薬を作ったり、村の守りである防御魔法の管理をしている。
この世には『運命の相手』というものがある。魔力の相性が最高にいい2人のことを指す。魔力の相性が悪いと、セックスの時に苦痛を感じたり、子供ができにくかったりするから、神殿に依頼して『運命の相手』を探す人もいる。
とはいえ、『運命の相手』は世界中のどこかにいるものなので、同じ国の中で見つけることができるのは稀である。殆どの人が、ある程度妥協して、結婚して子作りしたりしている。
それに『運命の相手』を探してもらうには、かなりの額の金が必要になる。ある程度金持ちな人は『運命の相手』を探すようだが、ど田舎の貧しい魔法使いであるアリオスに、そんな金はない。
つい3日前に、村の小さな神殿の神官から、『アリオスの『運命の相手』が来るぞい』と教えられた。
アリオスは嬉しくて、ずっとワクワクしていた。なのに、実際に村にやって来たのは、『人類最強』と謳われる黒騎士ガラディーンだった。
ガラディーンは、3年前に魔王を討伐した勇者一行の1人で、聖剣を持つ勇者よりも強く、『人類最強』と言われている。勇者の剣の師匠らしいと聞いたことがある。
実際に見たガラディーンは、歳の頃は40代前半くらいで、厳つい顔には、右のおでこから頬にかけてと、鼻を横切るように傷痕があった。素直に怖い顔をしている。
ガラディーンは、本当にアリオスの嫁になる気のようで、会ったその日のうちにアリオスの家に押しかけてきた。
アリオスは、母のアイリーンと二人暮らしだ。父は、5年前に村が魔物の襲撃にあい、皆を守るために戦って死んだ。
ガラディーンを家に連れ帰ると(正確には、家に帰るアリオスにガラディーンがくっついてきた)、アイリーンが驚きながらも、おっとりと笑った。
「大きな人ねぇ。小さな村だから、働き手が増えるのは大歓迎よ。うちに住むの? あらあら。じゃあ、部屋を用意しなきゃね」
「よろしく頼む。母君」
「あらぁ。お義母さんでいいわよぉ。お嫁さんなの? お婿さんなの?」
「嫁になるつもりで来た」
「あら。じゃあ、お嫁さんなのね。アリオスは抜けてるから、しっかりしてそうなお嫁さんがきてくれて嬉しいわぁ」
「母さん! この人! 『人類最強』のガラディーンだよ!?」
「あらぁ。すごい人がきちゃったわね。ディーンって呼んでもいいかしらぁ」
「構わない。実の家族とは絶縁している。お義母さんと婿殿だけが俺の家族になる」
「あらまぁ。じゃあ、いっぱいお喋りして、仲良くなりましょうね!」
「あぁ」
「母さん! 待って!? こんなゴツいおっさんだよ!? それに『人類最強』だよ!? なに普通に受け入れてんのさー!!」
「あらあら。いいじゃない。『運命の相手』と結婚できるだなんて、この上なく幸運なことよ? ねぇ。ディーン。あ、そういえば、貴方はおいくつなの?」
「今年で42になる」
「あら。アリオスよりちょうど20歳年上ね。まぁ、年の差なんて、愛の前では瑣末なことね」
「ないからね? 愛なんてないからね?」
「ゆっくり愛を育んでいこうと思う」
「育まないからねーー!?」
「今夜はディーンの歓迎パーティーね! アリオス! 鶏を絞めてきてちょうだい! ご馳走を作らなきゃ!」
「えーー」
「アリオス。さっさと動く!」
「……はぁい」
「ディーンは部屋に荷物を置いたら、早速一緒にお料理をしましょ? うふふ。アリオスにお嫁さんがきてくれて本当に嬉しいわー。私が教えられることは何でも教えるから、気兼ねなく何でも聞いてちょうだいね!」
「ありがとう。お義母さん」
何故か、アイリーンはガラディーンを歓迎している。男だし、おっさんだし、子供なんかできないのに。『運命の相手』でも、同性同士じゃ子供はできない。アリオスには兄弟がいないので、この家はアリオスの代でおしまいだ。養子をとれば話は別だが。
アリオスは、絞めどきの鶏を絞めながら、ふと思いついた。
嫁いびりをしてやればいいのである。嫁いびりをして、ガラディーンを追い出したらいい。
そうと決まれば、即実行! アリオスは意気揚々と絞めて羽をむしった鶏を片手に、台所へと向かった。
台所に入ると、アイリーンとガラディーンが鶏の丸焼きに使う香味野菜を刻んでいた。滅多に食べられないご馳走を食べられるのは素直に嬉しいが、それよりも嫁いびりである。
アイリーンに鶏を渡すと、アリオスはビシッとガラディーンを指差した。
「嫁いびりをして追い出してやるんだからな!」
「嫁いびり」
「……で、嫁いびりって何やればいいの?」
「いや、俺に聞かれても」
「されたら嫌なことを言ってみろぉ!」
「…………肩もみが心底嫌だな」
「そうか! ならお風呂上がりに全力で肩もみしてやるんだからな!」
アリオスは、にししと笑った。肩もみが嫌だなんて変な男だと思うが、肩もみくらいで嫁いびりができるのなら簡単なものだ。すぐに泣きながらガラディーンは出ていくだろう。
アリオスはうきうきしながら、ご馳走作りを手伝った。
アリオスの家の風呂は、アリオスの魔法でいつでも温かいお湯が使えるようになっている。村の他の家は、どこも薪でお湯を沸かさないと風呂に入れないから、かなり贅沢なのである。
王都や大きな街は、便利な魔導具や魔導製品が普及していて、生活にかかる労力が少ないらしいが、ど田舎の村にそんなものは殆どないので、皆、日々忙しなく働きながら、慎ましく暮らしている。
風呂で父譲りの濃い茶髪の長い髪を洗いながら、アリオスはなんとしてでもガラディーンを追い出すと決めた。脱衣場で身体を拭きながら、なんとなく鏡を見れば、柔らかい茶色の瞳の、頬にそばかすがある青年が映っている。顔立ちはアイリーンに似ているので、どちらかと言えば女顔だが、自分では優しい感じに整っている方だと思っている。鏡を見ながら、アリオスは気合を入れた。
風呂から出ると、アリオスは早速嫁いびりをすることにした。
「ディーン! 肩もみしてやる!」
「やめてくれ」
「やだー!」
アリオスは、にししと笑いながら、椅子に座って温かいミルクを飲んでいるガラディーンの背後に立ち、ガラディーンの肩を揉み始めた。ガラディーンの肩は存外凝っていて、揉み甲斐がある。
「あーー。そこはやめてくれ」
「ふはははー! ぐりぐりしてやるー」
「あーー。首も揉まれると心底嫌だな」
「首も揉んでやるんだからな! おりゃー!」
「あーー。やめてくれー。もうちょい強めにされると心底嫌だな」
「思いっきり揉んでやるー!」
アリオスは気が済むまで嫁いびり(肩もみ)をすると、ふぅと満足気な息を吐いた。今日の嫁いびりはこれくらいにしてやろう。明日も思いっきり嫁いびりをしてやる。
アリオスは満足したので、自室に向かった。すると、ガラディーンが何故かついてきた。
「え? なに?」
「伴侶なのだから、一緒に寝るものだろう」
「やだー! 狭い! 暑苦しい! 加齢臭やだー!」
「加齢臭はまだない……と思う。この家には、余分なベッドがないとお義母さんが言っていた。『アリオスと一緒に寝れば問題ないわねー』とも」
「むぅ……」
季節は冬のはじめ頃である。アリオスが暮らす村は、雪なるものは降らないが、それなりに冷える。ガラディーンを床で寝かせるのは、流石にちょっと気の毒な気がする。
アリオスは渋々、ガラディーンを自分の部屋に入れた。
二階にあるアリオスの部屋は、書物机と衣装箪笥以外にはベッドしかない。魔法書や魔法薬を作る材料や道具は、一階の専用の部屋に置いてある。
嫌々ガラディーンと一緒にベッドに上がり、布団に潜り込むと、ガラディーンの高めの体温のせいか、すぐに布団の中が温かくなった。布団の中が狭くて密着しているが、これは寝れる。アリオスは、『これは巨大湯たんぽだ』と思って、ガラディーンにくっついて、すやぁと寝落ちた。
ガラディーンが嫁にきて、一か月。
ガラディーンは、すっかり村に馴染んでいる。朝早くから飼っている鶏の世話や庭の小さな畑の世話をして、よく晴れた日には近くの森に狩りをしに行っている。熊や猪、鹿など、大きめの獲物が穫れると、ご近所さんや親戚にお裾分けしてやりに行くので、とても歓迎されている。
アリオスから見ても、ガラディーンは働き者だ。悔しいことに、文句が言えないくらい朝から晩まで働いている。家事もアイリーンと一緒にやっているし、アリオスが魔法薬の材料を森に採りに行く時は、必ずついてきて手伝ってくれる。
アリオスは、『素敵ないいお嫁さんを貰えて幸せ者ねぇ』と、近所のお婆ちゃんから頻繁に言われている。
確かに、ガラディーンは働き者でしっかり者だとは思う。意外と細かい気遣いができるし、朝から晩まで働く日々なのに、文句の一つも言わない。が、おっさんなのである。どれだけすごいお嫁さんでも、おっさんは嫌なのである。しかも顔が怖いし。
アリオスは、毎日嫁いびり(肩もみ)をしているのだが、ガラディーンは流石『人類最強』というべきか、忍耐強い。アリオスは、新たな嫁いびりがないかと考え始めた。が、思いつかない。
アリオスは、アイリーンとガラディーンが作った昼食をもりもり食べながら、ガラディーンに声をかけた。
「ねぇ。新たな嫁いびりをするから、されたら嫌なことを言えー!」
「そうだな……手を繋ぐのが嫌だな」
「ふはははー! 出かける時と寝る時に手を繋いでやる!!」
「やめてくれ」
「やだー。絶対にやるもん」
手を繋ぐのが嫌だなんて、ガラディーンは本当に変わっている。そんなことで嫁いびりできるのなら、楽なのものだ。アリオスは、早速、午後から魔法薬の材料を森に採りに行く時に、ガラディーンの手を握った。ガラディーンの手はすごく大きくて、ゴツくて硬く、温かった。
「ディーンの手、ぬくい」
「筋肉が多いからな」
「ふふん! 嫌だろう? 嫌だろう? 泣いて出ていってもいいんだからな! どうしても村に住みたいなら、空き家もあるし!」
「いやだなー。まぁ、嫁なので出ていかないが」
「むぅ。手強いな。流石『人類最強』。あっ。ナハタカの実だ。採って帰ろう。母さんが好きなんだー」
「沢山あるな。籠を持ってきて正解だった」
「ディーン。いっぱい採るぞー。母さんがジャムにしてくれるし。にしし。ケーキも焼いてもらおーっと」
「甘いものが好きなのか」
「大好き! 魔法薬作る時は集中するから、終わった後は甘いものが欲しくなるんだよねー」
「そうか。では、お義母さんから習おう。そうだな……クッキーあたりが簡単か?」
「クッキー好き! ジャムクッキーがいい!」
「そうか。では、帰ったらお義母さんに頼んでみよう」
「やったー! ジャムクッキー! あ、僕は帰ったら採ったものの下処理するから」
「分かった。アリオスは働き者だな」
「まぁね! この村には医者がいないから、僕が作る魔法薬がないと大変だもん! 父さんから、ちっちゃい頃から習ってたから、色んな魔法薬が作れるもんね! えっへん!」
「それはすごい。村の者達のために頑張っているのだな」
「まぁねー! もっと褒めてくれてもいいよ!」
「アリオスはすごいな」
「えっへへー」
アリオスは、ガラディーンに褒められて、ちょっと照れくさかったが嬉しかったので、帰りは手を繋がないでやった。今夜も肩もみはする気満々だが。
アリオスは、ガラディーンと一緒に森から家に帰ると、台所へ向かうガラディーンをなんとなく見送り、魔法薬の材料を持って、調合室に入った。
ーーーーーー
ガラディーンが嫁にきて、半年が過ぎた。アリオスは毎日嫁いびりをしているのに、ガラディーンは泣いて出ていく気配がない。
父が亡くなってから、どこか元気がなかったアイリーンが、ガラディーンが嫁にきてから毎日ニコニコ笑顔だし、最近は、そろそろ嫁いびりはやめようかなぁと思い始めた。ガラディーンのお陰で日々の生活が少し楽になったし、悔しいが、本当にできた嫁だと言わざるを得ない。おっさんだけど。
アリオスは、朝からガラディーンと一緒に畑の草むしりをしながら、ガラディーンに話しかけてみた。
「ねぇ。なんで王都からこんなど田舎にまで来たんだよ。ぶっちゃけさー、この村に住まなくても、僕を王都に連れて行ったら、今頃、なんかすごい豪華な生活ができてたんじゃないの? 『人類最強』なんでしょ。お金もがっぽがぽなんじゃないの? わざわざ貧乏魔法使いに嫁がなくてもよかったんじゃない?」
「……煩わしいしがらみから離れたかった。王都での暮らしは息が詰まる。この村で穏やかに暮らす方がずっといい」
「ふぅん? そんなもん?」
「あぁ。この村の人達は皆、優しく温かい。アリオスやお義母さんを筆頭にな」
「そう? 普通じゃない?」
「ははっ。俺にとっては、この村での生活は特別なんだよ。こんなに穏やかで優しい毎日を過ごせるなんて思っていなかった。……貴族の家に生まれ、騎士になるために幼い頃から厳しい鍛錬をさせられていた。俺は三男だったから、継ぐ家はない。当主であった祖父の意向もあって、騎士になるしかなかった。……俺は、ずっと憧れていた。温かい家族にも、心を押し殺さずに生きることにも。この村に来て、アリオスの嫁になって、漸く望んでいた生活ができるようになった。アリオスには感謝している。アリオスとお義母さんのお陰で、こうして楽に息ができている」
「ふぅん。なんか大変だったんだなぁ」
どうやらガラディーンは、アリオスでは上手く想像ができないような苦労をしてきたみたいである。
アリオスは、ちょっとガラディーンが気の毒になって、その日のおやつのジャムクッキーを一枚ガラディーンにあげた。ガラディーンは、嬉しそうに厳つい顔で笑っていた。
今夜も嫁いびり(肩もみ)をしてから、アリオスはガラディーンと一緒に部屋に向かった。
布団の中に潜り込んで、嫁いびりでガラディーンの手を握ると、アリオスはくわぁっと大きな欠伸をした。
いつもはガラディーンの逞しい温かい身体にくっつくと、すやぁと寝落ちるのだが、今日はなんだから眠れない。多分、溜まっているからだと思う。
ガラディーンと一緒に寝るようになってから、強制禁欲生活をしている。いい加減、抜きたいのだが、アイリーンも使うトイレや風呂では抜けないし、ガラディーンが寝ている隣でこっそり抜くのもどうかと思う。ぶっちゃけ溜まり過ぎてムラムラするが、我慢するしかない。
アリオスがむぅっと唇を尖らせ、特に意味もなくガラディーンの肩に額をぐりぐり押しつけていると、ガラディーンが小さな声で話しかけてきた。
「アリオス」
「なに」
「眠れないのか」
「……べーつにー」
「……ふむ。嫁の務めを果たすか」
「嫁の務め? ディーンはいつでもしてるじゃん」
「旦那を気持ちよくさせるのも嫁の務めだ」
「ふぅん?」
ガラディーンが静かに身体を起こし、『ちょっと準備をしてくる』と言って、部屋から出ていった。準備って、なんの準備なのだろうか。
アリオスが大人しく待っていると、暫くしてから、ガラディーンが戻ってきた。
ベッドに上がってきたガラディーンが、寝転がっているアリオスの身体を跨いで、膝立ちになった。
「ディーン?」
「全力で気持ちよくさせよう」
「どうやって?」
「まぁ、すぐに分かる」
ガラディーンが、いきなりアリオスのズボンと下着を脱がせた。アリオスはビックリして、ガラディーンの名前を叫んだ。
「ディーン! 何してんの!?」
「アリオス。お義母さんが起きてしまうから静かに」
「あ、うん。うん? いや、何やってんの?」
「……意外とデカいな。まぁ、なんとかなるだろう」
「だから、何すんの?」
「気持ちいいこと」
ガラディーンがずりずり移動して、アリオスの股間に顔を伏せた。萎えているペニスを握られたかと思えば、ぬるぅっと熱いぬるついたものがペニスを這い始めた。ガラディーンにペニスを舐められている。背筋がゾワゾワする快感に、アリオスは驚きながらも、すぐに元気いっぱいにペニスが勃起した。
流石にここまでされたらガラディーンが何をする気なのか察するが、男同士でセックスなんてしていいのか。ていうか、もしかしてアリオスが抱かれるのだろうか。
アリオスのペニスが勃起すると、ガラディーンがアリオスの股間に伏せていた顔を上げて、服を脱ぎ始めた。ガラディーンの傷痕が多いムッキムキの身体が、薄暗い中でぼんやりと見える。
ガラディーンの股間を見て、アリオスは思わず小さく声を上げた。
「何その棍棒!? まさか僕に挿れるの!? 無理無理無理無理っ! お尻壊れるっ!!」
「安心しろ。挿れるのはアリオスだ。俺は嫁だからな」
「え? マジでお尻に挿れるの? 僕のちんこがうんこまみれになるじゃん!」
「ならないように準備してきた。よいしょっと」
「わ、わ、わーー!!」
「しーっ。静かに。お義母さんが起きたら気まずいどころじゃないぞ」
ガラディーンがアリオスの股間を跨ぎ、ペニスを掴んだので思わず声を上げると、ガラディーンが自分の口元で人差し指を立てて、静かにするように言ってきた。
アイリーンにこの場を見られるのは確かにマズい。アリオスは自分の口を両手で覆った。
勃起したペニスの先っぽが、熱くて濡れているものに触れ、ガラディーンが腰を下ろしていくと、どんどんアリオスのペニスがガラディーンの中に飲み込まれていった。
キツい締めつけのところを通り過ぎると、熱くて柔らかいぬるついたものにペニスが包まれていく。自慰なんか目じゃないくらい気持ちがいい。
アリオスのペニスを根元近くまで飲み込むと、ガラディーンがはぁっと息を吐き、アリオスの身体の両側に手をついて、ゆっくり動き始めた。ペニスを優しく包み込んでいる中の感触も、竿を扱くキツい締めつけも、堪らなく気持ちがいい。
はっ、はっ、と浅く速い息を吐きながら、ガラディーンが厳つい顔でニッと笑った。
「俺の中は気持ちいいだろう?」
アリオスは口を両手で覆ったまま、こくこくと頷いた。なんか変な声が出ちゃいそうなくらい気持ちがいい。溜まっていることもあって、射精したくて堪らない。
アリオスはゆっくりとペニスをガラディーンの尻で扱かれながら、小さな上擦った声でガラディーンに声をかけた。
「も、出したい、出るっ、出るっ……」
「ははっ! 出せよ。ほらっ。ほらっ」
「う、あ、あ、んーーーーっ!」
ペニスの根元あたりをキツい締めつけのところで小刻みに扱かれて、アリオスは込み上げる射精感に抗うことなく、ガラディーンの中に精液をぶち撒けた。
はぁー、はぁー、と大きく荒い息を吐きながら、射精の心地よさに浸っていると、射精したばかりで敏感なペニスをガラディーンがゆっくりと動いて刺激し始めた。
「はぅあっ!?」
「しーっ。静かに。俺もイクまで、もう少し付き合ってくれ」
「う、あ、や、やばい、きもちいいっ、うーーーーっ」
「ふっ、ふっ、はぁっ、あぁ……いいな、硬くて気持ちいい……」
「ディ、ディーン、ちょっ、また出るっ、また出るからっ!」
「……っ、俺もっ、そろそろイクッ……ふっ、ふっ……っ、あぁ……」
「ふんぅーーっ、あ、あ、でちゃう……」
ゆっくり動いていたガラディーンが、ぶるっと身体を震わせた。瞬間、ぎゅうっとキツくペニスを締めつけられる。アリオスはあまりの刺激の強さに、またガラディーンの中に精液を吐き出した。
荒い息を吐いているガラディーンが、ゆっくりと腰を上げた。アリオスの萎えたペニスが抜け出ていく。
ガラディーンが、どこに置いていたのか分からない手拭いでアリオスの下腹部と萎えたペニス、自分の尻を拭くと、ベッドから下りて、無言のまま部屋から出ていった。
アリオスは、予想外の初体験に呆然としていた。めちゃくちゃ気持ちよかった。尻なのに。尻の穴に挿れちゃったのに。
自分の萎えたペニスを見れば、全然汚れていない。ガラディーンが、準備とやらをしてきたからだろうか。
アリオスがもぞもぞと脱がされた下衣を着ていると、ガラディーンが戻ってきた。
ガラディーンがベッドに上がり、すぐ隣に寝転がった。顔だけでこちらを見て、ガラディーンがニヤッと笑った。
「気持ちよかったか?」
「……めちゃくちゃ気持ちよかった」
「それは何より。寝るぞ。明日も朝が早い」
「あ、うん。…………ねぇ」
「ん?」
「なんで、お尻に挿れたの。痛くなかったの?」
「そこしか挿れるところがないからな。まぁ、久しぶりだったし、予想外にちょっとデカかったから多少の痛みはあったが、俺も気持ちよかった。激しくするとお義母さんが起きてしまうかもしれないから、静かにゆっくりヤラなきゃいけないのが微妙といえば微妙だが。まぁ、仕方がない」
「お尻に挿れたことあったの? 男の恋人がいたの?」
「昔の話だ」
「ふぅん。どれくらい昔?」
「……20年近いな。俺みたいなのを好きになる物好きがいたんだよ」
「なんでその人と別れたの?」
「……死んだだけだ。どれだけ身体を鍛えていても、病には勝てない」
「まだその人のことが好きなの?」
「……いや。もう思い出になっている。今はアリオスがいるしな」
「ディーンは僕のことが好きなのか」
「優しい旦那様だからな」
「ま、まぁ? 確かに僕は優しいが? ……ディーンのこと、そろそろ嫁として認めてやらんでもないけど?」
「クッ。そいつはどうも。……俺の方が確実に先に逝く。散々無茶をしてきた。どうせ長くても20年もない。それまでの間、俺と家族でいてくれ」
「どこか悪いのか!?」
「まだどこも悪くない」
「なんだ。よかった。ふふん。まぁ、あれだよ。怪我しようが病気しようが、僕の魔法薬で治してあげる。……だからさ、あんまり早く逝かないでよね」
「精々頑張るさ」
「うん。ちょー頑張れ。……ちょっと悔しいけど、ディーンはもう家族だもん」
「あぁ」
ガラディーンが寝返りを打って、アリオスの身体をやんわりと抱きしめ、アリオスの頭に鼻先を埋めた。
すんと聞こえた小さな鼻を啜る音は、聞こえないフリをした。
それから、ガラディーンとたまーにセックスをするようになった。『俺が手綱を握っていないと、激しくなって、隣の部屋で寝ているお義母さんにバレかねない』と言って、いつもガラディーンにいいようにされている。若干、不満である。
何回もセックスしていると、そのうち自然とガラディーンに触れたいなぁと思うようになった。実は、まだキスもしていない。若干、不満である。
畑の草むしりをしながら、アリオスは、ガラディーンに問いかけた。
「されて嫌なことを言えー」
「……キスが嫌だな」
「じゃあ、ちゅーしてやる!」
ガラディーンが楽しそうにクックッと笑った。アリオスはそんなガラディーンの唇に触れるだけのキスをした。
「俺の婿殿の『嫁いびり』は可愛いな」
「最初から、されて嫌なことじゃなくて、されたいことを言ってただろ」
「まぁな。いつ気づいた?」
「むぅ。……ちょっと前に、もしかしたら? って」
「ははっ! 俺の婿殿は本当に可愛いな!」
「馬鹿にしてるだろー!!」
「してないしてない。アリオス」
「なに」
「『嫁いびり』お代わり」
「……しょ、しょうがないな!」
アリオスは、またガラディーンの唇に触れるだけのキスをした。顔が妙に熱い。
ガラディーンが日焼けした頬をじんわり赤く染めて、幸せそうに笑った。
アリオスは、ガラディーンを見送るまで、ずっとガラディーンの家族だった。ガラディーンを見送った後も、ずっと家族だ。
毎朝、ガラディーンが眠る所に行き、ガラディーンに話しかけるのが日課になった。
「ディーン。僕が好きなら『愛してる』くらい言えよー。……次に会ったら、嫁いびりで思いっきり叫んでやる。『愛してるー!』って」
アリオスはゆるく笑った。柔らかい春の風が吹く中、アリオスはぼそっと呟いた。
「僕の嫁は最高だったぞ。僕以上の幸せ者なんていないんだからな。……めちゃくちゃ長生きして、僕の嫁の最高っぷりを吹聴してまわってやる。皆、絶対に羨ましがるんだから! ……また明日。ディーン。今日も1日頑張るよ」
アリオスは穏やかに笑って、ガラディーンの名前が刻まれた石を撫で、立ち上がった。
割と最近できた弟子を今日も扱いてやらねば。
前を向くアリオスの頬を、柔らかな風が優しく撫でた。
(おしまい)
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全力で!ありがとうございますっ!!
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お読みくださり、本当にありがとうございました!!
尊いと良きとちょっぴりの哀しみ
さいこーオブさいこー
感想をありがとうございますっ!!
本当に嬉しいです!!
嬉し過ぎるお言葉をくださり、感謝感激でありますっ!!(泣)
本当に!全力で!ありがとうございますっ!!
楽しい!と思うものを詰め込んでみました。
お楽しみいただけて、何よりも嬉しいです!
お読みくださり、本当にありがとうございました!!