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11:尋問?

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アルフレッドが仰向けに寝転がったまま、枕を半分に折り曲げて頭の位置を高くし、胸の上に本を置くようにして、本を読んでいる。
バージルはアルフレッドの足元に移動した。無言でアルフレッドの右の足首を掴むと、アルフレッドの足の指がピクッと小さく動いた。アルフレッドの足をまじまじと見れば、指に少しの毛が生えており、踵に指を這わせれば固く角質化した感触がした。バージルは躊躇なくアルフレッドの足の親指を口に含んだ。爪の形をなぞり、爪と肌の間を擽り、硬くなっている指の腹に舌を這わせる。アルフレッドは身体を鍛えている訳ではないが、日常的に旅をしているので、当然歩くことが多く、足裏はしっかりと皮膚が厚くなっており、所々角質化している。バージルの舌から逃れようと、口の中でアルフレッドの指が動いた。足首をがっちり掴んでいるので、アルフレッドは指しか動かせない状態である。口に含んでいない足の指も動き、バージルの口元に撫でる。まるで飴でも舐め回すかのようにアルフレッドの足の親指を舌で円を描くように舐め回していると、アルフレッドの左足の足裏がバージルの頭に触れ、バージルの頭を押し返すように力が入った。


「やめろ。擽ったい」

「好きにしろと言ったのは、お前だろう」

「『好きにしろ』とは言ってねぇ。『勝手にしろ』と言ったんだ」

「同じことだ」

「違ぇだろ」

「本を読むのだろう。好きに読んでいろ。こちらも勝手に好きにする」

「むっつり野郎」

「痴女野郎」


アルフレッドに話しかけられて足の親指から口を離したバージルは、今度は人差し指と中指をまとめて口に含んだ。嫌がるようにアルフレッドの指が動き、左足の足裏で、ぐいぐい頭を押される。バージルは構わず、気が済むまでアルフレッドの右足の指を全て舐め回した。指の股にも舌を這わせ、足の甲を舐め上げ、土踏まずを舌で擽る。右足を一通り舐めたら、右足の足首から手を離し、今度は頭に触れているアルフレッドの左足の足首を掴んだ。アルフレッドの右足がバージルの顔を蹴ろうと動いたので、右の足首も再び掴む。右足と同じように左足も舐め回す。暴れようとする足を抑えながら、バージルは、今度は毛が生えた脛に舌を伸ばした。毛の流れに逆らうようにして足首から膝に向かって舐め上げ、掴んだままの足首を持ち上げて、脹脛にも舌を這わせる。右足も左足も舐めると、アルフレッドの足を開かせ、膝の横から柔らかい内腿を股間に向けてねっとりと舐め上げた。ビクッとアルフレッドの足が震える。内腿に吸いつきながらアルフレッドの顔の方を見れば、本で隠れており、アルフレッドの表情は見えなかった。まだ本を読む気らしい。バージルは内腿の股間にほど近い位置に軽く歯を立てた。

鼻先におっさん臭いデザインのトランクスの布地が当たっている。舌先をトランクスの裾に潜り込ませ、足の付け根に舌を這わせた。逃げようとするアルフレッドの足を両手で其々抑えながら、トランクスの中央に鼻先を強く擦りつける。クリトリスがあるであろう位置に鼻先を擦りつけ、穴があるであろう位置に唇を擦りつける。アルフレッドの股間からは、確かに発情した女の匂いがした。濡れているのが布の上からでも分かる。バージルは布の上からアルフレッドのまんこを舐め始めた。穴のところを舌でぐりぐりと優しく刺激し、クリトリスの方へと舌を這わせる。布越しに舌でクリトリスを優しく押し潰し、舌を小刻みに動かして刺激してやれば、ビクビクッとアルフレッドの両足が震えた。トランクスの隙間から舌を差し入れ、両サイドに縮れた毛がまばらに生えている肉厚な割れ目の部分に舌を這わせる。柔らかい肉の感触が舌に楽しい。アルフレッドの足首を掴んだままでは舐めにくい。バージルは足首から手を離し、アルフレッドの足が暴れだす前に素早くトランクスを脱がせた。両足の内腿を押さえて大きく足を開かせる。そこまでしても、アルフレッドはまだ本を読む姿勢を崩さない。バージルはじっとアルフレッドのまんこを見下ろした。もじゃもじゃの縮れた陰毛でクリトリスが殆ど隠れている。分厚い肉襞はぷっくりとしていて、今はまだぴったりと閉じている。意外な程キレイな淡い色合いをしており、肉襞の両サイドにまで生えている毛がなかったら、まるで初な若い女のようである。女の身体になって、そう日が経っておらず、一度しかセックスをしていないからだろう。慣れ切った娼婦とは違う清楚さすら感じるまんこだ。毛はもじゃもじゃだが。
バージルはアルフレッドの股間に顔を埋め、べろぅっと下から上へと分厚い肉襞の表面を舐め上げた。ビクッとアルフレッドの内腿が震える。舌にもったりとした愛液の味を感じる。肉の割れ目を舌先でなぞるように舐め、割れ目の中に舌先を潜り込ませる。愛液で濡れた熱い穴からクリトリスまで、ゆっくりと舐め上げ、陰毛をかき分けるようにしてクリトリスに舌を這わせる。ちろちろとクリトリスを舐りながら、目線だけでアルフレッドの様子を伺うと、本を持つ両手に明らかに力が入っていた。尖らせた舌を上下左右に小刻みに動かすと、ビクビクッとアルフレッドの内腿が震え、アルフレッドの掠れた声が聞こえた。クリトリスを口に含み、ちゅうっと少し強めに吸うと、ビクッとアルフレッドの身体が震えた。緩急をつけてクリトリスを吸う度に、アルフレッドの腹が上下に動き、内腿が震える。アルフレッドが感じているのは明らかだ。押し殺した荒い吐息も微かな喘ぎ声も聞こえてくる。それでも、アルフレッドはまだ本を手放す気はないらしい。

アルフレッドはどこまで堪えるのだろうか。バージルはなんだか楽しくなってきた。唇と舌を駆使して、緩急をつけてクリトリスだけを弄る。ここまで丁寧に舐めるのは妻とのセックス以来だ。娼婦には流石にこんなことまでしない。戯れに舐めることはあるが、もっとおざなりな感じである。前回は処女だからと気を使って舐めた。手っ取り早く感じさせ、濡れさせるのには舐めるのが一番だと思っている。
バージルは勃ち上がりぷっくりとしたクリトリスを舌で強く押しつぶし、クリトリスの皮を剥くように舌を動かした。皮に覆われていないクリトリスを舌で小刻みに弾き、強く吸うと、アルフレッドが掠れた声を上げ、身体を大きく震わせた。口下や顎のあたりに生温かい液体が勢いよくかかる。クリトリスから口を離し、潮を吹いてイったアルフレッドのまんこを下から上へと舐め上げ、まんこの穴に口をつけて、溢れ出る愛液を啜る。舌先でひくつく穴を突けば、漸くアルフレッドが本から手を離した。健康的に日に焼けた顔を赤らめ、だらしなく開けた口から荒い吐息が零れ落ちている。仕事の時は強い信念のようなものを感じさせる深い蒼の瞳は、今は潤み、熱を孕んでいた。本を頭の近くに置いたアルフレッドが、悔しそうな顔でバージルに手を伸ばし、パシッと軽くバージルの頭を叩いた。


「何をする」

「うるせぇ。むっつり野郎」

「で?」

「あ?」

「俺にも目的があるとはいえ、お前が元の姿に戻る為に尽力をしている訳だが、当の本人がやる気なく協力的ではないとはどうゆうことだ?言い訳くらいは聞いてやろう」

「嫌味か」

「嫌味だ」

「……別に。本が読みたかっただけだし……」

「ほう。では、ここで何回連続でイけるか試してみよう」

「うあっ!?」


バージルは親指の腹で、ピンと勃っているクリトリスを、ぐりっと強めに押し潰した。そのまま親指を小刻みに動かしてクリトリスを激しく刺激すれば、アルフレッドが身体をくねらせて大きく喘いだ。バージルがアルフレッドをイかせるつもりでクリトリスを激しく弄っていると、アルフレッドが悲鳴じみた声を上げた。


「やめっ、いうっ、いうからっ!!」


バージルはピタッと指の動きを止めた。荒い息を吐きながら眉間に皺を寄せているアルフレッドの顔をじっと見ていると、アルフレッドが目を逸らして、ぼそっと呟いた。


「気まずいだろうが」

「何が」

「……セックス」

「何故だ。子作りには必須のことだし、そもそも1度しているだろう」

「うっせぇ!こっちも男なんだよ!ちくしょうがっ!!察しろボケカス!!」


アルフレッドが真っ赤な顔で頭の下の枕を掴み、バージルに投げつけてきた。飛んできた枕を掴み、バージルは首を傾げた。


「気持ちよくないか」

「あ?聞くな。クソ野郎」

「俺は前回、お前を気持ちよくしようと色々やった。その方が盛り上がって、回数をこなせるからだ。タイミングの問題もあるのだろうが、1度しかしないよりも、2度3度とした方が孕む確率は上がるだろう」

「…………」

「お前が妊娠するために、セックスをするのは当然のことだ。気まずさを感じる必要などないが」

「……い、色々あんだよ!鈍感野郎!!」

「色々とは。それは、お前に協力しているのにも関わらず、お前がやる気をみせない理由として納得できるものなのか」

「……俺は男だ」

「知っている」

「……女みたいに抱かれることに抵抗がないと思うか」

「……それは……深く考えたことがなかったな。すまない」

「あ?」

「お前がただ、だらしなく、マイペース過ぎて、やる気がないだけかと思っていた」 

「てめぇこの野郎」

「我々の目的上、どうしても慣れてくれとしか言えん。すまない」


バージルは素直に謝った。アルフレッドの立場に自分を置き換えて少し考えてみると、確かに男に抱かれるのは抵抗感も嫌悪感もある。素直に気持ちが悪い。男同士でのセックスを好んだり、男同士で恋をしたりする者がいることは知っているが、バージルもアルフレッドもそうではない。男の身体で30年以上生きてきたのに、突然女の身体になり、その上、男に抱かれて孕まなくてはならなくなったアルフレッドの心中を想像すれば、なんとも気の毒で、苦いものを口に含んでいるような気持ちになってくる。
渋い顔をするバージルを、アルフレッドがきょとんとした顔で見て、首を傾げた。


「別にお前が謝ることじゃねぇだろ。協力してくれているお前にやる気のない態度を見せた俺も、まぁ、どうかと思うしな」

「仕切り直そう。前にも言っただろう。これは一夜の夢だ。今だけは、お前はいつものお前じゃない。男のアルフレッドは、お前の中で眠っている。男であるお前自身に何の影響もない。今だけ、夢をみていてくれ」

「……お前、ちょっと真面目過ぎじゃね」

「そうか?」

「堅物真面目むっつり野郎」


アルフレッドが、何故だか泣きそうな顔で小さく笑った。

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