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8:女装男と淫乱男の年越しの夜
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ハボックはキンブリーの職場の裏口に立って、キンブリーが出てくるのを待っていた。もう今夜は年越しで、ハボックは学校が4日前から年末年始の休みに入っているし、キンブリーの職場も今日で仕事納めだ。明日から7日間はキンブリーも休みである。
ハボックは休暇に入ると同時に着替えを鞄に詰めてキンブリーの家に転がり込んだ。今回は年明けに実家に顔を出すつもりはない。キンブリーと2人で年末年始の休みをゆっくり楽しむつもりである。
キンブリーが仕事に行っている間は、家事をしたり、家庭菜園の手入れをしたり、外のベンチに座ってのんびり日向ぼっこしたりして過ごしていた。朝と夜はキンブリーと一緒にキンブリーが作る美味しい料理を食べて、毎日一緒に風呂に入って、一緒に寝ている。セックスは一昨日1度だけした。キンブリーは、年末は店が忙しいので、あんまりキンブリーが疲れないように本当に1度だけ、ハボックがキンブリーに跨って腰を振った。1度だけだったが、中でイケたし、ハボックとしては満足なセックスだった。キンブリーも気持ちよさそうだったし、終わった後にハボックの頭を撫でながら、何度も優しくキスをしてくれた。
ハボックは昼間に思い立って、仕事納めのキンブリーを迎えに来た。一緒に家に帰って、ハボックが用意した豚肉と白菜がメインの鍋を2人でつつきつつ、酒を飲む予定である。白息を吐きながら、コートのポケットに手を突っ込む。コートのポケットにはちょっとしたキンブリーへの贈り物が入っている。大したものではない。少し前に、偶然立ち寄った店の化粧品売り場でキンブリーが好きそうな色のアイシャドウを見つけたのだ。ハボックはそれを買って、店員に頼んで可愛く包装してもらった。数日前にキンブリーの家に行った時に渡しても良かったのだが、間抜けなことに今日出掛けにコートを着るまで、その存在を忘れていたのだ。ずっとコートのポケットに入れっぱなしだった。
ポケットの中でキンブリーへのささやかな贈り物を指で撫でていると、店の裏口から人がぞろぞろと出てきた。仕事が終わったらしい。キンブリーも出てきた。裏口の近くに立つハボックを見つけると驚いた顔をした後に、嬉しそうに笑った。
「お迎えに来てくれたのぉ?」
「そう。帰って鍋食おう。酒もあるし」
「あらぁ!あらがとぉ」
嬉しそうなキンブリーと並んで歩きだした。キンブリーは同僚達に軽く手を振った。背後からキンブリーの同僚達が『あの人キャシーちゃんの彼氏?』と話す声が聞こえた。彼氏じゃなくて親友だが、わざわざ訂正する必要もない。ハボックは人通りがなくなるまでキンブリーと話をしながら普通に歩き、道を歩く人が少なくなると、キンブリーの冷えた手を握った。キンブリーは少し目を丸くしてハボックの顔を見たが、その後ニコッと笑って、嬉しそうに繋いだ手を振りながら歩いた。こうしてキンブリーと手を繋いで歩くのは、多分小学生の頃以来だ。なんだか少しくすぐったいが、嬉しくて楽しい気分になる。ハボックはご機嫌にキンブリーと一緒にキンブリーの家に帰った。
キンブリーの家に帰り着くと、コートを脱ぐ前に忘れないうちにポケットに入れていた小さな贈り物をキンブリーに渡した。キンブリーは驚いた顔で小さな可愛らしく包装されたものを受け取り、その場で開けて中のアイシャドウを見て、すごく喜んだ。どうやらかなり好みの色だったらしく、少し前に店で見かけて自分で買うか悩んでいたらしい。この冬の新色なのだとか。何も知らずに単にキンブリーが好きそうな色だからと思って買ったが、どうやら大正解だったようである。キンブリーはめちゃくちゃ喜んで、はじけるような笑顔でハボックに抱きつき、何度もハボックの顔じゅうにキスをして、ハボックの頭を優しく撫でまわした。こんなに喜んでもらえるとハボックも嬉しい。ハボックも笑って、何度もキンブリーとキスをした。
2人とも少し落ち着いてからコートを脱いで台所に行き、手を洗ってからハボックが作った鍋を温めた。ハボックも一応人並みに料理はできる。子供の頃にキンブリーと一緒に料理教室に通っていたからだ。それでもキンブリー程料理が上手いわけではないので、普段は料理はキンブリーに任せている。キンブリーはハボックが作った鍋を見て美味しそうねぇと嬉しそうに笑った。
熱々の鍋と酒やグラスなどを居間兼食堂のテーブルに運んで、2人で乾杯をする。ハボックが買っておいた普段飲まない上等な酒を2人で飲みながら、鍋を楽しむ。正直キンブリーが作ったものの方が美味しいが、キンブリーが嬉しそうに美味しそうに食べるので、ハボックも嬉しくなって2人できっちり残さず鍋を食べきった。
2人で食器などを片付けて、一緒に風呂場へと移動した。キンブリーが化粧を落としている間にハボックが浴槽にお湯を溜める。ぼーっと浴槽の縁に腰かけて溜まっていくお湯を眺めていると、洗面台で化粧を落としていたキンブリーがハボックに近づいてきた。すっぴんのキンブリーにキスをされた。キンブリーからキスをしてくるのは少し珍しい。ちょっと驚いたが、素直に嬉しい。ハボックは笑って、ハボックの頬を優しく撫でながらハボックの唇を舌で舐めるキンブリーに唇を触れ合わせながら問いかけた。
「……なに?」
「しましょ」
「ふふっ。珍しいね」
「うふふっ」
キンブリーが笑って1度ちゅっと音をたててハボックの唇を吸ってから顔を離した。ローションを取ってくると言って、風呂場から出ていくキンブリーの背中を見ながらハボックは首を傾げた。キンブリーはいつもベッドでセックスをしたがるのに、今回は風呂場でするらしい。ハボックはいつでもどこでもどんとこーいというスタンスだから別に構わないが、本当に珍しい。キンブリーがローションのボトルを持って戻ってくると、ちょうどお湯もいい感じに溜まったので、ハボックは浴槽の縁に腰かけたまま身体を少し捻って、水道の蛇口を捻ってお湯を止めた。身体を捻ったままのハボックの首筋にキンブリーがキスをした。キンブリーに促されて、ハボックは浴槽の縁に腰かけたまま、キンブリーの方を向いてキスをしてくるキンブリーに応えた。キンブリーの手がハボックの服の上から身体を撫でてくる。キスをしながら合間にセーターを脱がされ、シャツのボタンを性急に外される。シャツも下に着ていた長袖の黒い肌着も脱がされる。ズボンのベルトも外されてズボンとパンツもまとめて脱がされ、ハボックはあっという間に全裸になった。キンブリーはまだ厚地のワイン色のワンピースを着たままだ。浴槽の縁に腰かけたままのハボックの肌をキンブリーが手で優しくいやらしく撫でまわして、あちこち舐めて吸いついてくる。キンブリーに促されてハボックは立ち上がり、浴槽の縁に手をついて尻をキンブリーに突き出した。キンブリーがハボックの腰に優しく触れてハボックの直腸に浄化魔術をかけて、すぐにハボックのアナルに舌を這わせた。こんなに性急にキンブリーに求められたことは多分ないと思う。セックスをしかけるのは、いつもハボックだ。積極的なキンブリーが嬉しいが、少し不思議に思う。どうしたのだろうか、とハボックは考え始めたが、アナルを舐めまわすキンブリーの舌の感触に、すぐに思考が散漫になり、理性も思考も何もかも頭の中から吹き飛んだ。ハボックは気づけば夢中でキンブリーから与えられる快感に素直に喘いでいた。指でアナルを解された後に、キンブリーの熱くて固いペニスを後ろからアナルで受け入れる。キンブリーは最初からクライマックスな感じで激しくハボックを揺さぶった。前立腺をペニスで擦られ、ガンガン奥を強く突き上げられる度に、脳天が痺れるような強い快感が身体中に広がり、ハボックは気持ちよすぎて、だらしなく涎を垂らしながら悲鳴じみた大きな喘ぎ声をあげた。狭い風呂場にハボックの喘ぎ声とパンパンと肌同士がぶつかる音が響く。
「あっ!あっ!あっ!あっ!あっ!いいっ!すごいっ!あぁぁ!」
ハボックは自分でも気づかないうちに射精していた。身体が強い快感でガクガク震えるが、キンブリーが強くハボックの腰を掴んで支えているので、へたり込めない。ハボックはぎゅうとキツく浴槽の縁を掴む手に力を入れた。気持ちよすぎて本当に頭がぶっ飛びそうだ。キンブリーがハボックの中に射精するまでに、ハボックは1度中イキし、キンブリーが射精する時にもまた勢いよく射精した。
短時間に立て続けに何度もイって、少しぐったりしているハボックにキンブリーは優しくキスをして、風呂場の床にへたり込んだハボックの身体を優しく洗ってくれた。キンブリーはスポンジでたっぷり泡立てた石鹸を手に付けて、直接手でハボックの身体を洗っていく。いつもはこんな洗い方はしない。快感の余韻が残る身体をぬるぬるの手で優しく擦られると、また身体が疼いてくる。ハボックはキンブリーの首に腕を絡めて引き寄せ、キンブリーとねっとりキスをした。身体を這いまわるキンブリーの手の感触に興奮しながら、キンブリーと舌を絡めあう。ハボックが自分の身体についている泡を擦りつけるように、まだワンピースを着たままのキンブリーの身体に自分の身体を擦りつけると、キンブリーがクスクス笑った。
「……早く脱げよ」
「えぇ」
キンブリーが笑って1度くっついていた身体を離して、珍しく雑な感じで自分の着ていた服を脱ぎ捨てた。キンブリーのパンツは風呂場の床にハボックの服と共に落ちている。ちなみに今日のキンブリーのパンツはワンピースと同じようなワイン色の面積の小さい紐パンである。キンブリーは服を全て脱ぐと、ハボックの泡まみれの身体を抱きしめてまたキスをしてきた。ハボックの下腹部にキンブリーの勃起したペニスがあたる。石鹸でぬるぬるする指で乳首を弄られると堪らなく気持ちがいい。このまま風呂場で2回戦をしてもいいが、どうせならベッドでじっくり楽しみたい。
「キンブリー。ベッドいこ」
「えぇ。いいわよぉ」
キンブリーが微笑んで、2人の泡まみれの身体をお湯で流した。身体を拭くのもそこそこに、ローションのボトル片手に手を繋いでキンブリーの部屋へと移動する。部屋の中は寒いが、興奮していて全く気にならない。どうせまたすぐに熱くなるのだ。ハボックはベッドに押し倒してきたキンブリーの背中に腕を回して、素直にキスをしてくるキンブリーを受け入れた。
正常位のままキツく抱きしめあって2人揃ってイッた後、繋がったままキンブリーが顔をあげた。キンブリーがベッドの横の棚の上を見てから、荒い息を吐いているハボックに優しくキスをしてくる。
「新年おめでとぉ。ハボック」
「はぁ、はぁ、おめでと、キンブリー」
「今年もよろしくねぇ」
「うん。よろしく」
ハボックは微笑むキンブリーと目を合わせて、笑ってキンブリーにキスをした。がっちりハボックが脚を絡めているキンブリーの腰がゆるゆるとまた動き出した。アナルからじわじわとまた快感が身体に広がっていく
「ふふっ。どうしたの。珍しく元気」
「ふふっ。なんとなぁくよぉ。もうおなかいっぱいかしらぁ?」
「ははっ。まだ全然」
「ふふふっ」
2人で悪戯っぽく笑いあって、じゃれあう様に舌を絡めあう。キンブリーはゆっくり腰を動かして、すぐに中でまたペニスが大きく固くなった。ぐっぐっと奥に奥にへと強く腰を押しつけてくる。キンブリーが少し腰を引いて、ペニスの太いところでハボックの前立腺を強くぐりぐりしてきた。強すぎる刺激が堪らない。ハボックは喘ぎながら身体を震わせた。きゅっと自然とアナルでキンブリーのペニスをきつく締めつける。キンブリーが気持ちよさそうな吐息を吐いた。
「あぁ!あっ!すげぇ!いいっ!」
「どうしてほしいぃ?」
「もっとっ!もっとしてっ!激しく突いてっ!」
「りょーかぁい」
キンブリーがくっくっと小さく笑って、腰を激しく振り出した。前立腺を勢いよくペニスで擦られ、奥を突きあげられる。脳みそが溶けるんじゃないかってくらい気持ちがいい。ハボックはキンブリーの首に絡めた腕に力を入れ、ぎゅっとキンブリーにしがみついた。キンブリーがハボックの背中に腕を回して、繋がったまま体勢を変えた。座位になって下からガンガン強く突き上げられる。ハボックは揺さぶられながら、キンブリーの唇に吸いついた。キンブリーも応えてくれる。互いに舌を出して絡めあいながら、ハボックもキンブリーの動きに合わせて腰を動かし始めた。キンブリーの割れた腹筋でハボックのペニスが擦れて、このまますぐに射精してしまいそうだ。アナルの中を激しく動き回るキンブリーのペニスの熱も堪らなく気持ちがいい。ハボックはキンブリーから与えられる快感に溺れ、夢中でキンブリーに縋りついて、高まり続ける身体の熱が弾けるその瞬間まで、必死にキンブリーと共に腰を動かし続けた。
ハボックは休暇に入ると同時に着替えを鞄に詰めてキンブリーの家に転がり込んだ。今回は年明けに実家に顔を出すつもりはない。キンブリーと2人で年末年始の休みをゆっくり楽しむつもりである。
キンブリーが仕事に行っている間は、家事をしたり、家庭菜園の手入れをしたり、外のベンチに座ってのんびり日向ぼっこしたりして過ごしていた。朝と夜はキンブリーと一緒にキンブリーが作る美味しい料理を食べて、毎日一緒に風呂に入って、一緒に寝ている。セックスは一昨日1度だけした。キンブリーは、年末は店が忙しいので、あんまりキンブリーが疲れないように本当に1度だけ、ハボックがキンブリーに跨って腰を振った。1度だけだったが、中でイケたし、ハボックとしては満足なセックスだった。キンブリーも気持ちよさそうだったし、終わった後にハボックの頭を撫でながら、何度も優しくキスをしてくれた。
ハボックは昼間に思い立って、仕事納めのキンブリーを迎えに来た。一緒に家に帰って、ハボックが用意した豚肉と白菜がメインの鍋を2人でつつきつつ、酒を飲む予定である。白息を吐きながら、コートのポケットに手を突っ込む。コートのポケットにはちょっとしたキンブリーへの贈り物が入っている。大したものではない。少し前に、偶然立ち寄った店の化粧品売り場でキンブリーが好きそうな色のアイシャドウを見つけたのだ。ハボックはそれを買って、店員に頼んで可愛く包装してもらった。数日前にキンブリーの家に行った時に渡しても良かったのだが、間抜けなことに今日出掛けにコートを着るまで、その存在を忘れていたのだ。ずっとコートのポケットに入れっぱなしだった。
ポケットの中でキンブリーへのささやかな贈り物を指で撫でていると、店の裏口から人がぞろぞろと出てきた。仕事が終わったらしい。キンブリーも出てきた。裏口の近くに立つハボックを見つけると驚いた顔をした後に、嬉しそうに笑った。
「お迎えに来てくれたのぉ?」
「そう。帰って鍋食おう。酒もあるし」
「あらぁ!あらがとぉ」
嬉しそうなキンブリーと並んで歩きだした。キンブリーは同僚達に軽く手を振った。背後からキンブリーの同僚達が『あの人キャシーちゃんの彼氏?』と話す声が聞こえた。彼氏じゃなくて親友だが、わざわざ訂正する必要もない。ハボックは人通りがなくなるまでキンブリーと話をしながら普通に歩き、道を歩く人が少なくなると、キンブリーの冷えた手を握った。キンブリーは少し目を丸くしてハボックの顔を見たが、その後ニコッと笑って、嬉しそうに繋いだ手を振りながら歩いた。こうしてキンブリーと手を繋いで歩くのは、多分小学生の頃以来だ。なんだか少しくすぐったいが、嬉しくて楽しい気分になる。ハボックはご機嫌にキンブリーと一緒にキンブリーの家に帰った。
キンブリーの家に帰り着くと、コートを脱ぐ前に忘れないうちにポケットに入れていた小さな贈り物をキンブリーに渡した。キンブリーは驚いた顔で小さな可愛らしく包装されたものを受け取り、その場で開けて中のアイシャドウを見て、すごく喜んだ。どうやらかなり好みの色だったらしく、少し前に店で見かけて自分で買うか悩んでいたらしい。この冬の新色なのだとか。何も知らずに単にキンブリーが好きそうな色だからと思って買ったが、どうやら大正解だったようである。キンブリーはめちゃくちゃ喜んで、はじけるような笑顔でハボックに抱きつき、何度もハボックの顔じゅうにキスをして、ハボックの頭を優しく撫でまわした。こんなに喜んでもらえるとハボックも嬉しい。ハボックも笑って、何度もキンブリーとキスをした。
2人とも少し落ち着いてからコートを脱いで台所に行き、手を洗ってからハボックが作った鍋を温めた。ハボックも一応人並みに料理はできる。子供の頃にキンブリーと一緒に料理教室に通っていたからだ。それでもキンブリー程料理が上手いわけではないので、普段は料理はキンブリーに任せている。キンブリーはハボックが作った鍋を見て美味しそうねぇと嬉しそうに笑った。
熱々の鍋と酒やグラスなどを居間兼食堂のテーブルに運んで、2人で乾杯をする。ハボックが買っておいた普段飲まない上等な酒を2人で飲みながら、鍋を楽しむ。正直キンブリーが作ったものの方が美味しいが、キンブリーが嬉しそうに美味しそうに食べるので、ハボックも嬉しくなって2人できっちり残さず鍋を食べきった。
2人で食器などを片付けて、一緒に風呂場へと移動した。キンブリーが化粧を落としている間にハボックが浴槽にお湯を溜める。ぼーっと浴槽の縁に腰かけて溜まっていくお湯を眺めていると、洗面台で化粧を落としていたキンブリーがハボックに近づいてきた。すっぴんのキンブリーにキスをされた。キンブリーからキスをしてくるのは少し珍しい。ちょっと驚いたが、素直に嬉しい。ハボックは笑って、ハボックの頬を優しく撫でながらハボックの唇を舌で舐めるキンブリーに唇を触れ合わせながら問いかけた。
「……なに?」
「しましょ」
「ふふっ。珍しいね」
「うふふっ」
キンブリーが笑って1度ちゅっと音をたててハボックの唇を吸ってから顔を離した。ローションを取ってくると言って、風呂場から出ていくキンブリーの背中を見ながらハボックは首を傾げた。キンブリーはいつもベッドでセックスをしたがるのに、今回は風呂場でするらしい。ハボックはいつでもどこでもどんとこーいというスタンスだから別に構わないが、本当に珍しい。キンブリーがローションのボトルを持って戻ってくると、ちょうどお湯もいい感じに溜まったので、ハボックは浴槽の縁に腰かけたまま身体を少し捻って、水道の蛇口を捻ってお湯を止めた。身体を捻ったままのハボックの首筋にキンブリーがキスをした。キンブリーに促されて、ハボックは浴槽の縁に腰かけたまま、キンブリーの方を向いてキスをしてくるキンブリーに応えた。キンブリーの手がハボックの服の上から身体を撫でてくる。キスをしながら合間にセーターを脱がされ、シャツのボタンを性急に外される。シャツも下に着ていた長袖の黒い肌着も脱がされる。ズボンのベルトも外されてズボンとパンツもまとめて脱がされ、ハボックはあっという間に全裸になった。キンブリーはまだ厚地のワイン色のワンピースを着たままだ。浴槽の縁に腰かけたままのハボックの肌をキンブリーが手で優しくいやらしく撫でまわして、あちこち舐めて吸いついてくる。キンブリーに促されてハボックは立ち上がり、浴槽の縁に手をついて尻をキンブリーに突き出した。キンブリーがハボックの腰に優しく触れてハボックの直腸に浄化魔術をかけて、すぐにハボックのアナルに舌を這わせた。こんなに性急にキンブリーに求められたことは多分ないと思う。セックスをしかけるのは、いつもハボックだ。積極的なキンブリーが嬉しいが、少し不思議に思う。どうしたのだろうか、とハボックは考え始めたが、アナルを舐めまわすキンブリーの舌の感触に、すぐに思考が散漫になり、理性も思考も何もかも頭の中から吹き飛んだ。ハボックは気づけば夢中でキンブリーから与えられる快感に素直に喘いでいた。指でアナルを解された後に、キンブリーの熱くて固いペニスを後ろからアナルで受け入れる。キンブリーは最初からクライマックスな感じで激しくハボックを揺さぶった。前立腺をペニスで擦られ、ガンガン奥を強く突き上げられる度に、脳天が痺れるような強い快感が身体中に広がり、ハボックは気持ちよすぎて、だらしなく涎を垂らしながら悲鳴じみた大きな喘ぎ声をあげた。狭い風呂場にハボックの喘ぎ声とパンパンと肌同士がぶつかる音が響く。
「あっ!あっ!あっ!あっ!あっ!いいっ!すごいっ!あぁぁ!」
ハボックは自分でも気づかないうちに射精していた。身体が強い快感でガクガク震えるが、キンブリーが強くハボックの腰を掴んで支えているので、へたり込めない。ハボックはぎゅうとキツく浴槽の縁を掴む手に力を入れた。気持ちよすぎて本当に頭がぶっ飛びそうだ。キンブリーがハボックの中に射精するまでに、ハボックは1度中イキし、キンブリーが射精する時にもまた勢いよく射精した。
短時間に立て続けに何度もイって、少しぐったりしているハボックにキンブリーは優しくキスをして、風呂場の床にへたり込んだハボックの身体を優しく洗ってくれた。キンブリーはスポンジでたっぷり泡立てた石鹸を手に付けて、直接手でハボックの身体を洗っていく。いつもはこんな洗い方はしない。快感の余韻が残る身体をぬるぬるの手で優しく擦られると、また身体が疼いてくる。ハボックはキンブリーの首に腕を絡めて引き寄せ、キンブリーとねっとりキスをした。身体を這いまわるキンブリーの手の感触に興奮しながら、キンブリーと舌を絡めあう。ハボックが自分の身体についている泡を擦りつけるように、まだワンピースを着たままのキンブリーの身体に自分の身体を擦りつけると、キンブリーがクスクス笑った。
「……早く脱げよ」
「えぇ」
キンブリーが笑って1度くっついていた身体を離して、珍しく雑な感じで自分の着ていた服を脱ぎ捨てた。キンブリーのパンツは風呂場の床にハボックの服と共に落ちている。ちなみに今日のキンブリーのパンツはワンピースと同じようなワイン色の面積の小さい紐パンである。キンブリーは服を全て脱ぐと、ハボックの泡まみれの身体を抱きしめてまたキスをしてきた。ハボックの下腹部にキンブリーの勃起したペニスがあたる。石鹸でぬるぬるする指で乳首を弄られると堪らなく気持ちがいい。このまま風呂場で2回戦をしてもいいが、どうせならベッドでじっくり楽しみたい。
「キンブリー。ベッドいこ」
「えぇ。いいわよぉ」
キンブリーが微笑んで、2人の泡まみれの身体をお湯で流した。身体を拭くのもそこそこに、ローションのボトル片手に手を繋いでキンブリーの部屋へと移動する。部屋の中は寒いが、興奮していて全く気にならない。どうせまたすぐに熱くなるのだ。ハボックはベッドに押し倒してきたキンブリーの背中に腕を回して、素直にキスをしてくるキンブリーを受け入れた。
正常位のままキツく抱きしめあって2人揃ってイッた後、繋がったままキンブリーが顔をあげた。キンブリーがベッドの横の棚の上を見てから、荒い息を吐いているハボックに優しくキスをしてくる。
「新年おめでとぉ。ハボック」
「はぁ、はぁ、おめでと、キンブリー」
「今年もよろしくねぇ」
「うん。よろしく」
ハボックは微笑むキンブリーと目を合わせて、笑ってキンブリーにキスをした。がっちりハボックが脚を絡めているキンブリーの腰がゆるゆるとまた動き出した。アナルからじわじわとまた快感が身体に広がっていく
「ふふっ。どうしたの。珍しく元気」
「ふふっ。なんとなぁくよぉ。もうおなかいっぱいかしらぁ?」
「ははっ。まだ全然」
「ふふふっ」
2人で悪戯っぽく笑いあって、じゃれあう様に舌を絡めあう。キンブリーはゆっくり腰を動かして、すぐに中でまたペニスが大きく固くなった。ぐっぐっと奥に奥にへと強く腰を押しつけてくる。キンブリーが少し腰を引いて、ペニスの太いところでハボックの前立腺を強くぐりぐりしてきた。強すぎる刺激が堪らない。ハボックは喘ぎながら身体を震わせた。きゅっと自然とアナルでキンブリーのペニスをきつく締めつける。キンブリーが気持ちよさそうな吐息を吐いた。
「あぁ!あっ!すげぇ!いいっ!」
「どうしてほしいぃ?」
「もっとっ!もっとしてっ!激しく突いてっ!」
「りょーかぁい」
キンブリーがくっくっと小さく笑って、腰を激しく振り出した。前立腺を勢いよくペニスで擦られ、奥を突きあげられる。脳みそが溶けるんじゃないかってくらい気持ちがいい。ハボックはキンブリーの首に絡めた腕に力を入れ、ぎゅっとキンブリーにしがみついた。キンブリーがハボックの背中に腕を回して、繋がったまま体勢を変えた。座位になって下からガンガン強く突き上げられる。ハボックは揺さぶられながら、キンブリーの唇に吸いついた。キンブリーも応えてくれる。互いに舌を出して絡めあいながら、ハボックもキンブリーの動きに合わせて腰を動かし始めた。キンブリーの割れた腹筋でハボックのペニスが擦れて、このまますぐに射精してしまいそうだ。アナルの中を激しく動き回るキンブリーのペニスの熱も堪らなく気持ちがいい。ハボックはキンブリーから与えられる快感に溺れ、夢中でキンブリーに縋りついて、高まり続ける身体の熱が弾けるその瞬間まで、必死にキンブリーと共に腰を動かし続けた。
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