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レンタル人外彼氏〜触手編〜

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 人間と魔族が住まう魔の国。
 ハロンは、魔の国に住む人間だ。大工をしており、筋トレとアナニーが趣味の38歳である。日々の肉体労働と筋トレのお陰で、身体には自信があるのだが、顔立ちが控えめに言っても不細工なので、全くモテない。10代の頃からオナニーをしまくっていたが、20代後半の頃に好奇心でアナニーに手を出して以来、毎晩のように大人の玩具を使って、アナニーをしまくっている。が、アナニーにも飽きてきた。
 結婚適齢期はとっくの昔に過ぎてしまったし、そもそも、ゲジ眉の三白眼、その上だんご鼻でたらこ唇という不細工加減では、誰にも相手にされない。人間にしては身体が大柄で、職場の先輩曰く、威圧感のある不細工らしい。流石に酷いと思うが、残念ながら、事実である。
 セックスをしてみたいが、相手がいないので、ハロンは今夜もぬこぬことアナニーに励んだ。

 ハロンが仕事で花街に行ったある日のこと。今回の仕事は、娼館の改装だ。親方や先輩達と朝から日暮れまで働いて、それなりに疲れた身体で帰ろうとしたハロンの足元に、ひらりと一枚の紙が風で飛ばされてきた。何気なく、その紙を拾い上げ、見てみれば、それはチラシだった。
『レンタル人外彼氏・パンデモニウム~普通のセックスに飽きたあなたに人外との素敵な夜をお届けします~』
 ハロンは、まじまじとチラシを見た。魔の国では、普通に人間と魔族が入り混じって生活しているが、大体、同じ種族で恋人になったり、結婚することが殆どだ。単純に、異種族同士では、繁殖が難しいからという理由が大きい。

 ハロンも、今まで人間を相手にすることしか考えたことがなかった。だが、この『レンタル人外彼氏』なるものを利用すれば、セックスができるし、人間じゃなければ、ハロンが不細工でも気にしないだろう。それに、人間とのセックスでは不可能な、なんかすっごいセックスができそうな気がする。

 ハロンは、チラシに書かれている店の場所を確認すると、帰り始めた親方達と別れて、一人花街の奥へと向かった。




ーーーーーーー
『レンタル人外彼氏・パンデモニウム』は、花街の奥の裏路地にひっそりと建っていた。
 ハロンは、ドキドキしながら、地味な雰囲気の店のドアを開けた。中に入ると、カウンターがあり、二本の長い角が生えた山羊頭の魔族が、ぷかぁと煙草を吹かしていた。カウンターの後ろの壁には、様々な魔族の絵姿が飾られていた。

 ハロンは、期待に胸を高鳴らせながら、カウンターの山羊頭の魔族に声をかけた。


「あー、あの……」

「いらっしゃーい。貴方の素敵な彼ピッピが見つかるよ! 『レンタル人外彼氏・パンデモニウム』にようこそ!」

「あ、どうも」

「どんな彼氏がお好みかな? 今、指名できるのは、触手のキャンキャンか、ドリアードのニニ、リザードマンのマルナーガかな? 一番人気のフェンリルは、今夜は無理だねぇ。淫魔とゴブリンブラザーズ、オークも指名中」

「じゃっ、じゃあ……触手のキャンキャンを頼む」

「はぁいよ。デートだけなら二万、セックス込みなら七万、セックスのみなら五万だよ。どうします?」

「……とりあえず、セックスのみで」

「まいど~。じゃあ、部屋にご案内しますわー」


 ハロンは、山羊頭の魔族に案内されて、薄暗い廊下を歩き、二階の奥の方にある部屋の前に立った。
 触手とデートも気になるが、まずはセックスがしてみたい。触手とセックスだなんて、どんな感じなのだろうか。
 ハロンは、早くも興奮して、ふんふん荒い鼻息を吐きながら、部屋の中へと入った。

 部屋の中は、お洒落な感じの間接照明でぼんやりと明るかった。ベッドは無く、ハロンの倍くらい大きな触手が部屋の中心にいた。


『あ、もしかして、ハニーちゃん? どーもー。触手のキャンキャンでーす。よろしくねー』

「あ、どうも。ハロンです」

『魔法でちゃんと意思疎通ができるようにしてあるから、安心してちょ。部屋に直接来たってことは、セックスのみかな?』

「あ、は、はい」

『はぁーい。じゃあ、朝までオイラはハロンたんの彼ピッピでーす。キャンキャンって気軽に呼んでね! 普通にタメ口でよろ~。今だけはオイラ達恋人だからねー』

「あ、う、うん」

『ハロンたん。服を脱いで、オイラの身体に乗ってみなよ。ひんやりして気持ちいいよー』

「うん。……あっ!!」

『んー?』

「あ、その、すまん。仕事が終わってから、まだ風呂に入っていないんだ」

『オイラは気にしないね!』

「……汗臭くないか? 俺」

『最高にセクシーな匂いがしてるよー』

「そ、そうか」


 リップサービスなのかもしれないが、うねうね動いている触手の言葉に、ちょっと嬉しくなる。『汗臭くてむさ苦しい』と嫌そうな顔で言われたことはあるが、セクシーだと言われたのは初めてだ。
 ハロンは、じんわりと熱い頬を手で擦ってから、おずおずと服を脱ぎ始めた。

 全裸になって、淡い半透明な水色の触手の塊に思い切って飛び乗れば、ぷるるんっとした感触で、ひんやりとしていた。確かに、ひんやりしていて気持ちがいい。今は夏の一番暑い時期なので、癖になりそうなひんやりぷるるん感である。

 身体の下の触手が、うねうねと動き始めた。


『スケベしようぜーい。ハニー』

「うん。すっごいのしてくれ。なんかすっごいの」

『まっかせて~。オイラ張り切っちゃう!』


 触手がハロンの手足や胴体に巻きついてきた。ふわっと宙に浮く形になったが、意外と安定感があって、全然怖くない。むしろ、これから始まる触手のキャンキャンとのセックスに、期待で胸が高鳴り、ふんすふんすと荒い鼻息が出てしまう。

 キャンキャンが、キスをするかのように、触手の一本を伸ばして、ハロンの唇をつんと突いた。反射的に口を開ければ、ひんやりとした触手が口の中に入ってくる。触手はぬるりと濡れていて、なにやら甘い味がする。触手に滲む甘い液体をじゅるっと啜って飲めば、カッと腹の奥が熱く疼いた。


『スケベな気分になるやつだよー。あ、中毒性は無いから安心してちょ』

「ん」

『触っていくねー』


 口の中の触手が、すりすりとハロンの上顎を優しく擦り始めた。同時に、何本もの触手が、やんわりとハロンの全身に這い始めた。耳も首筋も脇も胸も腹も尻周りも膝裏や足の裏、足先まで、ぬるぬるした液体が滲む触手に撫で回される。初めての感覚に、ゾクゾクして堪らない。乳首やペニス、アナルには、まだ触れられていないのに、もう既に気持ちよくて、いっそ射精してしまいそうだ。

 ぬるぬると身体全体を這い回っていた触手が、自然とピンと勃ったハロンの乳首に触れた。ハロンの逞しく盛り上がった胸筋の下の方にある乳首は、自分で弄りまくった結果、女の乳首みたいに肥大してしまっている。ぷるんと大きな乳首を、ぬるぬるの触手がすりすりしたかと思えば、触手の先がくぱぁと開いて、ぱくんと乳首に吸いつかれた。触手の中は、短い毛のようなものがびっしり生えていて、柔らかいブラシで擦るように、乳首を扱かれる。酷く気持ちがいい。


「おっ、あっ、あっ、あぁっ! 堪んねぇっ!!」

『ハロンたんの乳首は可愛いねぇ。シコシコしてあげるー』

「んぉぉっ! いいっ! いいっ! もっとぉ!」

『乳首だけでイケちゃうかなー? 試してみる?』

「あぁっ! やべぇやべぇやべぇっ!!」


 にゅこにゅこしこしこと両方のぷるんとした乳首を柔らかいブラシのような毛で包まれて絶妙な力加減で扱かれる。気持ちよ過ぎて、思わず腰をカクカク振ってしまう。自分の乳首を弄ったことは多々あるが、こんなに気持ちがいいのは初めてだ。触手舐めてた。キャンキャンすごい。


「おっ、おっ、あーーーーっ! いくっ! でるっ! ちくびでいっくぅぅぅぅ!!」

『あははっ。イッちゃえー』

「あぁぁぁぁぁぁっ!!」


 両方の乳首をにゅこにゅこしこしこされまくって、ハロンは腰をカクカク振りながら、自然とガチガチに勃起していたペニスから、派手に精液を飛ばした。

 乳首だけでイッてビクビクと身体を震わせるハロンのペニスや陰嚢、アナルに、ぬるついた触手が触れた。だらしなく涎を垂らしながら自分の股間を見れば、射精したのにまだ勃起したままのペニスに、ぬるぬるの触手が絡みついている。縦割れになって久しいアナルを、つんつんと触手の先っぽで優しく突かれた。


『ハロンたんのお尻はいやらしくて可愛いねぇ。オイラが何本入るかなぁー?』

「い、いっぱい入れてくれ」

『あはっ! いいよー』


 ハロンの指二本くらいの太さの触手が、ぬるぅっとアナルの中に入ってきた。アナルの中に感じるひんやりとした感触に、背筋がゾクゾクする。いつも使っている玩具のような硬さは無いが、触手は意外と弾力があり、これはこれでありだ。腹の中で触手がうねうね動いて、すぐにハロンの前立腺に触れた。前立腺をふにふに揉むようにされながら、もう一本触手が入ってきて、腸壁を優しく擦りながら、腹の奥深くへと入り込んでくる。
 ハロンは、結腸も開発済みだ。じわじわと結腸まで入り込んでくる触手の感触が、気持ちよくて堪らない。ピンと勃っているぷるんとした乳首も、先程と同じように刺激されている。ペニスや陰嚢に巻きついている触手もぬるぬると動いて、脳みそが蕩けて馬鹿になってしまいそうな強烈過ぎる快感を与えてくる。


「あーーーーっ! あーーーーっ! おくっ、おくもっとっ! ひぃぃぃぃっ! いいぃぃぃぃ!! あぁぁぁぁぁぁっ!!」

『ふふーっ。あんまり慣らさなくても大丈夫かな? ハロンたん。ハロンたん。もーっと気持ちいいのをあげるね』

「く、くれっ! もっと! もっと!」

『あはっ! かーわーいーいー』


 可愛いなんて、生まれて初めて言われたかもしれない。ハロンは、嬉しくて、強烈な快感に蕩けながら、だらしなく笑った。

 ずるぅっと、アナルから触手が抜け出た。沢山の触手の中から、淡いピンク色の太めの触手が現れた。太めの触手は、すぐにハロンのアナルの中に入ってきた。うねうねと腸壁を擦りながら、腹の一番奥、結腸にまで入り込んでくる。腹の中で、触手が膨れたかと思えば、硬い何かを腹の中に出された。硬くて丸いものが結腸にぶつかり、脳みそが痺れるような快感に襲われる。


「あぁっ!?」

『ハロンたん。いっぱい卵を産もうね』

「あっ! あひぃっ! おっ! おっ! んーーーーっ!!」


 腹の中に、卵が何個も出される。硬いものでどんどん腹の奥深くが満たされていく感覚が、恐ろしくなる程気持ちがいい。ハロンは、ガクガク身体を震わせながら、あまりの快感に吠えるような声を上げた。ちなみに、全身に絡みついているぬるぬる触手も、乳首に吸いついている中が柔らかいブラシみたいな触手も、ペニスも陰嚢に巻きついている触手も、絶賛動き回っている。ハロンが過ぎた快感に朦朧とし始めていると、太めの触手が、ずるぅっとアナルから抜け出た。

 涙でぼんやりする目を股間に向ければ、触手の中から、赤黒くて表面がゴツゴツしているハロンの腕くらいの太さの触手が現れた。驚いて目を見開いたハロンの頬を、触手がすりすりと優しく撫でた。


『えっへー。じゃあ、今から種付けするねー』

「む、無理だ……入らねぇ!」

『だーいじょーぶ。入るから! 中にいーっぱいびゅーびゅー出してあげるねー』

「あ、あ、あ、あーーーーっ!!」


 メリメリとアナルを抉じ開けるようにして、触手とは思えない程ゴツゴツして硬いぶっとい触手がアナルの中に入ってきた。痛みはない。ただ、意識がぶっ飛びそうな程、気持ちがいい。


「あぁぁぁぁっ!! ぎもぢいぃぃぃぃぃ!!」

『あっは! よかったー。ハロンたんの中にいっぱい出しちゃうぞー』

「あぁぁぁぁっ! しぬぅ! しぬぅ! いいいいいっくぅぅぅぅ!!」


 ゴツゴツしたぶっとくて硬い触手が、激しくアナルに出入りする度に、ゴンッゴンッと腹の奥の卵が結腸を強く刺激してくる。目の裏がチカチカして、頭の中が快感で真っ白になる。ちなみに、乳首その他の触手も、絶賛動き回って、刺激を与えている。

 ハロンは、過ぎた快感に泣き叫んだ。気持ちよ過ぎて、本当に死んでしまいそうだ。自分がイッているのかも分からない。だらしなく泣き喚きながら、自分の股間を見れば、触手が巻きついている勃起したペニスに、細長い触手が近寄ってきた。ハロンが見ている前で、細長い触手が、ハロンのペニスの尿道口からペニスの中にまで入ってきた。信じられない光景と、今まで感じたことがないレベルの快感に、本気で気が狂いそうだ。細長い触手がにゅるにゅる動くと、ずっと射精しているような感覚がする。結腸もゴリゴリゴリゴリ刺激され続けており、あまりの快感に、ハロンは泣き叫んだ。

 腹の中のぶっとくて硬い触手が更に膨れ、腹の中に勢いよく熱い液体が大量に入ってきた。じわじわとハロンの下腹部が膨れていき、まるで妊婦の腹のようになっていく。

 ずるぅっとゴツゴツした赤黒い触手が、ハロンのアナルから抜け出ていった。ぽっかりと口を開けている感じがするアナルから、ぼたぼたと熱い液体が溢れ出る感覚がする。

 ハロンが、ぜぇ、ぜぇ、と掠れた息を吐いていると、全身を刺激していた触手が離れ、汗と涙で濡れたハロンの頬を、ひんやりとした触手が優しくすりすりと撫でた。


『じゃあ、卵を産んでみようね! いっぱい出したから、頑張ってー』

「あ、あ、あ、あ、あ……」


 ゆっくりと、腹の奥深くにある卵が下りていく感覚がする。不思議と気持ちよくて、硬い卵がゴリッと前立腺を刺激しながら下りる感覚に、ハロンは細長い触手が抜け出た萎えたペニスから、しょろしょろとおしっこを漏らした。

 ぬぽぉっとアナルから卵が出ていく。排泄に近いような感覚が、酷く気持ちがいい。一個目が出たら、腹の奥深くから、卵が次々と下りてくる。
 ハロンは、卵を産む快感に全身を震わせた。最後の一個がアナルから出た瞬間、ハロンの意識は暗転した。

 ゆらゆらと優しく全身が揺れている。ハロンは、重い瞼を開いた。全裸の状態で、キャンキャンをベッド代わりにして寝ていたようだ。ハロンが起きたことに気づいたのか、キャンキャンが声をかけてきた。


『ハロンたん。身体は大丈夫ー?』

「うん」

『どうだった? オイラ、ちゃんと気持ちよくできた?』

「めちゃくちゃよかった」

『やったー! ハロンたん、すっごく可愛いから張り切っちゃった!』

「俺が可愛いか?」

『可愛いねぇ。いやらしくて可愛くて最高だよ!』

「あ、ありがとう」


 ハロンは嬉しくて、かぁっと顔が熱くなった。
 壁にある時計を見れば、もう朝が近い。キャンキャンと恋人でいられる時間が終わってしまう。

 ハロンは、キャンキャンに床に下ろしてもらうと、部屋の隅に用意されていた濡れタオルで全身を拭いてから、服を着た。


「キャンキャン。また来ていいか?」

『もっちろん!! ハロンたんなら大歓迎!』

「ははっ。次はデートもしたい。憧れなんだ。恋人とデートするの」

『楽しいデートにしようね!』

「うん。またな。キャンキャン」

『またねー。ハロンたん』


 キャンキャンの触手が、手を降るように、ふりふりと揺れた。
 ハロンは、疲れて怠い身体で、キャンキャンの部屋から出た。これは本気で引き返せない世界に足を踏み入れちゃったかもしれない。キャンキャンがもたらす快感は、アナニーなんか目じゃないくらいだった。

 ハロンは、次はデートだと浮き浮きしながら、足取り軽く仕事へ向かった。


『レンタル人外彼氏・パンデモニウム』では、いつでも素敵な彼ピッピがお待ちしております。


(おしまい)

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