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【小話】はっちゃけるよ!初夜だもん!

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 家に帰り着くと、祥平は、ダンテに抱きついて、背伸びをして、ダンテの唇に触れるだけのキスをした。


「ダンテさーん。一緒にお風呂に入りましょ」

「う、うん」


 ダンテの顔がぶわっと赤くなった。セックスも何回かしているのに、未だにダンテは不思議なところで、恥ずかしがるというか、照れる。そこが本当に可愛い。流石、『可愛い』の擬人化もしくは権化である。似たような意味? 細かいことは気にするな。ダンテ=『可愛い』なのである。

 祥平は、ルンルンしながら、ダンテと手を繋いで、風呂場に向かった。セックスは既にしているが、今夜は初夜である。思いっきりイチャイチャしまくるしかない。祥平は、肩に乗ってご機嫌に頬ずりしてくるピエリーを撫でながら、浴槽にお湯を溜め始めた。

 2人と一匹で身体をキレイに洗い、のんびりとお湯に浸かって、ちょっと疲れた身体を解すと、ピエリーは先に居間へと飛んでいった。祥平は、ダンテに魔法で身体を乾かしてもらい、ダンテに抱っこされて、二階のダンテの部屋に移動した。

 ダンテが、優しく祥平の身体をベッドに下ろした。枕元に、浄化剤の袋とローションのボトルは準備済みである。今夜はとことんイチャイチャはっちゃけたい。
 ダンテが、祥平の身体に覆いかぶさり、唇に触れるだけのキスをしてきた。祥平は、ダンテの首に両腕を絡めて、くちゅっとダンテの下唇を吸い、既に熱を孕んでいるダンテの萌黄色の瞳をじっと見つめながら、唇を触れ合わせたまま囁いた。


「ダンテさん。いっぱい愛して」

「うん。ショーヘイ」

「はい」

「愛してる」

「ふふっ。俺もです」


 ストレートなダンテの言葉が嬉しくて、照れくさくて、胸の奥が擽ったくなる。ダンテが、優しく祥平の唇を吸ってくれた。何度も何度も唇を吸い合って、舌を伸ばして、お互いの舌を擦りつけ合うように、ぬるぬると舌を絡ませる。それだけで、じんわりと気持ちよくて、下腹部が熱くなっていく。

 ダンテの舌が、祥平の口内にぬるりと入ってきた。ダンテは、すっかりキスが上手くなっている。ダンテの舌が、祥平の歯列をなぞり、歯の裏側を擽って、上顎をねっとりと舐め回してくる。腰のあたりがぞわぞわする快感に、祥平は目を細めた。キスだけで、気持ちよくて、興奮して、ダンテが可愛くて、いっそ射精してしまいそうだ。

 ダンテが、味わうようなねっとりとしたキスをしながら、ぎゅっと祥平の身体を抱きしめた。触れる下腹部に、硬いものが当たっている。ダンテのペニスが元気いっぱいである。祥平も、もうペニスが勃起している。

 ダンテの腰に足を絡ませて、全身でダンテにしがみつき、情熱的過ぎるキスを楽しみながら、祥平は、ふと思い立った。
 祥平は、唇を触れ合わせたまま、囁いた。


「ダンテさん。ちょっといいことしてあげます」

「いいこと?」

「ふふーっ。胡座をかいて座ってください」

「うん」


 ダンテが不思議そうな顔で、抱きしめていた祥平の身体を離し、伏せていた身体を起こして、胡座をかいて座った。祥平も起き上がって、ビンッと元気いっぱいに勃起して反り返っているダンテのペニスに足を伸ばした。


「ショッ、ショーヘイッ!?」

「俺の足、好きでしょ? 足でしてあげます」

「わ、わ、わ……」


 祥平は、にまにま笑いながら、ダンテの熱くて硬いペニスを、両足の裏で挟んだ。そのまま、すりすりと足の裏でダンテのガチガチのペニスを優しく擦る。足の親指で、ダンテの先走りでぬるぬるの亀頭を擦れば、ダンテが息を呑む気配がした。

 ダンテの顔が、面白いくらい真っ赤になっている。目が微妙に潤んでいるのが、堪らなく可愛い。祥平は、ダンテの亀頭を両足の裏で優しくくにくに擦りながら、荒い息を吐いているダンテに声をかけた。


「ダンテさーん。気持ちいい?」

「う、ふっ、ふっ、き、きもちいい……」

「ふふーっ。このまま俺の足でイッちゃいましょうか」

「そ、それは……今日は、やだ。ショーヘイの中に出したい」

「おや」

「はぁ……ショーヘイ。今日は、このくらいで勘弁して。興奮し過ぎて出ちゃいそう」

「じゃあ、足で出すのは、また今度で」

「うん」


 とろんとした顔をしているダンテが、すっごく可愛いので、祥平としては、このまま足でイカせたいのだが、祥平の中に出したいと言うダンテが堪らなく可愛いので、今回は、足コキでイカせるのはやめることにした。ダンテは、祥平の足が好きらしいから、素股を教えても楽しそうだ。祥平は、楽しくて、クックッと喉で笑いながら、祥平の足をねっとりと舐め始めたダンテを、じっと見つめた。

 ダンテが、足の指を一本一本丁寧に舐め回し、指の股や足の甲、足の裏まで、舐めてきた。足の裏は擽ったいが、同時に、じわぁっと気持ちがいい。ダンテが足首にキスをして、脛をべろーっと舐め上げた。太腿をフェザータッチでさわさわと撫で回しながら、膝を舐めて、内腿へと舌を這わせてくる。股間に近い内腿をねっとりと舐められ、ちゅうっと強く吸いつかれると、気持ちよくて、腰が勝手に跳ねてしまう。

 ダンテが、いやらしいことをする度に、祥平の足を舐めまくるので、祥平の足は、すっかり性感帯と化した。太腿の裏も舐められると、背筋がゾクゾクする程、気持ちがいい。

 祥平の両足を好き放題舐め回したダンテが、毛が無くなった下腹部に何度も吸いつき、小さな赤い痕を残し始めた。下腹部から、べろーっと臍の穴まで舐め上げられる。気持ちよくて、興奮して、ガチガチに勃起しているペニスも舐めてほしいが、折角の初夜なのだから、ダンテのペニスでイキたい。祥平は、おねだりしたいのをぐっと堪えて、臍の穴を舌先で擽られる快感に、熱い溜め息を吐いた。

 ダンテが、祥平の汗ばみ始めた肌を大きな硬い手で優しく撫で回しながら、祥平の肌を舐め、吸いつき、痕を残していく。徐々に上に上がってきたダンテが、ぴょこんと勃ってしまっている祥平の乳首を、べろっと舐めた。乳頭を擽るように、舌先でチロチロと舐められると、堪らなく気持ちがいい。祥平が、身をよじって小さく喘ぐと、ダンテが、格段に上手くなった舌使いで、祥平の乳首を舌で転がすように舐め始めた。舌先で乳首を押しつぶされたり、逆に乳首をちゅーっと優しく吸われる。舌で扱くように、ちゅくちゅく吸われると、思わず腰が跳ねてしまう程気持ちがいい。ちょっと前まで、初なチェリーボーイだったくせに、上達が早すぎである。

 ちゅぽっと乳首から口を離したダンテが、反対側の乳首を舐め始めた。ダンテの唾液で濡れた乳首も、指で優しく摘んで、くりくりと弄られる。祥平が、はっはっ、と荒く速い息を吐きながら、ダンテの頭をやんわりと撫でれば、ダンテが目だけで祥平を見て、嬉しそうに目を細めた。最高に可愛いかよ。

 ダンテが、祥平の乳首から口を離し、薄い胸板に何度も吸いついて、赤い痕を残した。鎖骨をつーっと舐められて、やんわりと甘噛みされる。ダンテが、祥平の唇に優しく吸いついて、つーっと下唇を舌でなぞった。誘われるがままに、舌を伸ばせば、ダンテの熱い舌が、祥平の舌にぬるりと絡む。ダンテの首に両腕を絡めて、焦れったくなる程ゆっくりと、お互いの唾液を味わうように舌を絡め合う。間近に見えるダンテの瞳の熱で、いっそ火傷をしてしまいそうだ。ダンテの瞳を見ているだけで、背筋がゾクゾクしてくる。

 祥平は、くちゅっとダンテの唇を吸って、唇を触れ合わせたまま囁いた。


「ダンテさん。もっとして」

「うん」


 ダンテの目が、楽しそうに細くなった。祥平も楽しくて、酷く興奮して、ゆるく口角を上げた。

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