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60:己との戦い

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 祥平は、流石に恥ずかしくて、ダンテの枕を引き寄せ、ぎゅっとダンテの枕を抱きしめた。

 現在、四つん這いから上体を伏せ、尻を高く上げた状態で、ワンピースみたいな寝間着を捲り上げられている。背中の中程まで、寝間着が捲り上げられているので、ダンテからは、祥平の尻が丸見えになっている筈だ。祥平の尻は、貧相に肉付きが薄い。昔観たアダルトビデオでは、スレンダーな肉付きが薄めの女の尻は、わざわざ尻肉を広げずとも、アナルが見えていた。ということは、現在進行系で、ダンテに、祥平のアナルが見えていることになる。自分のアナルを見られるのは、予想以上に恥ずかしい。が、この込み上げてくる羞恥心に堪えなければならない。

 ダンテのゴツくて硬い手が、祥平の肉付きが薄い尻を撫で回し、ちゅくっと小さな音を立てて、ダンテが祥平の尻にキスをした。
 がさがさと紙袋を開ける音が聞こえてきて、ダンテに声をかけられる。


「浄化剤、入れるね」

「ど、どんとこいやー」


 緊張して、思わずきゅっとアナルに力を入れてしまったが、祥平は、意識して大きく深呼吸をして、なんとか、アナルの力を抜いた。ダンテが、大きな手で祥平の尻肉をふにふに揉みながら、ゆっくりと、座薬タイプの浄化剤をアナルの中に入れてきた。痛くは無いし、そこまで不快という訳でもない。出てこないように、アナルの表面を指で押さえられているのが、ちょっと恥ずかしいくらいだ。浄化剤を入れて、1分程待つと、直腸内が完全にキレイになるらしい。どんな仕組みなのか、ちょっと気になる。腹の中のうんこは何処にいくのだろうか。

 祥平が、どうでもいいことを考えていると、1分経ったのか、ダンテの指がアナルから離れた。両手で尻肉を優しくふにふに揉まれながら、緊張して力が入りがちなアナルに、熱くてぬるついたものが触れた。一拍後に、それはダンテの舌だと気づいて、祥平は、ぶわっと湧き上がる羞恥心に、抱きしめている枕を更に強くぎゅっと抱きしめた。ダンテにアナルを舐められた。ていうか、今も、ぴちゃぴちゃとアナルの表面を舐められている。不思議と、背筋がぞわぞわする。多分、気持ちがいい。どうやら、祥平は、アナルの才能があるらしい。喜ぶべきか、ちょっと悩ましい。

 ダンテの熱い舌がアナルの皺を伸ばすように、優しく丁寧に動いている。背筋がゾクゾクぞわぞわする微かな快感に、祥平は思わず腰をくねらせた。何これ気持ちがいい。初めての快感に、ちょっと混乱してしまう。アナルなんて、単なる排泄孔の筈だ。だが、ダンテに舐められると、気持ちがいい。
 祥平は、うっかりもれちゃいそうな喘ぎ声を噛み殺しながら、しつこい程、ダンテにアナルを舐められまくった。

 はぁー、はぁー、と大きく荒い息を吐いている祥平のアナルから、漸くダンテの舌が離れた。ダンテの舌は、ちょっと緩んだアナルの中にまで入ってきて、アナルの中も外も舐められまくった。不思議と気持ちよくて、祥平のペニスは完全に勃起した。

 ダンテに促されて、祥平はのろのろと体勢を変え、仰向けになり、膝を立てて、足を大きく広げた。ダンテが、祥平が抱きしめていた涎とかついちゃっている枕を手に取り、祥平の尻の下に置いた。ダンテの方を見れば、普段着のダンテの股間は、もっこりちゃんになっていた。シーツの上には、浄化剤の袋と、ローションのボトル、一番細い魔石内蔵のバイブが置いてある。一番細いバイブは、祥平の指二本くらいの太さだが、かなり長い。多分、ダンテの勃起したペニスくらいの長さがある。パラスは、もしかしたら、自分基準で拡張用の大人の玩具を用意したのかもしれない。

 ダンテが、ローションのボトルの蓋を開け、自分の掌に、たっぷりとローションを垂らした。いよいよアナルの中に指を突っ込まれるのかと思うと、ダンテを蹴り倒して逃げたくなる。が、ここはぐっと我慢だ。ダンテとの楽しいセックスライフの為である。

 ぬるぬるしたダンテの指が、祥平のアナルの表面に触れた。散々舐めまくられて、ほんのり柔らかく綻んでいるアナルの表面を、くちくちとローションを馴染ませるように撫でられる。それだけで、背筋がぞわっとする。ゆっくりと、ダンテの指が、アナルの中に入ってきた。異物感が半端ない。吐き気を感じる程ではないが、地味に辛い。痛くはないが、異物感が気持ち悪くて、祥平の勃起していたペニスが、ちょっと萎えた。


「痛い?」

「痛くないけど、異物感がきめぇです」

「えっと、前立腺を探してみるね」

「あ、はい」


 ダンテの指が、ローションを中にも馴染ませるように、ゆっくりと動き始めた。腸壁を優しく擦りながら、ぬこぬことアナルに指を抜き差しされる。そのうち、割と不快だった異物感が薄れてきた。ダンテの指が、ある一点に触れた瞬間、祥平は、あまりにも強い刺激に、裏返った声を上げた。反射的に、全身がビクッと震え、きゅっとアナルでダンテの指を締めつけてしまう。もしや、今のが、噂の前立腺なのだろうか。ちょっとヤバいくらい、刺激が強い。


「ショーヘイ。ここ?」

「うぁっ!? ちょっ! まっ! あぁっ! や、やばいやばいやばいやばいっ!!」

「こうすると、気持ちいい?」

「あ、あぁぁぁぁっ!!」


 ダンテが、指の腹で前立腺をトントントントンッと優しく叩いて刺激してきた。ヤバいくらい刺激が強い。頭の中が真っ白になって、イクことしか考えられなくなる。祥平は、思わず腰を浮かせて、身体をくねらせた。

 ダンテが、ゆっくりと指を引き抜き、今度は揃えた二本の指をゆっくりと祥平のアナルの中に入れてきた。痛いという程ではないが、ちょっとアナルが引き攣れるような感じがする。ダンテが揃えた二本の指を何度か抜き差ししてから、また前立腺を弄り始めた。指の腹ですりすり擦ったり、トントントントンッと優しく叩かれると、今まで体験したことがない強烈な快感で、頭の中が真っ白になる。身体の中を、強烈な快感が暴れまわっている。イキたくて、イキたくて、頭がおかしくなりそうだ。祥平は、悲鳴じみた喘ぎ声を上げながら、ダンテの名前を呼んだ。


「だんてっ!!」

「……一度、出しておこうか」

「あぁっ!? あ、あーーっ! だめだめだめだめっ! いくっ! でるっ! あ、あーーーーっ!!」


 ダンテが、前立腺を弄りながら、パクンと祥平の暴発寸前のペニスを咥えた。だらだら溢れ出ていた先走りを吸い取るように、じゅるじゅるとペニスを吸われると、祥平の身体の中で、嵐のように暴れまわっていた快感が、パァンと弾け飛んだ。祥平は、全身をビクンビクンと震わせながら、あまりの快感に叫びつつ、ダンテの口内に精液をぶち撒けた。
 射精しているペニスをじゅるじゅる吸われながら、前立腺をすりすりと擦られる。目の裏がチカチカする程の快感に、祥平はだらしなく開けた口から涎を垂らし、勝手に出てくる涙と鼻水を垂れ流した。

 ずるぅっとダンテの指がアナルから抜け出ると、祥平は、荒い息を吐きながら、ほっとした。前立腺ヤバい。正直、ここまでとは思っていなかった。今日はもうこれで終わりにして欲しいが、ダンテは、一番細いバイブにローションを塗りたくっている。

 はぁー、はぁー、と荒い息を吐いている祥平のひくつくアナルに、熱のない弾力性のあるものが触れ、ローションの滑りを借りて、ずるぅっと中へと入ってきた。ダンテの指二本よりもちょっと細いので、痛くはない。ダンテの指で少し慣れたのか、異物感も不快な程ではない。が、どんどん腹の奥深くへと入ってくるバイブが、ちょっと怖い。バイブは、前立腺を通り過ぎ、もっと奥の、酷く痛むところも通り過ぎ、腹の奥深くで止まった。腹の奥深くにバイブの先端が触れた瞬間、鋭い痛みと共に、ヤバいレベルの快感に襲われた。


「あぁ!?」

「……ショーヘイ。スイッチ、入れるね」

「あぁっ!? あ、まっ、あーーっ! あ、あ、やべぇやべぇやべぇやべぇっ! んぅーーっ!! やぁーー! むりぃ! あーーーーーっ!!」


 腹の中で、バイブがぶるぶると振動している。腸壁も前立腺も腹の奥深くの一番やべぇところも容赦なく刺激されまくって、本当にヤバい。何これマジでヤバい。祥平は、あまりの快感に泣きじゃくりながら、腰を浮かせて、身体をビクンビクンと震わせながら、叫ぶように大きく喘いだ。

 ダンテが、いつの間にか勃起していた祥平のペニスをパクンと咥え、ゆっくりと、ぶるぶる振動するバイブを抜き差しし始めた。気持ちよ過ぎて、本気でヤバい。祥平は、震える手で、ダンテの頭を掴み、悲鳴じみた声を上げて、またダンテの口内に精液を吐き出した。

 ダンテが、バイブのスイッチを切ったのか、腹の中でぶるぶる振動していたバイブが大人しくなった。ゆーっくりと、バイブがアナルから引き抜かれる。祥平は、ずずっと鼻を啜りながら、バイブが完全に抜け出た瞬間、大きく溜め息を吐いた。

 アナルを完全に舐めていた。こんなに気持ちがいいなんて聞いてない。脳みそがパァーンってなるかと思った。
 涙で滲む目をダンテに向ければ、ダンテは、何故かうっとりと祥平を見つめていた。バイブをシーツの上に置いたダンテが、祥平に覆いかぶさり、祥平の鼻水まみれの唇に何度もキスをした。


「はぁ……ショーヘイ。すごい、いやらしくて、可愛い」

「……そりゃどーも」

「手を借りてもいい? 私も出したい」

「……ちょっと休ませてくれたら、口でします」

「じゃあ、お願いします」


 ダンテに、顔中にちゅむちゅむとキスをされながら、祥平は遠くを見つめた。一番細いバイブでこれなら、ダンテのペニスを受け入れたら、自分はどうなるのだろうか。というか、アナルの才能があり過ぎじゃないか。初めてで、こんなに感じちゃうなんて、完全に予想外である。

 祥平は、荒い息が整うと、腹いせのように、ダンテの勃起したペニスを口と手で可愛がりまくった。

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