俺クソビッチ化計画

丸井まー(旧:まー)

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64:神子様全裸会議

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新たにフェリの孫となったヒューゴとアレク、そしてフェルナンドとマリアンナの結婚式も無事に終わり、数年が経った。フェルナンド夫婦はまだ子供ができていないが、熱々ラブラブな夫婦なので多分近いうちに子供もできるだろう。ヒューゴ夫婦は2人子供をつくって、上の子は来年には小学生になる。フリオは時間をつくってはエドガーと共に子育ての手伝いに行き、小さな子供達に振り回されているうちに、フリオとヒューゴの仲はすっかりぎこちなさがとれた。中々に平穏に過ごせている。
まだ小さい子供は何人もいるが、多少落ち着いてきたので、本日は久しぶりに昼間から神子だらけの乱行パーティーである。1度やって存外楽しかったので、乳飲み子がいない時だけだが、だいたい2年に1回くらいのペースで4人で集まってセックスを楽しんでいる。

フェリは荒い息を吐きながら、ゴロンとベッドに寝転がった。ついさっきまでリーの熱いペニスを受け入れていた女のソコからリーの精液が溢れて垂れている。リーもフェリのすぐ隣に寝転がった。マルクに跨がって激しく腰を振っているマーサが一際大きく喘いでイクの見ながら、フェリは小さく欠伸をした。朝から酒を飲みつつ、ずっと相手を変えながらセックスをしている。フェリの女のソコもアナルもすっかり精液まみれになっている。時計を見れば今は昼を過ぎた頃である。そろそろ休憩したい。
一戦終わったマーサとマルクも寝転がるフェリとリーの側に来た。マルクがフェリにピッタリくっついてきたので頭を撫でてやると、猫のようにマルクがフェリに擦りついた。
ベッドの上はシーツは諸々の液体でぐちゃぐちゃだし、あちこちにローションのボトルや使用済みの大人の玩具が転がっている。
フェリにくっついているマルクが荒い呼吸を整えた後、口を開いた。


「なあ、兄さん」

「んー?」

「アーベルのことなんだが」

「アーベルがどうした?」

「仕事で失敗してな、ここ最近ずっと酷く落ち込んでるんだ」

「仕事で失敗って、医者の方か?それとも政務の方?」


マルクとアルジャーノの息子であるアーベルは水の宗主国で医師免許を取得して医者として働きながら、兄である王太子・アーダルベルトの政務の手伝いをしている。


「政務の方。俺もナーガから聞いた話なんだが。ちょっと前にな、近隣の国と共同で国同士を繋ぐ大きな街道を拡張整備しようって事業が始まったんだよ」

「うん」

「それで、その相手国の王族が担当者として来て、うちの担当責任者はアーダルベルトでアーベルはその補佐をやってたんだ」

「うん」

「向こうの王族がどうもアーベルを気に入ったみたいでさ、仕事中にセクハラまがいのちょっかいをアーダルベルトに知られないようにアーベルにしてたらしくて」

「マジか」

「うん。尻を触られたうえに無理矢理キスされそうになって、ついアーベルがその王族を殴っちゃったんだよ」

「そりゃ殴るな。むしろ股間を蹴り潰してやればよかったのに」

「おんなじことアーダルベルトも言ってた。まぁ、それでその王族が怒ってさ。国に帰っちゃったんだよ。事情をアーベルから聞いたアーダルベルトもナーガもめちゃくちゃぶちギレちゃってさ、今後そこの国とは取引すらしないとまで言い出しちゃって。当然事業は中途半端な感じで中止になったんだ」

「おー。まぁ、ナーガ殿もアーダルベルトもアーベルを溺愛してるから当然の流れだな」

「まぁ、そうなんだけど。アーベルがさ、もうめちゃくちゃ落ち込んでるんだよ。自分のせいで国家間の外交に亀裂が走った上に国益に損害出したって。自分が我慢すればよかっただけなのにってさ」

「それは違うだろ。ナーガ殿もアーベルを人身御供みたいにしてまで得る国益のことなんか考えてないだろ?」

「うん。そうやってアーベルに言うんだけど、中々立ち直れないというか……俺に似て、1度落ち込むとずぅぅっとぐだぐだ後ろ向きに悩んで落ち込み続けるところがあるからさ」

「あー……まぁなぁ」

「なんか、それがあってから食欲落ちて、そのうえろくに眠れないみたいで。会うといつも顔色が悪いし、目の下は隈できてるしでもう心配なんだよ。兄さん、なんかいい考えないかな?アーベル立ち直らせるのに」

「んー……そうだなぁ……」

「俺いい考えあるよー」

「ん?なんだ?リー」

「ふっふっふ……ずばり!恋だよ!」

「「恋?」」

「こういう時は恋して仕事のことなんか1度忘れるのが1番だよ!」

「あー……まぁなぁ」

「恋って言ってもなぁ。恋しろっと言われてできるもんじゃないだろ」

「それならちょうどいいのがあるわよー」

「ちょうどいいのって何だ?マーサ」

「んーとね、うちの公的機関で働く勤続10年以上独身恋人なし限定参加の小規模な祭りをしようって話が出てるのよ。まぁ、要は祭りの体をとった大規模集団見合いみたいなもんね」

「なんだそりゃ。なんだってまたそんなことするんだよ」

「独身恋人なしの子ってさ、領地でイベントある時はだいたい仕事なのよねー。ほら、家族持ちとか恋人持ちがそういう時は休みとるじゃん」

「うん」

「特に秋の豊穣祭の時とかは、各機関が予算確保のためにブース作って展示とか関連商品の販売したりするから、そういう時に駆り出されるのは独り身の子達なのよ、基本。だから、屋台ぶらついたりとか祭りを楽しむって機会が少ないわけ」

「へー」

「そんな憐れな独り身連中にお祭りを楽しんでもらいつつ、ついでに出会いの場を提供してやろうじゃないかって。まぁ、そんな感じ」

「なるほど」

「姉さんとこってさ、そういうこと結構やってるよね。毎年街でお見合いパーティとか開いてるんでしょ?」

「そうよ。だって私、愛と豊穣を司る土の神子だもん。若い子達に出会いの場を提供するくらいのことはするわよ。今はだいぶ出生率も上がってるけど、昔はかなり低くて少子化が進む一方だったし。そんな訳だから、通称・独身祭りにアーベル君も参加させてみたら?」

「んー。ダメ元かもしれないけど頼んでいいか?出会いがないと恋人もできないし。ナーガはアーベルにもアマーリエみたいにサンガレアで結婚してほしいらしくてさ。多分駄目とは言わないし」

「ここで結婚してくれたら、どこぞの貴族と結婚するよりも会いやすいもんな」

「そうそう」

「いいわよー。アーベル君は医療魔術の魔術陣にも手を出してたわよね?」

「あぁ」

「なら、うちの医学研究所に出向って形で暫くうちに滞在させたらどうかしら?アーベル君の修業兼うちの研究の手伝いってことで」

「それいいな。頼めるか?」

「勿論いいわよー」

「助かるよ、マーサ」

「ありがとう、マーサ」

「いえいえ。アーベル君のことは心配だしね。仮に恋人ができなくても、暫く水の宗主国から離れてみたらそのうち立ち直ってくれるんじゃないかしら」

「そうだな」

「そうだといいな」

「大丈夫よ。なんとかなるわ、きっと。祭りは初夏くらいの予定だから、その頃にアーベル君を連れてきなさいよ。こっちはこっちで話を通しておくし」

「あぁ」

「あ、マーサ」

「なに?兄さん」

「その祭りさー、トリッシュも参加させていいか?」

「いいけど、トリッシュちゃんも恋人募集中なの?」

「いや、全く興味がない」

「ならなんで?神子の子供は宗主国の王族と寿命おんなじくらいだから、何事もなければ500年は生きるじゃない。別に結婚を焦る必要ないでしょ」

「まぁ、そうなんだが。いや、あの子いっつもジャンと2人で飛び回ってるだろ?」

「うん」

「別に恋人じゃなくてもいいから、友達とかできたら少し落ち着くんじゃないかと思って。サンガレアとか各宗主国を飛び回るのはいいんだけど、やっぱそれ以外の国は危ないところもあるからさ。女の子だし、ジャンが一緒でも心配でさー」

「あー、まぁね。うん。そういうことならトリッシュちゃんも参加で」

「頼んだ」

「んー。じゃあさ、うちの末っ子も参加させていい?」

「カルロスはまだ20にもならないだろ?」

「今年で20歳だよ。長男はまぁ王位を継ぐから相手選びには慎重にならなきゃいけないけどさ、ジンと俺としてはカルロスには好きな相手と結婚してほしいのよ」

「うん」

「でもさ、あの子未だに恋人いたことないし、多分童貞だし。恋ぐらいしてみてもいいんじゃないかなーって思うわけ」

「なるほど」

「今サンガレアの植物研究所で働いてるけどさ、うちの国に帰ってきてもいーーーっつも植物のことばっかなんだよ。男が好きか女が好きかも知らないけどさー、もう本っ当恋愛に興味がないんだよ。若い男がそれはちょっとどうかと思うのよー。俺としてはー」

「まぁ、うちではたまに友達と遊んだりはしてるけどね」

「友達はそれなりにいるっぽいけどさ。やっぱ恋するって大事だと思うんだよ!あとエロいことに興味がないのは男としてどうかと思うし、親としてなんか不安になる。エロ本も読まないんだよ?20にもなる男が。どうやってオナニーしてんの?って感じじゃん」

「妄想派なんじゃない?」

「それでもさー、やっぱこう……健全に不健全なことしてほしい気がするんだよねー」

「クラウディオに頼んで花街にでも連れていってもらうか?」

「それもいいかもだけど、男がダメだった時がちょっとねー」

「あー、まぁな」

「数は少ないけど、そのお祭りにも女の子参加するんでしょ?」

「多分ね。祭りの告知はこれからだから、どれくらいの参加者になるかは分からないけど」

「だったら是非とも誰かいい人と出会ってほしい!」

「はいはーい。じゃあカルロス君も参加で」

「お願いしやっす!」

「あいよー」


話がだいたいまとまったところで、セックス再開である。フェリは今度はマルクとキスをしてねっとり舌を絡めあった。互いに乳首を指で弄りあいながら、脚を絡めて互いのペニスを押しつけ合う。
翌朝になるまで、4人で合間合間にダラダラ喋りながら、夢中でセックスを楽しんだ。
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