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50:初デート?
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ロヴィーノ達の夏休みがやってきた。
家族が全員家に揃い、実に賑やかである。トリッシュもとてもはしゃいで、初日からずっとフェリにくっついている。
夏休み3日目の朝、クラウディオはフリオに頼まれてフリオの髪をきれいに結い上げた。ついでに新発売の爽やかな香りのする練り香をつけてやる。出来上がりを正面から眺めて、うん、と頷いた。完璧である。文句なしに美しい。エドガーが男もいける方なのかは知らないが、これならノンケもクラッとくるはずだ。フリオの白い首筋と鎖骨が実に眩しい。フリオは体毛が薄い方なので、露出している腕や足首もいい感じである。
クラウディオは、頬を染めていそいそと出掛けていくフリオを玄関で見送った。
玄関から小さくなるフリオの背中を見守り、心の中でエールを送ってから部屋に戻ろうと振り返ると、柱の影やソファーの影からクラウディオをじっと見つめる複数の目と目があった。思わずビクッとしてしまう。
「クラウディオ……」
「な、なんだ?フェリ」
「フリオが随分とめかしこんで出掛けていったけどさ」
「え、あぁ」
「……もしかして、デート?」
「……や?友達と出かけるって」
「いやいやいやいや!デートだろ!あの様子!」
「そうだよ、お祖父様!フリオ叔父上今まで魔術師の友達と出かける時お洒落したことないじゃん!」
「父上!あの髪やったの父上だろっ!うなじを出すなんてはしたない!フリオに変な男が寄ったきたらどうするっ!」
「父上父上!相手誰?俺も知ってる人?男?女?」
「クラウディオ……フリオの相手の名前と住所と職業を今すぐ教えるんだ。今すぐ弓持ってくるから」
「フリオ兄上、けっこんするのー?」
皆一斉にわっとクラウディオに詰め寄った。その勢いに引きながら、クラウディオはなんとか全員落ち着かせようとする。
「落ち着けよ、お前達。あとジャンは物騒なことは考えるなよ」
「で、どうなんだ」
「んー。本人にまだ自覚がない感じ?」
「相手は?」
「神殿警備隊所属の男」
「誰だ?名前は?」
「まだ言わない」
「なんでだよ」
「言っただろう?フリオ本人にまだ自覚がないんだ。下手につっつくのは下策だぞ。今は静かに見守る時だよ」
「「「えー……」」」
皆揃いも揃って不満そうな声をあげた。フェリが唇を尖らせた。
「でも気になるじゃーん」
「ま、気長にフリオが言い出すまで待ってやろうじゃないか」
「……いっそ後をつけるか」
「それだ!」
「野暮だぞ、ロヴィーノ。やめときなさい」
「だが、父上。フリオがちゃんとデートできるか心配じゃないか」
「大丈夫だよ。まだ友達だし。今日は友達同士で遊びにいく。ただそれだけだ」
「いやでもやっぱり……」
「ロヴィーノ。今は静かに様子を見ておこうな」
「…………分かった」
不承不承といった雰囲気でロヴィーノが頷いた。他の面々もフリオが気になって仕方がないようだが、クラウディオとしては今は静かにフリオがを見守ってやりたい。今日のクラウディオの任務は興味津々な家族達をいかに抑えるかだ。クラウディオは全員を湖に連れていくことに決めた。湖でひたすら遊ばせたら、そのうちフリオのことも然程気にしなくなるだろう。全員出かけるぞー、と声をかけて、湖に行く準備をさせた。
ーーーーーー
フリオは落ち着かない気分でエドガーとの待ち合わせ場所である街の中央広場の日陰に立っていた。なんだかさっきから通りかかる者達に見られている気がする。自分の格好がおかしいのだろうか。お洒落にこだわりのあるクラウディオに選んでもらった服だから大丈夫だと思ったのだが。フリオはじんわり汗の滲むうなじに手で触れた。風の宗主国では男も女も髪を結ってうなじを露出することはしない。サンガレアでは髪を結い上げるのは普通らしいが、うなじがスースーして、とても落ち着かない。あと、どうにもはしたない気がしてしまう。兄に見られたら小言をくらうかもしれないと思い、こっそりクラウディオに結ってもらって、こっそり家を出てきた。少し俯いて、ソワソワしてしまう気持ちを誤魔化すように意味もなく肩かけ鞄の紐を弄る。
「フリオさん!おはよう」
待ち合わせ時間の約5分前に、エドガーが小走りでフリオの元にやって来た。白い無地の襟なしの半袖シャツに膝丈の紺色のズボンを着ている。シンプルな装いだが、それがよく似合っている。露出している腕や足は一目で鍛えられているのが分かる程逞しい。腕なんてフリオの腕の倍近く太さがあるのではないだろうか。爽やかに笑うエドガーの白い歯が実に眩しい。
「……おはよう」
「今日はどこに行く?」
「父から芝居のチケットを貰ったんだ。……その、芝居は好きか?」
「大好きだよ。もしかして今話題の歌劇?」
「多分」
「やった!すごく観たかったんだ。大きな劇場は中央の街にしかないから、1度行きたかったんだよ」
「エドガーはこの街の出身じゃないのか?」
「うん。中央の街から1番近い大きな街出身。バーバラって地名なんだけど、芋の蒸留酒を作っているので有名なんだ。サンガレアでは3番目に大きな街なんだよ」
「そうなのか」
「春から中央の街に赴任してきたから、実はまだそんなに慣れてないんだ。休みの日には地理を覚える為に街中を徘徊してるけど、劇場で芝居を観たりとかはまだなんだよ」
「そうか……じゃあ、行くか?」
「うん!すごく楽しみだ」
ニコニコ嬉しそうに笑うエドガーにつられて、フリオも小さく微笑んだ。
2人で肩を並べて劇場へと向かい歩き出す。道すがら、エドガーが神殿で見かけるトリッシュや他の子供達の話をしてくれた。エドガーは歌声もだが、話し声も話し方もなんだかひどく耳に心地よい。ずっと聞いていたい。
劇場に着いて、売店で飲み物と甘いものを買ってからチケットに記されている席に座る。どうやらクラウディオは1番芝居が観やすい席をとってくれたようだ。今朝出かけに突然芝居のチケットを渡されたのだが、きっとわざわざ用意してくれたのだろう。1人目の父親は本当にできる男だ。お陰でどこに行こうか迷わなかったし、エドガーも喜んでくれた。
今日の芝居は滑稽なストーリーの歌劇だ。エドガーは終始目を輝かせて食い入るように芝居に夢中になっていた。楽しそうな笑い声も時折聞こえる。フリオはすぐ隣に座るエドガーが気になって仕方がなく、芝居そっちのけでエドガーばかり横目で見ていた。芝居の中で何度も歌を歌うシーンがあったが、流石に役者なだけあって上手いとは思うが、エドガーの歌声の方がずっといい。結局芝居は殆んど観てなかったが、ずっとエドガーの顔を見たり軽やかな笑い声を聞けたのでフリオ的には満足である。
劇場近くの飲食店で2人で昼食を済ませ、今は博物館に来ている。今年の夏の企画展は『土の神子マーサ様の軌跡展』なのだそうで、エドガーが是非とも行きたいと言ったのだ。正直そんなに興味はないが、キラキラ顔を輝かせるエドガーに嫌という気はまるで起きない。展示自体は母やクラウディオが写った写真等もあり、意外と面白く、普通にフリオも楽しめた。母やクラウディオ、それから自宅でのマーサ様の様子を話してやると、エドガーは子供のように目をキラキラさせて聞いてくれた。
結局この日は夕食まで一緒に食べて、最後はエドガーが家まで送ってくれた。家に帰る暗くなった道を歩いている間、きっと夕食の時に酒を飲んだからだと思うが、エドガーが歌ってくれた。今日の昼間に観た歌劇の歌だ。たった1度聴いただけで覚えたらしい。不思議なことに、周囲は暗いが、歌うエドガーだけはなんだか輝いて見える。エドガーの心地よい歌声を今はフリオが独占していると思うと気分がいい。
家の玄関の前でエドガーとは別れた。別れ際、また会う約束をして。
エドガーは領館の敷地内にある宿舎に住んでいる。領館方面へと歩いて去っていくエドガーの背中が見えなくなるまで、フリオはじっと何故か高鳴る胸を押さえてエドガーの背中を見つめていた。
家族が全員家に揃い、実に賑やかである。トリッシュもとてもはしゃいで、初日からずっとフェリにくっついている。
夏休み3日目の朝、クラウディオはフリオに頼まれてフリオの髪をきれいに結い上げた。ついでに新発売の爽やかな香りのする練り香をつけてやる。出来上がりを正面から眺めて、うん、と頷いた。完璧である。文句なしに美しい。エドガーが男もいける方なのかは知らないが、これならノンケもクラッとくるはずだ。フリオの白い首筋と鎖骨が実に眩しい。フリオは体毛が薄い方なので、露出している腕や足首もいい感じである。
クラウディオは、頬を染めていそいそと出掛けていくフリオを玄関で見送った。
玄関から小さくなるフリオの背中を見守り、心の中でエールを送ってから部屋に戻ろうと振り返ると、柱の影やソファーの影からクラウディオをじっと見つめる複数の目と目があった。思わずビクッとしてしまう。
「クラウディオ……」
「な、なんだ?フェリ」
「フリオが随分とめかしこんで出掛けていったけどさ」
「え、あぁ」
「……もしかして、デート?」
「……や?友達と出かけるって」
「いやいやいやいや!デートだろ!あの様子!」
「そうだよ、お祖父様!フリオ叔父上今まで魔術師の友達と出かける時お洒落したことないじゃん!」
「父上!あの髪やったの父上だろっ!うなじを出すなんてはしたない!フリオに変な男が寄ったきたらどうするっ!」
「父上父上!相手誰?俺も知ってる人?男?女?」
「クラウディオ……フリオの相手の名前と住所と職業を今すぐ教えるんだ。今すぐ弓持ってくるから」
「フリオ兄上、けっこんするのー?」
皆一斉にわっとクラウディオに詰め寄った。その勢いに引きながら、クラウディオはなんとか全員落ち着かせようとする。
「落ち着けよ、お前達。あとジャンは物騒なことは考えるなよ」
「で、どうなんだ」
「んー。本人にまだ自覚がない感じ?」
「相手は?」
「神殿警備隊所属の男」
「誰だ?名前は?」
「まだ言わない」
「なんでだよ」
「言っただろう?フリオ本人にまだ自覚がないんだ。下手につっつくのは下策だぞ。今は静かに見守る時だよ」
「「「えー……」」」
皆揃いも揃って不満そうな声をあげた。フェリが唇を尖らせた。
「でも気になるじゃーん」
「ま、気長にフリオが言い出すまで待ってやろうじゃないか」
「……いっそ後をつけるか」
「それだ!」
「野暮だぞ、ロヴィーノ。やめときなさい」
「だが、父上。フリオがちゃんとデートできるか心配じゃないか」
「大丈夫だよ。まだ友達だし。今日は友達同士で遊びにいく。ただそれだけだ」
「いやでもやっぱり……」
「ロヴィーノ。今は静かに様子を見ておこうな」
「…………分かった」
不承不承といった雰囲気でロヴィーノが頷いた。他の面々もフリオが気になって仕方がないようだが、クラウディオとしては今は静かにフリオがを見守ってやりたい。今日のクラウディオの任務は興味津々な家族達をいかに抑えるかだ。クラウディオは全員を湖に連れていくことに決めた。湖でひたすら遊ばせたら、そのうちフリオのことも然程気にしなくなるだろう。全員出かけるぞー、と声をかけて、湖に行く準備をさせた。
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フリオは落ち着かない気分でエドガーとの待ち合わせ場所である街の中央広場の日陰に立っていた。なんだかさっきから通りかかる者達に見られている気がする。自分の格好がおかしいのだろうか。お洒落にこだわりのあるクラウディオに選んでもらった服だから大丈夫だと思ったのだが。フリオはじんわり汗の滲むうなじに手で触れた。風の宗主国では男も女も髪を結ってうなじを露出することはしない。サンガレアでは髪を結い上げるのは普通らしいが、うなじがスースーして、とても落ち着かない。あと、どうにもはしたない気がしてしまう。兄に見られたら小言をくらうかもしれないと思い、こっそりクラウディオに結ってもらって、こっそり家を出てきた。少し俯いて、ソワソワしてしまう気持ちを誤魔化すように意味もなく肩かけ鞄の紐を弄る。
「フリオさん!おはよう」
待ち合わせ時間の約5分前に、エドガーが小走りでフリオの元にやって来た。白い無地の襟なしの半袖シャツに膝丈の紺色のズボンを着ている。シンプルな装いだが、それがよく似合っている。露出している腕や足は一目で鍛えられているのが分かる程逞しい。腕なんてフリオの腕の倍近く太さがあるのではないだろうか。爽やかに笑うエドガーの白い歯が実に眩しい。
「……おはよう」
「今日はどこに行く?」
「父から芝居のチケットを貰ったんだ。……その、芝居は好きか?」
「大好きだよ。もしかして今話題の歌劇?」
「多分」
「やった!すごく観たかったんだ。大きな劇場は中央の街にしかないから、1度行きたかったんだよ」
「エドガーはこの街の出身じゃないのか?」
「うん。中央の街から1番近い大きな街出身。バーバラって地名なんだけど、芋の蒸留酒を作っているので有名なんだ。サンガレアでは3番目に大きな街なんだよ」
「そうなのか」
「春から中央の街に赴任してきたから、実はまだそんなに慣れてないんだ。休みの日には地理を覚える為に街中を徘徊してるけど、劇場で芝居を観たりとかはまだなんだよ」
「そうか……じゃあ、行くか?」
「うん!すごく楽しみだ」
ニコニコ嬉しそうに笑うエドガーにつられて、フリオも小さく微笑んだ。
2人で肩を並べて劇場へと向かい歩き出す。道すがら、エドガーが神殿で見かけるトリッシュや他の子供達の話をしてくれた。エドガーは歌声もだが、話し声も話し方もなんだかひどく耳に心地よい。ずっと聞いていたい。
劇場に着いて、売店で飲み物と甘いものを買ってからチケットに記されている席に座る。どうやらクラウディオは1番芝居が観やすい席をとってくれたようだ。今朝出かけに突然芝居のチケットを渡されたのだが、きっとわざわざ用意してくれたのだろう。1人目の父親は本当にできる男だ。お陰でどこに行こうか迷わなかったし、エドガーも喜んでくれた。
今日の芝居は滑稽なストーリーの歌劇だ。エドガーは終始目を輝かせて食い入るように芝居に夢中になっていた。楽しそうな笑い声も時折聞こえる。フリオはすぐ隣に座るエドガーが気になって仕方がなく、芝居そっちのけでエドガーばかり横目で見ていた。芝居の中で何度も歌を歌うシーンがあったが、流石に役者なだけあって上手いとは思うが、エドガーの歌声の方がずっといい。結局芝居は殆んど観てなかったが、ずっとエドガーの顔を見たり軽やかな笑い声を聞けたのでフリオ的には満足である。
劇場近くの飲食店で2人で昼食を済ませ、今は博物館に来ている。今年の夏の企画展は『土の神子マーサ様の軌跡展』なのだそうで、エドガーが是非とも行きたいと言ったのだ。正直そんなに興味はないが、キラキラ顔を輝かせるエドガーに嫌という気はまるで起きない。展示自体は母やクラウディオが写った写真等もあり、意外と面白く、普通にフリオも楽しめた。母やクラウディオ、それから自宅でのマーサ様の様子を話してやると、エドガーは子供のように目をキラキラさせて聞いてくれた。
結局この日は夕食まで一緒に食べて、最後はエドガーが家まで送ってくれた。家に帰る暗くなった道を歩いている間、きっと夕食の時に酒を飲んだからだと思うが、エドガーが歌ってくれた。今日の昼間に観た歌劇の歌だ。たった1度聴いただけで覚えたらしい。不思議なことに、周囲は暗いが、歌うエドガーだけはなんだか輝いて見える。エドガーの心地よい歌声を今はフリオが独占していると思うと気分がいい。
家の玄関の前でエドガーとは別れた。別れ際、また会う約束をして。
エドガーは領館の敷地内にある宿舎に住んでいる。領館方面へと歩いて去っていくエドガーの背中が見えなくなるまで、フリオはじっと何故か高鳴る胸を押さえてエドガーの背中を見つめていた。
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