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44:産後の生活
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トリッシュが無事に産まれて1ヶ月が経った。
マーサの血の繋がらない弟にあたるリューの子供も産まれ、現在マーサの家には5人の赤ちゃんと5歳になる男の子達が3人いる。毎日めちゃくちゃ賑やかだ。
リューはリーの先代火の神子が召喚される時に、不幸な事故で召喚に巻き込まれてこの世界に来てしまった。正規の召喚ではないため、言葉も分からず、当時16歳だったリューを同じ国出身だからという理由でマーサが引き取り、スティーブンとクラークが養子にした。アジアンビューティーな感じのリューは最近2度目の結婚をして、2人目の子供をつくった。1度目は女と結婚したが死別し、最近まで1人娘と2人で暮らしていたが、クラウディオの国軍時代からの仲間であるジャックスと恋仲になって、2年程前に結婚した。2人の間にできたのは男の子だった。リューもジャックスも育児休暇を取り、今は領館に住んで、皆で一緒に子育てしている。
クラウディオ達も乳離れする大体1年程は領館に住むことになった。父親教室には何度も通ったが、初めての子育てで慣れないことが多い2人を心配したリチャードが一緒に育児をしようと誘ってくれたからだ。2人はありがたくその申し出を受けた。
ジャンは最低でも1週間に1度はモルガと飛ばないとストレスでヤバい感じになることがフェリの妊娠初期の段階で判明したので、少しでも余裕がある時はクラウディオがトリッシュの面倒を一手に引き受けて、ジャンを飛ばせている。
クラウディオは数日前から普段のこ洒落たシャツではなく、地味な無地のシャツを着るようになった。トリッシュがげっぷがどうも下手なようで、毎回のように吐くからだ。髪を毎日セットする余裕もないようで、今はミーシャに貰ったオレンジ色のヘアバンドで長めの前髪を上げている。それはそれで似合っている。男前だからか。トレードマークのような顎髭だけはもはや意地だけで整えている。
トリッシュ達は粉ミルクとマーサの母乳を併用する形で育てている。5人も乳幼児がいるので、マーサは殆んど1日中誰かにおっぱいをあげている感じである。マーサはもう面倒くさいとブラジャーをつけることを止めた。いつでもどこでも誰がいようとも躊躇なくおっぱいを出して、赤ちゃんに母乳を飲ませている。もういっそ半裸で過ごそうかしら……とか言い出したので、流石にそれはクラークが止めていた。
ロヴィーノ達は無理矢理時間をつくって、数日おきにトリッシュに会いに来ている。産まれたばかりの初めての妹が可愛くて堪らないらしく、毎回両手で抱えきれない程のぬいぐるみや幼児用の玩具、服等を持ってくる。あまりに大量に持ってくるので、嬉しいのは分かるが少し自重しろと柄にもなくフェリがちょっと説教するはめになった。ドレスなんて持ってきても着れるようになるのは何年も後だぞ。
フェリは今、マーサのおっぱいをたらふく飲んでご機嫌なトリッシュを抱っこしていた。じーっとトリッシュがフェリと同じ緑の瞳で見上げてくるので、ニコッと笑ってやると、トリッシュもニーッと笑った。あと1ヶ月もすれば、また神子の務めで飛び回らなければならない。少しでもトリッシュと触れあっていたいので、トリッシュが眠る時以外は大体フェリが抱っこしている。フェリが務めに復帰するとクラウディオとジャンにトリッシュのことを任せなければならないので、粉ミルクをあげたり、おむつを替えたり、お風呂に入れたりは基本的に2人にしてもらっている。フェリもトリッシュの世話を全部やりたいが、気づけば2人がやってしまっているので、抱っこであやすことだけしている。正直ちょっと不満である。もうちょい何かやりたい。
可愛いトリッシュの温もりを堪能していると、少し疲れた顔をした孫のアーベルを抱いたアルジャーノがどさりとフェリの隣に座った。
「やっと寝てくれたー」
「随分泣いてたな」
「おむつでもおっぱいでもなかったから、間違いなく寝ぐずり」
「寝たならベッドに寝かせてこいよ」
「やー。今ベッドに寝かせたら、起きてまた泣く。母上、トリッシュと交換して」
「いいぞー」
フェリは立ち上がって、居間に常設してある赤ちゃん5人が余裕で寝られるサイズの赤ちゃん用ベッドに1度トリッシュを寝かせて、アーベルをアルジャーノから受け取った。すやすやとよく眠っている。兄弟で1番マルクによく似ているアーベルは将来男にも女にもモテそうだ。アルジャーノがトリッシュを抱き上げた。ご機嫌なトリッシュの額に軽くキスをする。
「女の子はやっぱ少し華奢な感じがするな」
「あー。だよなー」
「そういや、父上と父様は?」
「クラウディオは仮眠で、ジャンは少し飛びに行ってる」
「あー。俺も寝たいし、飛びたいわー。もう10日以上飛んでねぇ」
乳児の世話で昼も夜もない生活だからだろう。アルジャーノは寝不足なようで、うっすら目の下に隈ができている。ジャン程極端ではないが、アルジャーノも長年飛竜乗りをしているので、定期的に飛竜に乗って飛ばないと落ち着かないし、ストレスが溜まる質である。
「明日、飛んで来てもいいぞ」
「あ、父上。おかえりなさい」
制服姿のフーガが側にやってきた。フェリが抱っこしている眠るアーベルを覗きこんで、優しく微笑んだ。フェリはアーベルを起こさないように、静かにフーガに渡した。フーガが慣れた手つきでアーベルを抱っこし、アーベルの額にキスをした。
「明日は仕事が休みだ。たまには1日ゆっくり飛んでくるといい。アーベルは私とマルクで見ていよう」
「あー。じゃあ、お願いします」
「なんならジャンと飛んだらどうだ?寝不足なんだし、ジャンと一緒ならうっかり飛竜に乗ったまま寝ても大丈夫だぞ」
「そーしようかなぁ。あ、話変わるけど、明後日アマーリエが子供達連れてくるってさ」
「お、そうか」
「賑やかになるな」
孫のアマーリエは、水の宗主国の王族の血を引いていないから自由に好きに生きていいとフーガが決めたので、本当に好きな仕事をして、好きな相手と結婚した。今は3人の男の子の母親である。長男は高等学校を卒業して医者として働いており、次男も医者を目指して王都の高等学校に通っている。年の離れた末っ子は現在小学生である。アマーリエ自身も医者として働いている。夫は水の宗主国からサンガレアへ出向してきていた貴族出身の医学研究者で、寡黙な男だが夫婦仲はすこぶる良く、結婚してそこそこの年数が経つが未だに月1で2人きりでデートをしているのだそうだ。
フェリが妊娠してからアマーリエは休みの度に会いに来てくれる。明後日が楽しみだ。
ーーーーーー
アマーリエが王都にいる真ん中の子以外を連れて、フェリ達に会いに来てくれた。皆で代わる代わるハグとキスをすると、アマーリエがトリッシュを大事そうに優しく抱っこした。
「女の子はやっぱりちょっと華奢に感じるわね」
「だよな」
「私も1人でいいから女の子がほしいわー。そろそろできないかしら……」
「旦那に頑張ってもらえよ」
「そうね」
「そういや旦那は?」
「急ぎの仕事が入ったのよ。担当してる患者さんの容態が急変したんですって。……折角久しぶりに休みが合ったから、帰りにお芝居デートしようと思ってたのに」
「そりゃ残念だな」
「本当よ。あ、母上とおばあ様と水のお祖父様に膝掛けを作ってきたのよ。土のお祖父様達は少し待ってね。今製作中だから」
「ありがとうな」
「俺は?」
「ん?父様いるの?使う?」
「……膝掛けは多分使わないかなぁ」
「でしょうね。そのかわりマフラーを作る予定よ。そろそろ前に作ったのがヘタってくる頃でしょ?」
「助かるわ」
アマーリエは刺繍も編み物も好きだ。刺繍は亡くなったフーガの妻に習っていた。フーガの妻リンネは刺繍や縫製が好きで、職人顔負けのものを沢山作っていた。
曾孫達の近況を聞いたり、産まれてそう間がない赤ちゃん達の話をしながら、夕方までアマーリエや曾孫達と楽しく過ごした。
夕食を終えた後、フェリは土竜の森の自宅のベッドに寝転がってうとうとしていた。出産するとひどく消耗するのだろう。1ヶ月半程はどうにも調子が悪い。何もない時ならば睡眠も不要だが、妊娠中と出産後は睡眠が必要になる。
クラウディオとジャンは1日おきに交代でフェリと寝ている。どちらかがフェリと寝る日は、もう片方がトリッシュと寝ている。乳児の世話は昼も夜もないため、2人でできるだけ負担が軽くなるようにと考えた結果である。フェリも夜のトリッシュの世話をしたいのだが、調子が今一つなのを2人に見抜かれており、2人に声を揃えて『寝てろ』と言われた。むぅ。
今日一緒に寝るのはクラウディオだ。妊娠中以外は寝る時は裸なフェリに合わせて、クラウディオも全裸でベッドに入ってくる。すかさずクラウディオにピッタリくっつくと、クラウディオが腕枕をしてくれた。ついでに唇に軽いキスもしてくれる。
「今日もお疲れ様。クラウディオ」
「ありがとう。フェリも疲れただろう?いつもより賑やかだったし」
「少しな」
「今夜はゆっくり寝よう」
「うん。おやすみ」
「おやすみ」
クラウディオが再びフェリの唇におやすみのキスをしてくれた。フェリを半ば抱き締めるような体勢で、すぐに寝息を立て始めた。クラウディオもお疲れのようである。フェリも小さく欠伸をすると、クラウディオの温かい身体にすり寄って穏やかな眠りに身を任せた。
マーサの血の繋がらない弟にあたるリューの子供も産まれ、現在マーサの家には5人の赤ちゃんと5歳になる男の子達が3人いる。毎日めちゃくちゃ賑やかだ。
リューはリーの先代火の神子が召喚される時に、不幸な事故で召喚に巻き込まれてこの世界に来てしまった。正規の召喚ではないため、言葉も分からず、当時16歳だったリューを同じ国出身だからという理由でマーサが引き取り、スティーブンとクラークが養子にした。アジアンビューティーな感じのリューは最近2度目の結婚をして、2人目の子供をつくった。1度目は女と結婚したが死別し、最近まで1人娘と2人で暮らしていたが、クラウディオの国軍時代からの仲間であるジャックスと恋仲になって、2年程前に結婚した。2人の間にできたのは男の子だった。リューもジャックスも育児休暇を取り、今は領館に住んで、皆で一緒に子育てしている。
クラウディオ達も乳離れする大体1年程は領館に住むことになった。父親教室には何度も通ったが、初めての子育てで慣れないことが多い2人を心配したリチャードが一緒に育児をしようと誘ってくれたからだ。2人はありがたくその申し出を受けた。
ジャンは最低でも1週間に1度はモルガと飛ばないとストレスでヤバい感じになることがフェリの妊娠初期の段階で判明したので、少しでも余裕がある時はクラウディオがトリッシュの面倒を一手に引き受けて、ジャンを飛ばせている。
クラウディオは数日前から普段のこ洒落たシャツではなく、地味な無地のシャツを着るようになった。トリッシュがげっぷがどうも下手なようで、毎回のように吐くからだ。髪を毎日セットする余裕もないようで、今はミーシャに貰ったオレンジ色のヘアバンドで長めの前髪を上げている。それはそれで似合っている。男前だからか。トレードマークのような顎髭だけはもはや意地だけで整えている。
トリッシュ達は粉ミルクとマーサの母乳を併用する形で育てている。5人も乳幼児がいるので、マーサは殆んど1日中誰かにおっぱいをあげている感じである。マーサはもう面倒くさいとブラジャーをつけることを止めた。いつでもどこでも誰がいようとも躊躇なくおっぱいを出して、赤ちゃんに母乳を飲ませている。もういっそ半裸で過ごそうかしら……とか言い出したので、流石にそれはクラークが止めていた。
ロヴィーノ達は無理矢理時間をつくって、数日おきにトリッシュに会いに来ている。産まれたばかりの初めての妹が可愛くて堪らないらしく、毎回両手で抱えきれない程のぬいぐるみや幼児用の玩具、服等を持ってくる。あまりに大量に持ってくるので、嬉しいのは分かるが少し自重しろと柄にもなくフェリがちょっと説教するはめになった。ドレスなんて持ってきても着れるようになるのは何年も後だぞ。
フェリは今、マーサのおっぱいをたらふく飲んでご機嫌なトリッシュを抱っこしていた。じーっとトリッシュがフェリと同じ緑の瞳で見上げてくるので、ニコッと笑ってやると、トリッシュもニーッと笑った。あと1ヶ月もすれば、また神子の務めで飛び回らなければならない。少しでもトリッシュと触れあっていたいので、トリッシュが眠る時以外は大体フェリが抱っこしている。フェリが務めに復帰するとクラウディオとジャンにトリッシュのことを任せなければならないので、粉ミルクをあげたり、おむつを替えたり、お風呂に入れたりは基本的に2人にしてもらっている。フェリもトリッシュの世話を全部やりたいが、気づけば2人がやってしまっているので、抱っこであやすことだけしている。正直ちょっと不満である。もうちょい何かやりたい。
可愛いトリッシュの温もりを堪能していると、少し疲れた顔をした孫のアーベルを抱いたアルジャーノがどさりとフェリの隣に座った。
「やっと寝てくれたー」
「随分泣いてたな」
「おむつでもおっぱいでもなかったから、間違いなく寝ぐずり」
「寝たならベッドに寝かせてこいよ」
「やー。今ベッドに寝かせたら、起きてまた泣く。母上、トリッシュと交換して」
「いいぞー」
フェリは立ち上がって、居間に常設してある赤ちゃん5人が余裕で寝られるサイズの赤ちゃん用ベッドに1度トリッシュを寝かせて、アーベルをアルジャーノから受け取った。すやすやとよく眠っている。兄弟で1番マルクによく似ているアーベルは将来男にも女にもモテそうだ。アルジャーノがトリッシュを抱き上げた。ご機嫌なトリッシュの額に軽くキスをする。
「女の子はやっぱ少し華奢な感じがするな」
「あー。だよなー」
「そういや、父上と父様は?」
「クラウディオは仮眠で、ジャンは少し飛びに行ってる」
「あー。俺も寝たいし、飛びたいわー。もう10日以上飛んでねぇ」
乳児の世話で昼も夜もない生活だからだろう。アルジャーノは寝不足なようで、うっすら目の下に隈ができている。ジャン程極端ではないが、アルジャーノも長年飛竜乗りをしているので、定期的に飛竜に乗って飛ばないと落ち着かないし、ストレスが溜まる質である。
「明日、飛んで来てもいいぞ」
「あ、父上。おかえりなさい」
制服姿のフーガが側にやってきた。フェリが抱っこしている眠るアーベルを覗きこんで、優しく微笑んだ。フェリはアーベルを起こさないように、静かにフーガに渡した。フーガが慣れた手つきでアーベルを抱っこし、アーベルの額にキスをした。
「明日は仕事が休みだ。たまには1日ゆっくり飛んでくるといい。アーベルは私とマルクで見ていよう」
「あー。じゃあ、お願いします」
「なんならジャンと飛んだらどうだ?寝不足なんだし、ジャンと一緒ならうっかり飛竜に乗ったまま寝ても大丈夫だぞ」
「そーしようかなぁ。あ、話変わるけど、明後日アマーリエが子供達連れてくるってさ」
「お、そうか」
「賑やかになるな」
孫のアマーリエは、水の宗主国の王族の血を引いていないから自由に好きに生きていいとフーガが決めたので、本当に好きな仕事をして、好きな相手と結婚した。今は3人の男の子の母親である。長男は高等学校を卒業して医者として働いており、次男も医者を目指して王都の高等学校に通っている。年の離れた末っ子は現在小学生である。アマーリエ自身も医者として働いている。夫は水の宗主国からサンガレアへ出向してきていた貴族出身の医学研究者で、寡黙な男だが夫婦仲はすこぶる良く、結婚してそこそこの年数が経つが未だに月1で2人きりでデートをしているのだそうだ。
フェリが妊娠してからアマーリエは休みの度に会いに来てくれる。明後日が楽しみだ。
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アマーリエが王都にいる真ん中の子以外を連れて、フェリ達に会いに来てくれた。皆で代わる代わるハグとキスをすると、アマーリエがトリッシュを大事そうに優しく抱っこした。
「女の子はやっぱりちょっと華奢に感じるわね」
「だよな」
「私も1人でいいから女の子がほしいわー。そろそろできないかしら……」
「旦那に頑張ってもらえよ」
「そうね」
「そういや旦那は?」
「急ぎの仕事が入ったのよ。担当してる患者さんの容態が急変したんですって。……折角久しぶりに休みが合ったから、帰りにお芝居デートしようと思ってたのに」
「そりゃ残念だな」
「本当よ。あ、母上とおばあ様と水のお祖父様に膝掛けを作ってきたのよ。土のお祖父様達は少し待ってね。今製作中だから」
「ありがとうな」
「俺は?」
「ん?父様いるの?使う?」
「……膝掛けは多分使わないかなぁ」
「でしょうね。そのかわりマフラーを作る予定よ。そろそろ前に作ったのがヘタってくる頃でしょ?」
「助かるわ」
アマーリエは刺繍も編み物も好きだ。刺繍は亡くなったフーガの妻に習っていた。フーガの妻リンネは刺繍や縫製が好きで、職人顔負けのものを沢山作っていた。
曾孫達の近況を聞いたり、産まれてそう間がない赤ちゃん達の話をしながら、夕方までアマーリエや曾孫達と楽しく過ごした。
夕食を終えた後、フェリは土竜の森の自宅のベッドに寝転がってうとうとしていた。出産するとひどく消耗するのだろう。1ヶ月半程はどうにも調子が悪い。何もない時ならば睡眠も不要だが、妊娠中と出産後は睡眠が必要になる。
クラウディオとジャンは1日おきに交代でフェリと寝ている。どちらかがフェリと寝る日は、もう片方がトリッシュと寝ている。乳児の世話は昼も夜もないため、2人でできるだけ負担が軽くなるようにと考えた結果である。フェリも夜のトリッシュの世話をしたいのだが、調子が今一つなのを2人に見抜かれており、2人に声を揃えて『寝てろ』と言われた。むぅ。
今日一緒に寝るのはクラウディオだ。妊娠中以外は寝る時は裸なフェリに合わせて、クラウディオも全裸でベッドに入ってくる。すかさずクラウディオにピッタリくっつくと、クラウディオが腕枕をしてくれた。ついでに唇に軽いキスもしてくれる。
「今日もお疲れ様。クラウディオ」
「ありがとう。フェリも疲れただろう?いつもより賑やかだったし」
「少しな」
「今夜はゆっくり寝よう」
「うん。おやすみ」
「おやすみ」
クラウディオが再びフェリの唇におやすみのキスをしてくれた。フェリを半ば抱き締めるような体勢で、すぐに寝息を立て始めた。クラウディオもお疲れのようである。フェリも小さく欠伸をすると、クラウディオの温かい身体にすり寄って穏やかな眠りに身を任せた。
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