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ふたなりば!
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アベルはふわふわとした心地いい酔いに、へらへらとだらしない笑みを浮かべていた。可愛い後輩であるブランジュも楽しそうにニコニコしながら、次から次へと最近あった小さな嬉しかったことを話し続けている。
アベルもブランジュも王宮に勤めている文官である。アベルはひょろっとした見るからに文官な身体つきをしているが、ブランジュは趣味が筋トレなので、ガチムチと言ってもいい程逞しい美味しそうな身体をしている。ブランジュの身体をよくよく見れば、夏物の薄い白いシャツが汗で透けて、逞しい雄っぱいに張りつき、うっすら濃いめの色合いのベージュの乳首が分かるようになっている。今すぐ僅かに存在を主張しているブランジュの乳首を舐め回したい。
アベルは沸き上がる自分の欲望を抑えるように、温くなったキツめの酒を口に含んだ。
アベルはブランジュが好きだ。性的な意味も含めて好きだ。ブランジュはアベルが初めて教育係を行った後輩で、歳は6つも下である。素直で明るく、まるで懐っこいわんこのようにアベルに懐いて慕ってくる可愛いブランジュに恋心を抱いて早くも4年。アベルはブランジュに想いを告げることなく、単なる仲がいい先輩後輩の関係を続けている。
世の中に男同士の恋人達もいないわけではないが、かなり少数派だ。ブランジュも普通に女が好きで、たまに恋人ができることもある。美形というわけではないが、目がくりくりしていて、活発な印象を受ける弾けるような笑顔が魅力的なので、ブランジュはそこそこ女にモテる。優しくて、気遣いもできる、本当に素晴らしくいい男だからだろう。身体もいいし、下級貴族の三男坊だし、王宮勤めだから高給取りだ。同じ下級貴族や平民の女からしたら、結構いい結婚相手になる。ブランジュも24歳になるから、そろそろ結婚をするのだろう。その時は笑顔で祝福してやらねばならないと思う反面、今から胸が痛い。
男同士ということを差っ引いても、アベルにはブランジュに想いを告げることができない理由がある。
アベルは生まれた時から両性具有の身体である。ペニスもあるし、俗に言うまんこもある。どちらも生殖機能がある。月のものは3ヶ月に1度なので普通の女よりも機能は多少劣っているが、子供を孕んで産むことができる身体だ。ちなみに乳房はない。股を開かなければ、完全に見た目は男だ。ひょろひょろの情けない身体つきだが、骨格もちょっぴり細めの男のものだ。顔は可もなく不可もなくな、普通のどこにでもいるような顔である。せめてもう少し女性的や中性的な美しさがあれば、僅かな希望を胸にブランジュに想いを告げていたかもしれないが、残念ながらアベルはものすごく普通の顔だ。
ごく稀にアベルのような身体の人間が生まれてくるらしい。遺伝的なものなのか、アベルの家系を遡れば、何人かアベルと同じ両性具有の祖先がいる。1番近い者だと、曾祖父の弟もアベルと同じだったらしい。ちなみにアベルの家も下級貴族だ。家は既に兄である長男が継いでおり、アベルは実家の屋敷を出て、小さな一戸建ての貸家で暮らしている。使用人は乳母をしていたメリナと、メリナの息子でもある執事のプルートの2人だけだ。
アベルの身体のことを知っているのは、家族と家族同然の2人の使用人、生まれた頃からのかかりつけ医である老医者だけだ。
アベルは恋人をつくることも結婚をすることも諦めている。セックスなんて一生できないと思っている。
アベルはブランジュを好きになってから、毎日ブランジュを想ってオナニーをしている。ブランジュのぷりっとした大きな尻を揉みしだき、ブランジュのアナルを舐め回してペニスを挿れる妄想をしながら、自分のペニスを射精するまでしごきまくったり、トイレでチラッと見たことがあるブランジュのペニスを思い浮かべて、あの萎えていても大きなペニスをまんこに挿れてもらって、中に思いっきり精液を吐き出して孕ませてもらう妄想をして、ディルドを使って疼くまんこを慰めたりしている。最近はアナルも弄るようになった。アベルの愛読書は全てエロ本と呼ばれるものばかりだ。まともな結婚ができない身体のアベルを憐れんだ次男(2つ歳上)が定期的にオススメのエロ本を持ってくる。アベルの性の知識は殆んどエロ本から得たものだ。
酒を飲みながら、ニコニコ笑うブランジュが可愛い。アベルはだらしなく頬を弛ませて、汗がじんわり滲んでいるブランジュの首筋や男らしいハッキリとした喉仏を眺めつつ、ブランジュの話に相槌を打っていた。
「それでですね、その子猫達が最近自分から俺の膝に乗ってくれるようになったんですよー」
「可愛いな、それ」
「ですよねっ!もう本当可愛くてー。目がすっごいキラキラした淡い緑色で、本当に可愛い子達なんですよー!」
「猫飼うのいいな。僕も飼ってみようかな」
「オススメですよっ!本当に可愛くて癒されます!!もう完全に俺の家族ですもん!」
ブランジュは最近捨て猫を拾ったらしい。帰宅途中で汚れた箱に入れて捨てられていた3匹の子猫を自分の家に連れ帰って、面倒をみているそうだ。拾った時はかなり弱っていたが、獣医に診てもらい、せっせと世話をしたら、今はそれなりに元気になってくれたらしい。
チラッとテーブルの上に置いているブランジュの手を見ると、手の甲に小さな細い引っ掻き傷のようなものがいくつもあった。
アベルは片手を伸ばして、ブランジュの手の甲の引っ掻き傷をそっと指先で撫でた。
「これ、子猫ちゃん?」
「あ、はい。そうです。お風呂が嫌で暴れるんですよねー。やっと元気になってくれたから、お風呂に入れるようにし始めたんですけど」
「痛くねぇの?」
「そんなには。嫌がってるのを無理矢理お風呂に入れるのは可哀想な気もするんですけど、清潔な方がいいかなって」
「まぁなー」
アベルはブランジュの手の甲を引っ掻き傷をなぞるように、つーっと指先で撫でた。ブランジュの手をひっくり返して掌を見れば、掌にも細かい傷がいくつもある。掌の傷もそっと指先で撫でると、ブランジュがクスクス笑った。
「擽ったいですよ、アベル先輩」
「ははっ。うりゃー」
「あははっ!」
ブランジュの掌を指先で擽ると、ブランジュが楽しそうに笑い声をあげた。ブランジュの血管が浮き出た太い手首まで、擽りながら指を移動させる。指先に感じるブランジュの熱い体温がなんとも性的興奮を煽ってくる。アベルは自分のまんこがじんわり濡れていくのを感じた。ちょっと飲み過ぎたかもしれない。ここら辺でやめなければと思うのだが、もう少しだけブランジュに触れていたい。
アベルは酒が入ったグラスをテーブルに置き、ブランジュの手を両手で握った。掌の親指の付け根など、ブランジュの固い掌を両手でマッサージすると、ブランジュがクスクス笑った。
「アベル先輩。それ、ちょー気持ちいいです」
「だろ?掌マッサージって気持ちいいよなー。肩揉みも上手いのよ?僕」
「アベル先輩、マッサージできるんですか?」
「素人だけどな。たまにメリナの肩とか腰を揉んだりしてる。メリナも結構歳だからさぁー」
「へぇー。優しいですね」
「そうか?肩揉んでやろうか?」
「わぁ!いいんですか!?」
「おー。いいぞー」
「お願いしまっす!」
キラキラとした無垢な瞳でアベルを見てくるブランジュが可愛くて堪らない反面、少しだけ罪悪感がある。後でオナネタにする気満々なので。
アベルは椅子から立ち上がり、ドキドキしているのを悟られないように平静な顔を装って、ブランジュの背後に移動し、薄い白いシャツしか着ていないブランジュの肩にそっと手を置いた。筋肉の存在を感じるブランジュの逞しい肩に心臓が跳ねる。アベルはかなり興奮していた。この肩を舐め回して、噛みついて、すがりつきたい。ブランジュに聞こえないように、小さくはぁ、と熱い息を吐いて、アベルはブランジュの肩を揉み始めた。
「結構凝ってるな」
「今日1日ずっと書類整理だったじゃないですか。もうガッチガチですよー」
「まぁなぁ」
「うぁぁ……すっごい気持ちいいですぅ」
ブランジュが気持ち良さそうな吐息を吐いた。肩を揉んでいるだけなのに、興奮してゾクゾクする。
「……首、触るぞ」
「お願いしまーす。アベル先輩、本当お上手ですねー。めちゃくちゃ気持ちいいです」
「はははっ。僕結構テクニシャンだろ?」
「あはははっ。本当テクニシャン」
アベルは肩からブランジュの太い首に手を移動させた。うっすら汗が滲んで、しっとりしているブランジュのうなじを少しだけ指に力を入れて、揉むように下から撫でる。何度も指を上下に動かしてブランジュの首を揉む。ブランジュの熱い首に触れていると、むくむくと悪戯心が涌いてくる。アベルは人差し指で、ブランジュのうなじをつーっと触れるか触れないかのタッチでなぞった。ピクッと小さくブランジュの肩が跳ねた。
「んっ」
「気持ちいい?」
「はい……ゾクゾクします」
「……ははっ」
アベルは左手でブランジュの肩を揉みながら、指先で擽るようにやんわりブランジュの首筋を撫で回した。くっきり浮き出た喉仏を下から形を確かめるように指先でなぞると、はぁ、とブランジュが吐息をもらした。
「……もしかして、首弱い?」
「ん。分かんないです」
「恋人に舐めてもらったりしたことねぇの?」
「ないです。その……そういうの、したことがないので」
「ん?もしかして童貞なのか?」
「う……はい。そういう雰囲気にもっていくって難しくないですか?」
「『セックスしたい』って言えば?」
「ド直球過ぎですよー。色気も何もないじゃないですかー」
「はははっ」
ブランジュは童貞。ブランジュの身体に触れて、ブランジュのペニスを受け入れた女はいない。初めて知った事実に、アベルは口角を上げた。心臓が耳の側にあるかのように、煩くバクバク激しく高鳴っている。あぁ。今すぐブランジュを喰ってしまいたい。
酔いで自制心がぐらぐらしているアベルは、自分の下唇を舐めてから、ブランジュの肩と首に手を触れさせたまま、ブランジュの耳に唇を寄せ、小さく囁いた。
「まんこ、見たことねぇの?」
「……な、ないです」
「見たい?」
「う、そりゃ見たいですけど……」
「見る?」
「え?」
「僕ね、まんこあんのよ」
「……へ?」
アベルはブランジュの肩から手を離し、ブランジュが座る椅子の背を引いて、椅子に座っているブランジュに少し後ろに下がらせた。
アベルはキョトンとした顔をしているブランジュの正面に立ち、にっと笑って、自分のベルトをカチャカチャ小さな音をさせながら外して、ズボンのボタンを外し、チャックも下ろした。突然のアベルの行動にポカンとしているブランジュの目の前で、アベルはズボンを下着ごと脱いだ。適当に靴も脱いで、靴下も脱いで放り投げ、アベルはテーブルの上に乗り、右足の膝を立て、脚を大きく広げ、自分の半勃ちしているペニスと陰嚢を片手で上に押さえ、ブランジュに自分のまんこが見えるようにした。ぷにぷにの肉厚な割れ目を、ペニスを押さえている手とは反対の手の指先で広げる。アベルのまんこはもう既にぬるぬるに濡れていた。
ブランジュが間抜けに口を開けたまま、アベルのまんこに視線を固定した。
「な?あるだろ?」
「……な、な、な、な」
「僕の家系、たまに僕みたいな身体の人間が生まれるんだよね」
「そ、そ、そ……」
「……もっと近くで見てみる?」
ブランジュが視線をアベルのまんこに固定したまま、ごくっと唾を飲んだ。ブランジュの視線をまんこに感じて、ゾクゾクする興奮に更に中から愛液が溢れてくる。アベルは口角を上げて、わざとくちゅくちゅ音が鳴るように自分のまんこを指先で擦った。アベルは背筋を駆け上がる快感に、はぁ、と熱い息を吐きながら、ブランジュが見ている前で、ブランジュに見せつけるように、自分のまんこの穴に指を1本入れ、ゆっくりと抜き差しした。
「ア、アベル先輩……」
「ほら、ここがちんこ挿れるとこな?」
ブランジュに見られながら、自分のまんこを弄る。瞬きもせずにアベルのまんこをガン見しているブランジュの股関がもっこり盛り上がっていた。アベルは、にぃ、と笑った。理性も自制心も完全に遠くへ消えている。ブランジュを誘うように、くちゅくちゅと音を立ててまんこの中に入れている指を動かすと、ブランジュがまたごくっと唾を飲んだ。嚥下に合わせて動く喉仏が堪らなく興奮を煽る。
アベルは濡れた指を引き抜き、ひくひくしている穴を見せつけるように、くぱぁと割れ目を開いた。
「まんこ、触ってみる?」
興奮しているのか、顔が真っ赤になっているブランジュが、は、と小さく息を吐き、おずおずと手を伸ばしてきた。
ブランジュの指先がそっとアベルの濡れまくっているまんこに触れた。形を確かめるように、ぬるぬるとゆっくりブランジュの指が上下に動く。初めてまんこを他人に触れられ、それが好きで堪らないブランジュで、アベルは興奮して、気持ちよくて、思わず小さな喘ぎ声をあげて腰をくねらせた。
「は、は、アベル先輩……」
「どう?僕のまんこ」
「き、きれいです……すごい、柔らかい……ぬるぬるしてる……」
「ははっ。あ、は……指を入れてごらん?」
「は、はい……」
ブランジュが熱に浮かされたような目をして、ゆっくり太い指を1本、アベルのまんこの穴に差し込んできた。膣に感じる自分のものとは違うブランジュの指の感触にゾクゾクして、堪らなく興奮してしまい、膣内が勝手にブランジュの指を奥へと引きずり込むように、ブランジュの指を締めつけ、収縮する。
「あぁ……」
「わ、わ、すごい……指が吸い込まれる……」
「中、こすって……あぁ……そう……もっと、奥に……あっ!そこっ!そこっ、ぐりぐりしてっ!あぁっ!!」
ブランジュにアベルの膣内の気持ちがいい場所を教えると、ブランジュが興奮したような顔で、太い指でぐりぐりアベルのいい所を押してきた。気持ちよくて興奮して堪らない。アベルは片手でペニスと陰嚢を押さえたまま、片手をテーブルについて、テーブルから尻を浮かせて腰をくねらせた。どんどん中から愛液が溢れて、アナルまで垂れていく感覚がする。興奮し過ぎて、もうイッてしまいそうだ。
アベルははぁはぁと荒い息を吐き、喘ぎながら、椅子に座ったままのブランジュを見た。ブランジュの股間は先程までよりも明らかにガッツリ盛り上がっている。今すぐブランジュのペニスが欲しい。
「あ!あ、ぶらんじゅ」
「は、はい」
「ん、あ、ゆび、ぬいて」
「はい……」
ブランジュの太い指がゆっくり引き抜かれた。ブランジュの指を見れば、アベルの愛液で濡れて、てらてら微かに光っている。
アベルは膝を立てていた右足を下ろし、テーブルから床へと降り立った。ブランジュのすぐ目の前に立ち、少し屈んでブランジュの盛り上がっている股間を掌で擦ると、ブランジュが熱い息を吐いた。
「……アベル先輩……」
アベルは無言で、興奮で微かに震える手でブランジュのベルトを外し、ボタンも外して、チャックを下ろした。下着ごとズボンを少しずり下げると、ぶるんっと勢いよくブランジュの勃起した大きなペニスが顔を出した。ブランジュのペニスは先走りでもう先っぽが濡れている。アベルが普段使っているディルドよりも明らかに大きい。アベルは興奮して荒い息を吐きながら、椅子に座るブランジュの膝を跨いで、ブランジュのペニスに触れた。熱くて固いブランジュのペニスの感触が堪らなく興奮を煽る。アベルは濡れまくっている自分のまんこの穴にブランジュのペニスの先っぽをくっつけ、ゆっくり腰を下ろし始めた。
ものすごく濡れているとはいえ、指1本しか入れていなかったので、ブランジュのペニスが大きすぎてかなり痛いが、それ以上に興奮して、感じてしまう。ブランジュの大きなペニスが、まだ誰も受け入れたことがないアベルの膣を押し拡げて、奥へと進んでいく。
「あ、あ、あ、あ、あ」
「あぁっ!先輩っ!」
痛い。でも気持ちがいい。ブランジュのペニスを自分の中に受け入れられた幸福感で胸が熱くなり、アベルは堪らなくなって一筋だけ涙を溢した。
アベルはブランジュの肩に両手を置いて、すぐに腰を動かし始めた。ブランジュのペニスを根元近くまで受け入れると、子宮口に固いペニスの先っぽが当たって、痛みと強い衝撃が走るが、それが堪らなく気持ちがいい。アベルはブランジュのペニスを味わうように腰をくねらせた。
「あぁっ!先輩っ!すごいっ……気持ちいいっ」
「あ、あ……僕のまんこ、いいか?」
「すごいっ、すごいですっ……も、出ちゃうっ」
「……ははっ……中で出していいぞ?」
「う、あ、あ、あ……」
激しく動いた訳でもないのに、ブランジュがアベルの尻を両手で強く掴んで、自分の股間をアベルのまんこを押しつけるようにして、身体を震わせた。膣内でブランジュのペニスがビクビク小さく震えている感じがする。ブランジュがアベルの中で射精した。ゾクゾクゾクッと興奮が最骨頂に達し、アベルも身体をブルブル震わせ、声を上げて、ペニスから精液を吐き出し、キツく膣内のブランジュのペニスを締めつけてイッた。
ーーーーーー
「あっ!あっ!あっ!あっ!」
「あぁっ!すごいっ!先輩っ!」
お互い1度イッたのに、完全に興奮したままの状態でアベルの寝室に移動して、アベルのベッドの上で全裸で繋がっている。もう一度まんこでブランジュを射精させてから、今はアナルでブランジュのペニスを受け入れている。ブランジュに見られながら、アベルは自分で指と愛用のディルドを使ってアナルを解した。
騎乗位で激しく腰を振り、ブランジュの固さも大きさも全く衰えないペニスをアナルでキツく締めつけながらしごいていく。大きく腰を上下に振れば、ごりごりとペニスの太い部分がアベルの前立腺を擦る。脳みそが痺れてしまうような快感と興奮に、アベルは涎を垂らして喘ぎながら、更に腰を激しく動かした。真っ赤な顔で気持ち良さそうに凛々しい眉を下げ、口をだらしなく開けたまま、ブランジュが堪えきれないように喘いだ。喘ぐブランジュが可愛くて堪らない。まるでアベルがブランジュを抱いているみたいだ。実際は逆なのに。アベルは気持ち良さそうに声をもらすブランジュを見つめながら、口角を上げた。もっとブランジュを喘がせたい。普段は男らしい腰に響くような低い声が、掠れて上擦っている。アベルはブランジュのペニスを直腸で揉むように腰を複雑にくねらせた。
「あぁっ!先輩っ、ヤバいですっ!またっ、出ちゃうっ!」
「あ、はっ、あ、きもちいいか?」
「気持ちいいっ!気持ちいいっ!あぁっ!そんなっ!締めないでっ!」
「あぁ……あっ、あ!……ほらっ!」
「あぁぁっ!!!」
キツくブランジュのペニスをアナルで締めつけながら、ブランジュの見事に割れた腹筋に手を置いて激しく尻を上下させるように腰を振ると、アベルの尻を両手で掴んでいたブランジュが手に力を入れ、身体をビクビク震わせた。ブランジュのペニスもアベルの中でビクビク小さく震えている。アベルはへらっと笑った。またブランジュがアベルの中で射精した。背筋がゾクゾクする興奮が止まらない。
はぁはぁと荒い息を吐いて射精の余韻に浸っているブランジュの身体の上に伏せて、アベルはブランジュの喉仏をねっとり舐めた。ブランジュの汗の味がする。
「あ……」
「ブランジュ」
「はぁ、はぁ、はい……」
「もっと気持ちよくてなろうな」
アベルは快感で潤んだブランジュの瞳を見つめながら、うっとりと微笑んだ。ブランジェがごくっと唾を飲んだ。
アベルはブランジュの萎えたペニスをアナルから引き抜き、ブランジュを促して俯せに寝転がらせた。ブランジュのぷりっとした大きな尻が本当に堪らない。アベルは自分の欲望に素直に従い、ぷりっとした張りのあるブランジュの尻に頬擦りをして、片手でブランジュの尻肉を揉みまくった。この尻にペニスを擦りつけるだけで余裕で射精できるが、ブランジュをもっと喘がせたい。アベルはブランジュの尻にキスをしてから、両手で尻たぶを掴んで、ぐいっと広げ、ブランジュのアナルを露にした。周りに毛が生えている濃い色合いのブランジュのアナルが酷くいやらしい。アベルは自分の下唇を舐めてから、ブランジュのアナルにキスをした。アナルにキスをした途端、ブランジュがビクッと身体を震わせた。
「先輩っ!?」
「んー?」
「きっ、汚いですよっ!」
「大丈夫。あ、浄化棒入れるな」
「え?え?え?」
「……前立腺。気持ちよすぎてヤバいよ?」
アベルは楽しくてクックッと小さく喉で笑いながら、細い浄化棒を手に取った。浄化棒とは、アナルの中に入れると中の排泄物をキレイに消し去ってくれる不思議な魔法具だ。馬鹿みたいに高価だが、楽にアナルを弄ることができるアナニーの心強いお友達である。洗えば何度でも使えるので、今からアベルがブランジュのアナルに入れる浄化棒はアベル愛用のものだ。少し前に自分も使ったばかりである。自分のアナルに入ったものがブランジュのアナルにも入るということに、何だかゾクゾクして、アベルは思わず口角を上げた。
人差し指の半分の太さもない浄化棒をゆっくりブランジュのアナルに差し込み、そこそこ長い浄化棒が根元近くまで入ったら、浄化棒を買った時についてきた説明書通りに30ゆっくり数える。これでブランジュの直腸内がキレイになった筈だ。アベルはゆっくり浄化棒を引き抜いた。
「痛かったか?」
「痛くはないですけど、何か変な感じでした」
「ふーん。ふふっ」
アベルは上機嫌に笑って、片手でアナル周りの尻肉を広げて、ブランジュのアナルを反対側の手の指先でつんつんつついた。
「うひっ!?」
「まずは舐めるな。浄化棒使ったからキレイだし、舐めても大丈夫」
「あ、や、でも……」
「気持ちよくしてあげるな」
アベルは片手に持ったままのブランジュの腸液で濡れた浄化棒をねっとり舐めてから手が届く範囲内で1番遠くに浄化棒を置き、両手でブランジュの肉厚な尻を掴んで、ぐいっと広げ、緊張しているのか、きゅっと縮こまっている感じがするブランジュのアナルにキスをした。舌を伸ばしてブランジュのアナルの皺を1枚1枚伸ばすように丁寧に舐め、周りに生えている毛ごと、ねっとりと舐め回す。ぴくっぴくっと小さくブランジュの腰が跳ねている。ブランジュのアナルに唇を触れさせたまま、アベルはブランジュに声をかけた。
「気持ちいいか?」
「う……はい……」
「ふふっ……もっとよくなろうな?」
アベルはブランジュのアナルから口を離し、残量が3分の1くらいしかないローションのボトルを手に取った。ローションを手に垂らし、ローションでぬるぬるしている指先で、ブランジュのアナルをくるくる撫でる。ゆっくりと人差し指をブランジュのアナルに挿れていけば、ブランジュの尻に力が入り、キツく人差し指を括約筋で締めつけられた。ブランジュのアナルの中はとても熱い。はぁ、とアベルは興奮して熱い息を吐いた。人差し指をぐっと根元までブランジュのアナルの中に挿れ、柔らかい内壁をやんわり優しく擦りながら、ブランジュの前立腺を探していく。ブランジュのアナルにローションを馴染ませ、解す為に、ゆっくりと指を抜き差しする。時折ローションを足して、ぬちゅぬちゅいやらしい音をさせながら指を動かしていると、人差し指から中指にアナルに入れる指を変えた時に、ブランジュの直腸内の腹側に少しだけぷっくりした感じの所を見つけた。そっと優しく指の腹でそこを擦ると、ブランジュの身体が震え、完全に真っ直ぐ下ろしていたブランジュの脚が、ビクッと膝から下が跳ねるように動いた。
「みーつーけーたー」
「あぁっ!?やっ!先輩っ!そこやだっ!!」
「ここな、ブランジュの前立腺。気持ちいいだろ?」
「よすぎてやだぁぁ!ひぃんっ!あぁっ!や、やめっ!」
「慣れるまでは刺激が強すぎてキツいけど、慣れたら夢中になるぞ?」
「やぁっ!あぁっ!あ!あっ!あぁっ!」
身体をビクビク震わせて、可愛い喘ぎ声をあげるブランジュが本当に堪らなく可愛い。逞しい背筋がしっかりした背中や腰がくねり、筋肉の筋を汗の滴が流れている。なんていやらしくて可愛いのだろうか。
アベルは自分の指が3本入って、スムーズに動かせるようになるまで、ひたすらブランジュの前立腺を弄りながら指を動かし続けた。
アベルはローションとブランジュの腸液で濡れた指をブランジュのアナルからゆっくり引き抜き、物欲しげにひくひくしているブランジュのアナルを見つめながら、自分の濡れた指をねっとり舐めた。ブランジュは大きく荒い息を吐いている。アベルの指が3本余裕でぬこぬこ動かせるようになる頃にはブランジュは前立腺の刺激に夢中になっていた。ブランジュにアナルの才能があったようで何よりである。
アベルは自分の勃起しっぱなしのペニスにローションを垂らし、手で軽くローションをペニスに馴染ませるように自分のペニスを擦った。ふと、思い立って、自分のアナルを解す為に使ったディルドを手に取り、疼いて堪らない自分のまんこにゆっくりとディルドを挿れた。ディルドが自然に抜け落ちないように膣でディルドを締めつけるようなイメージで下腹部に力をいれ、アベルはそのままブランジュのひくひくしているローションで濡れたアナルに自分のペニスの先っぽをくっつけた。
「ブランジュ。挿れるぞ」
「あ、はぁ、はぁ……は、はい……」
初めての快感で呆然としているブランジュからお許しが出たので、アベルはにぃっと笑って、腰を動かして、ゆっくりブランジュのアナルにペニスを押し込んだ。
「あ、あ、あ、あ、あ」
「はっ、あぁ……すげぇ……」
ゆっくりとブランジュのアナルにペニスを押し込んでいくと、キツい括約筋の先は柔らかく熱い内壁がアベルのペニスを包み込み、堪らなく気持ちがいい。アベルは俯せになったブランジュの上で腕立て伏せでもするかのような体勢でブランジュと繋がった。腰をゆっくり引いて、またゆっくり前に押し出すと、ブランジュが気持ち良さそうな掠れた吐息交じりの声をもらした。
「ブランジュ。気持ちいい?」
「はぁ、あぁ……いい、です……んぅ……」
「……ははっ!」
ブランジュの背中に覆い被さるようにしているので、横を向いたブランジュの気持ち良さそうな表情もアベルにはしっかり見えている。思わず膣内のディルドをキツく締めつけてしまう程、ブランジュが可愛くて興奮して堪らない。アベルはゆっくり、だがテンポよく腰を振り始めた。
「あっ!は、あぁっ!あ!あっ!」
「はぁ、はぁ、あぁ、あ、はぁ……」
2人分の喘ぎ声が寝室に響き渡る。アベルがブランジュの前立腺がある辺りを集中的にペニスでぐりぐりするように腰を動かすと、ブランジュが大きく喘いで、膝から下をビクッと跳ね上げ、キツくアベルのペニスを締めつけた。何発か出した後でよかった。じゃなかったら確実に射精していたレベルの締めつけだった。
「ぁあっ!あ!あ!せんぱい!すごいっ!すごいっ!あぁっ!」
「はっ、はっ、いいか?ブランジュ」
「いいっ!いいっ!あぁっ!も、もっとしてっ!」
「……はははっ!ほらっ!」
「あぁぁぁっ!!」
アベルはブランジュの前立腺を擦るよう意識しながら、激しく腰を振った。まんこに入れっぱなしのディルドが振動でずるずる抜けていく感覚がする。ディルドが抜けていく途中でアベルの膣内のいい所をいい感じに擦り、アベルは思わず喘ぎながら、快感の解放を求めて更に激しく腰を振った。
アベルの下でブランジュも腰を動かしている。多分ペニスをシーツで擦っているのだろう。気持ち良さそうに喘ぎながら、いやらしい動きをするブランジュが堪らなく可愛い。
アベルは我慢できなくなって、一際強くブランジュの尻に自分の下腹部を打ちつけ、ブランジュの直腸内に思いっきり精液を吐き出した。
「あぁぁっ!イクッ!イクッ!……っあぁあぁ!!」
僅かに遅れて、ブランジュの身体がビクビク震えて、ブランジュもイッた。ぎゅうっと痛いくらいにキツく、射精したばかりのペニスをアナルで締めつけられる。
アベルは荒い息を吐きながら、汗に濡れたブランジュの肩をねっとり舐めた。
「……よかった?」
「あ、はぁ、はぁ、はい……」
「ふふっ」
アベルがブランジュの頭を優しく撫でると、横を向いているブランジュが、なんだか嬉しそうに目を細めた。
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アベルはぐったりと居間のソファーに座っていた。悪阻がキツい。現在2人目を妊娠中である。
現在、アベルはブランジュと3歳になる長男と一緒に、アベルの家の領地にある田舎の町の町外れの屋敷に住んでいる。
初めてブランジュと身体を繋げた数ヵ月後にアベルの妊娠が発覚した。まさかの一発妊娠である。狙っていたわけではないので、アベルが1番驚いた。急遽仕事を辞め、自分の家の領地へ引っ込んだアベルをブランジュが追ってきた。『ヤり捨てはダメです!責任とってください!』と言って。初めてブランジュとセックスをした翌朝に、酔ってただけなのだから、なかったことにしようと決めたのに。ブランジュは要領がよくて仕事ができ、上司の覚えもよく、間違いなく出世するだろうと言われていた。結婚相手の女にも不自由しそうな感じではなかった。出世して、女と結婚して、ブランジュには普通に明るい場所で生きていて欲しかった。なのに、ブランジュはアベルを追ってきた。急にいなくなったアベルを訝しく思って、その時王都にいたアベルの長兄を問い詰め、アベルが妊娠したことを知ると、すぐにブランジュも仕事を辞めてアベルを追ってきた。
アベルは追ってきたブランジュを帰そうと説得を試みたが、ブランジュは頑として聞かなかった。そのうちどんどんアベルのお腹が大きくなり、長男ダニエルが生まれた。
ブランジュはダニエルの誕生を泣きながら喜び、アベルに『ありがとう』と言って、何度もキスをした。
なんだか有耶無耶のうちに夫婦のような関係になっており、ダニエルが掴まり立ちする頃には、普通に毎晩一緒に寝るようになって、セックスもするようになった。ブランジュがアベルを抱くこともあるし、アベルがブランジュを抱くこともある。一晩で両方することも多い。
ブランジュは、普段は領地で仕事をしているアベルの長兄の補佐として働いている。長兄は『ものすごく仕事ができる男を捕まえたな!でかした!』と、親指を立てて、アベルを褒めた。褒めるならアベルではなくブランジュを褒めてほしい。ブランジュは褒められて伸びる子なのだから。
アベルがぼーっとしていると、居間にお盆を持ったブランジュとダニエルがやって来た。
「アベルさん。温かいレモン茶持ってきました」
「おー。ありがとな。ブランジュ」
「母上。だいじょーぶ?」
「んー。大丈夫だよ、ダニエル。ちょっと気持ち悪いだけだから」
ブランジュの目元によく似た目をうるうるさせ始めたダニエルに、アベルは慌てた。
「ん!?どうした!?ダニエル」
「母上、びょうきやだー!」
「うおっ!泣いたっ!ちょっ!ブランジュ!」
「ありゃー。ダニエル。母上は大丈夫だよ。お腹に赤ちゃんがいるだけだから」
「あかちゃん?」
「そう。ダニエルは兄上になるよ」
「僕あにうえっ!」
「そうそう」
ブランジュの言葉にパァッと顔を明るくさせたダニエルに、アベルはほっと息をついた。ブランジュの方が小さな子供の相手が上手い。可愛い上に頼もしいなんて、アベルの旦那は本当に最高である。
3人でのんびりレモン茶を飲みながら、午後の一時をまったりと過ごした。
アベルがチラッとブランジュを見れば、アベルの視線に気づいたブランジュがにっこり笑った。指先でちょいちょいと誘われたので、ソファーの真ん中に両親に挟まれるようにして座っているダニエルの頭上で、ブランジュとキスをする。照れたように笑うブランジュも、『僕もちゅー!』とキスをねだるダニエルも愛おしくて堪らない。
アベルはダニエルの額にキスをしながら、愛する自分の家族ができたことを心から感謝した。
(おしまい)
アベルもブランジュも王宮に勤めている文官である。アベルはひょろっとした見るからに文官な身体つきをしているが、ブランジュは趣味が筋トレなので、ガチムチと言ってもいい程逞しい美味しそうな身体をしている。ブランジュの身体をよくよく見れば、夏物の薄い白いシャツが汗で透けて、逞しい雄っぱいに張りつき、うっすら濃いめの色合いのベージュの乳首が分かるようになっている。今すぐ僅かに存在を主張しているブランジュの乳首を舐め回したい。
アベルは沸き上がる自分の欲望を抑えるように、温くなったキツめの酒を口に含んだ。
アベルはブランジュが好きだ。性的な意味も含めて好きだ。ブランジュはアベルが初めて教育係を行った後輩で、歳は6つも下である。素直で明るく、まるで懐っこいわんこのようにアベルに懐いて慕ってくる可愛いブランジュに恋心を抱いて早くも4年。アベルはブランジュに想いを告げることなく、単なる仲がいい先輩後輩の関係を続けている。
世の中に男同士の恋人達もいないわけではないが、かなり少数派だ。ブランジュも普通に女が好きで、たまに恋人ができることもある。美形というわけではないが、目がくりくりしていて、活発な印象を受ける弾けるような笑顔が魅力的なので、ブランジュはそこそこ女にモテる。優しくて、気遣いもできる、本当に素晴らしくいい男だからだろう。身体もいいし、下級貴族の三男坊だし、王宮勤めだから高給取りだ。同じ下級貴族や平民の女からしたら、結構いい結婚相手になる。ブランジュも24歳になるから、そろそろ結婚をするのだろう。その時は笑顔で祝福してやらねばならないと思う反面、今から胸が痛い。
男同士ということを差っ引いても、アベルにはブランジュに想いを告げることができない理由がある。
アベルは生まれた時から両性具有の身体である。ペニスもあるし、俗に言うまんこもある。どちらも生殖機能がある。月のものは3ヶ月に1度なので普通の女よりも機能は多少劣っているが、子供を孕んで産むことができる身体だ。ちなみに乳房はない。股を開かなければ、完全に見た目は男だ。ひょろひょろの情けない身体つきだが、骨格もちょっぴり細めの男のものだ。顔は可もなく不可もなくな、普通のどこにでもいるような顔である。せめてもう少し女性的や中性的な美しさがあれば、僅かな希望を胸にブランジュに想いを告げていたかもしれないが、残念ながらアベルはものすごく普通の顔だ。
ごく稀にアベルのような身体の人間が生まれてくるらしい。遺伝的なものなのか、アベルの家系を遡れば、何人かアベルと同じ両性具有の祖先がいる。1番近い者だと、曾祖父の弟もアベルと同じだったらしい。ちなみにアベルの家も下級貴族だ。家は既に兄である長男が継いでおり、アベルは実家の屋敷を出て、小さな一戸建ての貸家で暮らしている。使用人は乳母をしていたメリナと、メリナの息子でもある執事のプルートの2人だけだ。
アベルの身体のことを知っているのは、家族と家族同然の2人の使用人、生まれた頃からのかかりつけ医である老医者だけだ。
アベルは恋人をつくることも結婚をすることも諦めている。セックスなんて一生できないと思っている。
アベルはブランジュを好きになってから、毎日ブランジュを想ってオナニーをしている。ブランジュのぷりっとした大きな尻を揉みしだき、ブランジュのアナルを舐め回してペニスを挿れる妄想をしながら、自分のペニスを射精するまでしごきまくったり、トイレでチラッと見たことがあるブランジュのペニスを思い浮かべて、あの萎えていても大きなペニスをまんこに挿れてもらって、中に思いっきり精液を吐き出して孕ませてもらう妄想をして、ディルドを使って疼くまんこを慰めたりしている。最近はアナルも弄るようになった。アベルの愛読書は全てエロ本と呼ばれるものばかりだ。まともな結婚ができない身体のアベルを憐れんだ次男(2つ歳上)が定期的にオススメのエロ本を持ってくる。アベルの性の知識は殆んどエロ本から得たものだ。
酒を飲みながら、ニコニコ笑うブランジュが可愛い。アベルはだらしなく頬を弛ませて、汗がじんわり滲んでいるブランジュの首筋や男らしいハッキリとした喉仏を眺めつつ、ブランジュの話に相槌を打っていた。
「それでですね、その子猫達が最近自分から俺の膝に乗ってくれるようになったんですよー」
「可愛いな、それ」
「ですよねっ!もう本当可愛くてー。目がすっごいキラキラした淡い緑色で、本当に可愛い子達なんですよー!」
「猫飼うのいいな。僕も飼ってみようかな」
「オススメですよっ!本当に可愛くて癒されます!!もう完全に俺の家族ですもん!」
ブランジュは最近捨て猫を拾ったらしい。帰宅途中で汚れた箱に入れて捨てられていた3匹の子猫を自分の家に連れ帰って、面倒をみているそうだ。拾った時はかなり弱っていたが、獣医に診てもらい、せっせと世話をしたら、今はそれなりに元気になってくれたらしい。
チラッとテーブルの上に置いているブランジュの手を見ると、手の甲に小さな細い引っ掻き傷のようなものがいくつもあった。
アベルは片手を伸ばして、ブランジュの手の甲の引っ掻き傷をそっと指先で撫でた。
「これ、子猫ちゃん?」
「あ、はい。そうです。お風呂が嫌で暴れるんですよねー。やっと元気になってくれたから、お風呂に入れるようにし始めたんですけど」
「痛くねぇの?」
「そんなには。嫌がってるのを無理矢理お風呂に入れるのは可哀想な気もするんですけど、清潔な方がいいかなって」
「まぁなー」
アベルはブランジュの手の甲を引っ掻き傷をなぞるように、つーっと指先で撫でた。ブランジュの手をひっくり返して掌を見れば、掌にも細かい傷がいくつもある。掌の傷もそっと指先で撫でると、ブランジュがクスクス笑った。
「擽ったいですよ、アベル先輩」
「ははっ。うりゃー」
「あははっ!」
ブランジュの掌を指先で擽ると、ブランジュが楽しそうに笑い声をあげた。ブランジュの血管が浮き出た太い手首まで、擽りながら指を移動させる。指先に感じるブランジュの熱い体温がなんとも性的興奮を煽ってくる。アベルは自分のまんこがじんわり濡れていくのを感じた。ちょっと飲み過ぎたかもしれない。ここら辺でやめなければと思うのだが、もう少しだけブランジュに触れていたい。
アベルは酒が入ったグラスをテーブルに置き、ブランジュの手を両手で握った。掌の親指の付け根など、ブランジュの固い掌を両手でマッサージすると、ブランジュがクスクス笑った。
「アベル先輩。それ、ちょー気持ちいいです」
「だろ?掌マッサージって気持ちいいよなー。肩揉みも上手いのよ?僕」
「アベル先輩、マッサージできるんですか?」
「素人だけどな。たまにメリナの肩とか腰を揉んだりしてる。メリナも結構歳だからさぁー」
「へぇー。優しいですね」
「そうか?肩揉んでやろうか?」
「わぁ!いいんですか!?」
「おー。いいぞー」
「お願いしまっす!」
キラキラとした無垢な瞳でアベルを見てくるブランジュが可愛くて堪らない反面、少しだけ罪悪感がある。後でオナネタにする気満々なので。
アベルは椅子から立ち上がり、ドキドキしているのを悟られないように平静な顔を装って、ブランジュの背後に移動し、薄い白いシャツしか着ていないブランジュの肩にそっと手を置いた。筋肉の存在を感じるブランジュの逞しい肩に心臓が跳ねる。アベルはかなり興奮していた。この肩を舐め回して、噛みついて、すがりつきたい。ブランジュに聞こえないように、小さくはぁ、と熱い息を吐いて、アベルはブランジュの肩を揉み始めた。
「結構凝ってるな」
「今日1日ずっと書類整理だったじゃないですか。もうガッチガチですよー」
「まぁなぁ」
「うぁぁ……すっごい気持ちいいですぅ」
ブランジュが気持ち良さそうな吐息を吐いた。肩を揉んでいるだけなのに、興奮してゾクゾクする。
「……首、触るぞ」
「お願いしまーす。アベル先輩、本当お上手ですねー。めちゃくちゃ気持ちいいです」
「はははっ。僕結構テクニシャンだろ?」
「あはははっ。本当テクニシャン」
アベルは肩からブランジュの太い首に手を移動させた。うっすら汗が滲んで、しっとりしているブランジュのうなじを少しだけ指に力を入れて、揉むように下から撫でる。何度も指を上下に動かしてブランジュの首を揉む。ブランジュの熱い首に触れていると、むくむくと悪戯心が涌いてくる。アベルは人差し指で、ブランジュのうなじをつーっと触れるか触れないかのタッチでなぞった。ピクッと小さくブランジュの肩が跳ねた。
「んっ」
「気持ちいい?」
「はい……ゾクゾクします」
「……ははっ」
アベルは左手でブランジュの肩を揉みながら、指先で擽るようにやんわりブランジュの首筋を撫で回した。くっきり浮き出た喉仏を下から形を確かめるように指先でなぞると、はぁ、とブランジュが吐息をもらした。
「……もしかして、首弱い?」
「ん。分かんないです」
「恋人に舐めてもらったりしたことねぇの?」
「ないです。その……そういうの、したことがないので」
「ん?もしかして童貞なのか?」
「う……はい。そういう雰囲気にもっていくって難しくないですか?」
「『セックスしたい』って言えば?」
「ド直球過ぎですよー。色気も何もないじゃないですかー」
「はははっ」
ブランジュは童貞。ブランジュの身体に触れて、ブランジュのペニスを受け入れた女はいない。初めて知った事実に、アベルは口角を上げた。心臓が耳の側にあるかのように、煩くバクバク激しく高鳴っている。あぁ。今すぐブランジュを喰ってしまいたい。
酔いで自制心がぐらぐらしているアベルは、自分の下唇を舐めてから、ブランジュの肩と首に手を触れさせたまま、ブランジュの耳に唇を寄せ、小さく囁いた。
「まんこ、見たことねぇの?」
「……な、ないです」
「見たい?」
「う、そりゃ見たいですけど……」
「見る?」
「え?」
「僕ね、まんこあんのよ」
「……へ?」
アベルはブランジュの肩から手を離し、ブランジュが座る椅子の背を引いて、椅子に座っているブランジュに少し後ろに下がらせた。
アベルはキョトンとした顔をしているブランジュの正面に立ち、にっと笑って、自分のベルトをカチャカチャ小さな音をさせながら外して、ズボンのボタンを外し、チャックも下ろした。突然のアベルの行動にポカンとしているブランジュの目の前で、アベルはズボンを下着ごと脱いだ。適当に靴も脱いで、靴下も脱いで放り投げ、アベルはテーブルの上に乗り、右足の膝を立て、脚を大きく広げ、自分の半勃ちしているペニスと陰嚢を片手で上に押さえ、ブランジュに自分のまんこが見えるようにした。ぷにぷにの肉厚な割れ目を、ペニスを押さえている手とは反対の手の指先で広げる。アベルのまんこはもう既にぬるぬるに濡れていた。
ブランジュが間抜けに口を開けたまま、アベルのまんこに視線を固定した。
「な?あるだろ?」
「……な、な、な、な」
「僕の家系、たまに僕みたいな身体の人間が生まれるんだよね」
「そ、そ、そ……」
「……もっと近くで見てみる?」
ブランジュが視線をアベルのまんこに固定したまま、ごくっと唾を飲んだ。ブランジュの視線をまんこに感じて、ゾクゾクする興奮に更に中から愛液が溢れてくる。アベルは口角を上げて、わざとくちゅくちゅ音が鳴るように自分のまんこを指先で擦った。アベルは背筋を駆け上がる快感に、はぁ、と熱い息を吐きながら、ブランジュが見ている前で、ブランジュに見せつけるように、自分のまんこの穴に指を1本入れ、ゆっくりと抜き差しした。
「ア、アベル先輩……」
「ほら、ここがちんこ挿れるとこな?」
ブランジュに見られながら、自分のまんこを弄る。瞬きもせずにアベルのまんこをガン見しているブランジュの股関がもっこり盛り上がっていた。アベルは、にぃ、と笑った。理性も自制心も完全に遠くへ消えている。ブランジュを誘うように、くちゅくちゅと音を立ててまんこの中に入れている指を動かすと、ブランジュがまたごくっと唾を飲んだ。嚥下に合わせて動く喉仏が堪らなく興奮を煽る。
アベルは濡れた指を引き抜き、ひくひくしている穴を見せつけるように、くぱぁと割れ目を開いた。
「まんこ、触ってみる?」
興奮しているのか、顔が真っ赤になっているブランジュが、は、と小さく息を吐き、おずおずと手を伸ばしてきた。
ブランジュの指先がそっとアベルの濡れまくっているまんこに触れた。形を確かめるように、ぬるぬるとゆっくりブランジュの指が上下に動く。初めてまんこを他人に触れられ、それが好きで堪らないブランジュで、アベルは興奮して、気持ちよくて、思わず小さな喘ぎ声をあげて腰をくねらせた。
「は、は、アベル先輩……」
「どう?僕のまんこ」
「き、きれいです……すごい、柔らかい……ぬるぬるしてる……」
「ははっ。あ、は……指を入れてごらん?」
「は、はい……」
ブランジュが熱に浮かされたような目をして、ゆっくり太い指を1本、アベルのまんこの穴に差し込んできた。膣に感じる自分のものとは違うブランジュの指の感触にゾクゾクして、堪らなく興奮してしまい、膣内が勝手にブランジュの指を奥へと引きずり込むように、ブランジュの指を締めつけ、収縮する。
「あぁ……」
「わ、わ、すごい……指が吸い込まれる……」
「中、こすって……あぁ……そう……もっと、奥に……あっ!そこっ!そこっ、ぐりぐりしてっ!あぁっ!!」
ブランジュにアベルの膣内の気持ちがいい場所を教えると、ブランジュが興奮したような顔で、太い指でぐりぐりアベルのいい所を押してきた。気持ちよくて興奮して堪らない。アベルは片手でペニスと陰嚢を押さえたまま、片手をテーブルについて、テーブルから尻を浮かせて腰をくねらせた。どんどん中から愛液が溢れて、アナルまで垂れていく感覚がする。興奮し過ぎて、もうイッてしまいそうだ。
アベルははぁはぁと荒い息を吐き、喘ぎながら、椅子に座ったままのブランジュを見た。ブランジュの股間は先程までよりも明らかにガッツリ盛り上がっている。今すぐブランジュのペニスが欲しい。
「あ!あ、ぶらんじゅ」
「は、はい」
「ん、あ、ゆび、ぬいて」
「はい……」
ブランジュの太い指がゆっくり引き抜かれた。ブランジュの指を見れば、アベルの愛液で濡れて、てらてら微かに光っている。
アベルは膝を立てていた右足を下ろし、テーブルから床へと降り立った。ブランジュのすぐ目の前に立ち、少し屈んでブランジュの盛り上がっている股間を掌で擦ると、ブランジュが熱い息を吐いた。
「……アベル先輩……」
アベルは無言で、興奮で微かに震える手でブランジュのベルトを外し、ボタンも外して、チャックを下ろした。下着ごとズボンを少しずり下げると、ぶるんっと勢いよくブランジュの勃起した大きなペニスが顔を出した。ブランジュのペニスは先走りでもう先っぽが濡れている。アベルが普段使っているディルドよりも明らかに大きい。アベルは興奮して荒い息を吐きながら、椅子に座るブランジュの膝を跨いで、ブランジュのペニスに触れた。熱くて固いブランジュのペニスの感触が堪らなく興奮を煽る。アベルは濡れまくっている自分のまんこの穴にブランジュのペニスの先っぽをくっつけ、ゆっくり腰を下ろし始めた。
ものすごく濡れているとはいえ、指1本しか入れていなかったので、ブランジュのペニスが大きすぎてかなり痛いが、それ以上に興奮して、感じてしまう。ブランジュの大きなペニスが、まだ誰も受け入れたことがないアベルの膣を押し拡げて、奥へと進んでいく。
「あ、あ、あ、あ、あ」
「あぁっ!先輩っ!」
痛い。でも気持ちがいい。ブランジュのペニスを自分の中に受け入れられた幸福感で胸が熱くなり、アベルは堪らなくなって一筋だけ涙を溢した。
アベルはブランジュの肩に両手を置いて、すぐに腰を動かし始めた。ブランジュのペニスを根元近くまで受け入れると、子宮口に固いペニスの先っぽが当たって、痛みと強い衝撃が走るが、それが堪らなく気持ちがいい。アベルはブランジュのペニスを味わうように腰をくねらせた。
「あぁっ!先輩っ!すごいっ……気持ちいいっ」
「あ、あ……僕のまんこ、いいか?」
「すごいっ、すごいですっ……も、出ちゃうっ」
「……ははっ……中で出していいぞ?」
「う、あ、あ、あ……」
激しく動いた訳でもないのに、ブランジュがアベルの尻を両手で強く掴んで、自分の股間をアベルのまんこを押しつけるようにして、身体を震わせた。膣内でブランジュのペニスがビクビク小さく震えている感じがする。ブランジュがアベルの中で射精した。ゾクゾクゾクッと興奮が最骨頂に達し、アベルも身体をブルブル震わせ、声を上げて、ペニスから精液を吐き出し、キツく膣内のブランジュのペニスを締めつけてイッた。
ーーーーーー
「あっ!あっ!あっ!あっ!」
「あぁっ!すごいっ!先輩っ!」
お互い1度イッたのに、完全に興奮したままの状態でアベルの寝室に移動して、アベルのベッドの上で全裸で繋がっている。もう一度まんこでブランジュを射精させてから、今はアナルでブランジュのペニスを受け入れている。ブランジュに見られながら、アベルは自分で指と愛用のディルドを使ってアナルを解した。
騎乗位で激しく腰を振り、ブランジュの固さも大きさも全く衰えないペニスをアナルでキツく締めつけながらしごいていく。大きく腰を上下に振れば、ごりごりとペニスの太い部分がアベルの前立腺を擦る。脳みそが痺れてしまうような快感と興奮に、アベルは涎を垂らして喘ぎながら、更に腰を激しく動かした。真っ赤な顔で気持ち良さそうに凛々しい眉を下げ、口をだらしなく開けたまま、ブランジュが堪えきれないように喘いだ。喘ぐブランジュが可愛くて堪らない。まるでアベルがブランジュを抱いているみたいだ。実際は逆なのに。アベルは気持ち良さそうに声をもらすブランジュを見つめながら、口角を上げた。もっとブランジュを喘がせたい。普段は男らしい腰に響くような低い声が、掠れて上擦っている。アベルはブランジュのペニスを直腸で揉むように腰を複雑にくねらせた。
「あぁっ!先輩っ、ヤバいですっ!またっ、出ちゃうっ!」
「あ、はっ、あ、きもちいいか?」
「気持ちいいっ!気持ちいいっ!あぁっ!そんなっ!締めないでっ!」
「あぁ……あっ、あ!……ほらっ!」
「あぁぁっ!!!」
キツくブランジュのペニスをアナルで締めつけながら、ブランジュの見事に割れた腹筋に手を置いて激しく尻を上下させるように腰を振ると、アベルの尻を両手で掴んでいたブランジュが手に力を入れ、身体をビクビク震わせた。ブランジュのペニスもアベルの中でビクビク小さく震えている。アベルはへらっと笑った。またブランジュがアベルの中で射精した。背筋がゾクゾクする興奮が止まらない。
はぁはぁと荒い息を吐いて射精の余韻に浸っているブランジュの身体の上に伏せて、アベルはブランジュの喉仏をねっとり舐めた。ブランジュの汗の味がする。
「あ……」
「ブランジュ」
「はぁ、はぁ、はい……」
「もっと気持ちよくてなろうな」
アベルは快感で潤んだブランジュの瞳を見つめながら、うっとりと微笑んだ。ブランジェがごくっと唾を飲んだ。
アベルはブランジュの萎えたペニスをアナルから引き抜き、ブランジュを促して俯せに寝転がらせた。ブランジュのぷりっとした大きな尻が本当に堪らない。アベルは自分の欲望に素直に従い、ぷりっとした張りのあるブランジュの尻に頬擦りをして、片手でブランジュの尻肉を揉みまくった。この尻にペニスを擦りつけるだけで余裕で射精できるが、ブランジュをもっと喘がせたい。アベルはブランジュの尻にキスをしてから、両手で尻たぶを掴んで、ぐいっと広げ、ブランジュのアナルを露にした。周りに毛が生えている濃い色合いのブランジュのアナルが酷くいやらしい。アベルは自分の下唇を舐めてから、ブランジュのアナルにキスをした。アナルにキスをした途端、ブランジュがビクッと身体を震わせた。
「先輩っ!?」
「んー?」
「きっ、汚いですよっ!」
「大丈夫。あ、浄化棒入れるな」
「え?え?え?」
「……前立腺。気持ちよすぎてヤバいよ?」
アベルは楽しくてクックッと小さく喉で笑いながら、細い浄化棒を手に取った。浄化棒とは、アナルの中に入れると中の排泄物をキレイに消し去ってくれる不思議な魔法具だ。馬鹿みたいに高価だが、楽にアナルを弄ることができるアナニーの心強いお友達である。洗えば何度でも使えるので、今からアベルがブランジュのアナルに入れる浄化棒はアベル愛用のものだ。少し前に自分も使ったばかりである。自分のアナルに入ったものがブランジュのアナルにも入るということに、何だかゾクゾクして、アベルは思わず口角を上げた。
人差し指の半分の太さもない浄化棒をゆっくりブランジュのアナルに差し込み、そこそこ長い浄化棒が根元近くまで入ったら、浄化棒を買った時についてきた説明書通りに30ゆっくり数える。これでブランジュの直腸内がキレイになった筈だ。アベルはゆっくり浄化棒を引き抜いた。
「痛かったか?」
「痛くはないですけど、何か変な感じでした」
「ふーん。ふふっ」
アベルは上機嫌に笑って、片手でアナル周りの尻肉を広げて、ブランジュのアナルを反対側の手の指先でつんつんつついた。
「うひっ!?」
「まずは舐めるな。浄化棒使ったからキレイだし、舐めても大丈夫」
「あ、や、でも……」
「気持ちよくしてあげるな」
アベルは片手に持ったままのブランジュの腸液で濡れた浄化棒をねっとり舐めてから手が届く範囲内で1番遠くに浄化棒を置き、両手でブランジュの肉厚な尻を掴んで、ぐいっと広げ、緊張しているのか、きゅっと縮こまっている感じがするブランジュのアナルにキスをした。舌を伸ばしてブランジュのアナルの皺を1枚1枚伸ばすように丁寧に舐め、周りに生えている毛ごと、ねっとりと舐め回す。ぴくっぴくっと小さくブランジュの腰が跳ねている。ブランジュのアナルに唇を触れさせたまま、アベルはブランジュに声をかけた。
「気持ちいいか?」
「う……はい……」
「ふふっ……もっとよくなろうな?」
アベルはブランジュのアナルから口を離し、残量が3分の1くらいしかないローションのボトルを手に取った。ローションを手に垂らし、ローションでぬるぬるしている指先で、ブランジュのアナルをくるくる撫でる。ゆっくりと人差し指をブランジュのアナルに挿れていけば、ブランジュの尻に力が入り、キツく人差し指を括約筋で締めつけられた。ブランジュのアナルの中はとても熱い。はぁ、とアベルは興奮して熱い息を吐いた。人差し指をぐっと根元までブランジュのアナルの中に挿れ、柔らかい内壁をやんわり優しく擦りながら、ブランジュの前立腺を探していく。ブランジュのアナルにローションを馴染ませ、解す為に、ゆっくりと指を抜き差しする。時折ローションを足して、ぬちゅぬちゅいやらしい音をさせながら指を動かしていると、人差し指から中指にアナルに入れる指を変えた時に、ブランジュの直腸内の腹側に少しだけぷっくりした感じの所を見つけた。そっと優しく指の腹でそこを擦ると、ブランジュの身体が震え、完全に真っ直ぐ下ろしていたブランジュの脚が、ビクッと膝から下が跳ねるように動いた。
「みーつーけーたー」
「あぁっ!?やっ!先輩っ!そこやだっ!!」
「ここな、ブランジュの前立腺。気持ちいいだろ?」
「よすぎてやだぁぁ!ひぃんっ!あぁっ!や、やめっ!」
「慣れるまでは刺激が強すぎてキツいけど、慣れたら夢中になるぞ?」
「やぁっ!あぁっ!あ!あっ!あぁっ!」
身体をビクビク震わせて、可愛い喘ぎ声をあげるブランジュが本当に堪らなく可愛い。逞しい背筋がしっかりした背中や腰がくねり、筋肉の筋を汗の滴が流れている。なんていやらしくて可愛いのだろうか。
アベルは自分の指が3本入って、スムーズに動かせるようになるまで、ひたすらブランジュの前立腺を弄りながら指を動かし続けた。
アベルはローションとブランジュの腸液で濡れた指をブランジュのアナルからゆっくり引き抜き、物欲しげにひくひくしているブランジュのアナルを見つめながら、自分の濡れた指をねっとり舐めた。ブランジュは大きく荒い息を吐いている。アベルの指が3本余裕でぬこぬこ動かせるようになる頃にはブランジュは前立腺の刺激に夢中になっていた。ブランジュにアナルの才能があったようで何よりである。
アベルは自分の勃起しっぱなしのペニスにローションを垂らし、手で軽くローションをペニスに馴染ませるように自分のペニスを擦った。ふと、思い立って、自分のアナルを解す為に使ったディルドを手に取り、疼いて堪らない自分のまんこにゆっくりとディルドを挿れた。ディルドが自然に抜け落ちないように膣でディルドを締めつけるようなイメージで下腹部に力をいれ、アベルはそのままブランジュのひくひくしているローションで濡れたアナルに自分のペニスの先っぽをくっつけた。
「ブランジュ。挿れるぞ」
「あ、はぁ、はぁ……は、はい……」
初めての快感で呆然としているブランジュからお許しが出たので、アベルはにぃっと笑って、腰を動かして、ゆっくりブランジュのアナルにペニスを押し込んだ。
「あ、あ、あ、あ、あ」
「はっ、あぁ……すげぇ……」
ゆっくりとブランジュのアナルにペニスを押し込んでいくと、キツい括約筋の先は柔らかく熱い内壁がアベルのペニスを包み込み、堪らなく気持ちがいい。アベルは俯せになったブランジュの上で腕立て伏せでもするかのような体勢でブランジュと繋がった。腰をゆっくり引いて、またゆっくり前に押し出すと、ブランジュが気持ち良さそうな掠れた吐息交じりの声をもらした。
「ブランジュ。気持ちいい?」
「はぁ、あぁ……いい、です……んぅ……」
「……ははっ!」
ブランジュの背中に覆い被さるようにしているので、横を向いたブランジュの気持ち良さそうな表情もアベルにはしっかり見えている。思わず膣内のディルドをキツく締めつけてしまう程、ブランジュが可愛くて興奮して堪らない。アベルはゆっくり、だがテンポよく腰を振り始めた。
「あっ!は、あぁっ!あ!あっ!」
「はぁ、はぁ、あぁ、あ、はぁ……」
2人分の喘ぎ声が寝室に響き渡る。アベルがブランジュの前立腺がある辺りを集中的にペニスでぐりぐりするように腰を動かすと、ブランジュが大きく喘いで、膝から下をビクッと跳ね上げ、キツくアベルのペニスを締めつけた。何発か出した後でよかった。じゃなかったら確実に射精していたレベルの締めつけだった。
「ぁあっ!あ!あ!せんぱい!すごいっ!すごいっ!あぁっ!」
「はっ、はっ、いいか?ブランジュ」
「いいっ!いいっ!あぁっ!も、もっとしてっ!」
「……はははっ!ほらっ!」
「あぁぁぁっ!!」
アベルはブランジュの前立腺を擦るよう意識しながら、激しく腰を振った。まんこに入れっぱなしのディルドが振動でずるずる抜けていく感覚がする。ディルドが抜けていく途中でアベルの膣内のいい所をいい感じに擦り、アベルは思わず喘ぎながら、快感の解放を求めて更に激しく腰を振った。
アベルの下でブランジュも腰を動かしている。多分ペニスをシーツで擦っているのだろう。気持ち良さそうに喘ぎながら、いやらしい動きをするブランジュが堪らなく可愛い。
アベルは我慢できなくなって、一際強くブランジュの尻に自分の下腹部を打ちつけ、ブランジュの直腸内に思いっきり精液を吐き出した。
「あぁぁっ!イクッ!イクッ!……っあぁあぁ!!」
僅かに遅れて、ブランジュの身体がビクビク震えて、ブランジュもイッた。ぎゅうっと痛いくらいにキツく、射精したばかりのペニスをアナルで締めつけられる。
アベルは荒い息を吐きながら、汗に濡れたブランジュの肩をねっとり舐めた。
「……よかった?」
「あ、はぁ、はぁ、はい……」
「ふふっ」
アベルがブランジュの頭を優しく撫でると、横を向いているブランジュが、なんだか嬉しそうに目を細めた。
ーーーーーー
アベルはぐったりと居間のソファーに座っていた。悪阻がキツい。現在2人目を妊娠中である。
現在、アベルはブランジュと3歳になる長男と一緒に、アベルの家の領地にある田舎の町の町外れの屋敷に住んでいる。
初めてブランジュと身体を繋げた数ヵ月後にアベルの妊娠が発覚した。まさかの一発妊娠である。狙っていたわけではないので、アベルが1番驚いた。急遽仕事を辞め、自分の家の領地へ引っ込んだアベルをブランジュが追ってきた。『ヤり捨てはダメです!責任とってください!』と言って。初めてブランジュとセックスをした翌朝に、酔ってただけなのだから、なかったことにしようと決めたのに。ブランジュは要領がよくて仕事ができ、上司の覚えもよく、間違いなく出世するだろうと言われていた。結婚相手の女にも不自由しそうな感じではなかった。出世して、女と結婚して、ブランジュには普通に明るい場所で生きていて欲しかった。なのに、ブランジュはアベルを追ってきた。急にいなくなったアベルを訝しく思って、その時王都にいたアベルの長兄を問い詰め、アベルが妊娠したことを知ると、すぐにブランジュも仕事を辞めてアベルを追ってきた。
アベルは追ってきたブランジュを帰そうと説得を試みたが、ブランジュは頑として聞かなかった。そのうちどんどんアベルのお腹が大きくなり、長男ダニエルが生まれた。
ブランジュはダニエルの誕生を泣きながら喜び、アベルに『ありがとう』と言って、何度もキスをした。
なんだか有耶無耶のうちに夫婦のような関係になっており、ダニエルが掴まり立ちする頃には、普通に毎晩一緒に寝るようになって、セックスもするようになった。ブランジュがアベルを抱くこともあるし、アベルがブランジュを抱くこともある。一晩で両方することも多い。
ブランジュは、普段は領地で仕事をしているアベルの長兄の補佐として働いている。長兄は『ものすごく仕事ができる男を捕まえたな!でかした!』と、親指を立てて、アベルを褒めた。褒めるならアベルではなくブランジュを褒めてほしい。ブランジュは褒められて伸びる子なのだから。
アベルがぼーっとしていると、居間にお盆を持ったブランジュとダニエルがやって来た。
「アベルさん。温かいレモン茶持ってきました」
「おー。ありがとな。ブランジュ」
「母上。だいじょーぶ?」
「んー。大丈夫だよ、ダニエル。ちょっと気持ち悪いだけだから」
ブランジュの目元によく似た目をうるうるさせ始めたダニエルに、アベルは慌てた。
「ん!?どうした!?ダニエル」
「母上、びょうきやだー!」
「うおっ!泣いたっ!ちょっ!ブランジュ!」
「ありゃー。ダニエル。母上は大丈夫だよ。お腹に赤ちゃんがいるだけだから」
「あかちゃん?」
「そう。ダニエルは兄上になるよ」
「僕あにうえっ!」
「そうそう」
ブランジュの言葉にパァッと顔を明るくさせたダニエルに、アベルはほっと息をついた。ブランジュの方が小さな子供の相手が上手い。可愛い上に頼もしいなんて、アベルの旦那は本当に最高である。
3人でのんびりレモン茶を飲みながら、午後の一時をまったりと過ごした。
アベルがチラッとブランジュを見れば、アベルの視線に気づいたブランジュがにっこり笑った。指先でちょいちょいと誘われたので、ソファーの真ん中に両親に挟まれるようにして座っているダニエルの頭上で、ブランジュとキスをする。照れたように笑うブランジュも、『僕もちゅー!』とキスをねだるダニエルも愛おしくて堪らない。
アベルはダニエルの額にキスをしながら、愛する自分の家族ができたことを心から感謝した。
(おしまい)
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