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漢前ハニー
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その人はリザードマンの硬い鱗を物ともせず、身の丈程もある大剣でリザードマンを真っ二つに切り裂いた。
アシリドは地に倒れたまま、返り血塗れのその人を熱く見つめた。
リザードマンの集団をほぼ1人で片付けたその人は、緑色の返り血でぐっちょり濡れたまま、アシリドの元へやって来て、しゃがんでアシリドの頭をわしゃわしゃと撫で回した。
「生きてるな。よしよし。初陣にしては頑張ったな」
「は、はい。ありがとうございます」
「小便漏らしたか?」
「漏らしてないです!」
「はっはっは!それなら、お前は大成するかもな。初陣で小便漏らす奴、結構多いんだぞ」
「あ、そうなんですか」
「やられたのは足か?」
「はい」
「どれ。おぶってやろう。他に怪我人はいるか!?軽症の奴は歩けねぇ奴を手伝ってやれ!砦に戻るぞ!!」
「「「はい!」」」
返り血まみれのその人、バモス隊長が、鎧を着たままのアシリドを軽々と背負い、部隊の他の者達と一緒に砦へと戻り始めた。バモス隊長の背中は大きくて、安定感が半端ない。
アシリドはバモス隊長に背負われて、砦へと戻った。
此処は魔族との戦の最前線の砦である。アシリドは軍に入隊して訓練期間が終わると、すぐに此処に配属された。アシリドは貴族の庶子で、アシリドの事が気に食わない義兄達が働きかけたせいだろう。アシリドは、まだ18歳になったばかりだ。今回の初陣は、初めて間近で見る魔族が恐ろしくて堪らなかったが、死にたくなくて、とにかく必死で戦った。脛を切られてしまい、死を覚悟したところで、バモス隊長に助けられた。
バモス隊長は地に伏したアシリドを守りながら、次々とリザードマン達を切り捨てていった。大きな背中は頼もしく、雄々しい雄叫びを上げながら戦う姿は問答無用で格好よくて、アシリドはバモス隊長から目が離せなかった。
アシリドはバモス隊長に砦に連れ帰ってもらうと、医務室へと連れて行かれた。医務室には怪我人が沢山いて、医療魔術の使い手達が、次々と治療をしていた。アシリドも一番深手だった脛を治してもらい、軽症の浅い切り傷や擦り傷には薬を塗ってもらった。
魔族との戦が始まって、5年は経つ。戦況はいいとは言えず、辛うじて砦で魔族の進行を抑えている状態だ。此処が崩されたら、本国への進行を許してしまう。何がなんでも守らなければいけない場所である。
バモス隊長は、戦が始まった最初期から、最前線でずっと戦い続けている猛者だ。人並み外れた体格をしていて、恐ろしく強く、身の丈程もある大剣を振り回し、魔族を屠り続けている。
厳つい顔立ちの顔には、いくつも傷痕があり、小さな子どもが見たら泣き出しそうなくらい顔が怖いが、戦闘中以外は、気さくで優しい人だ。訓練時は鬼のように厳しいが、それは皆を生かす為だと知っている。できる限り人死にが出ないように、尚且つ、襲撃してくる魔族達を押し返せるように、自身も、部隊の皆も、一生懸命鍛えている。
アシリドは、初対面では、バモス隊長の迫力にビビったが、すぐに信頼するようになった。バモス隊長は厳しいが、努力をちゃんと認めてくれて、時に褒めてくれたりするし、気さくに笑いかけてくれる。
殺伐とした戦場では頼もしく、アシリド含めた部隊の皆の心の支えになっている人だ。
次の襲撃まで、恐らく多少の時間があるだろう。魔族達も長引く戦に疲弊してきているのか、最近は襲撃の間隔が伸びてきていると先輩が言っていた。
アシリドは深手だった脛を治してもらったので、砦の中庭で剣の素振りを始めた。
初めて生死をかけた戦いをしたからか、気が昂って仕方がない。身体も熱を持っている。一応大人しくした方がいいのだろうが、どうにもじっとしていられない。
アシリドが剣を振り回していると、バモス隊長が中庭にやって来た。
「おいおい。さっき治療してもらったばっかりだろ。今日は大人しくしてろや」
「あー。その、なんというか、気が昂ってしまって……」
「まぁ、初陣だったしな。……ふむ。よし。ちょっとついてこい」
「はい」
少し考えるような顔をしたバモス隊長が手招きしたので、アシリドはバモス隊長の元へ行き、歩き始めたバモス隊長の少し後ろを歩き始めた。
アシリドは淡い金髪に青い瞳をした女顔で、身体もまだまだひょろい。前を歩くバモス隊長は、黒髪に鋭い琥珀色の瞳をしていて、筋骨隆々という言葉が当てはまるような体格をしている。正直、かなり羨ましい。顔立ちも厳つくて男らしいし、アシリドもバモス隊長のようだったらいいのに、と思ってしまう。それと言うのも、アシリドは女顔だからか、昔から男に尻を狙われることが多い。バモス隊長の部隊に入ってからは、無理矢理どうこうされそうになったことはないが、訓練期間中は、何度か強姦されそうになった。全力で逃げたので、幸い未だに処女である。ついでに童貞でもある。バモス隊長のような顔立ちや体格なら、男から狙われることもないだろう。バモス隊長の強さや男気にも憧れるし、見た目に関しても羨ましいと思う。
バモス隊長について歩いていると、バモス隊長の部屋の前に着いた。そのまま中に入っていくバモス隊長に続いて、アシリドもバモス隊長の部屋へと入った。
バモス隊長の部屋はベッドと書き物机しかなく、壁には大剣が立てかけられていた。
リザードマンの返り血塗れだった鎧は、専属の者が洗っているのだろう。今はこの部屋には鎧はない。
バモス隊長がベッドに腰掛け、ちょいちょいとアシリドを手招きした。
「アシリド」
「はい」
「一発ヤるぞ」
「はいっ!?」
「あ、お前のケツは使わねぇから安心しろ」
「へ?」
「見せた方が早ぇな。よいしょっと」
バモス隊長が、ブーツを脱ぎ、いきなりズボンを脱ぎ始めた。パンツもサクッと脱いだバモス隊長の股間を反射的に見れば、あるべきものが無かった。ペニスがない。陰嚢もない。もじゃもじゃの陰毛の下には何も無かった。
アシリドは驚いて、パチパチと高速で瞬きをした。
「『精霊の悪戯子』を見るのは初めてか?」
「バババババモス隊長って『精霊の悪戯子』だったんですかっ!?」
「おう!まぁな!」
バモスがニシッと笑った。
『精霊の悪戯子』とは、身体は男なのに性器だけ女性器だったり、身体は女なのに性器は男性器だったりする者のことをいう。精霊が悪戯したからだとされており、『精霊の悪戯子』と呼ばれている。一万人に一人くらいの割合でいるらしいが、アシリドは『精霊の悪戯子』を見るのは初めてだ。
驚いて固まっているアシリドの前で、バモス隊長が上着を脱いで下に着ていたシャツも脱ぎ捨てた。
バモス隊長が、ベッドの上で膝を立てて足を大きくて開き、縮れた毛が生えている肉厚の肉襞をくぱぁと指で開いた。
思わず視線をそこを向ければ、濡れたピンク色の穴がくぽくぽと収縮しているところまでハッキリ見えた。
バモス隊長がニヤッと笑って、アシリドに見せつけるように、既に濡れててらてらと光っているまんこの穴に太い指を突っ込んだ。
「俺も興奮がおさまらねぇのよ。もう濡れまくってるぜ」
アシリドが見ている前で、バモス隊長がゆっくりとまんこの穴に突っ込んだ指を抜き差ししている。わざとなのか、くちくちと微かに水音がする。アシリドは急速に下腹部に熱が溜まっていく感覚がして、思わず自分の股間を両手で押さえた。
「アシリド」
「は、はい」
「まんこ、舐めてくれや」
「……はい」
アシリドは、ごくっと生唾を飲み込んで、ふらふらと誘われるがままにベッドに近づき、その場に跪いた。
目の前に、濡れたバモス隊長のまんこがある。バモス隊長が指を引き抜けば、つーっと指とまんこの穴との間に、愛液が糸を引いた。
アシリドは初めて見る生のまんこに興奮するがままに、縮れた毛が生えた肉厚の肉襞を両手の親指でくぱぁと開き、べろぉっとまんこ全体に舌を這わせた。もったりとした形容しがたい味がする。もじゃもじゃの陰毛に埋もれたクリトリスを舐めれば、バモス隊長が低く笑った。
「あぁ……いいぜ。そこをもっと舐めてくれや。は、あ゛ーーっ、いいっ、もっと、もっとだ!」
「は、は、んーーっ」
「あ゛ぁっ、ははっ!堪んねぇ!吸ってくれ!そう!そうだ!いいぞっ!」
ピンと勃ったクリトリスをもじゃもじゃの陰毛ごと、ちゅーっと吸えば、バモス隊長が褒めるようにアシリドの頭をわしゃわしゃと撫で回し、内腿を震わせた。
「あ゛ーーっ、くっそ、イクッ!イクッ!あ゛、あ゛ーーっ!」
ぷしゃぁぁぁっと顎の辺りに熱い液体がかかった。おしっこの匂いはしない。もしや噂に聞く潮というやつなのだろうか。
まんこの尿道口からびゅっ、びゅっと飛び出す潮を口で受け止めながら、バモス隊長の顔を見れば、まるで戦場にいる時みたいな獰猛な顔をしていた。
「服を脱いでベッドに上がれ。我慢できねぇ」
「は、はい」
アシリドは立ち上がり、急いで服を全て脱ぎ捨てた。
バモス隊長に言われるがままに、ベッドに寝転がると、バモス隊長がニヤッと笑い、完全に勃起しているアシリドのペニスを片手で掴んだ。
「中々でけぇな。いいもん持ってんじゃねぇか」
「ありがとうございます?」
「どっこらしょっと」
バモス隊長がアシリドの股間を跨ぎ、そのまま、熱いまんこの穴にアシリドのペニスの先っぽを押しつけた。バモス隊長が、そのまま腰を下ろして、まんこの穴でアシリドのペニスを飲み込んでいく。熱くぬるついた柔らかい膣肉がペニスを包み込んでいき、絡みついてくる。
バモス隊長が気持ちよさそうに顔を歪めた。
「あ゛ーーっ。堪んねぇな、おい。いいデカさだ。クッソかてぇし、マジで堪んねぇ」
「う、あ、あ、や、やばいですっ」
「おら。動くぞ。あんまり早く出すなよ」
「は、はいぃぃ……あぁっ!」
「お゛っ!はぁぁっ!ふんっ!ふんっ!あ゛ーーっ!すげぇ!堪んねぇ!」
バモス隊長がスクワットでもするかのように身体全体で上下に動き、膣肉でアシリドのペニスを扱き始めた。気持ちよくて堪らない。腹の奥の肉の壁にペニスの先っぽがぶつかると、その度に膣肉が蠢き、キツくペニスを締めつけてくる。射精感が一気にこみ上げてくるが、アシリドは下腹部にぐっと力を入れて、なんとか堪えた。
バモス隊長が後ろ手に両手をつき、膝を立てて、足を大きく広げた。
バモス隊長のまんこの穴にアシリドのペニスが入っているのが丸見えになる。そのまま、バモス隊長がまた動き始めた。
「お゛っ、お゛っ、あ゛ーーっ、くっそ、いぐっ!いぐっ!」
「あっあっ、それ、だめですっ!でちゃうっ!でちゃいますっ!」
「はははっ!おらおら!出せよっ!!」
「あ、あ、あーーっ!ほんと、むりむりむりむりぃ!」
「あ゛ーーっ!いくいくいくいくぅ!!」
ぷしゃぁぁぁっと勢いよくバモス隊長のまんこから潮が吹き出し、びしゃびしゃとアシリドの身体に熱い潮がかかった。
膣肉が痙攣するように蠢き、キツく締めつけられ、アシリドも情けない声を上げながら、バモス隊長の奥深くに精液をぶち撒けた。
はぁー、はぁー、と荒い息を吐きながら、バモス隊長がニッと笑った。
「まだまだイケんだろ?若いんだからよ」
「あぁっ!?まっ、い、いったばっかですっ」
「おらおらー。硬くなってきたぞー」
「あぁっ!はぅぅ……バ、バモスたいちょお……」
「よっと。体勢変えるか」
「え?あ、わぁ!?」
ずるぅっとバモス隊長のまんこの穴から殆ど勃起したアシリドのペニスが引き抜かれたかと思えば、アシリドの膝裏をバモス隊長が掴み、膝が胸につくくらい身体をぐいっと曲げられた。尻だけが高く上がった状態で、ぶらんとぶら下がっているペニスをバモス隊長が掴んで、尻側に引き寄せ、アシリドの尻を跨ぐようにして、再びまんこの穴にアシリドのペニスを突っ込んだ。全く身動きがとれないアシリドで遊ぶように、バモス隊長がニヤニヤしながら、腰を回したり、小刻みに上下に動いたりして、アシリドのペニスを責めてくる。気持ちよくて興奮して堪らない。かなり恥ずかしい体勢なのに、それさえも興奮材料にしかならない。
アシリドは楽しそうなバモス隊長に散々喘がされながら、バモス隊長が潮を吹いてイクまで、バモス隊長に弄ばれた。
アシリドとバモス隊長がほぼ同じタイミングでイクと、バモス隊長がまんこの穴からアシリドのペニスを引き抜いた。
割とキツい体勢から開放されて、ほっと息を吐いているアシリドの頭をわしゃわしゃと撫で回してから、バモス隊長がアシリドの両腕を掴んで起き上がらせた。
バモス隊長が微妙に尻毛も生えているムッキリとした尻をアシリドに向けて、四つん這いになった。
上体を伏せて、顔だけで振り返ったバモス隊長が自分の尻肉を両手で掴み、大きく広げた。周りにちょっと毛が生えている黒みがかった赤いアナルや白い精液が垂れているまんこの穴が丸見えになる。
酷くいやらしい光景に、また下半身に血液が集まり始める。
「まだまだイケんだろ?おら。突っ込めよ」
「は、はいっ!」
「は、あ゛ーーーーっ、いいっ、いいぜっ!ガンガン突きまくれっ!」
「はいっ!」
「あ゛っあ゛っあ゛っあ゛っあ゛ーーっ!!」
「あぁっ!すげぇっ!しまるっ!」
腹の奥の肉の壁をペニスの先っぽでガンガン突く度に、バモス隊長が雄臭い喘ぎ声を上げて、膣肉でアシリドのペニスを締めつけてくる。気持ちよくて最高過ぎる。奥の方がざらついていて、膣肉がペニスに絡みついてきて、本当にこれが名器というやつなのかもしれない。
アシリドは無我夢中で腰を激しく速く振りまくった。自分の尻からバモス隊長が手を離し、伏せていた上体を上げて四つん這いになったので、アシリドはバモス隊長の太い腰を両手で掴み、パンパンパンパンッと肌がぶつかり合う音がする程激しく下腹部をバモス隊長の尻に打ちつけた。下腹部を尻に打ちつける度に、バモス隊長の微妙に毛が生えた尻肉がぶるんぶるんっと震える。毛の生えた尻なんて萎えそうなものだが、逆に妙に興奮する。
アシリドは腰を激しく動かしながら、逞しいバモス隊長の背中に覆い被さって、手探りでもっさり生えている胸毛に埋もれた乳首を探し出し、小さめの乳首をくりくりと指で弄り始めた。
「お゛っ、あ゛っ、あ゛ーーっ!くそっ!堪んねぇ!!もっとだ!もっとやれ!」
「はいっ!!」
「あ゛、あ゛、あ゛ーーーーっ!いぐっ!乳首っ、引っ張れ!あ゛、あ゛ーーーーっ!!」
「はぅっ!あ、あぁっ!」
腹の奥の肉の壁を小刻みに強く速く突き上げながら、両方の乳首をぐいーっと引っ張ると、バモス隊長が全身を震わせて、獣のような咆哮を上げた。
アシリドもあまりの膣肉の締めつけに堪えきれず、そのままバモス隊長の腹の奥深くに精液をぶち撒けた。
はぁー、はぁー、と荒い息を吐きながら、密着していた身体を離し、ゆっくりと萎えたペニスを引き抜く。バモス隊長のまんこの穴から、たらーっと白いアシリドの精液が溢れて垂れ落ちていった。
バモス隊長が荒い息を吐きながら、ころんと寝転がった。
「あーー。スッキリした」
「はぁ、はぁ、そうですか」
「お前が満足してねぇなら、まだ付き合うぞ」
「い、いえ、もう、大丈夫、です」
「お。そうか。若いちんこはいいな。硬さがちげぇわ」
「……あの」
「ん?」
「いつも、その、こういうことをされてるんですか?」
「いや?セックスなんぞ8年?ぶりくらいだな。オナニーは頻繁にしてっけど」
「そ、そうですか」
「気持ちよかったか?」
「めちゃくちゃ気持ちよかったです」
「そいつぁ何より。お前よー。俺の情夫になるか?」
「へ?」
「お前のちんこ気に入ったし、お前自身も気に入ってる。月のもんを止める薬飲んでっから妊娠する可能性はねぇし、どうよ」
「おっ!俺でよければ!!」
「おー。よろしく頼まぁ。よっと」
バモス隊長が腹筋だけで起き上がって、アシリドの頭をわしゃわしゃと撫で回した。
「俺が『精霊の悪戯子』だってのは、一応秘密にしといてくれや」
「はい」
「いい子だ。体力がまだ余ってんなら、剣の稽古をしてやろう。どうする?」
「是非ともお願いします!」
「おー。いいぜ。お前は見所あるからな。鍛え甲斐があって面白ぇ」
バモス隊長がクックッと低く笑った。
アシリドは、そんなバモス隊長にちょっとだけドキッとした。まんこがあろうが、バモス隊長は漢前で格好いい。
アシリドは服を着ると、股を手巾で拭って服を着たバモス隊長と共に、剣を持って中庭へと向かった。
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あれから10年、アシリド達はずっと戦い続けた。アシリドもそれなりに逞しくなったが、まだまだバモス隊長の背中は遠い。アシリドが成長した分だけ、バモス隊長も成長しているような気すらしてくる。
秋の始め頃。停戦協定が結ばれた。一時的な休戦である。次はいつ戦が始まるか分からないが、最前線の砦では喜びの声であふれかえった。
漸く故郷に帰れると、皆喜んでいる。
アシリドはそんな喜ぶ人々を眺めながら、少し複雑な心境だった。アシリドには故郷がない。王都に帰っても、アシリドの存在を消したい義兄が待ち構えているだけだろう。むざむざ殺されに帰るつもりはない。死ぬのなら、戦場で戦って死にたい。
1人浮かない顔をしているのに気づいたのか、バモス隊長がアシリドの元へやって来た。
アシリドの頭をわしゃわしゃと撫で回しながら、バモス隊長がニッと笑って口を開いた。
「お前、俺の故郷に来るか?」
「え?」
「俺もそろそろ40だ。身体も若い頃みてぇに動かなくなってきた。これを機に引退するつもりなんだわ。お前もついてこいよ。俺の実家で酪農しようぜ」
「……いいんですか?」
「お前がよければな」
「行きます。一生、バモス隊長の側にいたいです。貴方と一緒に戦えないなら、軍に未練はないです。酪農はしたことがないので色々教えてください」
「そうか。親父達が喜ぶな。俺が婿を連れて帰ったって」
「婿にしてくれるんですか?」
「むしろ婿にならないのか?」
「なります!!なりたいです!!」
「おー。じゃあ、そういうことで。末永く、よろしく頼まぁ」
「は、はいっ!!」
アシリドは嬉しくて、涙が溢れてきた。
この10年で、アシリドはバモス隊長を心から愛するようになっていた。バモス隊長の下で一緒に戦い、死ねたら本望だと思っていた。
これからは、バモス隊長と一緒に生きられる。
アシリドはバモス隊長にがっしり抱きしめられて、気が済むまで泣きじゃくった。
それから、バモス隊長改めバモスの故郷へ行き、バモスの実家で暮らし始めた。バモスの実家は、家が大きくて、バモスの両親と兄一家がいても、夫婦となった2人も一緒に暮らせるくらいである。
バモスがアシリドを連れ帰ると、バモスの実家は大騒ぎになった。バモスが婿を連れて帰ってくるとは予想もしていなかったらしい。
アシリドは、バモスやバモスの父から酪農について教えてもらいながら、毎日朝から晩まで働く生活を始めた。慣れないことばかりで大変だが、バモスが一緒たから、全然苦じゃない。
ある日の夜。
バモスと一緒にベッドに潜り込むと、アシリドはバモスに話しかけた。
「バモスさん」
「んー?」
「俺を家族にしてくれてありがとうございます」
「ははっ!礼を言うのはこっちの方だろう。わりぃな。子供も産めない年増な嫁でよ」
「バモスさんがいれば子供はいらないです。甥っ子ちゃん達もいますし」
「そうか」
「バモスさん。俺は貴方がいる戦場で死ぬ気でした。でも、今は貴方とずっと生きていたい。貴方を見送った後も、家族の皆で楽しく生きて、笑って死んでやろうと思います」
「おう。そうしろ。世の中には面白ぇもんが沢山ある。俺と一緒に残りの人生を楽しむぞ」
「はい!」
アシリドはバモスの逞しい身体に抱きついて、バモスの頬にキスをした。
バモスがクックッと笑って、アシリドの唇に触れるだけのキスをした。
「アシリド」
「はい」
「幸せにしまくってやるから覚悟しておけ」
「はいっ!!」
アシリドは満面の笑みを浮かべて、格好いいバモスに力一杯抱きしめられた。
(おしまい)
アシリドは地に倒れたまま、返り血塗れのその人を熱く見つめた。
リザードマンの集団をほぼ1人で片付けたその人は、緑色の返り血でぐっちょり濡れたまま、アシリドの元へやって来て、しゃがんでアシリドの頭をわしゃわしゃと撫で回した。
「生きてるな。よしよし。初陣にしては頑張ったな」
「は、はい。ありがとうございます」
「小便漏らしたか?」
「漏らしてないです!」
「はっはっは!それなら、お前は大成するかもな。初陣で小便漏らす奴、結構多いんだぞ」
「あ、そうなんですか」
「やられたのは足か?」
「はい」
「どれ。おぶってやろう。他に怪我人はいるか!?軽症の奴は歩けねぇ奴を手伝ってやれ!砦に戻るぞ!!」
「「「はい!」」」
返り血まみれのその人、バモス隊長が、鎧を着たままのアシリドを軽々と背負い、部隊の他の者達と一緒に砦へと戻り始めた。バモス隊長の背中は大きくて、安定感が半端ない。
アシリドはバモス隊長に背負われて、砦へと戻った。
此処は魔族との戦の最前線の砦である。アシリドは軍に入隊して訓練期間が終わると、すぐに此処に配属された。アシリドは貴族の庶子で、アシリドの事が気に食わない義兄達が働きかけたせいだろう。アシリドは、まだ18歳になったばかりだ。今回の初陣は、初めて間近で見る魔族が恐ろしくて堪らなかったが、死にたくなくて、とにかく必死で戦った。脛を切られてしまい、死を覚悟したところで、バモス隊長に助けられた。
バモス隊長は地に伏したアシリドを守りながら、次々とリザードマン達を切り捨てていった。大きな背中は頼もしく、雄々しい雄叫びを上げながら戦う姿は問答無用で格好よくて、アシリドはバモス隊長から目が離せなかった。
アシリドはバモス隊長に砦に連れ帰ってもらうと、医務室へと連れて行かれた。医務室には怪我人が沢山いて、医療魔術の使い手達が、次々と治療をしていた。アシリドも一番深手だった脛を治してもらい、軽症の浅い切り傷や擦り傷には薬を塗ってもらった。
魔族との戦が始まって、5年は経つ。戦況はいいとは言えず、辛うじて砦で魔族の進行を抑えている状態だ。此処が崩されたら、本国への進行を許してしまう。何がなんでも守らなければいけない場所である。
バモス隊長は、戦が始まった最初期から、最前線でずっと戦い続けている猛者だ。人並み外れた体格をしていて、恐ろしく強く、身の丈程もある大剣を振り回し、魔族を屠り続けている。
厳つい顔立ちの顔には、いくつも傷痕があり、小さな子どもが見たら泣き出しそうなくらい顔が怖いが、戦闘中以外は、気さくで優しい人だ。訓練時は鬼のように厳しいが、それは皆を生かす為だと知っている。できる限り人死にが出ないように、尚且つ、襲撃してくる魔族達を押し返せるように、自身も、部隊の皆も、一生懸命鍛えている。
アシリドは、初対面では、バモス隊長の迫力にビビったが、すぐに信頼するようになった。バモス隊長は厳しいが、努力をちゃんと認めてくれて、時に褒めてくれたりするし、気さくに笑いかけてくれる。
殺伐とした戦場では頼もしく、アシリド含めた部隊の皆の心の支えになっている人だ。
次の襲撃まで、恐らく多少の時間があるだろう。魔族達も長引く戦に疲弊してきているのか、最近は襲撃の間隔が伸びてきていると先輩が言っていた。
アシリドは深手だった脛を治してもらったので、砦の中庭で剣の素振りを始めた。
初めて生死をかけた戦いをしたからか、気が昂って仕方がない。身体も熱を持っている。一応大人しくした方がいいのだろうが、どうにもじっとしていられない。
アシリドが剣を振り回していると、バモス隊長が中庭にやって来た。
「おいおい。さっき治療してもらったばっかりだろ。今日は大人しくしてろや」
「あー。その、なんというか、気が昂ってしまって……」
「まぁ、初陣だったしな。……ふむ。よし。ちょっとついてこい」
「はい」
少し考えるような顔をしたバモス隊長が手招きしたので、アシリドはバモス隊長の元へ行き、歩き始めたバモス隊長の少し後ろを歩き始めた。
アシリドは淡い金髪に青い瞳をした女顔で、身体もまだまだひょろい。前を歩くバモス隊長は、黒髪に鋭い琥珀色の瞳をしていて、筋骨隆々という言葉が当てはまるような体格をしている。正直、かなり羨ましい。顔立ちも厳つくて男らしいし、アシリドもバモス隊長のようだったらいいのに、と思ってしまう。それと言うのも、アシリドは女顔だからか、昔から男に尻を狙われることが多い。バモス隊長の部隊に入ってからは、無理矢理どうこうされそうになったことはないが、訓練期間中は、何度か強姦されそうになった。全力で逃げたので、幸い未だに処女である。ついでに童貞でもある。バモス隊長のような顔立ちや体格なら、男から狙われることもないだろう。バモス隊長の強さや男気にも憧れるし、見た目に関しても羨ましいと思う。
バモス隊長について歩いていると、バモス隊長の部屋の前に着いた。そのまま中に入っていくバモス隊長に続いて、アシリドもバモス隊長の部屋へと入った。
バモス隊長の部屋はベッドと書き物机しかなく、壁には大剣が立てかけられていた。
リザードマンの返り血塗れだった鎧は、専属の者が洗っているのだろう。今はこの部屋には鎧はない。
バモス隊長がベッドに腰掛け、ちょいちょいとアシリドを手招きした。
「アシリド」
「はい」
「一発ヤるぞ」
「はいっ!?」
「あ、お前のケツは使わねぇから安心しろ」
「へ?」
「見せた方が早ぇな。よいしょっと」
バモス隊長が、ブーツを脱ぎ、いきなりズボンを脱ぎ始めた。パンツもサクッと脱いだバモス隊長の股間を反射的に見れば、あるべきものが無かった。ペニスがない。陰嚢もない。もじゃもじゃの陰毛の下には何も無かった。
アシリドは驚いて、パチパチと高速で瞬きをした。
「『精霊の悪戯子』を見るのは初めてか?」
「バババババモス隊長って『精霊の悪戯子』だったんですかっ!?」
「おう!まぁな!」
バモスがニシッと笑った。
『精霊の悪戯子』とは、身体は男なのに性器だけ女性器だったり、身体は女なのに性器は男性器だったりする者のことをいう。精霊が悪戯したからだとされており、『精霊の悪戯子』と呼ばれている。一万人に一人くらいの割合でいるらしいが、アシリドは『精霊の悪戯子』を見るのは初めてだ。
驚いて固まっているアシリドの前で、バモス隊長が上着を脱いで下に着ていたシャツも脱ぎ捨てた。
バモス隊長が、ベッドの上で膝を立てて足を大きくて開き、縮れた毛が生えている肉厚の肉襞をくぱぁと指で開いた。
思わず視線をそこを向ければ、濡れたピンク色の穴がくぽくぽと収縮しているところまでハッキリ見えた。
バモス隊長がニヤッと笑って、アシリドに見せつけるように、既に濡れててらてらと光っているまんこの穴に太い指を突っ込んだ。
「俺も興奮がおさまらねぇのよ。もう濡れまくってるぜ」
アシリドが見ている前で、バモス隊長がゆっくりとまんこの穴に突っ込んだ指を抜き差ししている。わざとなのか、くちくちと微かに水音がする。アシリドは急速に下腹部に熱が溜まっていく感覚がして、思わず自分の股間を両手で押さえた。
「アシリド」
「は、はい」
「まんこ、舐めてくれや」
「……はい」
アシリドは、ごくっと生唾を飲み込んで、ふらふらと誘われるがままにベッドに近づき、その場に跪いた。
目の前に、濡れたバモス隊長のまんこがある。バモス隊長が指を引き抜けば、つーっと指とまんこの穴との間に、愛液が糸を引いた。
アシリドは初めて見る生のまんこに興奮するがままに、縮れた毛が生えた肉厚の肉襞を両手の親指でくぱぁと開き、べろぉっとまんこ全体に舌を這わせた。もったりとした形容しがたい味がする。もじゃもじゃの陰毛に埋もれたクリトリスを舐めれば、バモス隊長が低く笑った。
「あぁ……いいぜ。そこをもっと舐めてくれや。は、あ゛ーーっ、いいっ、もっと、もっとだ!」
「は、は、んーーっ」
「あ゛ぁっ、ははっ!堪んねぇ!吸ってくれ!そう!そうだ!いいぞっ!」
ピンと勃ったクリトリスをもじゃもじゃの陰毛ごと、ちゅーっと吸えば、バモス隊長が褒めるようにアシリドの頭をわしゃわしゃと撫で回し、内腿を震わせた。
「あ゛ーーっ、くっそ、イクッ!イクッ!あ゛、あ゛ーーっ!」
ぷしゃぁぁぁっと顎の辺りに熱い液体がかかった。おしっこの匂いはしない。もしや噂に聞く潮というやつなのだろうか。
まんこの尿道口からびゅっ、びゅっと飛び出す潮を口で受け止めながら、バモス隊長の顔を見れば、まるで戦場にいる時みたいな獰猛な顔をしていた。
「服を脱いでベッドに上がれ。我慢できねぇ」
「は、はい」
アシリドは立ち上がり、急いで服を全て脱ぎ捨てた。
バモス隊長に言われるがままに、ベッドに寝転がると、バモス隊長がニヤッと笑い、完全に勃起しているアシリドのペニスを片手で掴んだ。
「中々でけぇな。いいもん持ってんじゃねぇか」
「ありがとうございます?」
「どっこらしょっと」
バモス隊長がアシリドの股間を跨ぎ、そのまま、熱いまんこの穴にアシリドのペニスの先っぽを押しつけた。バモス隊長が、そのまま腰を下ろして、まんこの穴でアシリドのペニスを飲み込んでいく。熱くぬるついた柔らかい膣肉がペニスを包み込んでいき、絡みついてくる。
バモス隊長が気持ちよさそうに顔を歪めた。
「あ゛ーーっ。堪んねぇな、おい。いいデカさだ。クッソかてぇし、マジで堪んねぇ」
「う、あ、あ、や、やばいですっ」
「おら。動くぞ。あんまり早く出すなよ」
「は、はいぃぃ……あぁっ!」
「お゛っ!はぁぁっ!ふんっ!ふんっ!あ゛ーーっ!すげぇ!堪んねぇ!」
バモス隊長がスクワットでもするかのように身体全体で上下に動き、膣肉でアシリドのペニスを扱き始めた。気持ちよくて堪らない。腹の奥の肉の壁にペニスの先っぽがぶつかると、その度に膣肉が蠢き、キツくペニスを締めつけてくる。射精感が一気にこみ上げてくるが、アシリドは下腹部にぐっと力を入れて、なんとか堪えた。
バモス隊長が後ろ手に両手をつき、膝を立てて、足を大きく広げた。
バモス隊長のまんこの穴にアシリドのペニスが入っているのが丸見えになる。そのまま、バモス隊長がまた動き始めた。
「お゛っ、お゛っ、あ゛ーーっ、くっそ、いぐっ!いぐっ!」
「あっあっ、それ、だめですっ!でちゃうっ!でちゃいますっ!」
「はははっ!おらおら!出せよっ!!」
「あ、あ、あーーっ!ほんと、むりむりむりむりぃ!」
「あ゛ーーっ!いくいくいくいくぅ!!」
ぷしゃぁぁぁっと勢いよくバモス隊長のまんこから潮が吹き出し、びしゃびしゃとアシリドの身体に熱い潮がかかった。
膣肉が痙攣するように蠢き、キツく締めつけられ、アシリドも情けない声を上げながら、バモス隊長の奥深くに精液をぶち撒けた。
はぁー、はぁー、と荒い息を吐きながら、バモス隊長がニッと笑った。
「まだまだイケんだろ?若いんだからよ」
「あぁっ!?まっ、い、いったばっかですっ」
「おらおらー。硬くなってきたぞー」
「あぁっ!はぅぅ……バ、バモスたいちょお……」
「よっと。体勢変えるか」
「え?あ、わぁ!?」
ずるぅっとバモス隊長のまんこの穴から殆ど勃起したアシリドのペニスが引き抜かれたかと思えば、アシリドの膝裏をバモス隊長が掴み、膝が胸につくくらい身体をぐいっと曲げられた。尻だけが高く上がった状態で、ぶらんとぶら下がっているペニスをバモス隊長が掴んで、尻側に引き寄せ、アシリドの尻を跨ぐようにして、再びまんこの穴にアシリドのペニスを突っ込んだ。全く身動きがとれないアシリドで遊ぶように、バモス隊長がニヤニヤしながら、腰を回したり、小刻みに上下に動いたりして、アシリドのペニスを責めてくる。気持ちよくて興奮して堪らない。かなり恥ずかしい体勢なのに、それさえも興奮材料にしかならない。
アシリドは楽しそうなバモス隊長に散々喘がされながら、バモス隊長が潮を吹いてイクまで、バモス隊長に弄ばれた。
アシリドとバモス隊長がほぼ同じタイミングでイクと、バモス隊長がまんこの穴からアシリドのペニスを引き抜いた。
割とキツい体勢から開放されて、ほっと息を吐いているアシリドの頭をわしゃわしゃと撫で回してから、バモス隊長がアシリドの両腕を掴んで起き上がらせた。
バモス隊長が微妙に尻毛も生えているムッキリとした尻をアシリドに向けて、四つん這いになった。
上体を伏せて、顔だけで振り返ったバモス隊長が自分の尻肉を両手で掴み、大きく広げた。周りにちょっと毛が生えている黒みがかった赤いアナルや白い精液が垂れているまんこの穴が丸見えになる。
酷くいやらしい光景に、また下半身に血液が集まり始める。
「まだまだイケんだろ?おら。突っ込めよ」
「は、はいっ!」
「は、あ゛ーーーーっ、いいっ、いいぜっ!ガンガン突きまくれっ!」
「はいっ!」
「あ゛っあ゛っあ゛っあ゛っあ゛ーーっ!!」
「あぁっ!すげぇっ!しまるっ!」
腹の奥の肉の壁をペニスの先っぽでガンガン突く度に、バモス隊長が雄臭い喘ぎ声を上げて、膣肉でアシリドのペニスを締めつけてくる。気持ちよくて最高過ぎる。奥の方がざらついていて、膣肉がペニスに絡みついてきて、本当にこれが名器というやつなのかもしれない。
アシリドは無我夢中で腰を激しく速く振りまくった。自分の尻からバモス隊長が手を離し、伏せていた上体を上げて四つん這いになったので、アシリドはバモス隊長の太い腰を両手で掴み、パンパンパンパンッと肌がぶつかり合う音がする程激しく下腹部をバモス隊長の尻に打ちつけた。下腹部を尻に打ちつける度に、バモス隊長の微妙に毛が生えた尻肉がぶるんぶるんっと震える。毛の生えた尻なんて萎えそうなものだが、逆に妙に興奮する。
アシリドは腰を激しく動かしながら、逞しいバモス隊長の背中に覆い被さって、手探りでもっさり生えている胸毛に埋もれた乳首を探し出し、小さめの乳首をくりくりと指で弄り始めた。
「お゛っ、あ゛っ、あ゛ーーっ!くそっ!堪んねぇ!!もっとだ!もっとやれ!」
「はいっ!!」
「あ゛、あ゛、あ゛ーーーーっ!いぐっ!乳首っ、引っ張れ!あ゛、あ゛ーーーーっ!!」
「はぅっ!あ、あぁっ!」
腹の奥の肉の壁を小刻みに強く速く突き上げながら、両方の乳首をぐいーっと引っ張ると、バモス隊長が全身を震わせて、獣のような咆哮を上げた。
アシリドもあまりの膣肉の締めつけに堪えきれず、そのままバモス隊長の腹の奥深くに精液をぶち撒けた。
はぁー、はぁー、と荒い息を吐きながら、密着していた身体を離し、ゆっくりと萎えたペニスを引き抜く。バモス隊長のまんこの穴から、たらーっと白いアシリドの精液が溢れて垂れ落ちていった。
バモス隊長が荒い息を吐きながら、ころんと寝転がった。
「あーー。スッキリした」
「はぁ、はぁ、そうですか」
「お前が満足してねぇなら、まだ付き合うぞ」
「い、いえ、もう、大丈夫、です」
「お。そうか。若いちんこはいいな。硬さがちげぇわ」
「……あの」
「ん?」
「いつも、その、こういうことをされてるんですか?」
「いや?セックスなんぞ8年?ぶりくらいだな。オナニーは頻繁にしてっけど」
「そ、そうですか」
「気持ちよかったか?」
「めちゃくちゃ気持ちよかったです」
「そいつぁ何より。お前よー。俺の情夫になるか?」
「へ?」
「お前のちんこ気に入ったし、お前自身も気に入ってる。月のもんを止める薬飲んでっから妊娠する可能性はねぇし、どうよ」
「おっ!俺でよければ!!」
「おー。よろしく頼まぁ。よっと」
バモス隊長が腹筋だけで起き上がって、アシリドの頭をわしゃわしゃと撫で回した。
「俺が『精霊の悪戯子』だってのは、一応秘密にしといてくれや」
「はい」
「いい子だ。体力がまだ余ってんなら、剣の稽古をしてやろう。どうする?」
「是非ともお願いします!」
「おー。いいぜ。お前は見所あるからな。鍛え甲斐があって面白ぇ」
バモス隊長がクックッと低く笑った。
アシリドは、そんなバモス隊長にちょっとだけドキッとした。まんこがあろうが、バモス隊長は漢前で格好いい。
アシリドは服を着ると、股を手巾で拭って服を着たバモス隊長と共に、剣を持って中庭へと向かった。
------
あれから10年、アシリド達はずっと戦い続けた。アシリドもそれなりに逞しくなったが、まだまだバモス隊長の背中は遠い。アシリドが成長した分だけ、バモス隊長も成長しているような気すらしてくる。
秋の始め頃。停戦協定が結ばれた。一時的な休戦である。次はいつ戦が始まるか分からないが、最前線の砦では喜びの声であふれかえった。
漸く故郷に帰れると、皆喜んでいる。
アシリドはそんな喜ぶ人々を眺めながら、少し複雑な心境だった。アシリドには故郷がない。王都に帰っても、アシリドの存在を消したい義兄が待ち構えているだけだろう。むざむざ殺されに帰るつもりはない。死ぬのなら、戦場で戦って死にたい。
1人浮かない顔をしているのに気づいたのか、バモス隊長がアシリドの元へやって来た。
アシリドの頭をわしゃわしゃと撫で回しながら、バモス隊長がニッと笑って口を開いた。
「お前、俺の故郷に来るか?」
「え?」
「俺もそろそろ40だ。身体も若い頃みてぇに動かなくなってきた。これを機に引退するつもりなんだわ。お前もついてこいよ。俺の実家で酪農しようぜ」
「……いいんですか?」
「お前がよければな」
「行きます。一生、バモス隊長の側にいたいです。貴方と一緒に戦えないなら、軍に未練はないです。酪農はしたことがないので色々教えてください」
「そうか。親父達が喜ぶな。俺が婿を連れて帰ったって」
「婿にしてくれるんですか?」
「むしろ婿にならないのか?」
「なります!!なりたいです!!」
「おー。じゃあ、そういうことで。末永く、よろしく頼まぁ」
「は、はいっ!!」
アシリドは嬉しくて、涙が溢れてきた。
この10年で、アシリドはバモス隊長を心から愛するようになっていた。バモス隊長の下で一緒に戦い、死ねたら本望だと思っていた。
これからは、バモス隊長と一緒に生きられる。
アシリドはバモス隊長にがっしり抱きしめられて、気が済むまで泣きじゃくった。
それから、バモス隊長改めバモスの故郷へ行き、バモスの実家で暮らし始めた。バモスの実家は、家が大きくて、バモスの両親と兄一家がいても、夫婦となった2人も一緒に暮らせるくらいである。
バモスがアシリドを連れ帰ると、バモスの実家は大騒ぎになった。バモスが婿を連れて帰ってくるとは予想もしていなかったらしい。
アシリドは、バモスやバモスの父から酪農について教えてもらいながら、毎日朝から晩まで働く生活を始めた。慣れないことばかりで大変だが、バモスが一緒たから、全然苦じゃない。
ある日の夜。
バモスと一緒にベッドに潜り込むと、アシリドはバモスに話しかけた。
「バモスさん」
「んー?」
「俺を家族にしてくれてありがとうございます」
「ははっ!礼を言うのはこっちの方だろう。わりぃな。子供も産めない年増な嫁でよ」
「バモスさんがいれば子供はいらないです。甥っ子ちゃん達もいますし」
「そうか」
「バモスさん。俺は貴方がいる戦場で死ぬ気でした。でも、今は貴方とずっと生きていたい。貴方を見送った後も、家族の皆で楽しく生きて、笑って死んでやろうと思います」
「おう。そうしろ。世の中には面白ぇもんが沢山ある。俺と一緒に残りの人生を楽しむぞ」
「はい!」
アシリドはバモスの逞しい身体に抱きついて、バモスの頬にキスをした。
バモスがクックッと笑って、アシリドの唇に触れるだけのキスをした。
「アシリド」
「はい」
「幸せにしまくってやるから覚悟しておけ」
「はいっ!!」
アシリドは満面の笑みを浮かべて、格好いいバモスに力一杯抱きしめられた。
(おしまい)
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