婚活男の理想の結婚

丸井まー(旧:まー)

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36:思わぬ弊害

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カールはゆったりと足を伸ばして湯船に使った。ふぃー、と気の抜けた声を出して暫くしてから、足を畳んでお山座り状態になった。なんだか、ものすごく落ち着かない。

右腕が完治して3日が経った。
髭剃りも寝癖直しも着替えも食事も風呂も1人でできるし、シェリーと一緒に家事の手伝いだってできるようになった。大変喜ばしい事なのだが、特に風呂の時が、1人だとどうにも落ち着かない。完全にセガールと一緒に風呂に入るのに慣れきってしまって、特に湯船に浸かると、湯船が広く感じて落ち着かない。1人で無言でお湯に浸かるというのも落ち着かない。
セガールと、毎日、風呂で身体を洗ってもらったり、湯船に一緒に浸かっている間に、他愛のないお喋りをしていた。それが無いと、風呂場が静か過ぎて、本当に落ち着かない。
今日も一日、仕事をして、久しぶりのまともな筋トレに励んで、身体は疲れている。筋肉の疲労を取るためにも、風呂でゆっくり身体を温めて解した方がいいのだが、落ち着かなくてしょうがない。

カールは今日も早々と湯船から出て、脱衣場で身体を拭いた。




------
その日の夜。
カールは久しぶりにセガールと2人でシェリーが寝た後に少しだけ酒を飲みながら、お喋りを楽しんだ。
明日も2人とも仕事である。早めに切り上げて、それぞれの部屋に引き上げた。
布団に潜り込んでから、ふと、前にオナニーをしてから一週間近く経っていることに気がついた。気がついたら、したくなるものである。
カールはむくりと起き上がり、座ったままパジャマのズボンとパンツを脱いで、胡座をかいた。
右手でふにふにと萎えたペニスを優しく揉む。女のまんこを頭に思い浮かべれば、じわじわと下腹部に熱が溜まり始める。カールのペニスはすぐに勃起した。
オナニーが自分でできるのっていいなぁと感動したのも束の間、カールはすぐにペニスを弄る手を止め、太腿に肘をついて、両手を組んで、手の甲に額をくっつけた。
なんかこれじゃない感がヤバい。右手なら普通にオナニーしてイケる筈なのに、なんだか全然気分も高まらないし、射精できる気がしない。自分でやっても、まぁ気持ちいいといえば気持ちいいのだが、これじゃない感があり過ぎて、本当にヤバい。
3ヶ月もセガールにオナニーの手伝いというか、ぶっちゃけ手コキしてもらってたからだろう。セガールは器用でテクニシャンだから、いつもめちゃくちゃ気持ちよかった。間近にあったセガールの体温とか匂いとかもない自分の部屋で、ペニスを弄っても、なんか違うと思ってしまう。
勃起したカールのペニスは、すぐに萎えた。
これは由々しき事態である。セガールに甘やかされまくった弊害としか思えない。
このままオナニーができなくなったらどうしようと若干の不安を感じながら、カールは溜め息を吐いて、のろのろとパンツとズボンを穿き、手を洗う為に階下の脱衣場に向かった。

脱衣場に行くと、セガールが洗面台で手を洗っていた。
もしかして、セガールもオナニーできなかったのだろうか。


「セガールさん、オナニーですか?」

「あーー。まぁ」

「イケました?」

「……いや」

「奇遇ですね。俺もです」

「…………」

「…………」


2人で見つめ合って、同時に溜め息を吐いた。


「お前とするのに慣れ過ぎて、どうにも1人じゃ物足りないというか、なんというか」

「そうなんですよー!自分の右手じゃ、なんかこれじゃない感が強く過ぎてやべぇです」

「あと風呂もなんか違和感がある」

「ですよね」


カールは渋い顔をして、頷いた。セガールも複雑そうな顔をしている。
暫しの沈黙の後、セガールがボソッと呟いた。


「一緒に抜くか?」

「……抜きます」


お互いに複雑な顔を見合わせて、セガールの部屋へと移動した。
慣れって本当に怖い。2人でするのに慣れ過ぎて、2人ともオナニーができなくなるなんて。
若干の気まずさを感じながら、カールはセガールの部屋に入ると、パンツとスボンを脱ぎ捨てた。

ころんとベッドに寝転がり、セガールにくっつくと、妙に安心した。
カールは内心首を傾げながら、間近にあるセガールの顔を見て、口を開いた。


「セガールさんのは俺がやりますか?」

「あー。じゃあ、頼む。抜きっこってことで」

「はい。下手くそでも笑わないでくださいよ」

「程度による」


セガールが小さく笑った。
下半身を更にくっつけて、お互いのペニスを握り合う。セガールのペニスに触れるのは初めてだ。セガールのゴツくて優しい手がカールのペニスに触れると、カールのペニスはすぐに勃起した。マジか。
セガールのペニスを右手でふにふに揉みながら、カールは遠い目をした。


「セガールさん」

「ん?」

「マジでやべぇです。俺、セガールさんの手じゃないとイケなくなってるかも」

「マジか」

「マジかもしれないです。うぅっ……やべぇ……どうしよう……って、うぁ……ちょっ、今先っぽはヤバいですっ」

「先走りすげぇな」

「は、は、っう……セガールさんも勃った」

「根元を扱いてくれ。~~っ、そうだ」


カールはセガールに敏感な亀頭を撫で回されながら、セガールの勃起した熱いペニスの根元辺りをぬこぬこと扱いた。
はぁはぁと荒い息を吐きながら、お互いのペニスを弄り合う。
カールは何気なくセガールを見た。セガールもカールを見ていた。熱を持った薄緑色の瞳と目が合うと、なんだか腰の辺りがぞわぞわする。カールは下腹部をセガールに押しつけて、セガールのペニスに自分のペニスをくっつけた。ペニスに熱いセガールのペニスが当たると、裏筋同士が擦れあって、素直に気持ちがいい。
カールが2本まとめてペニスを扱くと、セガールが2人のペニスの亀頭を掌でぐりゅんぐりゅんと擦り始めた。先走りがどっと出る。間近にあるセガールの口からもれる熱い吐息が唇にかかるくらい、顔が近い。セガールの薄緑色の瞳から目が離せない。

セガールの僅かに開いた唇から、はぁ、と熱い吐息がもれた。自然と顔が更に近づき、唇が触れ合った。カールが舌を伸ばせば、セガールも舌を伸ばして、カールの舌にぬるりと絡めた。2人でペニスを弄りながら、ぬるぬると舌を絡める。舌を絡めながら、セガールの舌がカールの口内に入ってきて、上顎をねっとりと舐められる。腰のあたりがぞわっとする。これ以上ない程興奮して、カールもめちゃくちゃに2本のペニスを扱き、よりペニスが擦れ合うようにゆるく腰を振りながら、セガールの口内に舌を突っ込んだ。セガールも腰をゆるく振り始め、裏筋同士が擦れ合う。
気持ちよくて、不思議と興奮して堪らない。
カールはセガールの口内を舐め回し、ぬるぬると舌を絡めながら、亀頭を弄るセガールの掌に精液をぶち撒けた。

触れていた唇を離し、はぁはぁと荒い息を吐きながら、じっと見つめ合う。
射精したのだが、興奮が何故だかおさまらない。多分、同じタイミングでセガールも射精したのだろう。カールは硬さが薄れたセガールのペニスも一緒に、再び2本のペニスをゆるゆると手で擦り始めた。


「は、っあ、カール」

「……もう一回」


セガールの瞳の熱はまだまだ残っている。何も言わなくてもお互いに舌を伸ばして、またぬるりと舌を絡めた。
セガールの手が2人分の精液をペニスに塗りこむように、竿や亀頭を撫で回し始めた。
気持ちよくて、興奮して、堪らない。
セガールの柔らかい唇の感触も熱い舌の感触も気持ちがいい。微かに当たる口髭が擽ったい。

カールはセガールと夢中でキスをしながら、再び射精するまで、ペニスを手で弄りながら腰をゆるく振って、お互いのペニスを擦りつけあった。

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