魔王に転生したからハーレムを作ろうとしたのに肉食系女子(物理)に邪魔されて作れないっ!(泣)

丸井まー(旧:まー)

文字の大きさ
上 下
21 / 28
イチャイチャハッスル編

21:子作り休暇の終わり

しおりを挟む
 思いの外楽しかった子作り休暇も今日が最終日である。

 魔王は昼前の時間に目覚めると、隣で丸くなるように眠っているシンシアを起こして、朝食兼昼食を食べに食堂へと向かった。
 今日も素晴らしく美味しい料理を食べながら、魔王はシンシアに話しかけた。


「シンシア。今日で休みが終わりなんだけど、したいことはある?」

「特に思いつきませんわ。強いて言うなら、ゆっくりしたいですわ」

「ゆっくり……また庭で昼寝でもする?」

「はい。わたくしはのんびりお昼寝するのが大好きですの」

「僕も好きだよ。昼寝って贅沢だよねぇ。じゃあ、食べ終わったら庭で昼寝して、夜は最終日だからイチャイチャしようか」

「よ、よろしくってよ! あっ! お、お尻はいたしませんからっ!!」

「え? なんで? いいじゃない。気持ちいいでしょ?」

「……き、気持ちいいから嫌なのですわ」

「えー。まぁ、おいおいということで」

「二度といたしませんからね?」

「ははっ。おいおいということで」


 シンシアが赤い顔で睨みつけてくるが、可愛いだけである。魔王は美味しい料理をキレイに完食すると、食後のガンゴ茶をまったり楽しんだ。

 食後。二人で手を繋いで魔王専用の庭に移動すると、シンシアが魔王の寝間着のシャツを脱いで、ドラゴンの姿になった。リラックスしたように寝転がっているシンシアの背中に浮いてのり、シンシアの背中の上で仰向けに寝転がって空を見上げる。規則正しいシンシアの呼吸で身体が上下に心地よく揺れて、眠気を誘われる。揺り籠の中の赤ちゃんはこんな気分なのだろうかと思いながら、魔王は優雅な昼寝へとしゃれこんだ。

 空が茜色に染まるまで、二人揃ってぐっすり寝ていた。先に目覚めたシンシアに起こされた魔王は、大きな欠伸をしながら起き上がり、シンシアの背中から飛び降りた。
 シンシアが人型になると、手を繋いで食堂へと向かう。今夜の夕食はなんだろうかと話しながら、のんびりと歩いていると、魔王は頭の片隅で、なんかいいなぁと思った。

 シンシアはかなり過激派なバーサーカーだと思っていたのだが、こうしてゆったり話してみると、意外とそうでもない気がしてくる。おっとりはしていないが、楽しそうに穏やかに笑うシンシアは、素直に可愛いと思う。
 シンシアとセックス込みでまともに過ごしたのは、たったの十日だが、自分でも驚く程シンシアに絆されている気がする。シンシアが意外と素直で可愛いから仕方がない。夫婦仲はいい方がいいし、これはこれでありかなぁって気がしてきた。

 魔王は、夕食を上品にもりもり食べるシンシアを眺めて、なんだかほっこりした気分になった。

 お腹が落ち着いて、イチャイチャしながら一緒に風呂に入った後。
 魔王はシンシアを膝にのせてベッドに座った。向かい合っているシンシアと戯れるようなキスをしていると、シンシアが唇を触れ合わせたまま、ふふっと笑った。


「なに?」

「いえ。魔王陛下がわたくしにメロメロになってくださって嬉しいと改めて思いまして」

「ははー。君は予想外に可愛いからね」

「ま、まあ? わたくしは確かに可愛らしさも持ち合わせておりますけれど?」

「あ、照れてる」

「……照れておりません」

「めちゃくちゃ照れてる。耳まで真っ赤だよ」

「そっ、そこは気づかないフリをいたしてくださりませ!」

「シンシアは可愛いなぁ。お尻に挿れてもいい?」

「お尻は嫌ですわっ!」

「ちぇっ。まぁ、おいおいということで」

「いたしませんからね? 絶対にいたしませんからね?」

「今夜でゆっくりできるのは最後だし、少しだけ楽しんでから、今日は早めに寝ようか。明日から通常の生活に戻さないと。君も一応王妃教育があるしね」

「ふふん。わたくしは頭も切れますので? 王妃教育など余裕ですわ!」

「がんばれー。とりあえず生首持ってくるのはやめようね」

「生首にした方が早いではありませんか」

「一応、罪状揃えた状態で裁判とかしないとねー。ほら。一番悪い奴だけ生首にしても、そいつに従ってた連中を一網打尽にはできないじゃない」

「……言われてみれば確かに? 分かりましたわ。いきなり生首にはいたしません。ガッチガチに拘束して魔王陛下に献上するだけにいたしますわ」

「よろしくー。有象無象を一網打尽にするのに、騎士団を使ってもいいからね」

「はい。邪魔なようでしたら使いませんけれど」

「いやいや。一応、君の父君が騎士団長だからね?」

「まぁ、そうですわね」

「君が有能過ぎるから、騎士団の仕事が減ってるらしいし、騎士団の質ももっと上げたいから、捕物する時は騎士団と連携してやってね」

「分かりましたわ。騎士団の者達をビシバシ指導いたします」

「うん。そうして。なんなら、訓練に参加してもいいんじゃない? 騎士団の者達にはいい刺激になるでしょ」

「かしこまりましたわ。遠慮せずシバき倒してまいります」

「あ、流石に死人はださないでね?」

「手加減いたしますわ」

「ありがとう。君って味方だと本当に頼りになるねぇ。君を敵に回したくないなぁ。僕」

「わたくしが陛下の敵になることなどありえませんわ。浮気をした時を除いて」

「浮気したら相手が気の毒なことになるのが確定してるから、浮気はしないよ」

「そうしてくださりませ。……陛下」

「んー?」

「あの……そろそろお喋りはこのくらいで……お風呂の続きを……」

「ははっ! じゃあ、イチャイチャしようか」

「はいっ!」


 魔王はシンシアの腰を掴んで、くるりと体勢を変え、シンシアを押し倒した。何度もキスをして、お互いの口内を舐め合う。それだけでペニスが元気いっぱいに勃起する。

 魔王はシンシアを丁寧に可愛がりながら、明日からの仕事が憂鬱だなぁと頭の片隅で思った。

 シンシアのクリトリスを指で優しく刺激しまくって、吹き出した潮を口で受け止める。イッてビクンビクン震えているシンシアのまんこの孔にペニスを突っ込んでから、魔王はシンシアの唇に触れるだけのキスをした。
 汗と涙と鼻水と涎で顔がぐちゃぐちゃなシンシアが、嬉しそうにふわっと笑った。可愛いかよ。明日の朝からいつも通りの時間に起きなくてはいけないのが嫌になるくらいシンシアが可愛い。一晩中ハッスルしたいところだが、ぐっと堪えるしかない。

 魔王はゆっくりと快感を味わうようなセックスをして、可愛く喘いで潮を吹きながらイキまくったシンシアを抱きしめて眠りに落ちた。

 翌朝。魔王は普段の起床時間に目覚めた。隣を見れば、シンシアが丸くなるようにして眠っている。気持ちよさそうに眠るシンシアを起こすのはちょっと可哀想だが、心を鬼にしてシンシアを叩き起こした。

 身支度を整えて、手を繋いで食堂に向かう。シンシアは、今日は淡いピンク色のプリンセスラインのドレスを着ている。
 魔王は繋いだ手をゆるく振りながら、シンシアに問いかけた。


「シンシア。そのドレス、すごく似合ってるけど、君の趣味ではないんじゃない?」

「まぁ、あまり趣味のものとは言えませんが、今日はこれでよいのです。王妃教育の初日くらい、きちんとしたドレス姿でないと。魔王陛下に恥をかかせる訳にはまいりませんから」

「なるほど? シンシア。ありがとう。そのドレス、本当に似合ってる。可愛いよ」

「ほっ! 褒めてくださる場合はっ! 先に一言仰ってくださいませ!」

「あ、ごめん。忘れてた」

「んんっ。……ひ、人前では、あまりわたくしのことを褒めないようにしてくださりませ」

「んー。気をつける?」

「ほ、褒めてくださるのでしたら、二人きりの時にお願いいたします!」

「分かったよ。シンシア」

「なんでしょう」

「改めて、今日からよろしくね。王妃殿」

「は、はいっ! 魔王陛下の妻として! 全力を尽くしますわ!!」

「まぁ、程々にねー。あんまり頑張りすぎると疲れちゃうから。一緒に頑張るくらいがちょうどいいよ」

「はい。……陛下のそういうところがわたくしは好きですわ」


 シンシアが頬を赤らめて、幸せそうに笑った。なんだか照れくさい。
 魔王は食堂に入る前に、シンシアの唇に触れるだけのキスをした。


しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?

すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。 「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」 家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。 「私は母親じゃない・・・!」 そう言って家を飛び出した。 夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。 「何があった?送ってく。」 それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。 「俺と・・・結婚してほしい。」 「!?」 突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。 かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。 そんな彼に、私は想いを返したい。 「俺に・・・全てを見せて。」 苦手意識の強かった『営み』。 彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。 「いあぁぁぁっ・・!!」 「感じやすいんだな・・・。」 ※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。 ※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。 それではお楽しみください。すずなり。

イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?

すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。 翔馬「俺、チャーハン。」 宏斗「俺もー。」 航平「俺、から揚げつけてー。」 優弥「俺はスープ付き。」 みんなガタイがよく、男前。 ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」 慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。 終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。 ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」 保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。 私は子供と一緒に・・・暮らしてる。 ーーーーーーーーーーーーーーーー 翔馬「おいおい嘘だろ?」 宏斗「子供・・・いたんだ・・。」 航平「いくつん時の子だよ・・・・。」 優弥「マジか・・・。」 消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。 太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。 「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」 「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」 ※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。 ※感想やコメントは受け付けることができません。 メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。 楽しんでいただけたら嬉しく思います。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。

下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。 またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。 あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。 ご都合主義の多分ハッピーエンド? 小説家になろう様でも投稿しています。

ブラック企業を退職したら、極上マッサージに蕩ける日々が待ってました。

イセヤ レキ
恋愛
ブラック企業に勤める赤羽(あかばね)陽葵(ひまり)は、ある夜、退職を決意する。 きっかけは、雑居ビルのとあるマッサージ店。 そのマッサージ店の恰幅が良く朗らかな女性オーナーに新たな職場を紹介されるが、そこには無口で無表情な男の店長がいて……? ※ストーリー構成上、導入部だけシリアスです。 ※他サイトにも掲載しています。

淫らに、咲き乱れる

あるまん
恋愛
軽蔑してた、筈なのに。

イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。

すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。 そこで私は一人の男の人と出会う。 「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」 そんな言葉をかけてきた彼。 でも私には秘密があった。 「キミ・・・目が・・?」 「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」 ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。 「お願いだから俺を好きになって・・・。」 その言葉を聞いてお付き合いが始まる。 「やぁぁっ・・!」 「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」 激しくなっていく夜の生活。 私の身はもつの!? ※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。 ※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。 ※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。 では、お楽しみください。

巨乳令嬢は男装して騎士団に入隊するけど、何故か騎士団長に目をつけられた

狭山雪菜
恋愛
ラクマ王国は昔から貴族以上の18歳から20歳までの子息に騎士団に短期入団する事を義務付けている いつしか時の流れが次第に短期入団を終わらせれば、成人とみなされる事に変わっていった そんなことで、我がサハラ男爵家も例外ではなく長男のマルキ・サハラも騎士団に入団する日が近づきみんな浮き立っていた しかし、入団前日になり置き手紙ひとつ残し姿を消した長男に男爵家当主は苦悩の末、苦肉の策を家族に伝え他言無用で使用人にも箝口令を敷いた 当日入団したのは、男装した年子の妹、ハルキ・サハラだった この作品は「小説家になろう」にも掲載しております。

処理中です...