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7:お出かけ
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昌吉は、日が昇る前に目覚めると、権左を起こさないように、そろーっと権左の懐から抜け出た。権左は、ごーっ、ごーっ、と豪快な鼾をかいて寝ている。狐の姿のまま、権左の寝顔を暫し眺めると、昌吉はぽんっと人の姿になり、急いで下帯を着け、着物を着た。
今日は、権左と二人でお出かけである。こんな事、多分初めてだ。昌吉は嬉しくて堪らず、思わず尻尾を出して、ふりふり振ってしまった。すぐに、自分が尻尾を出してしまった事に気づいた昌吉は、バッと勝手にふりふり動く尻尾を両手で押さえ、権左の方を見た。権左は、ぐっすりと眠っている。昌吉が浮かれて尻尾を出したところは見られていない。昌吉は、ほっとして、紐で袖を括り、先に洗濯から始めようと動き始めた。
外の共同井戸は深いので、どれだけ寒かろうが凍ることはない。冷えきった荒縄を引っ張って水を汲み、凍えるような冷たい水で、手早く権左の下帯や手拭いを洗っていく。布団を干す場所を開けて、狭い庭の物干し竿に洗濯物を干すと、漸く微かに日が差し始めた。昌吉は慌てて、朝飯を作りに台所へと向かった。今日は掃除までしてから出かけたい。
昌吉はパタパタと動き回って、手早く朝飯を作り上げた。干した魚が焼けるいい匂いにつられてか、権左が起きて、布団の中から声をかけてきた。
「おはよーさん」
「おはよ。おっちゃん。もうちっと待って」
「おう。急がなくて構わねぇぞ」
「やぁだよぉ。折角のお出かけなんだ。早く家のことを終わらせて、早く出かけてぇの」
「そうかい。くぁぁっ。あーー。厠行ってくらぁ」
「あいな」
権左がのろのろと布団から出て、ぶっと屁をかましながら、家の戸を開けて、外にある厠へと向かった。権左の屁の匂いは素直に臭いが、気を許してくれているような気がして、なんとも気分がいい。
昌吉は、調子外れな鼻歌を歌いながら、いそいそと朝飯を作り上げた。
権左の家には、膳が一つしかない。昌吉は、自分の分はお盆にのせて、出来上がった朝飯を並べた。厠から帰ってきて、顔を洗った権左と向かい合って座り、一緒に朝飯を食べ始める。そういえば、権左とこうして家で一緒に朝飯を食べるのは初めての事かもしれない。いつも、泊まった日でも、昌吉は権左の朝飯の支度をしているちょっとした隙に、ささっと済ませて、給仕のような事をしている。なんだか、こうして向かい合って朝飯を食っていると、夫婦のようで、なんとも気分がいい。朝からガツガツと美味そうに食べてくれる権左をチラチラ見ながら、昌吉は、けへへと笑い、自分も朝飯をしっかりと食べた。
朝飯の後片付けを手早く終らせ、布団を干し、掃除を済ませたら、二人でお出かけである。
今朝も、権左が昌吉の手に馬油を塗ってくれた。嬉しくて、顔がだらしなくゆるんでしまう。昌吉は、用心棒時代に貯めた金を懐に、意気揚々と権左と共に家を出た。
まずは、古着屋に向かう。権左の着物は、もう大分よれて擦り切れている。冬物でも布地が薄くなって、今にも穴が開きそうなものがある。古着屋に着くと、昌吉は真剣に着物を選び始めた。状態がよくて、権左に似合うものを探さなければ。沢山ある古着の中から、昌吉は渋い錆色の着物を見つけた。これは権左に似合いそうだ。やる気なく耳糞を穿っている権左に着物を合わせてみれば、権左にとても似合っていた。帯や羽織もこれに似合うものを見つけなければ。昌吉はやる気に燃えながら、熱心に帯や羽織、他の着物を見て回った。
ふと、昌吉の目に、爽やかな萌黄色の着物が目に入った。権左には似合いそうにないが、とてもいい色をしている。自分用に買おうかと一瞬思ったが、すぐにやめた。昌吉は糸目の地味な見た目だ。こんな華やかな色の着物は似合わない。昌吉が、萌黄色の着物から目を逸らすと、黙って昌吉がせっせと着物を選ぶのを待っていた権左が、口を開いた。
「それ、買わねぇのか」
「どれ?」
「そこの萌黄色のやつ」
「おっちゃんには派手過ぎじゃないかい」
「俺にじゃねぇよ。おめぇのだよ」
「えー? けへへ。あたしにゃあ、こんな素敵な色、似合いやしないよぉ」
「そうでもねぇよ。これ、買うぞ」
「え?」
「こいつに合う帯を選べよ。……ちと薄めだな。色的にも、春先から着るようなもんだな」
「え? え?」
「おーい。親父。これに合う帯はねぇかい」
「はいはい。ございますよぉ。こっちの白い帯はどうでさぁ? 春先にはぴったりだ」
「おう。いいんじゃねぇか。これとこれ、買うわ」
「えっ!?」
「まいどあり~」
あれよあれよと言う間に、萌黄色の着物と白い帯を、権左が買った。布袋に入れてくれた着物を、権左からぐいっと押しつけられる。
「ん」
「……えっと、いいの?」
「普段の礼にしちゃあ、安いもんだろ」
「あ、ありがと……あたしなんかに似合うかねぇ」
「似合う」
「そ、そうかい?」
「おぅ」
権左にキッパリ言い切られて、昌吉はおずおずと布袋を受け取った。地味な自分にこんな華やかな着物が似合うとは思えないが、権左の気持ちが嬉しい。昌吉は、けへへと笑って、権左の着物の会計をした。ちなみに、金は結局、全部権左が出した。権左の着物は、昌吉が買う予定だったのだが、権左が出させてくれなかった。ちょっと押し問答したが、次に行く茶屋は、昌吉が金を出すということで、一応納得した。
古着屋での買い物を終えると、ちょうど昼時になっていた。茶屋で甘いものでは、腹が膨れない。先に、飯屋に寄る事になった。
古着屋の近くにあった鰻屋で、鰻の蒲焼きと飯を頼んだ。甘辛い鰻の蒲焼きは本当に美味くて、二人揃ってガツガツと勢いよく食べきった。
お目当ての茶屋は、鰻屋から小半時程歩いた場所にある。小川が近くにあり、春には花見客が押し寄せる程の名所らしい。今は真冬だから、殆ど人も妖もいなかった。
すんなり茶屋に入れた昌吉達は、枝豆で作ったという餡子をのっけた餅を頼んだ。食べてみると、これが存外美味い。濃いめの茶にもよく合う。茶屋には、餅以外にも、色んな甘味があり、昌吉は、追加で汁粉と餡子入りの草餅を頼んだ。どちらも美味い。特に、汁粉は、腹の中から温まって、抜群に美味い。
昌吉が、はふはふと汁粉を食べていると、熱い茶を飲んでいた権左が、声をかけてきた。
「一口くれ」
「甘いよ?」
「美味そうに食ってっから、一口だけ試す」
「あいな」
権左は、甘いものはあまり食べない。しかし、汁粉の椀を渡すと、ふぅふぅと少し息を吹きかけてから、ずずっと汁粉を飲んだ。権左が、なにやら少し驚いたような顔をした。
「こいつぁ、うめぇな」
「だろい? こっちの草餅も試してごらんよぉ。甘さがくどくないんだ」
「ふぅん。……お。うめぇな。これなら食える」
「おっちゃんの分も頼むかい」
「おぅ。おめぇはまだ腹に入るだろ。おめぇも何か頼めよ」
「あいな。そうする」
結局、二人揃って満腹になるまで、色んな甘味を食べまくった。昌吉は、重くなった腹を擦りながら、けへへと上機嫌に笑った。権左とのお出かけが、楽しくて仕方がない。
隣を歩く権左が、『ん』と小さな声を上げた。
「おっちゃん?」
「確か、この近くにうめぇ軍鶏を食わせる店があったんだよなぁ。昔、一度だけ行ったことがあんだよ。まだ、やってるかね」
「軍鶏! 食いてぇ!」
「俺も食いてぇ。久しく食ってねぇからよ。どれ。店を探してみるか」
「あいな!」
今夜の晩飯は、軍鶏になりそうだ。昌吉は、権左と一緒に、時折、道端にある店等で、軍鶏の店の場所を聞きながら、なんとかお目当ての店を見つけた。
ちょうど夕飯時になっており、甘味で膨れていた腹も減っている。昌吉は、権左と二人で美味い軍鶏鍋をつつき、満腹の腹を抱えて、店を出た。
月に照らされる道を歩きながら、昌吉は、けへへと上機嫌に笑った。
「おっちゃん。楽しかったねい」
「まぁな」
「けへへ。また一緒に出掛けようぜい」
「おーう。次は魚が食いてぇな。魚は冬の方がうめぇ」
「いいねぇ。けへへ。楽しみだい」
昌吉はご機嫌に笑って、権左に寄り添って、家へと帰った。
今日は、権左と二人でお出かけである。こんな事、多分初めてだ。昌吉は嬉しくて堪らず、思わず尻尾を出して、ふりふり振ってしまった。すぐに、自分が尻尾を出してしまった事に気づいた昌吉は、バッと勝手にふりふり動く尻尾を両手で押さえ、権左の方を見た。権左は、ぐっすりと眠っている。昌吉が浮かれて尻尾を出したところは見られていない。昌吉は、ほっとして、紐で袖を括り、先に洗濯から始めようと動き始めた。
外の共同井戸は深いので、どれだけ寒かろうが凍ることはない。冷えきった荒縄を引っ張って水を汲み、凍えるような冷たい水で、手早く権左の下帯や手拭いを洗っていく。布団を干す場所を開けて、狭い庭の物干し竿に洗濯物を干すと、漸く微かに日が差し始めた。昌吉は慌てて、朝飯を作りに台所へと向かった。今日は掃除までしてから出かけたい。
昌吉はパタパタと動き回って、手早く朝飯を作り上げた。干した魚が焼けるいい匂いにつられてか、権左が起きて、布団の中から声をかけてきた。
「おはよーさん」
「おはよ。おっちゃん。もうちっと待って」
「おう。急がなくて構わねぇぞ」
「やぁだよぉ。折角のお出かけなんだ。早く家のことを終わらせて、早く出かけてぇの」
「そうかい。くぁぁっ。あーー。厠行ってくらぁ」
「あいな」
権左がのろのろと布団から出て、ぶっと屁をかましながら、家の戸を開けて、外にある厠へと向かった。権左の屁の匂いは素直に臭いが、気を許してくれているような気がして、なんとも気分がいい。
昌吉は、調子外れな鼻歌を歌いながら、いそいそと朝飯を作り上げた。
権左の家には、膳が一つしかない。昌吉は、自分の分はお盆にのせて、出来上がった朝飯を並べた。厠から帰ってきて、顔を洗った権左と向かい合って座り、一緒に朝飯を食べ始める。そういえば、権左とこうして家で一緒に朝飯を食べるのは初めての事かもしれない。いつも、泊まった日でも、昌吉は権左の朝飯の支度をしているちょっとした隙に、ささっと済ませて、給仕のような事をしている。なんだか、こうして向かい合って朝飯を食っていると、夫婦のようで、なんとも気分がいい。朝からガツガツと美味そうに食べてくれる権左をチラチラ見ながら、昌吉は、けへへと笑い、自分も朝飯をしっかりと食べた。
朝飯の後片付けを手早く終らせ、布団を干し、掃除を済ませたら、二人でお出かけである。
今朝も、権左が昌吉の手に馬油を塗ってくれた。嬉しくて、顔がだらしなくゆるんでしまう。昌吉は、用心棒時代に貯めた金を懐に、意気揚々と権左と共に家を出た。
まずは、古着屋に向かう。権左の着物は、もう大分よれて擦り切れている。冬物でも布地が薄くなって、今にも穴が開きそうなものがある。古着屋に着くと、昌吉は真剣に着物を選び始めた。状態がよくて、権左に似合うものを探さなければ。沢山ある古着の中から、昌吉は渋い錆色の着物を見つけた。これは権左に似合いそうだ。やる気なく耳糞を穿っている権左に着物を合わせてみれば、権左にとても似合っていた。帯や羽織もこれに似合うものを見つけなければ。昌吉はやる気に燃えながら、熱心に帯や羽織、他の着物を見て回った。
ふと、昌吉の目に、爽やかな萌黄色の着物が目に入った。権左には似合いそうにないが、とてもいい色をしている。自分用に買おうかと一瞬思ったが、すぐにやめた。昌吉は糸目の地味な見た目だ。こんな華やかな色の着物は似合わない。昌吉が、萌黄色の着物から目を逸らすと、黙って昌吉がせっせと着物を選ぶのを待っていた権左が、口を開いた。
「それ、買わねぇのか」
「どれ?」
「そこの萌黄色のやつ」
「おっちゃんには派手過ぎじゃないかい」
「俺にじゃねぇよ。おめぇのだよ」
「えー? けへへ。あたしにゃあ、こんな素敵な色、似合いやしないよぉ」
「そうでもねぇよ。これ、買うぞ」
「え?」
「こいつに合う帯を選べよ。……ちと薄めだな。色的にも、春先から着るようなもんだな」
「え? え?」
「おーい。親父。これに合う帯はねぇかい」
「はいはい。ございますよぉ。こっちの白い帯はどうでさぁ? 春先にはぴったりだ」
「おう。いいんじゃねぇか。これとこれ、買うわ」
「えっ!?」
「まいどあり~」
あれよあれよと言う間に、萌黄色の着物と白い帯を、権左が買った。布袋に入れてくれた着物を、権左からぐいっと押しつけられる。
「ん」
「……えっと、いいの?」
「普段の礼にしちゃあ、安いもんだろ」
「あ、ありがと……あたしなんかに似合うかねぇ」
「似合う」
「そ、そうかい?」
「おぅ」
権左にキッパリ言い切られて、昌吉はおずおずと布袋を受け取った。地味な自分にこんな華やかな着物が似合うとは思えないが、権左の気持ちが嬉しい。昌吉は、けへへと笑って、権左の着物の会計をした。ちなみに、金は結局、全部権左が出した。権左の着物は、昌吉が買う予定だったのだが、権左が出させてくれなかった。ちょっと押し問答したが、次に行く茶屋は、昌吉が金を出すということで、一応納得した。
古着屋での買い物を終えると、ちょうど昼時になっていた。茶屋で甘いものでは、腹が膨れない。先に、飯屋に寄る事になった。
古着屋の近くにあった鰻屋で、鰻の蒲焼きと飯を頼んだ。甘辛い鰻の蒲焼きは本当に美味くて、二人揃ってガツガツと勢いよく食べきった。
お目当ての茶屋は、鰻屋から小半時程歩いた場所にある。小川が近くにあり、春には花見客が押し寄せる程の名所らしい。今は真冬だから、殆ど人も妖もいなかった。
すんなり茶屋に入れた昌吉達は、枝豆で作ったという餡子をのっけた餅を頼んだ。食べてみると、これが存外美味い。濃いめの茶にもよく合う。茶屋には、餅以外にも、色んな甘味があり、昌吉は、追加で汁粉と餡子入りの草餅を頼んだ。どちらも美味い。特に、汁粉は、腹の中から温まって、抜群に美味い。
昌吉が、はふはふと汁粉を食べていると、熱い茶を飲んでいた権左が、声をかけてきた。
「一口くれ」
「甘いよ?」
「美味そうに食ってっから、一口だけ試す」
「あいな」
権左は、甘いものはあまり食べない。しかし、汁粉の椀を渡すと、ふぅふぅと少し息を吹きかけてから、ずずっと汁粉を飲んだ。権左が、なにやら少し驚いたような顔をした。
「こいつぁ、うめぇな」
「だろい? こっちの草餅も試してごらんよぉ。甘さがくどくないんだ」
「ふぅん。……お。うめぇな。これなら食える」
「おっちゃんの分も頼むかい」
「おぅ。おめぇはまだ腹に入るだろ。おめぇも何か頼めよ」
「あいな。そうする」
結局、二人揃って満腹になるまで、色んな甘味を食べまくった。昌吉は、重くなった腹を擦りながら、けへへと上機嫌に笑った。権左とのお出かけが、楽しくて仕方がない。
隣を歩く権左が、『ん』と小さな声を上げた。
「おっちゃん?」
「確か、この近くにうめぇ軍鶏を食わせる店があったんだよなぁ。昔、一度だけ行ったことがあんだよ。まだ、やってるかね」
「軍鶏! 食いてぇ!」
「俺も食いてぇ。久しく食ってねぇからよ。どれ。店を探してみるか」
「あいな!」
今夜の晩飯は、軍鶏になりそうだ。昌吉は、権左と一緒に、時折、道端にある店等で、軍鶏の店の場所を聞きながら、なんとかお目当ての店を見つけた。
ちょうど夕飯時になっており、甘味で膨れていた腹も減っている。昌吉は、権左と二人で美味い軍鶏鍋をつつき、満腹の腹を抱えて、店を出た。
月に照らされる道を歩きながら、昌吉は、けへへと上機嫌に笑った。
「おっちゃん。楽しかったねい」
「まぁな」
「けへへ。また一緒に出掛けようぜい」
「おーう。次は魚が食いてぇな。魚は冬の方がうめぇ」
「いいねぇ。けへへ。楽しみだい」
昌吉はご機嫌に笑って、権左に寄り添って、家へと帰った。
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