恋せよ若人

３２：これはハマりそう

　ベルタのアナルから、シモンの二本の指がずるぅっと抜け出ていった。同時に入っていたまんこの穴からもシモンの指が出ていった。ベルタは、まんことアナルを同時に弄られて、気持ちよ過ぎて、だらしなく涎を垂らしていた。

　はぁー、はぁー、と大きく荒い息を吐いていると、ひくひくしている感じがするアナルに、シモンがくちゅっとキスをした。


「ベルタ。仰向けになれる？」

「……うん」


　ベルタは、快感でのぼせたような身体をのろのろと動かし、仰向けになって、膝を立てて足を大きく広げた。自分で膝裏を持って、少し腰を浮かせると、シモンが勃起している自分のペニスにローションを垂らして、馴染ませるようにゆるく自分のペニスを擦った。

　まんこの気持ちいいところも同時に刺激されていたからか、アナルを指で弄られるのもすごく気持ちよかった。ペニスを挿れたら、どれだけ気持ちいいのだろうか。期待で胸が高鳴る。

　ひくつくベルタのアナルに、濡れた熱くて硬いものが触れた。ゆっくりと解しても尚狭いアナルを抉じ開けるようにして、シモンのペニスがアナルの中に入り込んでくる。ちょっと痛い。でも、不思議とそれ以上に気持ちがいい。今は触れられていないまんこが熱く疼く。

　シモンが大きく息を吐き、とろんとした顔でベルタを見下ろした。


「痛い？」

「そんなに？」

「今動いたら絶対出る。ちょっと待ってて」

「うん。シモン」

「ん？」

「気持ちいい？」

「ヤバいくらい気持ちいい」

「……僕も気持ちいい」


　ベルタがへらっと笑うと、シモンが何故か鼻を押さえた。アナルの中のシモンのペニスが、ぴくっと動いた。


「ベルタさん。鼻血出そう」

「鼻血じゃなくて、別のもの出そうね？」

「やーめーてー。マジで上からも下からも出ちゃうから」

「あははっ！」

「う、わ……ちょっ、締めないでー！」

「シモンさん、シモンさん」

「なんだい。ベルタさん」

「乳首、前みたいに弄って」

「……も、もーー！！　ちょっと出ちゃったじゃん！　ベルタのスケベーー！！」

「だって、気持ちいいんだもん」

「先に一発出させて」

「どんとこーい」


　シモンが鼻から手を離して、ベルタに覆いかぶさってきた。アナルの中で激しくシモンのペニスが暴れ回り始める。勢いよく抜けていく時が一番気持ちいい気がする。お腹側を突き上げられるのも気持ちがいい。ちょっと痛いのだが、それも興奮材料にしかならない。

　ベルタは我慢せず喘ぎながら、ベルタの顔の両側に手をついているシモンの顔を見上げた。気持ちよさそうに蕩けた顔をしているシモンが、なんだか可愛くて、背筋がゾクゾクする程興奮する。思わず、シモンのペニスをきゅっとアナルで締めつけると、シモンが唸るように小さく喘いだ。

　開けっ放しのシモンの口から、つーっと涎が垂れ落ちてきた。ベルタは口を大きく開けて舌を伸ばして、シモンの涎を受け止めた。シモンがベルタの唇に噛みつくような勢いでキスをしてきた。がちっと歯が当たる感触がして、地味に痛いが、一生懸命なシモンが可愛くて、全然気にならない。

　ベルタが自分の膝裏から手を離して、シモンの頭を抱きしめると、唇を触れ合わせたまま、シモンが小さく喘いだ。アナルの中で、シモンのペニスが微かにぴくぴく震えている。射精したのだろう。間近に見えるシモンの瞳がとろんと熱を孕んでいて、なんだか堪らなくなる。

　ベルタは、シモンの腰に足を絡めて、シモンの頬を両手で包み込んで、めちゃくちゃにシモンの口内を舐め回した。興奮して、興奮して、本当に堪らない。ぬるぬると舌を絡め合わせていると、アナルの中のシモンのペニスが再び硬く大きくなった。
　くちゅっとベルタの唇を吸ってから、シモンがやる気に満ちた顔で口を開いた。


「次はベルタも気持ちよくする」

「あはっ！　気持ちよくしてー」

「ちょーがんばる」

「うん」


　ベルタは、なんとなく胸の奥が擽ったくて、クスクス笑った。シモンがベルタの頬にキスをしてから、ゆるゆると腰を振りつつ、ベルタのまだ陥没している乳首に舌を這わせた。埋もれている乳首を擽るように舐められて、乳首を吸い出すように吸われると、腰のあたりがぞわっとして気持ちがいい。ベルタは、シモンの後頭部を撫でながら、身体をくねらせた。
　ちゅっぽっとシモンが口を離した乳首を見れば、ぴょこんと小さな乳首が顔を出している。シモンが反対側の乳首を舐め始めたので、ベルタは、シモンの唾液で濡れた乳首を自分でくにくに弄り始めた。前にシモンにしてもらった感じを思い出しながら、くにくに弄ると、じんわり気持ちがいい。シモンに舐められている乳首も気持ちいいし、ゆっくりアナルに出入りしているシモンのペニスの感触も気持ちがいい。

　足を絡めているシモンの腰の動きが徐々に激しくなっていく。勢いよく抜けていって、また勢いよく突き上げられるのが、なんとも気持ちがいい。

　シモンが、ぴょこんと顔を出した乳首から口を離し、上体を上げて、腰を振りながら、ベルタの勃起したペニスを握った。ベルタは、両方の乳首を自分でくにくに弄りながら、腰を振りつつベルタのペニスを激しく擦り始めたシモンがもたらす快感に、仰け反るようにして大きく喘いだ。


「シモンッ！　いくっ！　いっちゃうっ！！」

「俺もっ、ヤバいっ、イッて！　ベルタ！」

「あ、あ、あーーーーっ！！」


　ベルタはわざときゅっと強めに自分の乳首を摘んだ。ずんっとお腹側をシモンのペニスで突き上げられて、ベルタは間延びした声を上げながら、勢いよくペニスから精液を飛ばした。シモンがぶるっと身体を震わせて、気持ちよさそうに顔を歪めた。また、ベルタの中でシモンのペニスがぴくぴくしている。

　はぁー、はぁー、と荒い息を吐きながら、ベルタは自分の乳首から手を離して、シモンに向かって両手を伸ばした。まんこが熱くて仕方がない。まんこにもペニスを挿れて欲しいが、ぐっと我慢である。再び覆いかぶさってきたシモンの頬を両手で包んで、めちゃくちゃに舌を絡めあわせながら、ベルタは、これは確実にハマるなぁと思った。

　ベルタが四回射精して、シモンが六回射精すると、ちょっとだけ興奮がおさまってきた。シモンが入れっぱなしだったペニスをずるぅっとベルタのアナルから引き抜いた。こぽぉっと自分のアナルからシモンの精液が溢れて垂れ落ちていく感覚がする。シモンのペニスが欲しくて、まんこがうずうずするが、ぐっと我慢である。一応、避妊用の魔導具を着けているとはいえ、ミレーラから駄目と言われているので、我慢しなきゃいけない。

　ベルタのすぐ隣に寝転がって、荒い息を整えているシモンの手を握り、ベルタは、はぁーと大きく息を吐いた。


「気持ちよかったね」

「うん。ヤバい。ハマりそう」

「ねー。あ、時間、大丈夫かな」

「あ、やべ。急いで証拠隠滅しないと。ベルタ、身体、大丈夫？」

「ちょっと腰とあそこが痛いくらい？」

「げっ。ごめん。ヤリ過ぎた」

「大丈夫だよ。僕も気持ちよかったから」

「えっと、確か、中に出したら浄化棒でキレイにしなきゃいけないんだよな。ベルタ、四つん這いになれる？」

「うん」


　ベルタは疲れて重い身体を動かして、のろのろと四つん這いになった。セックスって、すっごく気持ちいいけど、かなり疲れる。ベルタは、シモンに浄化棒をアナルに入れてもらってから、シモンの手を借りて、ベッドから下りた。腰とアナルが地味に痛い。普通に動けるが、走るのはキツそうだ。

　シモンと手を繋いだまま、階下の風呂場へ行き、シモンと洗いっこした。ぴょこんと出ていたベルタの乳首は、また引っ込んだ。全身汗だくになったし、かなり乱れていたので、今度は頭も洗った。というか、シモンに洗ってもらった。シモンに優しい手つきで頭を洗ってもらうと、ちょっと気恥ずかしいが、気持ちよかった。

　シモンの部屋に戻って、バタバタと汚れたシーツを変えたり、証拠隠滅すると、ベルタはシモンのベッドに腰掛け、換気の為に開けた窓から入ってくる心地よい風に目を細めた。
　なんとなくシモンと手を繋いで、暫し、無言でぼーっとしていると、シモンがベルタの肩にとんと頭を預けてきた。


「ベルタ。俺、ちょっと思ったんだけど」

「なにー？」

「ベルタにもちんこあるじゃん」

「うん」

「俺にもケツの穴あるじゃん」

「うん」

「ベルタが俺に挿れてもいいんじゃない？」

「え？　……その発想は無かったなぁ」

「俺だけ挿れて気持ちよくなるのも変かなーって思って。なんていうか、不公平？　みたいな？　ベルタもちんこ使ってみたくない？」

「んー。試してみたい気はするかな。でも、本当にいいの？」

「うん。もし、俺が痔になったら、責任とって一緒にミリィさんとこ行ってよ」

「いいよー。シモンが痔にならないように頑張る」

「ちょーがんばってー」


　ベルタはシモンの頭に頬を擦りつけながら、繋いだシモンの手に指を絡めて、クスクス笑った。


「シモンもハマるかもねー。ちんちん挿れられるの。すっごい気持ちいいから」

「マジかー。そうなったら、責任とってお婿さんにしてよ」

「あはは！　いいよー」


　シモンがクックッと楽しそうに笑っている。ベルタは、帰る時間になるまで、シモンとくっついたまま、他愛のないお喋りをして、ずっと笑っていた。