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28:穏やかな日
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ベルタは、ルシアと並んでベンチに座り、体術の組手をしているシモン達を眺めながら、のほほんとお茶を飲んでいた。季節はそろそろ初夏に差し掛かる。ベルタの14歳の誕生日まで、あと10日程だ。
今日は誰からも告白されていないし、ジェシカ達に絡まれたりもしていないし、とても平和である。毎日がこうだと嬉しいのだが。
ベルタ達が見ている前で、カジョがシモンを背負投げした。ベルタは、思わず、ルシアと一緒に拍手をした。
「ねぇねぇ。ベルタ君。どうして、カジョ君はシモン君を投げ飛ばせたの?」
「カジョの工夫と努力の成果らしいですよ。カジョは小柄だから、その分、素早さと技術を追求してるらしいです」
「ほぁー。カジョ君はすごいなぁ。……美術倶楽部が使ってる教室の窓からね、剣術倶楽部が見えるの。いつも、3人で走って、カジョ君達は剣の稽古をして、ベルタ君は筋トレを頑張ってるでしょう? 本当にすごいなぁって、いつも思ってるの」
「えへへ。ありがとうございます!……ルシア先輩は、『幸福の導き手』なんだから、筋トレなんてやめろって言わないんですね」
「言わないよ。だって、すっごく頑張ってるのを見てるから。汗びっしょりになって、歯を食いしばって頑張ってるところを見たら、そんな下らないこと言う気も起きないかなぁ。ベルタ君は、ベルタ君が『自分らしいな』って思えるような……なんていうか、自分自身を好きでいられるように、自分が好きなことをやったらいいんじゃないかなーって思うかなぁ」
「……ありがとうございます。なんか、カジョがルシア先輩のことが大好きな理由が分かった気がします」
「ふぇっ!? そ、そう? あ、あの、私、カジョ君に好きでいてもらえてるよ、ね?」
「そりゃあもう! カジョはルシア先輩大好きなんで、めちゃくちゃ自信を持ってください!」
「う、うん。え、えへへ。ちょっと恥ずかしいな」
照れたように、でも嬉しそうに笑うルシアは、とても可愛らしい。ベルタは、ルシアの言葉を頭の中で反芻して、小さく口角を上げた。ベルタは、自分らしいと自分自身を好きでいられることをしてもいい。ルシアの言葉に、諸々積み重なっていたいやーなものが、かき消されていく気がした。ルシアは本当によく見てくれているし、何気ない言葉が優しくて、カジョが好きになるのも分かる気がした。
昼休み終了前の鐘が鳴ったので、シモンとカジョが組手を止めて、こちらに来た。2人とも汗びっしょりである。ベルタは、ズボンのポケットからハンカチを取り出した。
「はい。シモン」
「ありがと。ベルタ」
「はい。カジョ君。汗びっしょりだねぇ」
「あざーっす! 先輩! シモーン。水道で頭から水かぶるか?」
「さーんせーい。ちょっと行ってくるわー」
「先輩! ちょこっとだけ待ってて!」
「うん」
「いってらっしゃーい」
だっと駆け出した2人の背中を見ていると、ルシアがこそっと話しかけてきた。
「ねぇねぇ。ベルタ君」
「なんです?」
「ベルタ君のお誕生日って、もうすぐでしょ? 一緒にパーティーができたら楽しそうだねって、こないだカジョ君と話してて。もしよかったら、私の家でお誕生日パーティーしない?」
「えっ!? いいんですか!?」
「うん。ベルタ君が嫌じゃなければ、一緒に楽しいパーティーがしたいなって」
「全然嫌じゃないです! わー! わー! どうしよう! すっごい嬉しいです!!」
「本当? よかったぁ。気合入れてケーキを焼くね!」
「わぁ! ありがとうございます!!」
「午前中からお昼までパーティーをして、その後は、シモン君と2人で過ごしたらいいんじゃないかなぁ」
「えへっ、えへへへへへっ。どうしよう。嬉しくて顔がゆるんじゃう」
「ふふっ。楽しみだね!」
「はいっ!」
ルシアの提案が嬉しくて堪らない。カジョとルシアが、ベルタの為に色々考えてくれたのが本当に嬉しい。
シモン達が戻ってきたので、ベルタはシモンと一緒に教室へと向かった。カジョはルシアをルシアの教室まで送りに行っている。
「ルシア先輩から聞いた? ベルタの誕生日パーティー」
「うん。すっごい嬉しい」
「めちゃくちゃ楽しみー。誕生日パーティーなんて、親とかミリィさん達としかしたことないし」
「僕もいつも家族で祝うだけかな。ルシア先輩のケーキがすっごい楽しみ!!」
「分かるー。なんか今日は平和でいいなー。告白してくる猛者もいないし」
「そうだね。ジェシカ達も最近大人しいし。先生に注意されたのがきいたのかな?」
「だといいなー。このまま、平穏な日々を送りたいわー」
「本当にねー」
シモンとお喋りをしながら歩いていると教室に着いた。次の授業の準備をしていると、隣の席に座ったシモンが身体を寄せてきた。
「ベルタ。なんか欲しいものない?」
「え?」
「誕生日プレゼント」
「えーー。んーー。欲しいもの……欲しいもの?」
「なんか考えといてよ」
「うん。ありがとう。シモン」
「いーえー」
「シモンの誕生日っていつ頃?」
「夏の終わり頃」
「じゃあ、シモンの誕生日パーティーもしなきゃね」
「なんかちょっと照れくさい」
「ははっ! 夏期休暇が終わった頃?」
「うん。学校は始まってる頃」
「ふふっ。今からプレゼントを考えとかなきゃ」
「あーー。欲しいものっていうか、したいことは決まってるかも」
「え?」
シモンが、ベルタの耳元で囁いた。
「アレ、したい、です」
『アレ』とはあれだろうか。アナルセックスのことだろうか。ベルタは、じわぁっと頬が熱くなるのを感じた。夏期休暇前試験のご褒美に設定してあるが、シモンの誕生日にもしたいらしい。全く嫌じゃない。むしろ、ベルタもしたい。
ベルタは、シモンの耳元で素直に囁いた。
「僕もしたい」
シモンの日焼けした頬が、ほんのり赤くなった。先生が教室に入ってきたので、シモンがちゃんと椅子に座り直した。真面目に授業を受けながら、ベルタは熱い頬をパタパタと手で仰いだ。
1日の授業が終わると、鞄に教科書類を突っ込み、だっと教室から飛び出る。シモンとカジョと3人でバタバタ走って更衣室に向かい、他の人が来ないうちに着替えて、校庭を走り始める。ベルタは、走るのがとても好きになっている。2人とお喋りをしながら走るのも楽しいし、無言で頭の中を空っぽにして無心で走るのも楽しい。運動するようになったからか、ここ1年でぐっと身長が伸びた。もうアブリルと同じくらいである。膝が地味に痛い時があるので、まだまだ身長が伸びそうだ。シモンもカジョも、去年に比べると身長が伸びている。新学期の初めにあった健康診断の時に、結果を見せ合いっこしたのだが、3人ともかなり背が伸びていた。
ベルタはまだ高めの声をしているが、シモンは変声期が終わりかけているのか、少し掠れた低い声になっている。カジョはまだ変声期途中のハスキーな声だ。うっすら喉仏ができてきているので、多分、ベルタは男ベースのふたなりなのだろう。骨格も、女の子とは少し違うような感じになってきている。気のせいかもしれないけど。
シモンは、ベルタが男ベースのふたなりでもいいのだろうか。多分、シモンのことだから、ベルタが男ベースでも女ベースでも気にしない気がする。
ベルタは走り込みを終えると、筋トレを始めた。黙々と筋トレをしながら、シモンとカジョとずっと一緒がいいなぁと改めて思った。同じ高等学校に進学して、警邏隊で働きたい。ベルタは剣を扱うまではなれないだろうが、事務として働けばいい。身体を動かすのは大好きになったが、どちらかといえば、頭脳労働の方が性に合っている気がする。
2人と一緒に働きたい。その為の努力は惜しまない。ベルタは、シモン達が模擬試合を始めるまで、黙々と筋トレを頑張った。
今日は誰からも告白されていないし、ジェシカ達に絡まれたりもしていないし、とても平和である。毎日がこうだと嬉しいのだが。
ベルタ達が見ている前で、カジョがシモンを背負投げした。ベルタは、思わず、ルシアと一緒に拍手をした。
「ねぇねぇ。ベルタ君。どうして、カジョ君はシモン君を投げ飛ばせたの?」
「カジョの工夫と努力の成果らしいですよ。カジョは小柄だから、その分、素早さと技術を追求してるらしいです」
「ほぁー。カジョ君はすごいなぁ。……美術倶楽部が使ってる教室の窓からね、剣術倶楽部が見えるの。いつも、3人で走って、カジョ君達は剣の稽古をして、ベルタ君は筋トレを頑張ってるでしょう? 本当にすごいなぁって、いつも思ってるの」
「えへへ。ありがとうございます!……ルシア先輩は、『幸福の導き手』なんだから、筋トレなんてやめろって言わないんですね」
「言わないよ。だって、すっごく頑張ってるのを見てるから。汗びっしょりになって、歯を食いしばって頑張ってるところを見たら、そんな下らないこと言う気も起きないかなぁ。ベルタ君は、ベルタ君が『自分らしいな』って思えるような……なんていうか、自分自身を好きでいられるように、自分が好きなことをやったらいいんじゃないかなーって思うかなぁ」
「……ありがとうございます。なんか、カジョがルシア先輩のことが大好きな理由が分かった気がします」
「ふぇっ!? そ、そう? あ、あの、私、カジョ君に好きでいてもらえてるよ、ね?」
「そりゃあもう! カジョはルシア先輩大好きなんで、めちゃくちゃ自信を持ってください!」
「う、うん。え、えへへ。ちょっと恥ずかしいな」
照れたように、でも嬉しそうに笑うルシアは、とても可愛らしい。ベルタは、ルシアの言葉を頭の中で反芻して、小さく口角を上げた。ベルタは、自分らしいと自分自身を好きでいられることをしてもいい。ルシアの言葉に、諸々積み重なっていたいやーなものが、かき消されていく気がした。ルシアは本当によく見てくれているし、何気ない言葉が優しくて、カジョが好きになるのも分かる気がした。
昼休み終了前の鐘が鳴ったので、シモンとカジョが組手を止めて、こちらに来た。2人とも汗びっしょりである。ベルタは、ズボンのポケットからハンカチを取り出した。
「はい。シモン」
「ありがと。ベルタ」
「はい。カジョ君。汗びっしょりだねぇ」
「あざーっす! 先輩! シモーン。水道で頭から水かぶるか?」
「さーんせーい。ちょっと行ってくるわー」
「先輩! ちょこっとだけ待ってて!」
「うん」
「いってらっしゃーい」
だっと駆け出した2人の背中を見ていると、ルシアがこそっと話しかけてきた。
「ねぇねぇ。ベルタ君」
「なんです?」
「ベルタ君のお誕生日って、もうすぐでしょ? 一緒にパーティーができたら楽しそうだねって、こないだカジョ君と話してて。もしよかったら、私の家でお誕生日パーティーしない?」
「えっ!? いいんですか!?」
「うん。ベルタ君が嫌じゃなければ、一緒に楽しいパーティーがしたいなって」
「全然嫌じゃないです! わー! わー! どうしよう! すっごい嬉しいです!!」
「本当? よかったぁ。気合入れてケーキを焼くね!」
「わぁ! ありがとうございます!!」
「午前中からお昼までパーティーをして、その後は、シモン君と2人で過ごしたらいいんじゃないかなぁ」
「えへっ、えへへへへへっ。どうしよう。嬉しくて顔がゆるんじゃう」
「ふふっ。楽しみだね!」
「はいっ!」
ルシアの提案が嬉しくて堪らない。カジョとルシアが、ベルタの為に色々考えてくれたのが本当に嬉しい。
シモン達が戻ってきたので、ベルタはシモンと一緒に教室へと向かった。カジョはルシアをルシアの教室まで送りに行っている。
「ルシア先輩から聞いた? ベルタの誕生日パーティー」
「うん。すっごい嬉しい」
「めちゃくちゃ楽しみー。誕生日パーティーなんて、親とかミリィさん達としかしたことないし」
「僕もいつも家族で祝うだけかな。ルシア先輩のケーキがすっごい楽しみ!!」
「分かるー。なんか今日は平和でいいなー。告白してくる猛者もいないし」
「そうだね。ジェシカ達も最近大人しいし。先生に注意されたのがきいたのかな?」
「だといいなー。このまま、平穏な日々を送りたいわー」
「本当にねー」
シモンとお喋りをしながら歩いていると教室に着いた。次の授業の準備をしていると、隣の席に座ったシモンが身体を寄せてきた。
「ベルタ。なんか欲しいものない?」
「え?」
「誕生日プレゼント」
「えーー。んーー。欲しいもの……欲しいもの?」
「なんか考えといてよ」
「うん。ありがとう。シモン」
「いーえー」
「シモンの誕生日っていつ頃?」
「夏の終わり頃」
「じゃあ、シモンの誕生日パーティーもしなきゃね」
「なんかちょっと照れくさい」
「ははっ! 夏期休暇が終わった頃?」
「うん。学校は始まってる頃」
「ふふっ。今からプレゼントを考えとかなきゃ」
「あーー。欲しいものっていうか、したいことは決まってるかも」
「え?」
シモンが、ベルタの耳元で囁いた。
「アレ、したい、です」
『アレ』とはあれだろうか。アナルセックスのことだろうか。ベルタは、じわぁっと頬が熱くなるのを感じた。夏期休暇前試験のご褒美に設定してあるが、シモンの誕生日にもしたいらしい。全く嫌じゃない。むしろ、ベルタもしたい。
ベルタは、シモンの耳元で素直に囁いた。
「僕もしたい」
シモンの日焼けした頬が、ほんのり赤くなった。先生が教室に入ってきたので、シモンがちゃんと椅子に座り直した。真面目に授業を受けながら、ベルタは熱い頬をパタパタと手で仰いだ。
1日の授業が終わると、鞄に教科書類を突っ込み、だっと教室から飛び出る。シモンとカジョと3人でバタバタ走って更衣室に向かい、他の人が来ないうちに着替えて、校庭を走り始める。ベルタは、走るのがとても好きになっている。2人とお喋りをしながら走るのも楽しいし、無言で頭の中を空っぽにして無心で走るのも楽しい。運動するようになったからか、ここ1年でぐっと身長が伸びた。もうアブリルと同じくらいである。膝が地味に痛い時があるので、まだまだ身長が伸びそうだ。シモンもカジョも、去年に比べると身長が伸びている。新学期の初めにあった健康診断の時に、結果を見せ合いっこしたのだが、3人ともかなり背が伸びていた。
ベルタはまだ高めの声をしているが、シモンは変声期が終わりかけているのか、少し掠れた低い声になっている。カジョはまだ変声期途中のハスキーな声だ。うっすら喉仏ができてきているので、多分、ベルタは男ベースのふたなりなのだろう。骨格も、女の子とは少し違うような感じになってきている。気のせいかもしれないけど。
シモンは、ベルタが男ベースのふたなりでもいいのだろうか。多分、シモンのことだから、ベルタが男ベースでも女ベースでも気にしない気がする。
ベルタは走り込みを終えると、筋トレを始めた。黙々と筋トレをしながら、シモンとカジョとずっと一緒がいいなぁと改めて思った。同じ高等学校に進学して、警邏隊で働きたい。ベルタは剣を扱うまではなれないだろうが、事務として働けばいい。身体を動かすのは大好きになったが、どちらかといえば、頭脳労働の方が性に合っている気がする。
2人と一緒に働きたい。その為の努力は惜しまない。ベルタは、シモン達が模擬試合を始めるまで、黙々と筋トレを頑張った。
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