238 / 247
わたしの帰る場所
238話 残しはしないよ、もちろん
しおりを挟む
クロヴィスたちがこのタイミングでわたしとレアさんへ会いに来てくれたこと……それには意味があります。察していたわたしたちは水を向けずに、素知らぬ顔で旧交を温め……ようと思いましたがムリでした。
「で?」
「で?」
レアさんが身を乗り出して。わたしもそれにならって。クロヴィスが咳払いをし、メラニーが真っ赤になりました。クロヴィスが片手をすっと少しだけ上げると、執事さんがその手元へなにかを渡します。
「――どうか、受け取ってくれないか。招待状だ。あなたたちに参加してもらいたい。わたしたちの、結婚式に」
「来たわねー!」
「やったー!!!」
テーブルの上に差し出されたふたつの封筒を、わたしたちはそれぞれ受け取りました。うれしい、うれしい!!! グレⅡではクロヴィスを選択した場合のエンディングのひとつとして、クロヴィスが王となり、王杯から得た聖力によりメラニーの病状を回復させ、二人が結婚するというものがありました。
もちろん、その結末にはオリヴィエ様は存在しません。ゲーム進行上でリシャール側の間者だとバレるレアさんも。今は違う。リシャールが王権を継ぐことになり、聖力を用いずともメラニーは回復し、クロヴィスと結婚する。しかも、レアさんに招待状だって!
わたしはうれしくて、うれしくて。浮かれていたら、メラニーが「よろこんでくれて、うれしいです」と言いました。
「うん、うん、うれしい。わたし、二人の結婚式、出席できるのうれしい!!!」
わたしが望んでいたエンディングでした。泣く人がひとりでも少ない、大団円。ご都合主義な『最善』。――オリヴィエ様が、生きたままで。
ちょっと泣けてきて。うるうるしていたら、メラニーもうるうるしちゃって、二人でだばーっと泣いてしまいました。クロヴィスとレアさんにちょっと笑われました。
ということで、来月の半ばにマディア公爵領レテソルへ行くことが決定しました。一希兄さんのワンピースの件をコラリーさんとマダムたちに相談したいけれど、リッカー=ポルカまで行く時間取れるかな? けっこう遠いからなー。近いうちに手紙書こう。
二人を見送ったあと、アシモフたんのお散歩に出ます。ちなみにメラニーは柴犬マドレーヌを見てキラキラしながら「なんてステキなの……!」と言っていました。べつに機能的でなくてもいいみたいです。はい。
いつもの散歩コース。アシモフたんの牽引力が日に日に強くなっている気がします。もうわたしが歩かされている感じ。ドッグランがある大きな公園へ行き、リードを外しました。そしたら、一目散に他のわんちゃんのところへ。
「あれっ⁉ イネスちゃん?」
わたしが声をあげると、広場の向こう側で手を振った人がいました。ミュラさんでした。
「ミュラさん、お披露目会お疲れ様でした。お休みですか?」
「うん。わたしの分の後片付けは終わったから」
今日はいつものミュラさんっぽくしゃきっとしています。レテソルの公使館で忙しくお仕事されていたときでも、ヨレっとしているのは見たことがなかったので、きっとお披露目会の準備が相当しんどかったんだと思います。リシャールの秘書官さんは順番に休暇を取ることが決まったそうです。が、ミュラさんはそもそもレテソルへ全権公使として派遣されたこと自体が休暇だったと。だから飛び石でお休みをもらうことになったと。えっ、ミュラさんは冬季休暇でレテソルまで行ったんだっていう当初の名目、それ機能させちゃうんか、リシャール???? 素直に受け入れるなミュラさん????
しばらくぼーっと二人で、じゃれ合うアシモフたんとイネスちゃんを見ていました。そしたら、おもむろにミュラさんが「見合いを勧められました、リシャール殿下に」と爆弾発言をしました。
「えええええ⁉ なんで⁉」
「実際に、お話は何件かいただいています。実家からも連絡がありましたし、殿下へ上申もあったようです」
「え、なんで。すぐ結婚しなきゃいけない感じなんですか、ミュラさん?」
ミュラさんはじっとわんこたちを見ていました。わたしはその横顔を見ました。ミュラさんはゆっくりと言葉を選ぶように「殿下は、わたしへ。美しい駒になれとおっしゃった」と言いました。
「これから即位されるにあたり……殿下にとって、いつでも動かせるキレイな駒であること。それが、わたしに求められていること」
「それって結婚関係あります? そんなの個人の選択じゃないですか。だって、ミュラさん、だって」
「振られましたよ」
「えっ」
どう口にしようかと思っていたら、ミュラさんはそうおっしゃいました。そしてちょっと笑って。
「振られました。レアさんに。ソノコたちへ着いてマケトスへ行ったときに」
「えっ、えー⁉」
えっ、だって、だって。それって一カ月は前ってこと。レアさんが入院していたマケトスにわたしたちが滞在したのは。それから、わたしがグラス侯爵領から戻ってきて、レアさんも、退院して帰って来て。
ミュラさん、お花くれたじゃない。『おかえりなさい』ってメッセージカード着けて。レアさんはそれを見てほほ笑んで、すごく、幸せそうに、ほほ笑んで。大事なものみたいに触って。
穏やかなミュラさんの笑顔を見ていられなくて、わたしはわんこたちに目を移しました。ミュラさんは「いい機会なので、お受けしようと思います。見合い」とおっしゃいました。
「……それ、後悔しないです?」
「しませんよ。思い残すことはないです」
わたしは何かを言いたくて。でも、なにも言えませんでした。
帰宅して。アシモフたんの足を拭いて、中に入ります。美味しそうな夕飯の匂いがします。これ、ミュラさんが好きなホワイトシチューっぽいやつだ。泣けて。ちょっと泣けて。もうミュラさんが、このお家へ遊びに来ることもないのかな、とか、いろんなこと考えて。
「なあにい、ソノコ。なに泣きそうな顔してるの?」
レアさんのほほ笑みが優しくて。わたしは「ミュラさんに、会いました」と言いました。レアさんはキレイに笑って「そう」と言いました。
「レアさんに振られたって、言ってました」
「あっはっは。やだ、言っちゃったのね! ミュラさんってば!」
食卓にごはんが並びました。ぐーってお腹が鳴ったけど、その席に着いても食べ始められませんでした。
だって。だって。レアさん。
「……ミュラさん、お見合いするって」
「そう。いい人が見つかるといいわね」
「いいんですか」
「なにが?」
わたしはじっと、向かい側の席のレアさんを見ました。レアさんは、わたしの言いたいこと、ぜんぶわかっていそうでした。
「だって。レアさん、ミュラさんのこと大好きじゃないですか」
レアさんは笑いました。ミュラさんから届いたお花を見たときみたいにキレイに。わたしはそれが悲しくて、どうしていいかわからなくて、ちょっと泣きました。
レアさんはキレイな笑顔のまま、どこか遠くを見て。
「ミュラさんは、あたしには眩しすぎるの」
わたしにはわかんなくて。好きなのに。好き同士なのに。大好きな二人が、二人じゃなくなっちゃうこと。なんだかいろんなことを考えて、ぐしぐしとわたしは泣きました。
おいしかったです。ホワイトシチューもどき。
「で?」
「で?」
レアさんが身を乗り出して。わたしもそれにならって。クロヴィスが咳払いをし、メラニーが真っ赤になりました。クロヴィスが片手をすっと少しだけ上げると、執事さんがその手元へなにかを渡します。
「――どうか、受け取ってくれないか。招待状だ。あなたたちに参加してもらいたい。わたしたちの、結婚式に」
「来たわねー!」
「やったー!!!」
テーブルの上に差し出されたふたつの封筒を、わたしたちはそれぞれ受け取りました。うれしい、うれしい!!! グレⅡではクロヴィスを選択した場合のエンディングのひとつとして、クロヴィスが王となり、王杯から得た聖力によりメラニーの病状を回復させ、二人が結婚するというものがありました。
もちろん、その結末にはオリヴィエ様は存在しません。ゲーム進行上でリシャール側の間者だとバレるレアさんも。今は違う。リシャールが王権を継ぐことになり、聖力を用いずともメラニーは回復し、クロヴィスと結婚する。しかも、レアさんに招待状だって!
わたしはうれしくて、うれしくて。浮かれていたら、メラニーが「よろこんでくれて、うれしいです」と言いました。
「うん、うん、うれしい。わたし、二人の結婚式、出席できるのうれしい!!!」
わたしが望んでいたエンディングでした。泣く人がひとりでも少ない、大団円。ご都合主義な『最善』。――オリヴィエ様が、生きたままで。
ちょっと泣けてきて。うるうるしていたら、メラニーもうるうるしちゃって、二人でだばーっと泣いてしまいました。クロヴィスとレアさんにちょっと笑われました。
ということで、来月の半ばにマディア公爵領レテソルへ行くことが決定しました。一希兄さんのワンピースの件をコラリーさんとマダムたちに相談したいけれど、リッカー=ポルカまで行く時間取れるかな? けっこう遠いからなー。近いうちに手紙書こう。
二人を見送ったあと、アシモフたんのお散歩に出ます。ちなみにメラニーは柴犬マドレーヌを見てキラキラしながら「なんてステキなの……!」と言っていました。べつに機能的でなくてもいいみたいです。はい。
いつもの散歩コース。アシモフたんの牽引力が日に日に強くなっている気がします。もうわたしが歩かされている感じ。ドッグランがある大きな公園へ行き、リードを外しました。そしたら、一目散に他のわんちゃんのところへ。
「あれっ⁉ イネスちゃん?」
わたしが声をあげると、広場の向こう側で手を振った人がいました。ミュラさんでした。
「ミュラさん、お披露目会お疲れ様でした。お休みですか?」
「うん。わたしの分の後片付けは終わったから」
今日はいつものミュラさんっぽくしゃきっとしています。レテソルの公使館で忙しくお仕事されていたときでも、ヨレっとしているのは見たことがなかったので、きっとお披露目会の準備が相当しんどかったんだと思います。リシャールの秘書官さんは順番に休暇を取ることが決まったそうです。が、ミュラさんはそもそもレテソルへ全権公使として派遣されたこと自体が休暇だったと。だから飛び石でお休みをもらうことになったと。えっ、ミュラさんは冬季休暇でレテソルまで行ったんだっていう当初の名目、それ機能させちゃうんか、リシャール???? 素直に受け入れるなミュラさん????
しばらくぼーっと二人で、じゃれ合うアシモフたんとイネスちゃんを見ていました。そしたら、おもむろにミュラさんが「見合いを勧められました、リシャール殿下に」と爆弾発言をしました。
「えええええ⁉ なんで⁉」
「実際に、お話は何件かいただいています。実家からも連絡がありましたし、殿下へ上申もあったようです」
「え、なんで。すぐ結婚しなきゃいけない感じなんですか、ミュラさん?」
ミュラさんはじっとわんこたちを見ていました。わたしはその横顔を見ました。ミュラさんはゆっくりと言葉を選ぶように「殿下は、わたしへ。美しい駒になれとおっしゃった」と言いました。
「これから即位されるにあたり……殿下にとって、いつでも動かせるキレイな駒であること。それが、わたしに求められていること」
「それって結婚関係あります? そんなの個人の選択じゃないですか。だって、ミュラさん、だって」
「振られましたよ」
「えっ」
どう口にしようかと思っていたら、ミュラさんはそうおっしゃいました。そしてちょっと笑って。
「振られました。レアさんに。ソノコたちへ着いてマケトスへ行ったときに」
「えっ、えー⁉」
えっ、だって、だって。それって一カ月は前ってこと。レアさんが入院していたマケトスにわたしたちが滞在したのは。それから、わたしがグラス侯爵領から戻ってきて、レアさんも、退院して帰って来て。
ミュラさん、お花くれたじゃない。『おかえりなさい』ってメッセージカード着けて。レアさんはそれを見てほほ笑んで、すごく、幸せそうに、ほほ笑んで。大事なものみたいに触って。
穏やかなミュラさんの笑顔を見ていられなくて、わたしはわんこたちに目を移しました。ミュラさんは「いい機会なので、お受けしようと思います。見合い」とおっしゃいました。
「……それ、後悔しないです?」
「しませんよ。思い残すことはないです」
わたしは何かを言いたくて。でも、なにも言えませんでした。
帰宅して。アシモフたんの足を拭いて、中に入ります。美味しそうな夕飯の匂いがします。これ、ミュラさんが好きなホワイトシチューっぽいやつだ。泣けて。ちょっと泣けて。もうミュラさんが、このお家へ遊びに来ることもないのかな、とか、いろんなこと考えて。
「なあにい、ソノコ。なに泣きそうな顔してるの?」
レアさんのほほ笑みが優しくて。わたしは「ミュラさんに、会いました」と言いました。レアさんはキレイに笑って「そう」と言いました。
「レアさんに振られたって、言ってました」
「あっはっは。やだ、言っちゃったのね! ミュラさんってば!」
食卓にごはんが並びました。ぐーってお腹が鳴ったけど、その席に着いても食べ始められませんでした。
だって。だって。レアさん。
「……ミュラさん、お見合いするって」
「そう。いい人が見つかるといいわね」
「いいんですか」
「なにが?」
わたしはじっと、向かい側の席のレアさんを見ました。レアさんは、わたしの言いたいこと、ぜんぶわかっていそうでした。
「だって。レアさん、ミュラさんのこと大好きじゃないですか」
レアさんは笑いました。ミュラさんから届いたお花を見たときみたいにキレイに。わたしはそれが悲しくて、どうしていいかわからなくて、ちょっと泣きました。
レアさんはキレイな笑顔のまま、どこか遠くを見て。
「ミュラさんは、あたしには眩しすぎるの」
わたしにはわかんなくて。好きなのに。好き同士なのに。大好きな二人が、二人じゃなくなっちゃうこと。なんだかいろんなことを考えて、ぐしぐしとわたしは泣きました。
おいしかったです。ホワイトシチューもどき。
1
お気に入りに追加
299
あなたにおすすめの小説
【完結】お飾りの妻からの挑戦状
おのまとぺ
恋愛
公爵家から王家へと嫁いできたデイジー・シャトワーズ。待ちに待った旦那様との顔合わせ、王太子セオドア・ハミルトンが放った言葉に立ち会った使用人たちの顔は強張った。
「君はお飾りの妻だ。装飾品として慎ましく生きろ」
しかし、当のデイジーは不躾な挨拶を笑顔で受け止める。二人のドタバタ生活は心配する周囲を巻き込んで、やがて誰も予想しなかった展開へ……
◇表紙はノーコピーライトガール様より拝借しています
◇全18話で完結予定
(完結)「君を愛することはない」と言われて……
青空一夏
恋愛
ずっと憧れていた方に嫁げることになった私は、夫となった男性から「君を愛することはない」と言われてしまった。それでも、彼に尽くして温かい家庭をつくるように心がければ、きっと愛してくださるはずだろうと思っていたのよ。ところが、彼には好きな方がいて忘れることができないようだったわ。私は彼を諦めて実家に帰ったほうが良いのかしら?
この物語は憧れていた男性の妻になったけれど冷たくされたお嬢様を守る戦闘侍女たちの活躍と、お嬢様の恋を描いた作品です。
主人公はお嬢様と3人の侍女かも。ヒーローの存在感増すようにがんばります! という感じで、それぞれの視点もあります。
以前書いたもののリメイク版です。多分、かなりストーリーが変わっていくと思うので、新しい作品としてお読みください。
※カクヨム。なろうにも時差投稿します。
※作者独自の世界です。

(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
旦那様には愛人がいますが気にしません。
りつ
恋愛
イレーナの夫には愛人がいた。名はマリアンヌ。子どものように可愛らしい彼女のお腹にはすでに子どもまでいた。けれどイレーナは別に気にしなかった。彼女は子どもが嫌いだったから。
※表紙は「かんたん表紙メーカー」様で作成しました。

【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり
政略より愛を選んだ結婚。~後悔は十年後にやってきた。~
つくも茄子
恋愛
幼い頃からの婚約者であった侯爵令嬢との婚約を解消して、学生時代からの恋人と結婚した王太子殿下。
政略よりも愛を選んだ生活は思っていたのとは違っていた。「お幸せに」と微笑んだ元婚約者。結婚によって去っていた側近達。愛する妻の妃教育がままならない中での出産。世継ぎの王子の誕生を望んだものの産まれたのは王女だった。妻に瓜二つの娘は可愛い。無邪気な娘は欲望のままに動く。断罪の時、全てが明らかになった。王太子の思い描いていた未来は元から無かったものだった。後悔は続く。どこから間違っていたのか。
他サイトにも公開中。
月が隠れるとき
いちい千冬
恋愛
ヒュイス王国のお城で、夜会が始まります。
その最中にどうやら王子様が婚約破棄を宣言するようです。悪役に仕立て上げられると分かっているので帰りますね。
という感じで始まる、婚約破棄話とその顛末。全8話。⇒9話になりました。
小説家になろう様で上げていた「月が隠れるとき」シリーズの短編を加筆修正し、連載っぽく仕立て直したものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる