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わたしの帰る場所
232話 えっと、これどうしたら
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わたしだけ連れて行かれる流れだったんですけれど、あわててオリヴィエ様も着いてこられました。レアさんと美ショタ様とは離れ離れに。帰宅ラッシュの流れから逸れてミュラさんの後に着き、建物の奥へ行きます。
「――こちらは」
戸惑ったようにオリヴィエ様が声をあげました。わたしはなにがなんだかわからないまま廊下を歩いているだけなんですけれど。
「……どちらへ向かっているんですかね」
「典礼省の最奥の間ですよ。普段は閉鎖されていますが、あなたから要請があったと、リシャール殿下が」
「あっと……もしかして」
「王杯が安置されている場所です」
オリヴィエ様から物問いたげな視線を感じます。わたしはどう説明すればいいのかわからなくて、とりあえず流れに任せました。
二十分くらい歩いたでしょうか。ずっと立ちっぱだったのでけっこう足にきています。すっごく細密な模様が刻み込まれている、真っ白な両開き扉の元へ着きました。その両サイドに、やっぱり真っ白な服を着た男性が立っていて、わたしたちの姿を見るとすっと一礼されました。あ、王杯がいる。そう感じ取れました。
「やあ、待っていたよ。オリヴィエも来たんだね」
リシャールがすっと現れました。いつもあんなに主張しまくっている存在感なのに、王杯の気配が濃厚でかすんで見えます。
「……あの、これはどういう」
「さあ、僕もさっぱり。ソノコが王杯に会いたがったんだ。『観たい』ではなくて」
あ、そこ。そこ突いて来ますか。うん、わたしにしてみたら『会う』だからね。
白服の男性たちが、ブレスレットみたいに手首に巻き付けている鍵を、代わる代わる扉へ差し込んで回しました。二重ロック。防犯すばらしいですね。そして、少しずつ開かれて行きます。
完全に開いたとき。
――ぶわっと、白いもやが。そして、わたしの周囲にはだれもいなくなりました。オリヴィエ様も、ミュラさんも、リシャールも。扉のお兄さんたちも。
「――いらっしゃい」
「どーも、おじゃまします」
わたしはそこに立ったまま言いました。思い出して淑女の礼であるリヴェオンスをしてみました。真っ白美ショタ様姿の王杯は、そんなわたしを見て笑いました。
「いいね、似合っているよ、ドレス。君の生国で言うところの馬子にも衣裳ってやつだ」
「わたしもそれ思ってたんですけど、まさかアウスリゼで言ってもらえるとは思わなかったです」
「で、なんの用」
せっかく顔見に来た客に対してなんて応対でしょうかね。まあお茶出されても怖くて飲めませんけど。
「いろいろ。たくさん。説明してほしくて」
「めんどいなあ。いい感じに納得しといてよ。眠いんだけど」
「そこをなんとか」
白いモヤの前方に、白い丸テーブルと椅子が現れました。座れってことでしょうか。座りました。足痛かったんで助かります。
ふっと目を上げると、王杯が隣に座っていました。どこか気だるげで、本当に眠そう。そして……なんだろう。穏やかな表情。
白いカップがテーブルに現れました。透明の液体が入っています。さっきのわたしの思考完全に読まれてますね。すみませんでした。いただきます。
「――なにを話せばいいの」
背もたれにだるーんと体を任せて。なんか気を張っていないときの美ショタ様ムーブ。わたしは頭の中であれこれと考えて、なにから聞けばいいだろうと思いました。そして「わたしが呼ばれたのは、ちょうどいいからだっていうのは、なんとなくわかりました」と言いました。
「わかんないことひとつひとつ、挙げますね。まず、グレⅡの……いえ、『The King’s Grail of Eternal』シリーズのって言った方がいいですね。その存在について」
「あれは、だれかふさわしい者を選出するために、僕が作ったもの」
「ゲームクリエイターだったんですか⁉」
いやそういう意味じゃないっていうのはわかってるんですけど思わず。そっかー、キングレシリーズ自体がコップ主導だったかー。いや、そうじゃなきゃこうはなってないわけだけど、わたし。
「……なんでですか?」
「君が言うところのグレⅡって、どんなゲームだった?」
問われて、わたしは思い浮かべました。シミュレーションロールプレイングゲーム。王杯によって聖別された二人のどちらかを選んでプレイヤーになり、王権を確立するために必要な行動はなにかを選択していくゲーム。王杯は「そうだね」と肯定しました。
「君は、やり込んでどう思った?」
「正直なところ、どっちが王様になってもいいじゃんって思いました」
「正直に」
「王杯のバッキャロー、なんで二人選ぶんだよ。最初からリシャールだけ選べばこんなことならんかったじゃん」
王杯はきれいに笑いました。そして眠そうにあくびをひとつ。そのだるーんとした感じのまま「僕、もう要らないでしょ」とつぶやきました。
「そこまでは言ってませんが」
「君は、どう思う。この国で過ごして。僕についてどう感じる」
「うーん」
美ショタ様をガワに選ぶのはなかなかのセンスだな、とか。そういうことじゃないですよね。はい。
「旧時代の遺物がしゃしゃるな」
「うっはっはっはっは!」
超笑ってます。王杯めっちゃ笑ってます。ちなみにそのセリフが出るところまでナルト観てないんですけど、専門学校時代の同級生がやたら使っていたので知ってます。はい。
「そう、それ」
「自分で言っちゃうんですかそれ」
「だって、そうじゃん」
王杯自体が、この世界にはオーバーテクノロジーというか。……必要、ないんですよね。
……だから、さっきのセリフになるのか。「僕、もう要らないでしょ」って。
「――でも、アウスリゼに必要だから『王杯』が存在したんじゃないんですか?」
グレⅡの、何度も見たオープニング。アウスリゼの建国の祖へ、王杯が授けられたこと。そらで言えます。わたしがこちらへ来てから、図書館とかで調べても同じ情報が出てきました。
----------
かつて、大地は荒涼とし、人々は治める者もなくただそこに存えていた。しかし、選ばれし者が現れ、光をもたらす。
彼は『王杯』と名付けられた聖なる器を手にしていた。それは神の贈り物であり、ふさわしき者に授けられるとされた、力と知恵の象徴であった。
その器の導きに従い、彼は旅に出る。彼は荒野を越え、山々を超え、深い谷を渡り抜ける。そして彼の魂は試練によって磨かれ、知恵と勇気はその心に宿った。
----------
そして、たどり着いた土地で、代々の王はその器である『王杯』によって聖別された者が就く『アウスリゼ』という国を作った。
それが、建国にまつわるお話です。アウスリゼの人々は、そしておそらくこのレギ大陸に住む人たちは、それを当然のこととして受け入れています。だって、実際に存在していますからね、王杯。
わたしが思い起こしていると、王杯は懐かしそうにどこか遠くを眺めていました。そして「うん、そうだね」と言います。
「でも、今のアウスリゼは、僕を必要としているかい」
それは、断定的な。問いかけではない響きでした。わたしはなんと言ったらいいのかわからず「……建国の象徴として、人々の心にあるのではないですかね」とおためごかしみたいなことを言いました。
「まだ、この土地が荒れ果てていたとき」
王杯はつぶやきました。わたしに聞かせてくれているというよりは、独白のような気がします。でもわたしはしっかりと聞こうと身を乗り出しました。聞き漏らしてはいけないと思ったから。
「人間は獣と大差ない暮らしをしていた。獣とは違う生き物なのに。僕が遣わされた。人間を愛していたから」
そう言ってからまたあくびをして「もう……眠いんだ」と言いました。なんだかわたしは、無性に気持ちが焦って「寝ちゃだめです」と言いました。
王杯は「僕の役目は終わったんだよ」と、はっきりとした声で言いました。わたしへ向けて。
「――こちらは」
戸惑ったようにオリヴィエ様が声をあげました。わたしはなにがなんだかわからないまま廊下を歩いているだけなんですけれど。
「……どちらへ向かっているんですかね」
「典礼省の最奥の間ですよ。普段は閉鎖されていますが、あなたから要請があったと、リシャール殿下が」
「あっと……もしかして」
「王杯が安置されている場所です」
オリヴィエ様から物問いたげな視線を感じます。わたしはどう説明すればいいのかわからなくて、とりあえず流れに任せました。
二十分くらい歩いたでしょうか。ずっと立ちっぱだったのでけっこう足にきています。すっごく細密な模様が刻み込まれている、真っ白な両開き扉の元へ着きました。その両サイドに、やっぱり真っ白な服を着た男性が立っていて、わたしたちの姿を見るとすっと一礼されました。あ、王杯がいる。そう感じ取れました。
「やあ、待っていたよ。オリヴィエも来たんだね」
リシャールがすっと現れました。いつもあんなに主張しまくっている存在感なのに、王杯の気配が濃厚でかすんで見えます。
「……あの、これはどういう」
「さあ、僕もさっぱり。ソノコが王杯に会いたがったんだ。『観たい』ではなくて」
あ、そこ。そこ突いて来ますか。うん、わたしにしてみたら『会う』だからね。
白服の男性たちが、ブレスレットみたいに手首に巻き付けている鍵を、代わる代わる扉へ差し込んで回しました。二重ロック。防犯すばらしいですね。そして、少しずつ開かれて行きます。
完全に開いたとき。
――ぶわっと、白いもやが。そして、わたしの周囲にはだれもいなくなりました。オリヴィエ様も、ミュラさんも、リシャールも。扉のお兄さんたちも。
「――いらっしゃい」
「どーも、おじゃまします」
わたしはそこに立ったまま言いました。思い出して淑女の礼であるリヴェオンスをしてみました。真っ白美ショタ様姿の王杯は、そんなわたしを見て笑いました。
「いいね、似合っているよ、ドレス。君の生国で言うところの馬子にも衣裳ってやつだ」
「わたしもそれ思ってたんですけど、まさかアウスリゼで言ってもらえるとは思わなかったです」
「で、なんの用」
せっかく顔見に来た客に対してなんて応対でしょうかね。まあお茶出されても怖くて飲めませんけど。
「いろいろ。たくさん。説明してほしくて」
「めんどいなあ。いい感じに納得しといてよ。眠いんだけど」
「そこをなんとか」
白いモヤの前方に、白い丸テーブルと椅子が現れました。座れってことでしょうか。座りました。足痛かったんで助かります。
ふっと目を上げると、王杯が隣に座っていました。どこか気だるげで、本当に眠そう。そして……なんだろう。穏やかな表情。
白いカップがテーブルに現れました。透明の液体が入っています。さっきのわたしの思考完全に読まれてますね。すみませんでした。いただきます。
「――なにを話せばいいの」
背もたれにだるーんと体を任せて。なんか気を張っていないときの美ショタ様ムーブ。わたしは頭の中であれこれと考えて、なにから聞けばいいだろうと思いました。そして「わたしが呼ばれたのは、ちょうどいいからだっていうのは、なんとなくわかりました」と言いました。
「わかんないことひとつひとつ、挙げますね。まず、グレⅡの……いえ、『The King’s Grail of Eternal』シリーズのって言った方がいいですね。その存在について」
「あれは、だれかふさわしい者を選出するために、僕が作ったもの」
「ゲームクリエイターだったんですか⁉」
いやそういう意味じゃないっていうのはわかってるんですけど思わず。そっかー、キングレシリーズ自体がコップ主導だったかー。いや、そうじゃなきゃこうはなってないわけだけど、わたし。
「……なんでですか?」
「君が言うところのグレⅡって、どんなゲームだった?」
問われて、わたしは思い浮かべました。シミュレーションロールプレイングゲーム。王杯によって聖別された二人のどちらかを選んでプレイヤーになり、王権を確立するために必要な行動はなにかを選択していくゲーム。王杯は「そうだね」と肯定しました。
「君は、やり込んでどう思った?」
「正直なところ、どっちが王様になってもいいじゃんって思いました」
「正直に」
「王杯のバッキャロー、なんで二人選ぶんだよ。最初からリシャールだけ選べばこんなことならんかったじゃん」
王杯はきれいに笑いました。そして眠そうにあくびをひとつ。そのだるーんとした感じのまま「僕、もう要らないでしょ」とつぶやきました。
「そこまでは言ってませんが」
「君は、どう思う。この国で過ごして。僕についてどう感じる」
「うーん」
美ショタ様をガワに選ぶのはなかなかのセンスだな、とか。そういうことじゃないですよね。はい。
「旧時代の遺物がしゃしゃるな」
「うっはっはっはっは!」
超笑ってます。王杯めっちゃ笑ってます。ちなみにそのセリフが出るところまでナルト観てないんですけど、専門学校時代の同級生がやたら使っていたので知ってます。はい。
「そう、それ」
「自分で言っちゃうんですかそれ」
「だって、そうじゃん」
王杯自体が、この世界にはオーバーテクノロジーというか。……必要、ないんですよね。
……だから、さっきのセリフになるのか。「僕、もう要らないでしょ」って。
「――でも、アウスリゼに必要だから『王杯』が存在したんじゃないんですか?」
グレⅡの、何度も見たオープニング。アウスリゼの建国の祖へ、王杯が授けられたこと。そらで言えます。わたしがこちらへ来てから、図書館とかで調べても同じ情報が出てきました。
----------
かつて、大地は荒涼とし、人々は治める者もなくただそこに存えていた。しかし、選ばれし者が現れ、光をもたらす。
彼は『王杯』と名付けられた聖なる器を手にしていた。それは神の贈り物であり、ふさわしき者に授けられるとされた、力と知恵の象徴であった。
その器の導きに従い、彼は旅に出る。彼は荒野を越え、山々を超え、深い谷を渡り抜ける。そして彼の魂は試練によって磨かれ、知恵と勇気はその心に宿った。
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そして、たどり着いた土地で、代々の王はその器である『王杯』によって聖別された者が就く『アウスリゼ』という国を作った。
それが、建国にまつわるお話です。アウスリゼの人々は、そしておそらくこのレギ大陸に住む人たちは、それを当然のこととして受け入れています。だって、実際に存在していますからね、王杯。
わたしが思い起こしていると、王杯は懐かしそうにどこか遠くを眺めていました。そして「うん、そうだね」と言います。
「でも、今のアウスリゼは、僕を必要としているかい」
それは、断定的な。問いかけではない響きでした。わたしはなんと言ったらいいのかわからず「……建国の象徴として、人々の心にあるのではないですかね」とおためごかしみたいなことを言いました。
「まだ、この土地が荒れ果てていたとき」
王杯はつぶやきました。わたしに聞かせてくれているというよりは、独白のような気がします。でもわたしはしっかりと聞こうと身を乗り出しました。聞き漏らしてはいけないと思ったから。
「人間は獣と大差ない暮らしをしていた。獣とは違う生き物なのに。僕が遣わされた。人間を愛していたから」
そう言ってからまたあくびをして「もう……眠いんだ」と言いました。なんだかわたしは、無性に気持ちが焦って「寝ちゃだめです」と言いました。
王杯は「僕の役目は終わったんだよ」と、はっきりとした声で言いました。わたしへ向けて。
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