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『三田園子』という人
190話 その前にどっかでモーニング食べよう
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「えっ、あっはい」
『――昨日、小田原の家に行ってきたんだ』
その件は勇二兄さんから聞いていました。ので、はい。一希兄さんは言葉を選ぶように少し黙ってから、『……昨日、叔父貴と話して。園子のことを』とひとことおっしゃいました。わたしが出た後ですかね?
『……母は……育児放棄のような状態だったらしいことを聞いた。たしかに、勇二のときとは違うと感じてはいたけれど、女の子は手がかからないと聞いたことがあったから、そんなものかと感じていた。気づかなくて、申し訳なかった』
「いえ、それは、一希兄さんが謝ることじゃないですよね? もう、そういうのやめましょう? わたし生まれたとき小学生じゃないですか。なにができるっていうんです」
『――だとしても。……すまない、これも自己満だな』
わたしたちが幼かったころのことを、ちょっとだけ教えてもらいました。わたしが生まれて、一希兄さんが海外の大学へ行くために家を出るまでの六年間のこと。
お手伝いさんサービスみたいのに頼んでいたらしいです。だれかが専属で入ってくださるというよりは、別の人が入れ代わり立ち代わりしていたとのことで。だからなんですね。わたし、あの家でだれがごはんを作ってくれているのかわかっていなかった。
『園子はね、最初の数カ月を、アツ叔父貴のところで過ごしていたんだ。そのあと、小田原の家に来たのだけれど。……とても、かわいくてね』
わたしが四歳になるころまではお手伝いさんが泊まり込みしてくれていたけれど、それ以降は通いになったそうで。トイレトレーニングが終わったからだそうです。はい。そんな細かいこと忘れてください。いっしょに住んでいた両親の姿を覚えていないので、その点についてお尋ねすると『……うん、そうだね。父と母は、東京に住んでいたはずだ』と言われました。それって、わたしに対するネグレクトじゃなくて、子ども全員へのじゃないですか? でもお手伝いさんがいたから養育はしていたってことになる? わからん。勇二兄さんがいっしょうけんめい、わたしへ絵本を読んでいたそうです。なにそれかわいい。なんか昔話に花が咲きそうでしたけど、主眼はそこじゃないので。
「そういえば、この前叔父さんがおっしゃってましたけど、母って良恵さんておっしゃるんですね」
『……そうだよ。父の名前はわかるかい』
「あー、会社のサイトで見ました。ヨシツグさん」
『そう。三田義嗣』
画数多い父親から少ない息子たちが出ましたね。もしかして兄さんたちも他に名付け親がいるんですかね。一希兄さんは『昨日、母と。話し合ってきた。園子のことを』とおっしゃいました。えええええええ。
「なんでまた?」
『母が、園子に対して示してきた態度は、はっきりとよくなかった。それを本人が自覚しているか、確認しに』
「いやいやいやいやいや」
またなんてこじれそうなことを! 穏便に行きたいのに! そもそも、あちらはこちらに関心ないのは今に始まったことではないし、お互い様なので。
「あのー、わたし母にも父にも、思うことはありませんので。そこらへんのヤブはあんまりつつかないでほしいっていうか」
『でも、園子。分籍したでしょう、五年前に』
「あ、バレてましたか」
『それは、もちろん。それで、私たちの関係がなくなることはないけれど。……それでも、分けたいと思うくらいには、嫌だったんでしょう? 三田が』
最後に母と会ったのはわたしが二十三のときです。三田の戸籍からわたしを抹消するための、サインをいただきに。三田の弁護士事務所に連絡をとって。まじでお互い様なんですけれど、顔見てもだれかわかりませんでした。はい。
役所に分籍届を提出して、自分ひとりの真っ白な戸籍を手に入れて。そんなことで法律上の親子の縁は切れないということは知っていたけれども、それでも、うれしかった。三田とは関係のない三田になれたこと。ちょっと泣きました。わたしも若かったんです。若気の至りです。
『いまさら君に、両親を許せとは言わない。口が裂けても。――でも、私はひとこと、君へ謝らせたいんだ。母から』
まさか、一希兄さんがそんな風に思ってくれているとは。とてもびっくりして、なんて言っていいかわかりませんでした。
『――本来なら、母が君の元に赴いて、頭を下げるべきだと思う。……けれど、凝り固まってしまっていてね。そこまで素直に動いてはくれない。ただ、自分の行動が、親としてふさわしくないものだったことは認めてくれた』
「まじですか⁉」
『うん、まじだよ』
一希兄さんどんなマジックを使ったんでしょうか。唯我独尊系親に自分の非を認めさせるとか。子どもを人質にとったとかですかね。こんなところまで有能とかすごいですね。
「あー。で、わたしは、行って、謝罪を受けてこいと」
『もし、君がそうしてもいいと思うなら』
「思わなかったら、行かなくてもいいんですか?」
『もちろん。母が謝罪を口にしても、君がそれを承諾する必要もない。ただ、母のしてきたことは悪かった。それを、はっきりさせるための儀式みたいなものだと思えばいい』
一希兄さんは、強調するようにもう一度『園子、君は、両親を……三田を、許す必要はないよ』と言いました。
許すも許さないも、わたしの中ではもう終わった問題なんです。そう言おうかと思ったけれど、きっとそのことも気づいた上で、兄さんはこの提案をしてくれているんだろうな、と思えました。
なので、「わかりました」と返事をしました。
『私も、同席しようか』
「いえ、いいです。母と娘の話してきます。最初で最後の」
わたしがそう言うと、一希兄さんが息を呑んだのがわかりました。少ししゃがれた声で、『――行くのかい、園子』と聞こえました。
「はい。決めました。……いえ、決まってました」
アウスリゼへ。ちゃんと、お片付けしていこう。きれいに。きれいに。
あちらへ向かうときにまた連絡することを約束して、電話を切りました。さて、片付けよう。
コンビニへ行って、一番大きいゴミ袋と、晩ごはんと飲み物を買ってきました。あとお菓子をちょっと。愛ちゃんの配信があったので、それをBGMに、最終断捨離。これ、ある意味終活だな、と思いました。はい。
――日本での、ここでの、三田園子を、わたしは終えるんだ。あ、そういえばここ前橋とゴミ分別方法違うかな。
大切なものって、ぜんぜんなくって。わたしにとって大切だったものは、ぜんぶ棄てられてしまったから。じいちゃんが生前飲んでたワンカップのコップ。箸立てにしていたの。それに、ばあちゃんが大事にとっておいたラーメンの袋。わかる、ゴミだよね。両方ゴミだ。でも大切だったの。わたしには、大切だったの。
あのふたつよりは、ずっと使い道のあるものをどんどんダンボールから出してゴミ袋へ入れました。愛ちゃんの配信が終わるころには七つのダンボールをたたんでしまえました。あとふたつ。……でも、これは捨てられない。
アウスリゼへ持っていくものは、ぜんぶトートバッグへ入れました。モアイこけしといっしょに。はい。保留だったオレンジ純先生の同人誌と、わたしが作ったぬいぐるみのオリヴィエ様である、ぬいヴィエ様です。はい。コンビニ弁当を食べながら、兄さんたちから来ていたメッセへ返信しました。
ゴミ袋を見ながら、戻ってくることがあるなんて思いも寄らないで、アウスリゼにいたときのことを思い出しました。自分が、日本や群馬のことをどう思っていたか。残してきた、これらのものたちすべて。ぜんぶ喪われてしまったものとして、とても悲しかった。もう二度と触れることはできず、見ることもできないと。会って、話して、笑うことも泣くこともできないと。だから、あんまり考えないようにして。毎日毎日、目の前のことに打ち込むことで、泣きたい気持ちを見ないようにやり過ごしてきた。日本に戻ってきたのは六月十二日。約半月経って、今。わたしは、自らの意志でそれらを手放そうとしている。
ほぼすべて燃えるゴミだったので、マンションのゴミ集積場へ持って行けました。いちおう、いつ出してもOKって言われていたので。三往復。……それで、『三田園子』のものはおしまい。
群馬を出るときに。ここで暮らすために必要なものだと思っていたものたち。ダンボールに詰めていたときは、それすら不必要になるだなんて思っていませんでした。いや、ちらりとは考えたかもしれない。このマンションは、わたしの家になることはなかったんだな。そのことは、ちょっとだけ勇二兄さんに申し訳ないな、と感じます。
お風呂に入って、着ていたものをすべて洗濯機へ放り込みました。なにもかもきれいにして。きれいな下着を着けて眠りました。夢は見ませんでした。
朝。残っているふたつのダンボール。そこから取り出した服を、一着一着ハンガーでクローゼットにかけました。一希兄さんが買ってくれた服。それに、買ってくれた緑のガーネットのネックレスとバングル。いらないよって言ったのにおそろいのイヤリングも入っていました。おいおい。ちょっと耳に着けてみて。やっぱ落としそうなので外しました。はい。
兄さんが似合うよって言ってくれた服を着て、小田原へ行こう。
光を含んだようにやわらかな白いリバーレースの、膝丈ワンピース。それへ合わせるために買ってくれた、黒いかぎ針編みのサマーニットカーディガン。靴も、黒い縁取りがある白のオープントゥパンプスにしよう。パンストも新しいのにして。すんごくお嬢様。
髪は、低めの位置でポニーテール。バッグは、昨日使った黒のやつでいいや。やっぱり不安になったのでモアイこけしも入れて。ちょっと、気合い入れてメイクして。
新幹線の時間を調べて、『これで行ってきます』とリンクをグルチャへ貼りました。一希兄さんから『わかった』とひとこと。勇二兄さんから『いってらっしゃい』と言う言葉とスタンプ。
……よし。行くか。
『――昨日、小田原の家に行ってきたんだ』
その件は勇二兄さんから聞いていました。ので、はい。一希兄さんは言葉を選ぶように少し黙ってから、『……昨日、叔父貴と話して。園子のことを』とひとことおっしゃいました。わたしが出た後ですかね?
『……母は……育児放棄のような状態だったらしいことを聞いた。たしかに、勇二のときとは違うと感じてはいたけれど、女の子は手がかからないと聞いたことがあったから、そんなものかと感じていた。気づかなくて、申し訳なかった』
「いえ、それは、一希兄さんが謝ることじゃないですよね? もう、そういうのやめましょう? わたし生まれたとき小学生じゃないですか。なにができるっていうんです」
『――だとしても。……すまない、これも自己満だな』
わたしたちが幼かったころのことを、ちょっとだけ教えてもらいました。わたしが生まれて、一希兄さんが海外の大学へ行くために家を出るまでの六年間のこと。
お手伝いさんサービスみたいのに頼んでいたらしいです。だれかが専属で入ってくださるというよりは、別の人が入れ代わり立ち代わりしていたとのことで。だからなんですね。わたし、あの家でだれがごはんを作ってくれているのかわかっていなかった。
『園子はね、最初の数カ月を、アツ叔父貴のところで過ごしていたんだ。そのあと、小田原の家に来たのだけれど。……とても、かわいくてね』
わたしが四歳になるころまではお手伝いさんが泊まり込みしてくれていたけれど、それ以降は通いになったそうで。トイレトレーニングが終わったからだそうです。はい。そんな細かいこと忘れてください。いっしょに住んでいた両親の姿を覚えていないので、その点についてお尋ねすると『……うん、そうだね。父と母は、東京に住んでいたはずだ』と言われました。それって、わたしに対するネグレクトじゃなくて、子ども全員へのじゃないですか? でもお手伝いさんがいたから養育はしていたってことになる? わからん。勇二兄さんがいっしょうけんめい、わたしへ絵本を読んでいたそうです。なにそれかわいい。なんか昔話に花が咲きそうでしたけど、主眼はそこじゃないので。
「そういえば、この前叔父さんがおっしゃってましたけど、母って良恵さんておっしゃるんですね」
『……そうだよ。父の名前はわかるかい』
「あー、会社のサイトで見ました。ヨシツグさん」
『そう。三田義嗣』
画数多い父親から少ない息子たちが出ましたね。もしかして兄さんたちも他に名付け親がいるんですかね。一希兄さんは『昨日、母と。話し合ってきた。園子のことを』とおっしゃいました。えええええええ。
「なんでまた?」
『母が、園子に対して示してきた態度は、はっきりとよくなかった。それを本人が自覚しているか、確認しに』
「いやいやいやいやいや」
またなんてこじれそうなことを! 穏便に行きたいのに! そもそも、あちらはこちらに関心ないのは今に始まったことではないし、お互い様なので。
「あのー、わたし母にも父にも、思うことはありませんので。そこらへんのヤブはあんまりつつかないでほしいっていうか」
『でも、園子。分籍したでしょう、五年前に』
「あ、バレてましたか」
『それは、もちろん。それで、私たちの関係がなくなることはないけれど。……それでも、分けたいと思うくらいには、嫌だったんでしょう? 三田が』
最後に母と会ったのはわたしが二十三のときです。三田の戸籍からわたしを抹消するための、サインをいただきに。三田の弁護士事務所に連絡をとって。まじでお互い様なんですけれど、顔見てもだれかわかりませんでした。はい。
役所に分籍届を提出して、自分ひとりの真っ白な戸籍を手に入れて。そんなことで法律上の親子の縁は切れないということは知っていたけれども、それでも、うれしかった。三田とは関係のない三田になれたこと。ちょっと泣きました。わたしも若かったんです。若気の至りです。
『いまさら君に、両親を許せとは言わない。口が裂けても。――でも、私はひとこと、君へ謝らせたいんだ。母から』
まさか、一希兄さんがそんな風に思ってくれているとは。とてもびっくりして、なんて言っていいかわかりませんでした。
『――本来なら、母が君の元に赴いて、頭を下げるべきだと思う。……けれど、凝り固まってしまっていてね。そこまで素直に動いてはくれない。ただ、自分の行動が、親としてふさわしくないものだったことは認めてくれた』
「まじですか⁉」
『うん、まじだよ』
一希兄さんどんなマジックを使ったんでしょうか。唯我独尊系親に自分の非を認めさせるとか。子どもを人質にとったとかですかね。こんなところまで有能とかすごいですね。
「あー。で、わたしは、行って、謝罪を受けてこいと」
『もし、君がそうしてもいいと思うなら』
「思わなかったら、行かなくてもいいんですか?」
『もちろん。母が謝罪を口にしても、君がそれを承諾する必要もない。ただ、母のしてきたことは悪かった。それを、はっきりさせるための儀式みたいなものだと思えばいい』
一希兄さんは、強調するようにもう一度『園子、君は、両親を……三田を、許す必要はないよ』と言いました。
許すも許さないも、わたしの中ではもう終わった問題なんです。そう言おうかと思ったけれど、きっとそのことも気づいた上で、兄さんはこの提案をしてくれているんだろうな、と思えました。
なので、「わかりました」と返事をしました。
『私も、同席しようか』
「いえ、いいです。母と娘の話してきます。最初で最後の」
わたしがそう言うと、一希兄さんが息を呑んだのがわかりました。少ししゃがれた声で、『――行くのかい、園子』と聞こえました。
「はい。決めました。……いえ、決まってました」
アウスリゼへ。ちゃんと、お片付けしていこう。きれいに。きれいに。
あちらへ向かうときにまた連絡することを約束して、電話を切りました。さて、片付けよう。
コンビニへ行って、一番大きいゴミ袋と、晩ごはんと飲み物を買ってきました。あとお菓子をちょっと。愛ちゃんの配信があったので、それをBGMに、最終断捨離。これ、ある意味終活だな、と思いました。はい。
――日本での、ここでの、三田園子を、わたしは終えるんだ。あ、そういえばここ前橋とゴミ分別方法違うかな。
大切なものって、ぜんぜんなくって。わたしにとって大切だったものは、ぜんぶ棄てられてしまったから。じいちゃんが生前飲んでたワンカップのコップ。箸立てにしていたの。それに、ばあちゃんが大事にとっておいたラーメンの袋。わかる、ゴミだよね。両方ゴミだ。でも大切だったの。わたしには、大切だったの。
あのふたつよりは、ずっと使い道のあるものをどんどんダンボールから出してゴミ袋へ入れました。愛ちゃんの配信が終わるころには七つのダンボールをたたんでしまえました。あとふたつ。……でも、これは捨てられない。
アウスリゼへ持っていくものは、ぜんぶトートバッグへ入れました。モアイこけしといっしょに。はい。保留だったオレンジ純先生の同人誌と、わたしが作ったぬいぐるみのオリヴィエ様である、ぬいヴィエ様です。はい。コンビニ弁当を食べながら、兄さんたちから来ていたメッセへ返信しました。
ゴミ袋を見ながら、戻ってくることがあるなんて思いも寄らないで、アウスリゼにいたときのことを思い出しました。自分が、日本や群馬のことをどう思っていたか。残してきた、これらのものたちすべて。ぜんぶ喪われてしまったものとして、とても悲しかった。もう二度と触れることはできず、見ることもできないと。会って、話して、笑うことも泣くこともできないと。だから、あんまり考えないようにして。毎日毎日、目の前のことに打ち込むことで、泣きたい気持ちを見ないようにやり過ごしてきた。日本に戻ってきたのは六月十二日。約半月経って、今。わたしは、自らの意志でそれらを手放そうとしている。
ほぼすべて燃えるゴミだったので、マンションのゴミ集積場へ持って行けました。いちおう、いつ出してもOKって言われていたので。三往復。……それで、『三田園子』のものはおしまい。
群馬を出るときに。ここで暮らすために必要なものだと思っていたものたち。ダンボールに詰めていたときは、それすら不必要になるだなんて思っていませんでした。いや、ちらりとは考えたかもしれない。このマンションは、わたしの家になることはなかったんだな。そのことは、ちょっとだけ勇二兄さんに申し訳ないな、と感じます。
お風呂に入って、着ていたものをすべて洗濯機へ放り込みました。なにもかもきれいにして。きれいな下着を着けて眠りました。夢は見ませんでした。
朝。残っているふたつのダンボール。そこから取り出した服を、一着一着ハンガーでクローゼットにかけました。一希兄さんが買ってくれた服。それに、買ってくれた緑のガーネットのネックレスとバングル。いらないよって言ったのにおそろいのイヤリングも入っていました。おいおい。ちょっと耳に着けてみて。やっぱ落としそうなので外しました。はい。
兄さんが似合うよって言ってくれた服を着て、小田原へ行こう。
光を含んだようにやわらかな白いリバーレースの、膝丈ワンピース。それへ合わせるために買ってくれた、黒いかぎ針編みのサマーニットカーディガン。靴も、黒い縁取りがある白のオープントゥパンプスにしよう。パンストも新しいのにして。すんごくお嬢様。
髪は、低めの位置でポニーテール。バッグは、昨日使った黒のやつでいいや。やっぱり不安になったのでモアイこけしも入れて。ちょっと、気合い入れてメイクして。
新幹線の時間を調べて、『これで行ってきます』とリンクをグルチャへ貼りました。一希兄さんから『わかった』とひとこと。勇二兄さんから『いってらっしゃい』と言う言葉とスタンプ。
……よし。行くか。
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