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『三田園子』という人
167話 ジオシティーズだった気がしてきた
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『――もしもし?』
反響する女声の英語アナウンス。そして日本語だけではない人々のざわめき。耳に届く音から、空港からの電話ではないか、と判断できました。少し不安げな電話の主の男声は聞き覚えがあります。なので、「おひさしぶりです」と言いました。ため息みたいな音のあとに『……園子。……よかった』とつぶやいたのは、上の兄の一希さんでした。
『――今、帰国した。途中で連絡できなくてごめん。乗り換えの時刻が日本時間の早朝だった』
「いえ、かえってお忙しいところ、気を遣っていただきすみません」
『いや、いや。そんなこと言わないでくれ。電話に出てくれてありがとう。声を聞けてうれしい』
これが実兄でなければときめきポイントだったでしょうか。本当にうれしそうなその声に、感動もなくわたしは「そうですか。どうも」と答えました。
『……会えるかい? よかったら、近々に』
んー。断捨離で忙しいですって断ることはできるんですけど。世界を股にかけて仕事してる人にプータローが言う言葉じゃないなっていう気はします。なので「あー、はい。時間は、あります」と答えました。
『明日は? あさっての方がいい?』
「あ、はい。どちらでも」
『じゃあ明日の夜にしよう。なにが食べたい?』
「あ、はい。まあ、なんでも……軽い感じで……」
『わかったよ。詳細は勇二から教えてもらったメールアドレスへ送っていいだろうか?』
「あ、はい。それで」
この十数年で何回か顔を合わせているので次兄よりは気が楽なんですけど、だからって気を遣わないわけではなく。そもそもあちらたぶんアラフォーだし。河野課長と同年代。ジェネレーションギャップが。上司級。困る。どうしよう。長兄はB’z好きだったっていう情報しかない。わたしウルトラソウルのハイッの部分しかちゃんと知らない、どうしよう。ハイッ。
『すぐに連絡するから。――会えるの、たのしみにしている』
じゃあ、という言葉の後に通話が切れました。申し訳ないけれど、ちょっと顔を忘れかけているので名前をぐぐってみました。……いくらか記事が出てきます。はい。有名人か。2022年の9月の記事が最新でした。それによるとなんか、ザンビアのインフラ整備プログラムで物流に関するアドバイザーをしているとかなんとか。まじか。……ザンビア。サッカーのイメージしかない。ザンビアisどこ。ぐぐる。――遠っ! アフリカど真ん中遠っ!
なんかわたしの上の兄はすごい仕事をしている人だということがわかりました。はい。お疲れ様です。顔は記憶にあったままでした。清潔感あふるる雰囲気イケメン風。わたしとは似ていない。
ついでと言ってはなんですが、次兄の名前も先日覚えたばかりなのでぐぐりました。ミタの会社の役員ページが検索ヒットして、見てみたらぜんぜん知らない人でした。お写真モードでキリッとしてる。でもまあ、強いて言えば、次兄の方がわたしに似ているかもしれません。耳の形とか。眉の角度とか。髪の色とか。知らんけど。
一時間くらいしてからメールボックスを確認したら、二十分前にすでに連絡が来ていました。社用メールからかと思いきや、ashita_harerukanaとかいう文言が入っている個人メールでした。かわいいかよ。
----------
Kazuki Mita
To 自分
園子へ。
先程は電話に出てくれてありがとう。本当に久しぶりに元気な声を聞くことができて嬉しかった。
明日だけれど、17:00頃に東京駅の丸の内中央口を出たところで待っていてほしい。迎えに行きます。足を崩せるような、楽な服装で来てもらえるとありがたい。
考えてみたら、園子と一緒に食事をするのは私が十代の時以来ではないだろうか。君はまだ幼稚園生だった。大人になった園子は、どんな女性なのだろう。今、とても緊張している。それと共にとても嬉しい。
いろいろ、お互いのことを話せる機会にできたらいいと思っています。もしよければだけれど。
明日を楽しみにしています。
兄 一希
----------
……なんかこの、文面から隠しきれない、いい人オーラ。どうしよう、園子さんは大人になりきれていないことに関しては右に出る者はあんまりいないと巷で評判なのに。こんなことメールに書かれたらわたしの方が緊張するだろ。どうしよう出勤拒否しそう。
愛ちゃんにメッセしました。そしたら電話が来ました。『だいじょぶそ? なんなら同席するけど』と開口一番言ってくれました。甘えたいのはやまやまですが、さすがにそれはだめかなあ、と。「うむー、ひとりで行くよー」と答えました。
燃えるゴミの日が月木なので、週二でちょっとずつ出せるように断捨離しています。気持ちはミニマリストです。ここにあるものはぜんぶ群馬に来てから入手したものなので、それなりに厳選して手元に置いているものばかりです。けれど、それほど執着なくいろいろなものを手放せそうな気がしました。今日はオタグッズに着手します。最難関です。
一番最初に手にしたのは、鏡を載せてドレッサーみたく使っている小さいチェストの上に飾っているものでした。――わたしが自分で作った、オリヴィエ様のぬいぐるみ。
「……おひさしぶりです、ぬいヴィエ様」
なんだかんだバタバタしていて、ちゃんとごあいさつできていませんでした。市販のぬいメガネはオーバル型のがなくて、それも自作したんです。納得が行くものになるまで四つ作りました。
もちろん、断捨離対象にはならなかったです。そこにときめきしかないので。自作でもオリヴィエ様。かわいい。
ぎゅっと両手でつかんでから、もう一度飾り直しました。オリヴィエ様は……今どうされているのでしょうか。無事にルミエラに到着されたでしょうか。そのことがたえず気にかかっていて、ふとした瞬間に考え込んでしまいます。この前新幹線の中で見た妙にリアルな夢は、きっとわたしの願望が見せたものなんだろうな。
こちらとあちらの時間の長さがだいたい同じであることは、経過したそれぞれの日数がほぼ等しいことでわかりました。なので、当然もうオリヴィエ様はルミエラに到着していなければならないし、なんならクロヴィスもサルちゃんやブリアックを引き連れて王都入りしていてもおかしくはない。
どうか…………ご無事であってください。祈ることしかわたしにはできませんでした。
オタグッズを整理していたら、ふっと二時間が消えました。具体的に言うと発掘された同人誌を読み込んで時間が溶けました。我に返って、手にしていた冊子を保留の箱へ。けれど、考えを先延ばしにしてはいけないことを思い出せました。
この前、病院へご挨拶に伺ったとき。わたしは持参したファピー記事のスクラップブックをみなさんにお見せしました。それはそうしてもかまわないだろう、というわたしの判断があったからです。そもそも、わたしがあのノートを作った背景にはグレⅡ世界と思えるあちらの世界のことを、わたしなりに整頓して理解したいと思っていたことがあります。ファピーの記事を切り抜いて貼って、その隣には自分で見聞きし、学んだことを、あちらの言語と日本語をごちゃまぜにして書いていました。リシャールから疑われていたので、レアさんなどの監視の目から書いている内容を隠したいという当初の理由によるものです。あちらの言語といっても、辞書を引きながら書いたわけではないので耳コピのうろ覚え単語なども多く使っています。なので、読み解けるのは文章の連なりから書いたときのことを連想できるわたしだけだと言ってほぼ間違いありません。わたしはバッグからノートを出しました。そして……その疑問についての仔細が書き込まれたページを開いて、テーブルに載せます。
ラキルソンセン国のファピー選手、ティミー・ロージェルさんに関する記事です。わたしはこの選手をオリヴィエ様と見立て、オリヴィエ様について考えたことを暗号化して書き込んでいました。そこにはこうあります。
『デッドボールありえない、ティミーだいじょうぶ?』
ノートパソコンを起動して、ブラウザを立ち上げました。思い起こしているのは、いつかよしこちゃんに導かれてたどりついたサイト。わたしは、出てきて、とつぶやきながら検索窓へ『グレⅡ 裏シナリオ』と打ち込みました。
反響する女声の英語アナウンス。そして日本語だけではない人々のざわめき。耳に届く音から、空港からの電話ではないか、と判断できました。少し不安げな電話の主の男声は聞き覚えがあります。なので、「おひさしぶりです」と言いました。ため息みたいな音のあとに『……園子。……よかった』とつぶやいたのは、上の兄の一希さんでした。
『――今、帰国した。途中で連絡できなくてごめん。乗り換えの時刻が日本時間の早朝だった』
「いえ、かえってお忙しいところ、気を遣っていただきすみません」
『いや、いや。そんなこと言わないでくれ。電話に出てくれてありがとう。声を聞けてうれしい』
これが実兄でなければときめきポイントだったでしょうか。本当にうれしそうなその声に、感動もなくわたしは「そうですか。どうも」と答えました。
『……会えるかい? よかったら、近々に』
んー。断捨離で忙しいですって断ることはできるんですけど。世界を股にかけて仕事してる人にプータローが言う言葉じゃないなっていう気はします。なので「あー、はい。時間は、あります」と答えました。
『明日は? あさっての方がいい?』
「あ、はい。どちらでも」
『じゃあ明日の夜にしよう。なにが食べたい?』
「あ、はい。まあ、なんでも……軽い感じで……」
『わかったよ。詳細は勇二から教えてもらったメールアドレスへ送っていいだろうか?』
「あ、はい。それで」
この十数年で何回か顔を合わせているので次兄よりは気が楽なんですけど、だからって気を遣わないわけではなく。そもそもあちらたぶんアラフォーだし。河野課長と同年代。ジェネレーションギャップが。上司級。困る。どうしよう。長兄はB’z好きだったっていう情報しかない。わたしウルトラソウルのハイッの部分しかちゃんと知らない、どうしよう。ハイッ。
『すぐに連絡するから。――会えるの、たのしみにしている』
じゃあ、という言葉の後に通話が切れました。申し訳ないけれど、ちょっと顔を忘れかけているので名前をぐぐってみました。……いくらか記事が出てきます。はい。有名人か。2022年の9月の記事が最新でした。それによるとなんか、ザンビアのインフラ整備プログラムで物流に関するアドバイザーをしているとかなんとか。まじか。……ザンビア。サッカーのイメージしかない。ザンビアisどこ。ぐぐる。――遠っ! アフリカど真ん中遠っ!
なんかわたしの上の兄はすごい仕事をしている人だということがわかりました。はい。お疲れ様です。顔は記憶にあったままでした。清潔感あふるる雰囲気イケメン風。わたしとは似ていない。
ついでと言ってはなんですが、次兄の名前も先日覚えたばかりなのでぐぐりました。ミタの会社の役員ページが検索ヒットして、見てみたらぜんぜん知らない人でした。お写真モードでキリッとしてる。でもまあ、強いて言えば、次兄の方がわたしに似ているかもしれません。耳の形とか。眉の角度とか。髪の色とか。知らんけど。
一時間くらいしてからメールボックスを確認したら、二十分前にすでに連絡が来ていました。社用メールからかと思いきや、ashita_harerukanaとかいう文言が入っている個人メールでした。かわいいかよ。
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Kazuki Mita
To 自分
園子へ。
先程は電話に出てくれてありがとう。本当に久しぶりに元気な声を聞くことができて嬉しかった。
明日だけれど、17:00頃に東京駅の丸の内中央口を出たところで待っていてほしい。迎えに行きます。足を崩せるような、楽な服装で来てもらえるとありがたい。
考えてみたら、園子と一緒に食事をするのは私が十代の時以来ではないだろうか。君はまだ幼稚園生だった。大人になった園子は、どんな女性なのだろう。今、とても緊張している。それと共にとても嬉しい。
いろいろ、お互いのことを話せる機会にできたらいいと思っています。もしよければだけれど。
明日を楽しみにしています。
兄 一希
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……なんかこの、文面から隠しきれない、いい人オーラ。どうしよう、園子さんは大人になりきれていないことに関しては右に出る者はあんまりいないと巷で評判なのに。こんなことメールに書かれたらわたしの方が緊張するだろ。どうしよう出勤拒否しそう。
愛ちゃんにメッセしました。そしたら電話が来ました。『だいじょぶそ? なんなら同席するけど』と開口一番言ってくれました。甘えたいのはやまやまですが、さすがにそれはだめかなあ、と。「うむー、ひとりで行くよー」と答えました。
燃えるゴミの日が月木なので、週二でちょっとずつ出せるように断捨離しています。気持ちはミニマリストです。ここにあるものはぜんぶ群馬に来てから入手したものなので、それなりに厳選して手元に置いているものばかりです。けれど、それほど執着なくいろいろなものを手放せそうな気がしました。今日はオタグッズに着手します。最難関です。
一番最初に手にしたのは、鏡を載せてドレッサーみたく使っている小さいチェストの上に飾っているものでした。――わたしが自分で作った、オリヴィエ様のぬいぐるみ。
「……おひさしぶりです、ぬいヴィエ様」
なんだかんだバタバタしていて、ちゃんとごあいさつできていませんでした。市販のぬいメガネはオーバル型のがなくて、それも自作したんです。納得が行くものになるまで四つ作りました。
もちろん、断捨離対象にはならなかったです。そこにときめきしかないので。自作でもオリヴィエ様。かわいい。
ぎゅっと両手でつかんでから、もう一度飾り直しました。オリヴィエ様は……今どうされているのでしょうか。無事にルミエラに到着されたでしょうか。そのことがたえず気にかかっていて、ふとした瞬間に考え込んでしまいます。この前新幹線の中で見た妙にリアルな夢は、きっとわたしの願望が見せたものなんだろうな。
こちらとあちらの時間の長さがだいたい同じであることは、経過したそれぞれの日数がほぼ等しいことでわかりました。なので、当然もうオリヴィエ様はルミエラに到着していなければならないし、なんならクロヴィスもサルちゃんやブリアックを引き連れて王都入りしていてもおかしくはない。
どうか…………ご無事であってください。祈ることしかわたしにはできませんでした。
オタグッズを整理していたら、ふっと二時間が消えました。具体的に言うと発掘された同人誌を読み込んで時間が溶けました。我に返って、手にしていた冊子を保留の箱へ。けれど、考えを先延ばしにしてはいけないことを思い出せました。
この前、病院へご挨拶に伺ったとき。わたしは持参したファピー記事のスクラップブックをみなさんにお見せしました。それはそうしてもかまわないだろう、というわたしの判断があったからです。そもそも、わたしがあのノートを作った背景にはグレⅡ世界と思えるあちらの世界のことを、わたしなりに整頓して理解したいと思っていたことがあります。ファピーの記事を切り抜いて貼って、その隣には自分で見聞きし、学んだことを、あちらの言語と日本語をごちゃまぜにして書いていました。リシャールから疑われていたので、レアさんなどの監視の目から書いている内容を隠したいという当初の理由によるものです。あちらの言語といっても、辞書を引きながら書いたわけではないので耳コピのうろ覚え単語なども多く使っています。なので、読み解けるのは文章の連なりから書いたときのことを連想できるわたしだけだと言ってほぼ間違いありません。わたしはバッグからノートを出しました。そして……その疑問についての仔細が書き込まれたページを開いて、テーブルに載せます。
ラキルソンセン国のファピー選手、ティミー・ロージェルさんに関する記事です。わたしはこの選手をオリヴィエ様と見立て、オリヴィエ様について考えたことを暗号化して書き込んでいました。そこにはこうあります。
『デッドボールありえない、ティミーだいじょうぶ?』
ノートパソコンを起動して、ブラウザを立ち上げました。思い起こしているのは、いつかよしこちゃんに導かれてたどりついたサイト。わたしは、出てきて、とつぶやきながら検索窓へ『グレⅡ 裏シナリオ』と打ち込みました。
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