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そして、和平協議へ
145話 ぱーどんみー?
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その日の夜。みんな夕飯を終えて片付けもあらかた終わったころ。オリヴィエ様に呼ばれて、ミュラさんが寝泊まりしている公使室へ行きました。ミュラさんが忙しそうに腕まくりをして机の上に書類を広げていて、オリヴィエ様はそれを隣からながめて指差し注釈をされていました。ミュラさんがそこへなにかを書き加えていきます。
「髪を染めるから、手伝ってくれないか」
わたしが入室すると、オリヴィエ様がこちらをご覧になってほほえみながらそうおっしゃいました。染める⁉ そのキレイな銀髪を⁉ 断固反対‼ と思いましたけれど、別人に成りすますんですものね、しかたがありません。わたしがうなずくと、オリヴィエ様はにっこりと笑顔を深めました。
お風呂場に移動します。もう染髪道具一式は用意してありました。防水ケープってあるんですね、こちらにも。わたしがそれらを持ち上げてオリヴィエ様に向き直ると、まさしくオリヴィエ様は上の服を脱がれている真っ最中でした。
「ぎゃああああああああああああああああ!!!!」
目が、目がああああああああ!!!! 道具を抱え込んでうずくまると、オリヴィエ様は困ったような、笑いをこらえているような声で「脱がなきゃ、服が汚れるでしょう」とおっしゃいました。真っ当! とても真っ当! でも心臓に悪い! 想定以上に筋肉質! 細マッチョ! 脱いだらすごい系! 恥ずかしい! ぎゃあああああああ!!!!
あんまり見ないように! あんまり見ないように! ケープを前に広げて! とやっていたら、その手をとられました。
「なに、私の裸を見るのが恥ずかしいの? 顔を見せて」
「きゃああああああああぁぁぁ!!!」
むり、むり!!! 思いっきり目をつむって下を向いたら、「かわいい、ソノコ」と笑いながらオリヴィエ様がおっしゃいます。ぜったいわたし顔まっか。自分でわかる。そうこうやり取りしていたら、キッチン側から「いいかげんにしろよ、バカアベック! 二階まで聞こえてんだよ!」と美ショタ様のわりと本気怒声がありました。すみません。なんかすみません。
オリヴィエ様に、防水ケープを身に着けて、中へ運んだ椅子に座っていただきました。わたしはその後ろに立って、キレイな銀髪にくしを通して行きます。染料は、白っぽい顔料と黒っぽい顔料を混ぜ合わせて色を作るやつでした。初めて使う染毛剤なので勝手がわからず「どのくらいがいいでしょう?」とお尋ねすると、「ソノコの好きな色がいいな」と言われました。
「……わたしは、このままがいいけど」
「――ソノコ、今後そういうことは私以外に言ってはいけない。わかった?」
なんか言い聞かせられ、しっかり同意するまで「わかった?」と確認されました。なぜ。
しっかりと根本から染めるために、一度オリヴィエ様の髪をツインハーフアップみたいな感じで分けていきます。ぜったい似合うと思います。というかオリヴィエ様のおぐし……おぐし……わたしオリヴィエ様のおぐしを触ってる……まじか……まじか……これまじ本気なのか……じいちゃんばあちゃん、土産話がまた増えたよ……。あのね、園子はね、あのころから今に至るまで狂っている、推しの髪の毛を今から染めるよ……。
「……手慣れているね」
わたしが薬剤を混ぜて毛根のあたりに塗布していくと、オリヴィエ様がそうつぶやきます。なつかしいな、と思いながら刷毛を動かしていたわたしは、「子どものころ、じいちゃんとばあちゃんの白髪染め、毎月してました」と言いました。オリヴィエ様は「孝行孫だね」とおっしゃいました。
「……ソノコは――何人家族なの」
逡巡するような間があって、オリヴィエ様がそうお尋ねになりました。きっと、ずっと気にかけてくれていたんだと思います。やさしいなあ。大好きだ。わたしはていねいにキレイな銀髪へ刷毛を滑らせながら、笑って言いました。
「家族は、もういません。じいちゃんを看取って、そのあと三年くらいでばあちゃんも亡くなっちゃったから。それからずっとひとりです」
「……でも、お兄さんがいるのではなかった?」
「あれ? 言いましたっけ?」
「聞いたよ。二人いらっしゃると」
そうだっけ? わたし言ったっけ? そんな気もする。隠すようなものでもないので、「十二歳と、四歳離れた兄がいます。でも、いっしょに住んでいなかったので、わたしの中では家族に含まれないです」と正直に言いました。
「――会いたくはない?」
「まさか!」
まさかなことを言われて、吹き出してしまいました。そして、ちょっとうらやましかった。オリヴィエ様は、どんなに疎まれていても、ブリアックが好きなんだなあ、って。美ショタ様も。みんなで、家族として考えているんだなあ、って。
「十二歳のとき。祖父母の家に引き取られました。下の兄とはそれ以来会っていませんし、上の兄とは、祖母が亡くなったときに会ったきりです」
「……ご両親は?」
「たぶんまだ生きていると思います。上の兄がわたしと両親の中継みたいなことをしていたので、父とは何年会っていないかもわからないですね。声も忘れました。母は、成人してから一度あいさつに行って、会いました」
わたしにとってはもう過去のことなので、あっさりと言えるんですけど。この話は、もちろんあんまり外ではしません。同情されたからってお給金増えるわけでもないですからね。痛々しい人扱い受けるくらいで。
「――こんな言い方が合っているかわからないんですけれど。わたしにとってはもう、家族って、架空の存在みたいな感覚なんです」
オリヴィエ様はわたしのその言葉になにもおっしゃいませんでした。落ちた沈黙はそれでもやさしくて、とてもうれしかった。全体に薬剤を塗布したので、ひとつにまとめて防水布で包みました。説明書によると四十分ほどこのままにした方がいいみたいです。そのことをお伝えして、「なにか飲み物持ってきますね」と手を洗ってからキッチンへ向かいました。
「あなたのことが知りたいばかりに、詮索ばかりしてごめん」
作り置きで冷やしたオレンジティーがあったので、グラスにふたつ注いで戻りました。そしたらオリヴィエ様が、頭に防水布を巻いた姿でまっすぐにわたしを見て、真摯な瞳でそうおっしゃいました。わたしは笑って、「いえ、わたしにはもう、終わったことなので」と言いました。
グラスを受け取り前かがみに両手で持ち、オリヴィエ様はじっとそれを見ていました。わたしはお風呂椅子に座って向き合い、その心地良い静けさの中グラスに口をつけました。
「――アウスリゼの、平均寿命を知っている?」
手元に目を落としたまま、オリヴィエ様がおっしゃいます。わたしは首を振って「いえ、知りません」と言いました。
「男性は五十四歳。女性は六十二歳。二十年近く前に終わったレギ大陸戦争が、男性の平均に大きく関わっているけれど。今は過渡期で、これからどんどんこの数字は延びていくと思う。実際、医療はどんどん進歩しているし、交通の便がよくなったことで、アウスリゼ全体の底上げが期待できる状態になっている」
「そうですね、アウスリゼ、ぜったいこれからもどんどん良くなっていくと思います」
わたしがそう答えると、オリヴィエ様はわたしをご覧になって少しにこっとされました。頭ぐるぐる巻きでもすてき。
「――私は、今年二十九で、来年三十だ。現在の平均から考えるなら、もう人生の半分以上を生きたことになる」
日本の感覚で行くと、まだまだ三分の一ですけれど。わたしはうなずいて、「そうですね」と言いました。そして、あらためて……オリヴィエ様に天寿を全うしてもらって、ついでにもっともっと、長生きしてもらわなければと思いました。
「……だから、ここ数年。ときどき考えるんだ。残り半分を、どう生きるべきかと。もちろん、この国を良くするためにこの身を捧げることは当然のこととして。私は、私自身の人生をどう歩むべきか、と」
「全力で幸せになってほしいです!」
わたしが即答すると、面食らったように一瞬言葉を失って、それからオリヴィエ様は「ありがとう」と声をあげて笑いました。爆笑されてもすてき。
「――次に会う女性は、素敵な人だといいな、と思っていた」
ささやいて、オリヴィエ様はオレンジティーを飲み干されました。床にグラスを置いて、わたしをご覧になります。
「この前、あなたは私のことをずっと、住む世界が違う人間のように感じていたと言っていた」
「はい」
「それは……お兄さんたちに感じている、架空の存在みたいな感覚と同じ?」
「前は……もしかしたら。そうだったかもしれません」
そう考えて、わたしは首を振りました。いや、違う。兄貴たちなんかとは違う。アウスリゼに来るずっと前から、オリヴィエ様はわたしにとっての実際の心の支えだった。
「――いえ、ごめんなさい。わたしの心の中には、ずっとオリヴィエ様がいらっしゃいました。だから、違う。兄貴たちなんかとは違う。わたしにとって、ずっとオリヴィエ様の方が現実の存在でした」
断言したわたしをじっと見て、オリヴィエ様はなにかを言おうとして口を開き、そして閉じました。ふ、と瞳を閉じて、またまっすぐにわたしをご覧になります。
「では、私は……なれるだろうか? ソノコ。――あなたの……架空ではない、現実の家族に」
「髪を染めるから、手伝ってくれないか」
わたしが入室すると、オリヴィエ様がこちらをご覧になってほほえみながらそうおっしゃいました。染める⁉ そのキレイな銀髪を⁉ 断固反対‼ と思いましたけれど、別人に成りすますんですものね、しかたがありません。わたしがうなずくと、オリヴィエ様はにっこりと笑顔を深めました。
お風呂場に移動します。もう染髪道具一式は用意してありました。防水ケープってあるんですね、こちらにも。わたしがそれらを持ち上げてオリヴィエ様に向き直ると、まさしくオリヴィエ様は上の服を脱がれている真っ最中でした。
「ぎゃああああああああああああああああ!!!!」
目が、目がああああああああ!!!! 道具を抱え込んでうずくまると、オリヴィエ様は困ったような、笑いをこらえているような声で「脱がなきゃ、服が汚れるでしょう」とおっしゃいました。真っ当! とても真っ当! でも心臓に悪い! 想定以上に筋肉質! 細マッチョ! 脱いだらすごい系! 恥ずかしい! ぎゃあああああああ!!!!
あんまり見ないように! あんまり見ないように! ケープを前に広げて! とやっていたら、その手をとられました。
「なに、私の裸を見るのが恥ずかしいの? 顔を見せて」
「きゃああああああああぁぁぁ!!!」
むり、むり!!! 思いっきり目をつむって下を向いたら、「かわいい、ソノコ」と笑いながらオリヴィエ様がおっしゃいます。ぜったいわたし顔まっか。自分でわかる。そうこうやり取りしていたら、キッチン側から「いいかげんにしろよ、バカアベック! 二階まで聞こえてんだよ!」と美ショタ様のわりと本気怒声がありました。すみません。なんかすみません。
オリヴィエ様に、防水ケープを身に着けて、中へ運んだ椅子に座っていただきました。わたしはその後ろに立って、キレイな銀髪にくしを通して行きます。染料は、白っぽい顔料と黒っぽい顔料を混ぜ合わせて色を作るやつでした。初めて使う染毛剤なので勝手がわからず「どのくらいがいいでしょう?」とお尋ねすると、「ソノコの好きな色がいいな」と言われました。
「……わたしは、このままがいいけど」
「――ソノコ、今後そういうことは私以外に言ってはいけない。わかった?」
なんか言い聞かせられ、しっかり同意するまで「わかった?」と確認されました。なぜ。
しっかりと根本から染めるために、一度オリヴィエ様の髪をツインハーフアップみたいな感じで分けていきます。ぜったい似合うと思います。というかオリヴィエ様のおぐし……おぐし……わたしオリヴィエ様のおぐしを触ってる……まじか……まじか……これまじ本気なのか……じいちゃんばあちゃん、土産話がまた増えたよ……。あのね、園子はね、あのころから今に至るまで狂っている、推しの髪の毛を今から染めるよ……。
「……手慣れているね」
わたしが薬剤を混ぜて毛根のあたりに塗布していくと、オリヴィエ様がそうつぶやきます。なつかしいな、と思いながら刷毛を動かしていたわたしは、「子どものころ、じいちゃんとばあちゃんの白髪染め、毎月してました」と言いました。オリヴィエ様は「孝行孫だね」とおっしゃいました。
「……ソノコは――何人家族なの」
逡巡するような間があって、オリヴィエ様がそうお尋ねになりました。きっと、ずっと気にかけてくれていたんだと思います。やさしいなあ。大好きだ。わたしはていねいにキレイな銀髪へ刷毛を滑らせながら、笑って言いました。
「家族は、もういません。じいちゃんを看取って、そのあと三年くらいでばあちゃんも亡くなっちゃったから。それからずっとひとりです」
「……でも、お兄さんがいるのではなかった?」
「あれ? 言いましたっけ?」
「聞いたよ。二人いらっしゃると」
そうだっけ? わたし言ったっけ? そんな気もする。隠すようなものでもないので、「十二歳と、四歳離れた兄がいます。でも、いっしょに住んでいなかったので、わたしの中では家族に含まれないです」と正直に言いました。
「――会いたくはない?」
「まさか!」
まさかなことを言われて、吹き出してしまいました。そして、ちょっとうらやましかった。オリヴィエ様は、どんなに疎まれていても、ブリアックが好きなんだなあ、って。美ショタ様も。みんなで、家族として考えているんだなあ、って。
「十二歳のとき。祖父母の家に引き取られました。下の兄とはそれ以来会っていませんし、上の兄とは、祖母が亡くなったときに会ったきりです」
「……ご両親は?」
「たぶんまだ生きていると思います。上の兄がわたしと両親の中継みたいなことをしていたので、父とは何年会っていないかもわからないですね。声も忘れました。母は、成人してから一度あいさつに行って、会いました」
わたしにとってはもう過去のことなので、あっさりと言えるんですけど。この話は、もちろんあんまり外ではしません。同情されたからってお給金増えるわけでもないですからね。痛々しい人扱い受けるくらいで。
「――こんな言い方が合っているかわからないんですけれど。わたしにとってはもう、家族って、架空の存在みたいな感覚なんです」
オリヴィエ様はわたしのその言葉になにもおっしゃいませんでした。落ちた沈黙はそれでもやさしくて、とてもうれしかった。全体に薬剤を塗布したので、ひとつにまとめて防水布で包みました。説明書によると四十分ほどこのままにした方がいいみたいです。そのことをお伝えして、「なにか飲み物持ってきますね」と手を洗ってからキッチンへ向かいました。
「あなたのことが知りたいばかりに、詮索ばかりしてごめん」
作り置きで冷やしたオレンジティーがあったので、グラスにふたつ注いで戻りました。そしたらオリヴィエ様が、頭に防水布を巻いた姿でまっすぐにわたしを見て、真摯な瞳でそうおっしゃいました。わたしは笑って、「いえ、わたしにはもう、終わったことなので」と言いました。
グラスを受け取り前かがみに両手で持ち、オリヴィエ様はじっとそれを見ていました。わたしはお風呂椅子に座って向き合い、その心地良い静けさの中グラスに口をつけました。
「――アウスリゼの、平均寿命を知っている?」
手元に目を落としたまま、オリヴィエ様がおっしゃいます。わたしは首を振って「いえ、知りません」と言いました。
「男性は五十四歳。女性は六十二歳。二十年近く前に終わったレギ大陸戦争が、男性の平均に大きく関わっているけれど。今は過渡期で、これからどんどんこの数字は延びていくと思う。実際、医療はどんどん進歩しているし、交通の便がよくなったことで、アウスリゼ全体の底上げが期待できる状態になっている」
「そうですね、アウスリゼ、ぜったいこれからもどんどん良くなっていくと思います」
わたしがそう答えると、オリヴィエ様はわたしをご覧になって少しにこっとされました。頭ぐるぐる巻きでもすてき。
「――私は、今年二十九で、来年三十だ。現在の平均から考えるなら、もう人生の半分以上を生きたことになる」
日本の感覚で行くと、まだまだ三分の一ですけれど。わたしはうなずいて、「そうですね」と言いました。そして、あらためて……オリヴィエ様に天寿を全うしてもらって、ついでにもっともっと、長生きしてもらわなければと思いました。
「……だから、ここ数年。ときどき考えるんだ。残り半分を、どう生きるべきかと。もちろん、この国を良くするためにこの身を捧げることは当然のこととして。私は、私自身の人生をどう歩むべきか、と」
「全力で幸せになってほしいです!」
わたしが即答すると、面食らったように一瞬言葉を失って、それからオリヴィエ様は「ありがとう」と声をあげて笑いました。爆笑されてもすてき。
「――次に会う女性は、素敵な人だといいな、と思っていた」
ささやいて、オリヴィエ様はオレンジティーを飲み干されました。床にグラスを置いて、わたしをご覧になります。
「この前、あなたは私のことをずっと、住む世界が違う人間のように感じていたと言っていた」
「はい」
「それは……お兄さんたちに感じている、架空の存在みたいな感覚と同じ?」
「前は……もしかしたら。そうだったかもしれません」
そう考えて、わたしは首を振りました。いや、違う。兄貴たちなんかとは違う。アウスリゼに来るずっと前から、オリヴィエ様はわたしにとっての実際の心の支えだった。
「――いえ、ごめんなさい。わたしの心の中には、ずっとオリヴィエ様がいらっしゃいました。だから、違う。兄貴たちなんかとは違う。わたしにとって、ずっとオリヴィエ様の方が現実の存在でした」
断言したわたしをじっと見て、オリヴィエ様はなにかを言おうとして口を開き、そして閉じました。ふ、と瞳を閉じて、またまっすぐにわたしをご覧になります。
「では、私は……なれるだろうか? ソノコ。――あなたの……架空ではない、現実の家族に」
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