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そして、和平協議へ
124話 私は、あなたとは違う道を
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ソノコが、泣いている。
その姿は思っていた以上に私の気持ちを掻き乱した。
もうもうと立ち込める黒煙は、被害がそれなりの規模であることを示唆していた。あの場所が本当にメラニー夫人の部屋だと確信している様子で瞠目した黒い瞳がこちらを向いたとき、私は息を呑んだ。彼女はいつも笑っていて、騒がしくて、私の前ではいつでも顔を赤らめるかわいらしい女性だ。はらりと落ちた涙が、痛々しい。
捕縛されたとき黒服の中に見知った顔を見つけ、一連の流れが誰の関与によるものかはすぐにわかった。ソノコを巻き込んでしまったことを悔やむ気持ちがある。これはおそらく私が解決を順延してきた問題の先にある事柄だし、そもそも、彼女は私が抱える細かな事情など知らない。言うなればお家騒動のような、しかしアウスリゼ国の問題のひとつでもあり、説明しづらい背景。ことが済んだとき、私はどうやって彼女にこれらを説明すべきかと考えた。
そう、ことが済んだら。私はこの一件が、すべて丸く収まると考えている。……いや、収める、というべきか。
「さて、ご足労いただきありがとうございました。あなたがたをこちらにお招きしたのは他でもありません。『私たち』の願いを、ぜひとも聞いていただきたいのです」
白々しい。
「その前にお尋ねしたいことがある、レイモン・ペリエ少尉……いえ、こちらでは軍曹とのことでしたか」
私がかけた言葉に、元ペリエ少尉は少々神経質に反応した。彼は王国軍に籍を置きながら離反し、マディア軍へと下った人間だ。なんと恥ずべきことだろうか。諸外国が、今のアウスリゼの様子を固唾を飲んで見守っていることを知っている。これらの件が表沙汰にならなければいいのだが。階級が大きく変わったことは言うまでもなく彼の矜持を傷つけることと思えたので、私はあえて口にした。
「……覚えていてくださっていたとは、望外の喜びでございますよ、宰相閣下。なんでしょうか、伺いましょう」
「メラニー夫人に危害を加えたのは、あなた方か」
ミュラが喉を鳴らした。さすがにそこまでは思い至らなかった……いや、考えたくなかったのだろう。背中に視線を感じる。……ソノコは、なにを考えているだろうか。
「はい。私たちが成しました」
ああ、とも、うあ、ともとれる大きな声があがった。ミュラは驚いて振り向き、私もそれに倣った。「メラニー、メラニー、メラニー!」その小さな体を折って震える声でつぶやきながら彼女は泣いていた。そんな思いを、させたいわけではないのに。痛ましい気持ちがこみあげる。
「で、あれば。私たちがあなたから聞くべき言葉はなにもない」
当然のことだ。犯罪者の言い分に肩を持つつもりはない。言おうとしていることもおおよそは当たりがつく。
「どうしても?」
「暴力主義者たちの声に傾ける耳などない」
ミュラが深くうなずく。状況をすべて把握できているわけではあるまいに、こうして彼はいつでも真っ直ぐだ。
「ざーんねんですねえ」
万が一にも私たちが聞き入れることなどありえないとわかっていたのであろう言葉が返ってきた。最初から、私たちを殺すつもりで連れて来たのだ。爆発は私たちが仕込んだこととするつもりだろうか。悪人が考えることなど、よくわからない。いや、あちらからしてみれば、私たちこそが悪人なのだろう。
「――小芝居はいらない、ペリエ軍曹。さっさと黒幕を呼んでこい」
私の言葉に、ミュラが驚きの瞳で私を見た。私にはわかっている。ペリエ軍曹の上にいる者が誰か。
「いやいや、なんというか。おさすがですよ。最年少宰相は伊達じゃないんですね」
宰相だとか、大将だとか、そんなことはどうでもいい。私は悲しかった。けれど、悲しむ資格がないこともわかっていた。ここまでこじれるほどに、問題を放置していたのは私自身なのだ。続きの間からやってきた人間は、私と同じ、母譲りの紫の瞳で私を見ていた。
「――ひさしぶり、オリヴィエ」
顔を合わせるのはおそらく二年と半年ぶり。……私が、リシャール殿下の立太子の儀において、軍部の不正会計とそれにまつわるいくつもの重大な犯罪行為をつまびらかにした。あのときから、すべての流れが変わってしまった。
「会いたくなかったよ、ブリアック」
――会いたかったよ、ブリアック。けれど、本当に、こんな形でだけは会いたくなかった。どれだけのボタンを掛け違えて、私たちはここで相対することになったのだろう。取り返しのつかない思いだけが行ったり来たりする。愛しているよ、ブリアック。信じてはもらえないだろうけれど。あなたは私のただ一人の兄だ。
「もうわかっているだろう、オリヴィエ。私たちはね、王国とマディアが、仲良くなっては困るんだ」
「……内乱罪の首謀者は、等しくみな死刑に処される。わかっている?」
「内乱? なにを言っている? これは革命だよ。おまえたちみたいな、始終机にかじりついている者たちには理解できないのかもしれないが」
「次代の王は、争いで決めるものではない。王杯はたしかに二人を指したが、それは器としてふさわしい者が二人いたということだ。それは喜ぶべきことであって、分裂を促すものではない」
「二人いるなら、自分に都合のいい方を王に据えたい、それだけだよ」
あまりに単純で愚かで浅く、悲しい考え方だ。リシャール殿下が軍部の縮小を提唱し、それが実行されたのは記憶に新しい。そして、それが大きな反発を生んでしまったことも。けれど、こんなやり方は、そもそもが間違っている。私はためらう気持ちがありながらも、尋ねた。
「……メラニー夫人が飲む薬に、細工をしていたのもあなた? ブリアック」
えっ、と背後から声があがる。たった今の思いつきだ。けれど、きっとそうなのだろうと思う。
「ああ、あれは、部下のだれかが進言してきた。だから半年くらい前からやらせていたのだけれど、そこのお嬢さんの入れ知恵でたくさん医者が来てしまって。せっかくいい感じに死にかけて、こんなことしなくても戦争に持ち込めていたのに」
「――ふっざけんな‼」
勇ましい声をあげてソノコが非難した。「あんたねえ、弟さんの活躍がうらやましいからって、やっていいこととわるいことがあるでしょうが! 人の命をそんな、まるで物みたいに扱って!」――うらやましい? 兄が私を? 彼女の目には、私たち兄弟がそのように映っているのか。ブリアックが舌打ちをして、「おい、黙らせろ」と言った。彼女を拘束している者は、彼女の口をふさいだ。
「オリヴィエ、昔みたいに遊ぼう」
やさしげな声で兄が言う。指示により私の拘束は解かれ、立たされた。続きの間に連れていかれ、そしてその外へ。ミュラとソノコも連れて来られているのを確認した。
そこは演武場のような場所に思えた。観客は少数の人々。兄は私に背を向けたまま「……懐かしいよなあ……」と言った。
「おまえは、本ばかり読んで、ぜんぜん鍛錬をしなかった」
……武門である我が家ボーヴォワールでは、強くあることがよしとされていた。幼いころからその教育は受けてきたし、私の存在は異端で、父からも良くは思われていないことを知っている。うらやましく思っていたとしたら、私が兄を、だろう。家族の中でいくらかの疎外感を持ちながら育ってきたことは否めない。けれど、これが私なのだ。
「――ひどい言い草だな。ブリアックほどじゃないにせよ、いくらかはやっていたよ」
「私に勝てたこともないのに?」
「あなたは、強いから」
「上着脱げよ、オリヴィエ」
その声とともに、差し出されたのは、細身剣。
「おまえの、そしておまえの王子様の甘ったれた考え方が、この世じゃ通用しないってこと、わからせてやるよ」
――あなたの罪は、私が引き受けるよ。ブリアック。
その姿は思っていた以上に私の気持ちを掻き乱した。
もうもうと立ち込める黒煙は、被害がそれなりの規模であることを示唆していた。あの場所が本当にメラニー夫人の部屋だと確信している様子で瞠目した黒い瞳がこちらを向いたとき、私は息を呑んだ。彼女はいつも笑っていて、騒がしくて、私の前ではいつでも顔を赤らめるかわいらしい女性だ。はらりと落ちた涙が、痛々しい。
捕縛されたとき黒服の中に見知った顔を見つけ、一連の流れが誰の関与によるものかはすぐにわかった。ソノコを巻き込んでしまったことを悔やむ気持ちがある。これはおそらく私が解決を順延してきた問題の先にある事柄だし、そもそも、彼女は私が抱える細かな事情など知らない。言うなればお家騒動のような、しかしアウスリゼ国の問題のひとつでもあり、説明しづらい背景。ことが済んだとき、私はどうやって彼女にこれらを説明すべきかと考えた。
そう、ことが済んだら。私はこの一件が、すべて丸く収まると考えている。……いや、収める、というべきか。
「さて、ご足労いただきありがとうございました。あなたがたをこちらにお招きしたのは他でもありません。『私たち』の願いを、ぜひとも聞いていただきたいのです」
白々しい。
「その前にお尋ねしたいことがある、レイモン・ペリエ少尉……いえ、こちらでは軍曹とのことでしたか」
私がかけた言葉に、元ペリエ少尉は少々神経質に反応した。彼は王国軍に籍を置きながら離反し、マディア軍へと下った人間だ。なんと恥ずべきことだろうか。諸外国が、今のアウスリゼの様子を固唾を飲んで見守っていることを知っている。これらの件が表沙汰にならなければいいのだが。階級が大きく変わったことは言うまでもなく彼の矜持を傷つけることと思えたので、私はあえて口にした。
「……覚えていてくださっていたとは、望外の喜びでございますよ、宰相閣下。なんでしょうか、伺いましょう」
「メラニー夫人に危害を加えたのは、あなた方か」
ミュラが喉を鳴らした。さすがにそこまでは思い至らなかった……いや、考えたくなかったのだろう。背中に視線を感じる。……ソノコは、なにを考えているだろうか。
「はい。私たちが成しました」
ああ、とも、うあ、ともとれる大きな声があがった。ミュラは驚いて振り向き、私もそれに倣った。「メラニー、メラニー、メラニー!」その小さな体を折って震える声でつぶやきながら彼女は泣いていた。そんな思いを、させたいわけではないのに。痛ましい気持ちがこみあげる。
「で、あれば。私たちがあなたから聞くべき言葉はなにもない」
当然のことだ。犯罪者の言い分に肩を持つつもりはない。言おうとしていることもおおよそは当たりがつく。
「どうしても?」
「暴力主義者たちの声に傾ける耳などない」
ミュラが深くうなずく。状況をすべて把握できているわけではあるまいに、こうして彼はいつでも真っ直ぐだ。
「ざーんねんですねえ」
万が一にも私たちが聞き入れることなどありえないとわかっていたのであろう言葉が返ってきた。最初から、私たちを殺すつもりで連れて来たのだ。爆発は私たちが仕込んだこととするつもりだろうか。悪人が考えることなど、よくわからない。いや、あちらからしてみれば、私たちこそが悪人なのだろう。
「――小芝居はいらない、ペリエ軍曹。さっさと黒幕を呼んでこい」
私の言葉に、ミュラが驚きの瞳で私を見た。私にはわかっている。ペリエ軍曹の上にいる者が誰か。
「いやいや、なんというか。おさすがですよ。最年少宰相は伊達じゃないんですね」
宰相だとか、大将だとか、そんなことはどうでもいい。私は悲しかった。けれど、悲しむ資格がないこともわかっていた。ここまでこじれるほどに、問題を放置していたのは私自身なのだ。続きの間からやってきた人間は、私と同じ、母譲りの紫の瞳で私を見ていた。
「――ひさしぶり、オリヴィエ」
顔を合わせるのはおそらく二年と半年ぶり。……私が、リシャール殿下の立太子の儀において、軍部の不正会計とそれにまつわるいくつもの重大な犯罪行為をつまびらかにした。あのときから、すべての流れが変わってしまった。
「会いたくなかったよ、ブリアック」
――会いたかったよ、ブリアック。けれど、本当に、こんな形でだけは会いたくなかった。どれだけのボタンを掛け違えて、私たちはここで相対することになったのだろう。取り返しのつかない思いだけが行ったり来たりする。愛しているよ、ブリアック。信じてはもらえないだろうけれど。あなたは私のただ一人の兄だ。
「もうわかっているだろう、オリヴィエ。私たちはね、王国とマディアが、仲良くなっては困るんだ」
「……内乱罪の首謀者は、等しくみな死刑に処される。わかっている?」
「内乱? なにを言っている? これは革命だよ。おまえたちみたいな、始終机にかじりついている者たちには理解できないのかもしれないが」
「次代の王は、争いで決めるものではない。王杯はたしかに二人を指したが、それは器としてふさわしい者が二人いたということだ。それは喜ぶべきことであって、分裂を促すものではない」
「二人いるなら、自分に都合のいい方を王に据えたい、それだけだよ」
あまりに単純で愚かで浅く、悲しい考え方だ。リシャール殿下が軍部の縮小を提唱し、それが実行されたのは記憶に新しい。そして、それが大きな反発を生んでしまったことも。けれど、こんなやり方は、そもそもが間違っている。私はためらう気持ちがありながらも、尋ねた。
「……メラニー夫人が飲む薬に、細工をしていたのもあなた? ブリアック」
えっ、と背後から声があがる。たった今の思いつきだ。けれど、きっとそうなのだろうと思う。
「ああ、あれは、部下のだれかが進言してきた。だから半年くらい前からやらせていたのだけれど、そこのお嬢さんの入れ知恵でたくさん医者が来てしまって。せっかくいい感じに死にかけて、こんなことしなくても戦争に持ち込めていたのに」
「――ふっざけんな‼」
勇ましい声をあげてソノコが非難した。「あんたねえ、弟さんの活躍がうらやましいからって、やっていいこととわるいことがあるでしょうが! 人の命をそんな、まるで物みたいに扱って!」――うらやましい? 兄が私を? 彼女の目には、私たち兄弟がそのように映っているのか。ブリアックが舌打ちをして、「おい、黙らせろ」と言った。彼女を拘束している者は、彼女の口をふさいだ。
「オリヴィエ、昔みたいに遊ぼう」
やさしげな声で兄が言う。指示により私の拘束は解かれ、立たされた。続きの間に連れていかれ、そしてその外へ。ミュラとソノコも連れて来られているのを確認した。
そこは演武場のような場所に思えた。観客は少数の人々。兄は私に背を向けたまま「……懐かしいよなあ……」と言った。
「おまえは、本ばかり読んで、ぜんぜん鍛錬をしなかった」
……武門である我が家ボーヴォワールでは、強くあることがよしとされていた。幼いころからその教育は受けてきたし、私の存在は異端で、父からも良くは思われていないことを知っている。うらやましく思っていたとしたら、私が兄を、だろう。家族の中でいくらかの疎外感を持ちながら育ってきたことは否めない。けれど、これが私なのだ。
「――ひどい言い草だな。ブリアックほどじゃないにせよ、いくらかはやっていたよ」
「私に勝てたこともないのに?」
「あなたは、強いから」
「上着脱げよ、オリヴィエ」
その声とともに、差し出されたのは、細身剣。
「おまえの、そしておまえの王子様の甘ったれた考え方が、この世じゃ通用しないってこと、わからせてやるよ」
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