114 / 247
マディア公爵邸にて
114話 ここからが本番なんですけど、じつはわたしやることないんですよね
しおりを挟む
公用車の前後左右を、警備の自動車が挟んでいます。めっちゃ重要人物警護って感じです。前方にはもう一台先行している自動車があって、道の安全を確かめています。
わたしは、後部座席に座っています。はい。流れるように助手席へ向かったのですが、ミュラさんに「ソノコ、それは身持ちの良い女性が座る場所ではない」と叱られてしまいました。はい。これ、オリヴィエ様を迎えに来た自動車なんですよ。よって。
――隣に、オリヴィエ様が座っていらっしゃるのです……。
「私も長逗留できるわけではない。忙しい日程ですからね。あなたとこうしてふたりで話せる時間も、もしかしたらもう取れないかもしれない」
オリヴィエ様はわたしにそうおっしゃいました。そうかー、それでわたしもお迎えに連れてこられたのかー。街道からの声援に応えながら、オリヴィエ様は「元気にしていましたか、ソノコ」と尋ねてくださいました。「はい元気です!」とわたしは答えました。
「あなたと話さなければならないことは多くあります。けれど一番大切なことをこうして先にあなたへ確認したかった」
なにを言われるんでしょうか。オリヴィエ様が隣に座っていらっしゃるという事実が、そこにいらっしゃるという奇跡が、むりというかしんどいというかありがとうございますというか、とにかくわたしにとって自分がまず正気かを全方面から確認しなければならない事態のためちょっと現実逃避気味にわたしは自分の膝のあたりをみつめています。「ソノコ、こちらを見て?」と声をかけられて、おそるおそる顔を上げました。視覚の暴力とも言える美しいお姿が目に入ります。まっ……まぶしいいいいいいいいいいいいい‼ ぎゃあああああ紫の瞳がわたしを見ているうううううううううううううう。
「再会してすぐに無粋な質問をしてしまうことを許してほしい。私はあなたに確認しなければならない――あなたは、今でもリシャール殿下の『友人』ですか」
遠回しに聞こえながら、意味は直接的です。これまで敵対行動を取らなかったか、ということです。わたしは自信を持ってそれに「はい」と答えました。オリヴィエ様が微笑まれます。なにそれすごい今日はなんの日? わたしの命日? 言い値で買うので写真屋さん、今のショットをお願い。頭が飛びかけましたけれど、わたしはちゃんとわたしの立場を明確にしなければいけないのだ、と考えていたのでした。それは今です。ちゃんと言わなきゃ。
「あの――わたし、リシャール殿下だけではなくて……クロヴィスさんの『友人』でもありたいと思っているんです!」
ひっしにひねり出したわたしの言葉を聞いて、オリヴィエ様が瞠目されました。ミュラさんがミラー越しにこちらをご覧になったのもわかります。なだらかなカーブを、自動車はそれに沿ってゆっくりと走っていきます。
「それは、どういう意味ですか」
ものすごく怒られるかも、と考えていたのに、思いがけずオリヴィエ様の問いかけは穏やかです。わたしは言語化しづらかったけれど、ずっと考えていたこと、自分の指針としてきたこと、願いを、ここで打ち明けようと口を開きました。
「みんな幸せに。そうなればいい、と思っています。だれかが王様になったら、他のだれかが不幸せになるんじゃなくて。みんないっしょに、一番いいところ目指して、握手しあえればいいんじゃないかなって」
黙ってオリヴィエ様は聞いてくれました。道路わきのみなさんが、こちらへ手を振っているのがその肩越しに見えます。
「――そのための、和平協議なんだろう、とも思っています。思いがけず、わたしもクロヴィスさんの置かれている状況を知ってしまいました。切実な願いも。その事情には、リシャール殿下に対立せざるを得ないものがありましたけれど、最初からその願いがあったわけではないはずです。お医者様がいらして、状況もがらりと変わりました。なので、できるはずです。リシャール殿下と、クロヴィスさんが『友人』になることも」
シナリオなんて、知ったこっちゃないのです。王杯のばーかばーかおたんこなすー!
オリヴィエ様が目を細めてわたしをご覧になりました。検分されているような、面白がられているような、それでいてとてもやさしい瞳でした。
「あなたはそのような人なんでしょうね、ソノコ。――あなたのその言葉が、叶うように願っています」
ミュラさんも、ハンドルを切りながら「そうなりますように」とささやきました。
ふたりに理解してもらえたことがうれしくて、泣きそうでしたけどわたしは笑いました。
公使館につきました。記者さんたちが構えていたカメラボックスが、オリヴィエ様の姿を収めるというカメラ生でこれ以上ない最高の仕事を次々と終えました。君たちの働きは無駄にはしない。言い値で買おう。今日来ている新聞社と雑誌社の情報はレアさんが把握しているのでだいじょうぶです。
今後、オリヴィエ様が立ち去られた後もここを公使館とするために、借り上げだった土地と建物はすべて買い上げになりました。なので、広いお庭の一部を突貫で工事して、プレハブよりはずっといいかんじの宿舎が建てられています。そこで警備の方とか、オリヴィエ様の護衛で着いてこられた方とかが寝泊まりしたり休憩をとったりしてもらう感じです。アシモフたんとイネスちゃんの遊び場が狭くなってしまいますが、その分遊び相手が増えるのでがまんしてもらいましょう。
公使館三階は、ただっぴろい屋根裏部屋と、ダンスパーティーができそうなルーフバルコニーがあります。なにに使っていたって、お洗濯干すのに使っていただけなんですよね。
で、雇った事務員さんの一部の方がそちらでお仕事できるように移動しました。屋根裏部屋は今、パーテーションとかで区切ってあって、ラ・リバティ新聞社の編集部屋みたいな感じです。バルコニーがあるの、けっこういいみたいですね。ちょっと息がつきたいときとかようにテーブルセットもみっつ置いて。ご飯はレアさんとわたしと、日雇いのコックさんでどうにか一般家庭キッチンで回しています。お手洗いが、一階と二階にしかないんですよね。今三階にも増設工事中です。
で、わたしとレアさんと美ショタ様なんですが。変わらず二階の部屋で過ごしていますが、このままレテソルに長く居るなら引っ越すことになりそうです。はい。さすがにねえ……。
オリヴィエ様は、ひとまず美ショタ様と同じ部屋に逗留されます。ということで、リビングでご対面です。
両者、ともに言葉なく対峙されました。先に動いたのはオリヴィエ様。近づいていって、ぎゅっとハグされました。なにこれ尊い。記者さん帰っちゃった? 今シャッターチャンスよ? 公使館専属写真家の必要性がわたしの中で提唱されますね。あとでミュラさんに提案しましょう。
「心配した……テオ」
「うん。……うん。……ごめん」
オリヴィエ様と美ショタ様は、腕木通信でほぼ交換日記みたいに文通をしていらっしゃいました。全部を見せていただいたわけではないですけど、美ショタ様の中のわだかまりとか、オリヴィエ様の気持ちとか、表現して伝えるにはいい手段だったみたいです。限られた文字の中に、自分の考えをあますことなく伝えるのって、なかなか難しい。でも、限られているからこそ真剣に考えた言葉がそこにはあって。ただ向き合って、話し合うだけでは、このハグの意味は違っていたかもしれない。
レアさんと、雇いのコックさんが腕をふるってくれました。みんなで小さな、でも豪華なオリヴィエ様歓迎会。
さて、明日からは和平協議へ向けて一直線です。わたしはおとなしくしています。はい。
わたしは、後部座席に座っています。はい。流れるように助手席へ向かったのですが、ミュラさんに「ソノコ、それは身持ちの良い女性が座る場所ではない」と叱られてしまいました。はい。これ、オリヴィエ様を迎えに来た自動車なんですよ。よって。
――隣に、オリヴィエ様が座っていらっしゃるのです……。
「私も長逗留できるわけではない。忙しい日程ですからね。あなたとこうしてふたりで話せる時間も、もしかしたらもう取れないかもしれない」
オリヴィエ様はわたしにそうおっしゃいました。そうかー、それでわたしもお迎えに連れてこられたのかー。街道からの声援に応えながら、オリヴィエ様は「元気にしていましたか、ソノコ」と尋ねてくださいました。「はい元気です!」とわたしは答えました。
「あなたと話さなければならないことは多くあります。けれど一番大切なことをこうして先にあなたへ確認したかった」
なにを言われるんでしょうか。オリヴィエ様が隣に座っていらっしゃるという事実が、そこにいらっしゃるという奇跡が、むりというかしんどいというかありがとうございますというか、とにかくわたしにとって自分がまず正気かを全方面から確認しなければならない事態のためちょっと現実逃避気味にわたしは自分の膝のあたりをみつめています。「ソノコ、こちらを見て?」と声をかけられて、おそるおそる顔を上げました。視覚の暴力とも言える美しいお姿が目に入ります。まっ……まぶしいいいいいいいいいいいいい‼ ぎゃあああああ紫の瞳がわたしを見ているうううううううううううううう。
「再会してすぐに無粋な質問をしてしまうことを許してほしい。私はあなたに確認しなければならない――あなたは、今でもリシャール殿下の『友人』ですか」
遠回しに聞こえながら、意味は直接的です。これまで敵対行動を取らなかったか、ということです。わたしは自信を持ってそれに「はい」と答えました。オリヴィエ様が微笑まれます。なにそれすごい今日はなんの日? わたしの命日? 言い値で買うので写真屋さん、今のショットをお願い。頭が飛びかけましたけれど、わたしはちゃんとわたしの立場を明確にしなければいけないのだ、と考えていたのでした。それは今です。ちゃんと言わなきゃ。
「あの――わたし、リシャール殿下だけではなくて……クロヴィスさんの『友人』でもありたいと思っているんです!」
ひっしにひねり出したわたしの言葉を聞いて、オリヴィエ様が瞠目されました。ミュラさんがミラー越しにこちらをご覧になったのもわかります。なだらかなカーブを、自動車はそれに沿ってゆっくりと走っていきます。
「それは、どういう意味ですか」
ものすごく怒られるかも、と考えていたのに、思いがけずオリヴィエ様の問いかけは穏やかです。わたしは言語化しづらかったけれど、ずっと考えていたこと、自分の指針としてきたこと、願いを、ここで打ち明けようと口を開きました。
「みんな幸せに。そうなればいい、と思っています。だれかが王様になったら、他のだれかが不幸せになるんじゃなくて。みんないっしょに、一番いいところ目指して、握手しあえればいいんじゃないかなって」
黙ってオリヴィエ様は聞いてくれました。道路わきのみなさんが、こちらへ手を振っているのがその肩越しに見えます。
「――そのための、和平協議なんだろう、とも思っています。思いがけず、わたしもクロヴィスさんの置かれている状況を知ってしまいました。切実な願いも。その事情には、リシャール殿下に対立せざるを得ないものがありましたけれど、最初からその願いがあったわけではないはずです。お医者様がいらして、状況もがらりと変わりました。なので、できるはずです。リシャール殿下と、クロヴィスさんが『友人』になることも」
シナリオなんて、知ったこっちゃないのです。王杯のばーかばーかおたんこなすー!
オリヴィエ様が目を細めてわたしをご覧になりました。検分されているような、面白がられているような、それでいてとてもやさしい瞳でした。
「あなたはそのような人なんでしょうね、ソノコ。――あなたのその言葉が、叶うように願っています」
ミュラさんも、ハンドルを切りながら「そうなりますように」とささやきました。
ふたりに理解してもらえたことがうれしくて、泣きそうでしたけどわたしは笑いました。
公使館につきました。記者さんたちが構えていたカメラボックスが、オリヴィエ様の姿を収めるというカメラ生でこれ以上ない最高の仕事を次々と終えました。君たちの働きは無駄にはしない。言い値で買おう。今日来ている新聞社と雑誌社の情報はレアさんが把握しているのでだいじょうぶです。
今後、オリヴィエ様が立ち去られた後もここを公使館とするために、借り上げだった土地と建物はすべて買い上げになりました。なので、広いお庭の一部を突貫で工事して、プレハブよりはずっといいかんじの宿舎が建てられています。そこで警備の方とか、オリヴィエ様の護衛で着いてこられた方とかが寝泊まりしたり休憩をとったりしてもらう感じです。アシモフたんとイネスちゃんの遊び場が狭くなってしまいますが、その分遊び相手が増えるのでがまんしてもらいましょう。
公使館三階は、ただっぴろい屋根裏部屋と、ダンスパーティーができそうなルーフバルコニーがあります。なにに使っていたって、お洗濯干すのに使っていただけなんですよね。
で、雇った事務員さんの一部の方がそちらでお仕事できるように移動しました。屋根裏部屋は今、パーテーションとかで区切ってあって、ラ・リバティ新聞社の編集部屋みたいな感じです。バルコニーがあるの、けっこういいみたいですね。ちょっと息がつきたいときとかようにテーブルセットもみっつ置いて。ご飯はレアさんとわたしと、日雇いのコックさんでどうにか一般家庭キッチンで回しています。お手洗いが、一階と二階にしかないんですよね。今三階にも増設工事中です。
で、わたしとレアさんと美ショタ様なんですが。変わらず二階の部屋で過ごしていますが、このままレテソルに長く居るなら引っ越すことになりそうです。はい。さすがにねえ……。
オリヴィエ様は、ひとまず美ショタ様と同じ部屋に逗留されます。ということで、リビングでご対面です。
両者、ともに言葉なく対峙されました。先に動いたのはオリヴィエ様。近づいていって、ぎゅっとハグされました。なにこれ尊い。記者さん帰っちゃった? 今シャッターチャンスよ? 公使館専属写真家の必要性がわたしの中で提唱されますね。あとでミュラさんに提案しましょう。
「心配した……テオ」
「うん。……うん。……ごめん」
オリヴィエ様と美ショタ様は、腕木通信でほぼ交換日記みたいに文通をしていらっしゃいました。全部を見せていただいたわけではないですけど、美ショタ様の中のわだかまりとか、オリヴィエ様の気持ちとか、表現して伝えるにはいい手段だったみたいです。限られた文字の中に、自分の考えをあますことなく伝えるのって、なかなか難しい。でも、限られているからこそ真剣に考えた言葉がそこにはあって。ただ向き合って、話し合うだけでは、このハグの意味は違っていたかもしれない。
レアさんと、雇いのコックさんが腕をふるってくれました。みんなで小さな、でも豪華なオリヴィエ様歓迎会。
さて、明日からは和平協議へ向けて一直線です。わたしはおとなしくしています。はい。
1
お気に入りに追加
299
あなたにおすすめの小説
【完結】お飾りの妻からの挑戦状
おのまとぺ
恋愛
公爵家から王家へと嫁いできたデイジー・シャトワーズ。待ちに待った旦那様との顔合わせ、王太子セオドア・ハミルトンが放った言葉に立ち会った使用人たちの顔は強張った。
「君はお飾りの妻だ。装飾品として慎ましく生きろ」
しかし、当のデイジーは不躾な挨拶を笑顔で受け止める。二人のドタバタ生活は心配する周囲を巻き込んで、やがて誰も予想しなかった展開へ……
◇表紙はノーコピーライトガール様より拝借しています
◇全18話で完結予定
(完結)「君を愛することはない」と言われて……
青空一夏
恋愛
ずっと憧れていた方に嫁げることになった私は、夫となった男性から「君を愛することはない」と言われてしまった。それでも、彼に尽くして温かい家庭をつくるように心がければ、きっと愛してくださるはずだろうと思っていたのよ。ところが、彼には好きな方がいて忘れることができないようだったわ。私は彼を諦めて実家に帰ったほうが良いのかしら?
この物語は憧れていた男性の妻になったけれど冷たくされたお嬢様を守る戦闘侍女たちの活躍と、お嬢様の恋を描いた作品です。
主人公はお嬢様と3人の侍女かも。ヒーローの存在感増すようにがんばります! という感じで、それぞれの視点もあります。
以前書いたもののリメイク版です。多分、かなりストーリーが変わっていくと思うので、新しい作品としてお読みください。
※カクヨム。なろうにも時差投稿します。
※作者独自の世界です。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/fantasy.png?id=6ceb1e9b892a4a252212)
(完結)醜くなった花嫁の末路「どうぞ、お笑いください。元旦那様」
音爽(ネソウ)
ファンタジー
容姿が気に入らないと白い結婚を強いられた妻。
本邸から追い出されはしなかったが、夫は離れに愛人を囲い顔さえ見せない。
しかし、3年と待たず離縁が決定する事態に。そして元夫の家は……。
*6月18日HOTランキング入りしました、ありがとうございます。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
旦那様には愛人がいますが気にしません。
りつ
恋愛
イレーナの夫には愛人がいた。名はマリアンヌ。子どものように可愛らしい彼女のお腹にはすでに子どもまでいた。けれどイレーナは別に気にしなかった。彼女は子どもが嫌いだったから。
※表紙は「かんたん表紙メーカー」様で作成しました。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり
政略より愛を選んだ結婚。~後悔は十年後にやってきた。~
つくも茄子
恋愛
幼い頃からの婚約者であった侯爵令嬢との婚約を解消して、学生時代からの恋人と結婚した王太子殿下。
政略よりも愛を選んだ生活は思っていたのとは違っていた。「お幸せに」と微笑んだ元婚約者。結婚によって去っていた側近達。愛する妻の妃教育がままならない中での出産。世継ぎの王子の誕生を望んだものの産まれたのは王女だった。妻に瓜二つの娘は可愛い。無邪気な娘は欲望のままに動く。断罪の時、全てが明らかになった。王太子の思い描いていた未来は元から無かったものだった。後悔は続く。どこから間違っていたのか。
他サイトにも公開中。
月が隠れるとき
いちい千冬
恋愛
ヒュイス王国のお城で、夜会が始まります。
その最中にどうやら王子様が婚約破棄を宣言するようです。悪役に仕立て上げられると分かっているので帰りますね。
という感じで始まる、婚約破棄話とその顛末。全8話。⇒9話になりました。
小説家になろう様で上げていた「月が隠れるとき」シリーズの短編を加筆修正し、連載っぽく仕立て直したものです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる