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王都ルミエラ編
29話 あっめあっめふっれふっれ
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「ああー……聞いてないのかあ」
シャリエさん、どーしよっかなあ、と頭をかきます。なんなんでしょう。すごく気になるんですけどR28なら聞けません。わたし二十七ですから。ちょっと若いですから。でも大人の階段登る覚悟はあるつもりです。いつでもOKです。という気持ちでシャリエさんをじっと見ていたら、「……うん。元彼くんが言わなかったなら、僕もその判断に従うよ」とちょっともぞもぞしながらおっしゃいました。アベルが元彼に降格されました。
「えっ、なんですか。すごく気になります。アベルに言ったってことはわたしに関することですか? わたし二十七なんですけど、わたしのR28なことですか?」
「こんにちはシャリエさん! ソノコがお世話になっています!」
アベルが割って入ってきてわたしの左隣に座りました。じゃっかん髪の毛が濡れています。ざんざか降りですからね。
「あー、すまないね……言ってないと思ってなくて……」
「いえいえ、お気遣い痛み入ります。それと俺は今彼なんで。現在進行系なんで」
「は? なに言っ」
「ソノコなに頼んだの? これ? じゃあいっしょに食べられるね!」
怖いくらいの笑顔で言われました。有無を言わさずというやつです。なんかこわいのでとりあえずうなずいておきました。追加注文はしないみたいです。お店に迷惑じゃないでしょうかそれって。
わたしとシャリエさんの頼んだものが来ました。シャリエさんはあさりのパスタです。おいしそう。今度あれ頼もう。
なんかアベルは絶えず上機嫌に振る舞っていて、シャリエさんもわたしもそれに気圧されて食事しました。なんか触れちゃいけない空気だったんだもん。わたしが頼んだコーヒーをアベルも飲んで、まあこの年で間接キスなんてことは微塵も思いませんが、飲みたいなら自分の分たのめよ、とは思いました。はい。
「で、なんなん?」
シャリエさんと別れてから、バス停でバスを待ちながら尋ねました。晩ごはんもちゃんとゲットしてありますし、なんなら昼を食べ直すつもりで多めに買いました。半分食べられたので。
「まあ、おいおい話す。待ってろ」
なんだそれ。
でもまあ、アベルですからね。リシャールお抱えの諜報員『ジル・ラヴァンディエ』ですから。彼が待て、と言うなら、わたしが今知るべきことでもないのでしょう。そう納得しておきます。
ひさしぶりに雑貨店を覗けました! まあ品ぞろえはあんまり変わらないんですけども。でも、秋冬もののクッションカバーが入ったそうです。白のキルティングに赤のもふもふ糸での縫い取りで、かわいかったので買っちゃいました。うちのクッションの衣替えしてあげます。またかわいいものが増えました。うれしい。他にお客さんがいなかったので、ユーグさんともおしゃべりできました。夏物の売れ残りで申し訳ないんだけど、と言いながら、生成り色のレースリボンをくれました。うれしい。ちょっと若向けだけど。明日つけて仕事に行こう。
帰宅しお昼ごはんをひとりでもう一度食べていたら、ドアが大きくノックされました。誰でしょう。間違いなくアベルではありません。なぜならあいつにノックという概念は存在しないからです。
「どちらさまですかー」
尋ねると、少しの間の後に「……ミュラです。さる方の遣いで参りました」との声。まじかー。ミュラさん来ちゃったー。リシャールの秘書官のミュラさんー。
「いらっしゃいませー。何用でしょうー」
扉を開けて言うと、「何用とはまたご挨拶ですね……」といつも通り眉間に力を入れて言われました。
お招きしましたところ、やっぱり入り口にひとり衛兵さんが立ちました。徹底していてすばらしいですね、その因子ちょっとアベルに分けられないものでしょうか。
傘をお持ちじゃなかったですけど濡れていないので、馬車か蒸気自動車で来られたんですかね。お茶を入れようと思ったら「すぐに失礼しますので、おかまいなく」と言われました。そうですか、じゃあかまいません。丸テーブルに二人で座ると、いかにも書記官ーって感じのキャメル色のブリーフバッグから、書類を取り出してテーブルに並べました。なんか小難しそうな書類たくさん。
「……私は反対しましたが。この度あなたの移民査証が発行されることになりました」
「は? なんて?」
「おめでとうございます。ボーヴォワール宰相閣下のご配慮と、リシャール殿下の深いみ心に感謝してください。身分証ができます、あなたの」
「おお⁉」
それは善き哉! やった、引っ越しするのに物件の幅が広がるし、これできっと初期費用もぐっと安くなりますね。それに、それに、図書館が使えるようになる! 最高!
「ありがとうございます、ごちそうさまです、いただきます‼」
「食べられません」
「そうだと思いました!」
書類をひとつ手にとって見ます。うん、なんか小難しい! とりあえず貸出券とか作るのにどれが必要なんでしょうか。週末にでも行ってきたいんですけど。
「……これはまだ使えませんよ。申請書類です」
なにかを察してミュラさんがおっしゃいます。あらやだわたしってば早とちり。「こちらに署名を。所在地も」と指示されたので書き込みます。それが四枚ありました。あと宣誓書みたいなのが三枚あって、それはお互いで保管するのに六枚。それぞれ説明されたのですが、内一枚がオリヴィエ様に関するものだったので(オリヴィエ様との約束を記した書類。めっちゃ時間かけて読みました。今後オリヴィエ様に内緒で国外に出たりしちゃいけないし、悪いことしたらオリヴィエ様のメンツが潰れるからね、わかる? という感じのもの)、それはもうていねいに署名しました。ええ。
なんだかんだ一時間くらいかかっちゃった気がします。申し訳ない。ミュラさんはインクがにじまないよう書類を一枚一枚しっかりと吸取紙に挟んでから、取りまとめてブリーフバッグに入れました。
「すみません、わざわざお越しいただいちゃって」
「……不本意ながらあなたの担当になってしまいましたからね。実際の生活ぶりも確認しようと思ったまでです。――ところであの、壁に貼っているものは、なんですか」
――よくぞ聞いてくれました‼
「オリヴィエ様のポスターと、ファンサうちわです‼」
しばらくの沈黙の後、「『ファンサウチワ』、とは」と尋ねられたので、それはもうていねいに説明しました。ええ。ミュラさんはさらにしばらく黙り込みました。
「……なぜわたしがあなたの担当になってしまったのでしょうか。今回ばかりはリシャール殿下の采配を恨みたくなりました」
立ち上がりながらぶつくさとミュラさんはおっしゃいます。ひっどーい。わたしだってべつになってって言ってないもーん。
「ミュラさんだからではないですか? こういう、わたしみたいなイレギュラーな存在にも対応できる柔軟性があって、不測の事態にも臨機応変に対処できる人だって認められているんですよ!」
てきとうに褒めたら、ちょっと黙ってから「……わかっているじゃないですか」と丸メガネを人差し指で押し上げつつちょっとキラーンとしました。
この人ちょろい。わりとちょろい。
さて、今日は雨! だらだらしよう! 明日はトビくんとランチの約束の日! 晴れるといいなあ。
シャリエさん、どーしよっかなあ、と頭をかきます。なんなんでしょう。すごく気になるんですけどR28なら聞けません。わたし二十七ですから。ちょっと若いですから。でも大人の階段登る覚悟はあるつもりです。いつでもOKです。という気持ちでシャリエさんをじっと見ていたら、「……うん。元彼くんが言わなかったなら、僕もその判断に従うよ」とちょっともぞもぞしながらおっしゃいました。アベルが元彼に降格されました。
「えっ、なんですか。すごく気になります。アベルに言ったってことはわたしに関することですか? わたし二十七なんですけど、わたしのR28なことですか?」
「こんにちはシャリエさん! ソノコがお世話になっています!」
アベルが割って入ってきてわたしの左隣に座りました。じゃっかん髪の毛が濡れています。ざんざか降りですからね。
「あー、すまないね……言ってないと思ってなくて……」
「いえいえ、お気遣い痛み入ります。それと俺は今彼なんで。現在進行系なんで」
「は? なに言っ」
「ソノコなに頼んだの? これ? じゃあいっしょに食べられるね!」
怖いくらいの笑顔で言われました。有無を言わさずというやつです。なんかこわいのでとりあえずうなずいておきました。追加注文はしないみたいです。お店に迷惑じゃないでしょうかそれって。
わたしとシャリエさんの頼んだものが来ました。シャリエさんはあさりのパスタです。おいしそう。今度あれ頼もう。
なんかアベルは絶えず上機嫌に振る舞っていて、シャリエさんもわたしもそれに気圧されて食事しました。なんか触れちゃいけない空気だったんだもん。わたしが頼んだコーヒーをアベルも飲んで、まあこの年で間接キスなんてことは微塵も思いませんが、飲みたいなら自分の分たのめよ、とは思いました。はい。
「で、なんなん?」
シャリエさんと別れてから、バス停でバスを待ちながら尋ねました。晩ごはんもちゃんとゲットしてありますし、なんなら昼を食べ直すつもりで多めに買いました。半分食べられたので。
「まあ、おいおい話す。待ってろ」
なんだそれ。
でもまあ、アベルですからね。リシャールお抱えの諜報員『ジル・ラヴァンディエ』ですから。彼が待て、と言うなら、わたしが今知るべきことでもないのでしょう。そう納得しておきます。
ひさしぶりに雑貨店を覗けました! まあ品ぞろえはあんまり変わらないんですけども。でも、秋冬もののクッションカバーが入ったそうです。白のキルティングに赤のもふもふ糸での縫い取りで、かわいかったので買っちゃいました。うちのクッションの衣替えしてあげます。またかわいいものが増えました。うれしい。他にお客さんがいなかったので、ユーグさんともおしゃべりできました。夏物の売れ残りで申し訳ないんだけど、と言いながら、生成り色のレースリボンをくれました。うれしい。ちょっと若向けだけど。明日つけて仕事に行こう。
帰宅しお昼ごはんをひとりでもう一度食べていたら、ドアが大きくノックされました。誰でしょう。間違いなくアベルではありません。なぜならあいつにノックという概念は存在しないからです。
「どちらさまですかー」
尋ねると、少しの間の後に「……ミュラです。さる方の遣いで参りました」との声。まじかー。ミュラさん来ちゃったー。リシャールの秘書官のミュラさんー。
「いらっしゃいませー。何用でしょうー」
扉を開けて言うと、「何用とはまたご挨拶ですね……」といつも通り眉間に力を入れて言われました。
お招きしましたところ、やっぱり入り口にひとり衛兵さんが立ちました。徹底していてすばらしいですね、その因子ちょっとアベルに分けられないものでしょうか。
傘をお持ちじゃなかったですけど濡れていないので、馬車か蒸気自動車で来られたんですかね。お茶を入れようと思ったら「すぐに失礼しますので、おかまいなく」と言われました。そうですか、じゃあかまいません。丸テーブルに二人で座ると、いかにも書記官ーって感じのキャメル色のブリーフバッグから、書類を取り出してテーブルに並べました。なんか小難しそうな書類たくさん。
「……私は反対しましたが。この度あなたの移民査証が発行されることになりました」
「は? なんて?」
「おめでとうございます。ボーヴォワール宰相閣下のご配慮と、リシャール殿下の深いみ心に感謝してください。身分証ができます、あなたの」
「おお⁉」
それは善き哉! やった、引っ越しするのに物件の幅が広がるし、これできっと初期費用もぐっと安くなりますね。それに、それに、図書館が使えるようになる! 最高!
「ありがとうございます、ごちそうさまです、いただきます‼」
「食べられません」
「そうだと思いました!」
書類をひとつ手にとって見ます。うん、なんか小難しい! とりあえず貸出券とか作るのにどれが必要なんでしょうか。週末にでも行ってきたいんですけど。
「……これはまだ使えませんよ。申請書類です」
なにかを察してミュラさんがおっしゃいます。あらやだわたしってば早とちり。「こちらに署名を。所在地も」と指示されたので書き込みます。それが四枚ありました。あと宣誓書みたいなのが三枚あって、それはお互いで保管するのに六枚。それぞれ説明されたのですが、内一枚がオリヴィエ様に関するものだったので(オリヴィエ様との約束を記した書類。めっちゃ時間かけて読みました。今後オリヴィエ様に内緒で国外に出たりしちゃいけないし、悪いことしたらオリヴィエ様のメンツが潰れるからね、わかる? という感じのもの)、それはもうていねいに署名しました。ええ。
なんだかんだ一時間くらいかかっちゃった気がします。申し訳ない。ミュラさんはインクがにじまないよう書類を一枚一枚しっかりと吸取紙に挟んでから、取りまとめてブリーフバッグに入れました。
「すみません、わざわざお越しいただいちゃって」
「……不本意ながらあなたの担当になってしまいましたからね。実際の生活ぶりも確認しようと思ったまでです。――ところであの、壁に貼っているものは、なんですか」
――よくぞ聞いてくれました‼
「オリヴィエ様のポスターと、ファンサうちわです‼」
しばらくの沈黙の後、「『ファンサウチワ』、とは」と尋ねられたので、それはもうていねいに説明しました。ええ。ミュラさんはさらにしばらく黙り込みました。
「……なぜわたしがあなたの担当になってしまったのでしょうか。今回ばかりはリシャール殿下の采配を恨みたくなりました」
立ち上がりながらぶつくさとミュラさんはおっしゃいます。ひっどーい。わたしだってべつになってって言ってないもーん。
「ミュラさんだからではないですか? こういう、わたしみたいなイレギュラーな存在にも対応できる柔軟性があって、不測の事態にも臨機応変に対処できる人だって認められているんですよ!」
てきとうに褒めたら、ちょっと黙ってから「……わかっているじゃないですか」と丸メガネを人差し指で押し上げつつちょっとキラーンとしました。
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