214 / 566
第一部
その213 リプトゥアのダンジョン3
しおりを挟む
銀狼からは【気配遮断】と【超突進力】。金狼からは【ブレス】と【超嗅覚】。
この四つの【固有能力】が手に入った途端、十二階層以降の攻略は楽になった。
銀狼の背後に現れてはヒャッハーし、隠れながら金狼を見つけてはブレスでお掃除。
やはりダンジョン攻略には当該階層のモンスター能力を得られれば、円滑に進むようになるという事だ。
徐々に、【いつものセット】が強化されている事に興奮し、俺は鼻息荒く十六階層を目指した。
「うぉ? 凄いなこれは……」
口を大きく開けてしまう程の驚き。
十五階層から階段を降りると、そこは見渡す限りの巨大な草原。
迷路要素がなくなり、遠目には地下へ降りる階段が見える。
キッカから聞いていたとはいえ、目の当たりにすると驚くものだ。
正に、百聞は一見にしかずだな。
「とは言っても……こりゃハードな場所だな」
草原を闊歩するのは、首都リーガルダンジョンの主でもあるサイクロプス。
その半分程のサイズだが、ドゥムガの二倍はありそうな巨大な赤い猪――レッドデッドボア。なるほど、確かにサイクロプスから得た【視野拡張】と【打撃耐性】があれば、ここの攻略は簡単だな。
【視野拡張】で地下への階段を見つけ、【打撃耐性】を発動しながらサイクロプスとレッドデッドボアを警戒する。
予め片方の能力を得ていれば、後はサクっとレッドデッドボアを狩るだけ。
少々体表が硬い相手だったが、オリハルコンの打刀の前では豆腐も同義である。
「よし、【鉄頭】と【外装超強化】ゲット!」
◇◆◇ ◆◇◆
順調に階下へ進み、二十階層の宝箱でまたレア発見。
「今度は【防御のジレ】か。ここまででかなり防御能力向上したな。こりゃリィたん相手の存命時間も伸びるんじゃないか?」
まぁ、あくまでタイムが伸びただけで、何の解決にもなってないんだよな。
そして遂に二十一階層。
「なるほど、今回は岩石地帯ね」
ダンジョンサイズは十六階層から二十階層と変わらぬまでも、天然の迷路のようなオプションが増えていらっしゃる。
おそらく一般の冒険者がしないであろう高い岩の上に立てば、ここのマッピングも一瞬なのだ。
「キ?」
岩のテッペンで真っ赤な顔の猿と目が合う。
――瞬間、
「キィイイイイァアアアアアアアアアアアッ!!」
「うっさ!?」
咆哮なのか悲鳴なのか全くわからないが、その叫び声がダンジョン内へ響くと同時に、周囲の岩陰から同様の叫び声が聞こえた。これは……まるで同調!?
「「ギィイギィイ!!」」
岩下に無数の猿が現れ、岩の天辺を目指して登ってくる。
「なるほど……このリンクモンキーに見つかれば一瞬でモンスターハウスになるって事か」
と、リンクモンキーを斬った打刀から血をペロリとした後、俺は過去ダンジョン内で使った事のない魔法を発動した。
「さような――らっ!」
発動したのは先日俺がリィたんに殺されかけた魔法――津波である。
リィたんの魔法威力には及ばないが、この猿たちを呑み込むには丁度良い。
リンクモンキーの叫び声が完全に悲鳴に変わる。
津波という難を逃れ、這い上がって来たリンクモンキーには、俺の蹴りか斬りをサービス案内する。
リンクモンキーから【超視覚】と【脚腕同調】をゲット。
「……何だこの【脚腕同調】っての?」
【超視覚】は文字通りなのだが、こちらはいまいちピンと来ない。
ならばと思い発動すると……っ!?
「……はは、すげ」
岩下へ降り、軽く打刀を振る。
すると、俺が今まで登っていた高岩は一瞬にして形を崩した。
切断された岩が粉々になるまで、ほんの二秒程だった。
「なるほどね、脚力は腕力の三倍って聞くけど、その脚力と同調したのがこの腕力って事か」
いかにも猿らしい能力である。
ここから野生児デビューしても生きて行けるのではなかろうか。
「ん?」
気付いた時には遅かった、俺の腹部にはサーモンピンクな縄が巻き付けられていた。
直後、物凄い力で引っ張られてしまう。
「お! おぉ!? この!」
【脚腕同調】を発動しておいて助かった。何とか踏みとどまる事に成功。
この階層……ならば、【超視覚】だな。それを発動すると、岩にへばりつき俺を見る二つの丸い眼球が見えたのだ。
「アサルトカメレオンか!」
【超視覚】がなければわからぬ程の擬態能力。
「て事は、この縄は……舌かよ!? ばっちぃな、おい!」
とは言いつつもピンチである。
これを掴む以外の選択肢はなかった。
アサルトカメレオンの長い舌を掴み、引き、放り投げる。
大岩に直撃したアサルトカメレオンが絶命すると共に、【クリーンウォッシュ】を発動。
「ふぃ~、スッキリ……」
その後、アサルトカメレオンから血を頂き、【擬態改】と【散眼】を得る。
「【散眼】って両目が別々に動くやつだよな? 何それキモい」
変なおじさんデビューするのも近いのではないか。
そう思うミケラルドさんだった。
この四つの【固有能力】が手に入った途端、十二階層以降の攻略は楽になった。
銀狼の背後に現れてはヒャッハーし、隠れながら金狼を見つけてはブレスでお掃除。
やはりダンジョン攻略には当該階層のモンスター能力を得られれば、円滑に進むようになるという事だ。
徐々に、【いつものセット】が強化されている事に興奮し、俺は鼻息荒く十六階層を目指した。
「うぉ? 凄いなこれは……」
口を大きく開けてしまう程の驚き。
十五階層から階段を降りると、そこは見渡す限りの巨大な草原。
迷路要素がなくなり、遠目には地下へ降りる階段が見える。
キッカから聞いていたとはいえ、目の当たりにすると驚くものだ。
正に、百聞は一見にしかずだな。
「とは言っても……こりゃハードな場所だな」
草原を闊歩するのは、首都リーガルダンジョンの主でもあるサイクロプス。
その半分程のサイズだが、ドゥムガの二倍はありそうな巨大な赤い猪――レッドデッドボア。なるほど、確かにサイクロプスから得た【視野拡張】と【打撃耐性】があれば、ここの攻略は簡単だな。
【視野拡張】で地下への階段を見つけ、【打撃耐性】を発動しながらサイクロプスとレッドデッドボアを警戒する。
予め片方の能力を得ていれば、後はサクっとレッドデッドボアを狩るだけ。
少々体表が硬い相手だったが、オリハルコンの打刀の前では豆腐も同義である。
「よし、【鉄頭】と【外装超強化】ゲット!」
◇◆◇ ◆◇◆
順調に階下へ進み、二十階層の宝箱でまたレア発見。
「今度は【防御のジレ】か。ここまででかなり防御能力向上したな。こりゃリィたん相手の存命時間も伸びるんじゃないか?」
まぁ、あくまでタイムが伸びただけで、何の解決にもなってないんだよな。
そして遂に二十一階層。
「なるほど、今回は岩石地帯ね」
ダンジョンサイズは十六階層から二十階層と変わらぬまでも、天然の迷路のようなオプションが増えていらっしゃる。
おそらく一般の冒険者がしないであろう高い岩の上に立てば、ここのマッピングも一瞬なのだ。
「キ?」
岩のテッペンで真っ赤な顔の猿と目が合う。
――瞬間、
「キィイイイイァアアアアアアアアアアアッ!!」
「うっさ!?」
咆哮なのか悲鳴なのか全くわからないが、その叫び声がダンジョン内へ響くと同時に、周囲の岩陰から同様の叫び声が聞こえた。これは……まるで同調!?
「「ギィイギィイ!!」」
岩下に無数の猿が現れ、岩の天辺を目指して登ってくる。
「なるほど……このリンクモンキーに見つかれば一瞬でモンスターハウスになるって事か」
と、リンクモンキーを斬った打刀から血をペロリとした後、俺は過去ダンジョン内で使った事のない魔法を発動した。
「さような――らっ!」
発動したのは先日俺がリィたんに殺されかけた魔法――津波である。
リィたんの魔法威力には及ばないが、この猿たちを呑み込むには丁度良い。
リンクモンキーの叫び声が完全に悲鳴に変わる。
津波という難を逃れ、這い上がって来たリンクモンキーには、俺の蹴りか斬りをサービス案内する。
リンクモンキーから【超視覚】と【脚腕同調】をゲット。
「……何だこの【脚腕同調】っての?」
【超視覚】は文字通りなのだが、こちらはいまいちピンと来ない。
ならばと思い発動すると……っ!?
「……はは、すげ」
岩下へ降り、軽く打刀を振る。
すると、俺が今まで登っていた高岩は一瞬にして形を崩した。
切断された岩が粉々になるまで、ほんの二秒程だった。
「なるほどね、脚力は腕力の三倍って聞くけど、その脚力と同調したのがこの腕力って事か」
いかにも猿らしい能力である。
ここから野生児デビューしても生きて行けるのではなかろうか。
「ん?」
気付いた時には遅かった、俺の腹部にはサーモンピンクな縄が巻き付けられていた。
直後、物凄い力で引っ張られてしまう。
「お! おぉ!? この!」
【脚腕同調】を発動しておいて助かった。何とか踏みとどまる事に成功。
この階層……ならば、【超視覚】だな。それを発動すると、岩にへばりつき俺を見る二つの丸い眼球が見えたのだ。
「アサルトカメレオンか!」
【超視覚】がなければわからぬ程の擬態能力。
「て事は、この縄は……舌かよ!? ばっちぃな、おい!」
とは言いつつもピンチである。
これを掴む以外の選択肢はなかった。
アサルトカメレオンの長い舌を掴み、引き、放り投げる。
大岩に直撃したアサルトカメレオンが絶命すると共に、【クリーンウォッシュ】を発動。
「ふぃ~、スッキリ……」
その後、アサルトカメレオンから血を頂き、【擬態改】と【散眼】を得る。
「【散眼】って両目が別々に動くやつだよな? 何それキモい」
変なおじさんデビューするのも近いのではないか。
そう思うミケラルドさんだった。
0
お気に入りに追加
447
あなたにおすすめの小説
幼なじみ三人が勇者に魅了されちゃって寝盗られるんだけど数年後勇者が死んで正気に戻った幼なじみ達がめちゃくちゃ後悔する話
妄想屋さん
ファンタジー
『元彼?冗談でしょ?僕はもうあんなのもうどうでもいいよ!』
『ええ、アタシはあなたに愛して欲しい。あんなゴミもう知らないわ!』
『ええ!そうですとも!だから早く私にも――』
大切な三人の仲間を勇者に〈魅了〉で奪い取られて絶望した主人公と、〈魅了〉から解放されて今までの自分たちの行いに絶望するヒロイン達の話。
外れスキルは、レベル1!~異世界転生したのに、外れスキルでした!
武蔵野純平
ファンタジー
異世界転生したユウトは、十三歳になり成人の儀式を受け神様からスキルを授かった。
しかし、授かったスキルは『レベル1』という聞いたこともないスキルだった。
『ハズレスキルだ!』
同世代の仲間からバカにされるが、ユウトが冒険者として活動を始めると『レベル1』はとんでもないチートスキルだった。ユウトは仲間と一緒にダンジョンを探索し成り上がっていく。
そんなユウトたちに一人の少女た頼み事をする。『お父さんを助けて!』
魔物の装蹄師はモフモフに囲まれて暮らしたい ~捨てられた狼を育てたら最強のフェンリルに。それでも俺は甘やかします~
うみ
ファンタジー
馬の装蹄師だった俺は火災事故から馬を救おうとして、命を落とした。
錬金術屋の息子として異世界に転生した俺は、「装蹄師」のスキルを授かる。
スキルを使えば、いつでもどこでも装蹄を作ることができたのだが……使い勝手が悪くお金も稼げないため、冒険者になった。
冒険者となった俺は、カメレオンに似たペットリザードと共に実家へ素材を納品しつつ、夢への資金をためていた。
俺の夢とは街の郊外に牧場を作り、動物や人に懐くモンスターに囲まれて暮らすこと。
ついに資金が集まる目途が立ち意気揚々と街へ向かっていた時、金髪のテイマーに蹴飛ばされ罵られた狼に似たモンスター「ワイルドウルフ」と出会う。
居ても立ってもいられなくなった俺は、金髪のテイマーからワイルドウルフを守り彼を新たな相棒に加える。
爪の欠けていたワイルドウルフのために装蹄師スキルで爪を作ったところ……途端にワイルドウルフが覚醒したんだ!
一週間の修行をするだけで、Eランクのワイルドウルフは最強のフェンリルにまで成長していたのだった。
でも、どれだけ獣魔が強くなろうが俺の夢は変わらない。
そう、モフモフたちに囲まれて暮らす牧場を作るんだ!
移住先に人がいないので、異世界へ行ってクローン用のDNAを集めてくる仕事 ~俺だけに出来るテレポート業~
こまの ととと
ファンタジー
宇宙開拓が盛んな惑星『プレイスティア』に生まれた主人公本人も気づいていなかった重大な秘密。
新惑星へ飛び立つ移民艦、そのコールドスリープから目覚めた直後に思い出したのは前世の記憶だった。
不慮の事故で命を落とした衝撃の記憶と共に超能力『テレポーテーション』にも目覚めた彼は、たどり着いた無人の新惑星においてある役目を買って出る。
クローン製作の為に異世界を渡り歩く男。
振り回したり振り回されたり、その場のノリにつき動かされて空回りして、それでもなんやかんや頑張っていく。
…………のかもしれない。
*この作品はカクヨム様、小説家になろう様にも投稿しております。
スキル喰らい(スキルイーター)がヤバすぎた 他人のスキルを食らって底辺から最強に駆け上がる
けんたん
ファンタジー
レイ・ユーグナイト 貴族の三男で産まれたおれは、12の成人の儀を受けたら家を出ないと行けなかった だが俺には誰にも言ってない秘密があった 前世の記憶があることだ
俺は10才になったら現代知識と貴族の子供が受ける継承の義で受け継ぐであろうスキルでスローライフの夢をみる
だが本来受け継ぐであろう親のスキルを何一つ受け継ぐことなく能無しとされひどい扱いを受けることになる だが実はスキルは受け継がなかったが俺にだけ見えるユニークスキル スキル喰らいで俺は密かに強くなり 俺に対してひどい扱いをしたやつを見返すことを心に誓った
異世界あるある 転生物語 たった一つのスキルで無双する!え?【土魔法】じゃなくって【土】スキル?
よっしぃ
ファンタジー
農民が土魔法を使って何が悪い?異世界あるある?前世の謎知識で無双する!
土砂 剛史(どしゃ つよし)24歳、独身。自宅のパソコンでネットをしていた所、突然轟音がしたと思うと窓が破壊され何かがぶつかってきた。
自宅付近で高所作業車が電線付近を作業中、トラックが高所作業車に突っ込み運悪く剛史の部屋に高所作業車のアームの先端がぶつかり、そのまま窓から剛史に一直線。
『あ、やべ!』
そして・・・・
【あれ?ここは何処だ?】
気が付けば真っ白な世界。
気を失ったのか?だがなんか聞こえた気がしたんだが何だったんだ?
・・・・
・・・
・・
・
【ふう・・・・何とか間に合ったか。たった一つのスキルか・・・・しかもあ奴の元の名からすれば土関連になりそうじゃが。済まぬが異世界あるあるのチートはない。】
こうして剛史は新た生を異世界で受けた。
そして何も思い出す事なく10歳に。
そしてこの世界は10歳でスキルを確認する。
スキルによって一生が決まるからだ。
最低1、最高でも10。平均すると概ね5。
そんな中剛史はたった1しかスキルがなかった。
しかも土木魔法と揶揄される【土魔法】のみ、と思い込んでいたが【土魔法】ですらない【土】スキルと言う謎スキルだった。
そんな中頑張って開拓を手伝っていたらどうやら領主の意に添わなかったようで
ゴウツク領主によって領地を追放されてしまう。
追放先でも土魔法は土木魔法とバカにされる。
だがここで剛史は前世の記憶を徐々に取り戻す。
『土魔法を土木魔法ってバカにすんなよ?異世界あるあるな前世の謎知識で無双する!』
不屈の精神で土魔法を極めていく剛史。
そしてそんな剛史に同じような境遇の人々が集い、やがて大きなうねりとなってこの世界を席巻していく。
その中には同じく一つスキルしか得られず、公爵家や侯爵家を追放された令嬢も。
前世の記憶を活用しつつ、やがて土木魔法と揶揄されていた土魔法を世界一のスキルに押し上げていく。
但し剛史のスキルは【土魔法】ですらない【土】スキル。
転生時にチートはなかったと思われたが、努力の末にチートと言われるほどスキルを活用していく事になる。
これは所持スキルの少なさから世間から見放された人々が集い、ギルド『ワンチャンス』を結成、努力の末に世界一と言われる事となる物語・・・・だよな?
何故か追放された公爵令嬢や他の貴族の令嬢が集まってくるんだが?
俺は農家の4男だぞ?
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
奴隷を買うために一億円貯めたいので、魔王討伐とかしてる暇ありません~チートって金稼ぎのためにあるもんでしょ?~
服田 晃和
ファンタジー
四十歳という若さで死んでしまった、童貞の男がいた。
容姿が悪かったから?度胸が無かったから?そんな理由で童貞だったわけではない。
そんな男が奇跡に巡り合い、神の計らいによって世界「ヴァリタリア」へと転生する。
男が新たな生を掴む際、神は一つだけ頼みごとをした。
『三十年後に現れる魔王を倒してください。そのために己を鍛え、多くの仲間と出会い、絆を結んでください』と。
そして神は男に素晴らしい能力を授けたのだった。
十八歳という若い体を手に入れた男は、それからの二年間神の言う通り必死に己を鍛えぬいた。
多くは無いが仲間とも出会い、絆を深めた。そして最早人類には敵なしというほどまでの力を手に入れたのであった。
なぜ男は魔物に襲われ何度も死にかけながらも、男は必死に戦い続けたのだろうか。
神様に望まれたたった一つの願いを叶えるために?
『いやいやそんな高尚な人間じゃぁないよ、俺は。俺の願いはただ一つ。そう──
『運命の奴隷』にあって、イチャイチャラブラブ人生を送る事だ!!
魔王なんざしったこっちゃねぇぇ!!
こうして神の願いを無視した男の異世界生活が始まるのであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる