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18話 2階層

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ついに2階層だ。
心身共に準備は万全だ。

前回にチラッと見た時に広場に居たのは赤色のスライムだったな。
通路を歩いて行き、最初の広場が見えて来た。
流石に2階層の通常モンスターが1階層のボスより強いなんて事は無いはずだ。
だが油断は禁物だ。ゲーム知識と一緒に考えてはダメだ。
俺は気を引き締め直す。

広場に居たのは,やはり赤色スライムだった。
ぴょんぴょんと元気いっぱいに動いている。
俺は短剣を構えながらゆっくりと広場に入る。

早速、赤スライムが俺に気づいたようだ。
動きを一瞬止めて、こっちにかなりの速度で向かって来る。
なかなか好戦的だな。
通常スライムに比べてかなり速いな。

だがこの程度の速度ならばスキルを使わずとも余裕で対応できる。
レベルアップの恩恵は絶大だ。
 
俺は赤スライムのタックルをすれ違うように避けて、距離を取る。
他にどのような攻撃手段があるか確認しておきたいな

俺は攻撃をせずに様子を見る。
すると赤スライムは突然止まり身体を震わした。

技の前の挙動か?
いつでも【移動】を発動できるように身構える。

赤スライムの身体が1.5倍程度に膨れ上がり、何か赤色の塊を吐き出した。
スライム特有の溶解液か?
だが、そこまでの速度じゃないな。
俺は右に軽くステップし避ける。

溶解液は俺の横を通過していき、壁に当たりボンッ!と爆発した。
マジか……壁が焦げている。
そこまでの大爆発ではないが、火傷は負いそうだな。
結構爆発範囲もあるし、あの爆発液?には気をつけて行くとしよう。

それにしてももう1回放とうとしてるな。
だが、遅い
俺は膨らみ始めているスライムに一気に接近、スライム自身が熱い場合もある為、斬撃を飛ばす【飛ぶ斬撃】で核を破壊した。

なんなく撃破だ。

赤スライムが消滅し、赤色の魔石が残った。
1階層のスライムよりやや大きいくらいだ。
価格的にはどうなるだろうな

さぁ、どんどん進もう。
俺は赤スライムの魔石をカートに収納に進む。
次の広場が見えて来た。

うん!?

広場の中が見えそうになった瞬間,何かが広場から逃げ出した?
分からない……気のせいか?
だが何かがいて、俺と逆側の通路への方へ逃げた気がした。
残像のようなものが見えた気がするが正直、自信は無い。
だが1階層では必ず広場に魔物がいたのに、この広場にはいない。
さっきの広場には赤スライムがいたし、これは不可解だな

うーん、考えても結論は出ないし、とりあえず進むとするか
そういや会社では結論を出せ!言え!といつも言われたな。
でも結論出すのって難しいんだよな。
出したら出したでもっと考えろと言われるし……
でも、結論に追われる事はもう無い。最高だな全く。

それから後、赤スライムは数百匹倒したが、謎の現象の正体は分からず、魔物も赤スライム以外は現れなかった。
だが、ごく稀に誰もいない広場があった為、俺の推測ではそこに何か謎の魔物がいたのではと考えている。
これからも引き続き様子見だな。

で今日は赤スライムの魔石を獲りに獲った。
【斬撃】【移動】も使いまくった。
その成果か【斬撃】がパワーアップした。
【飛ぶ斬撃】の飛距離が50cmから1メートルになった。
以前の2倍だ。月●天衝を放つのも夢ではないと言う事か

このまま帰ってもいいが、最後の締めに2階層のボスを倒そうと思う。レベルアップのせいか調子が良い。
3級回復薬もあるし、短剣は結構痛んできたけど、まだ大丈夫そうだしな。

早速2階層のボスチャレンジだ。

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