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第三章 上を目指して
第九十三話 アルグリアン王国の王都に到着
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さてさて、冒険者らしき女をゴブリン人間から助けて、ムカデ型ゴーレム馬車で移動を開始し一時間程たった時に、ようやく女が口を開いた。
「……助けてくれてありがとう……。私はモイス……普段はオーク程度は楽に倒せるんだけど……あの集団は……。……魔人って何よ!」
「そうだね。魔人なんて僕達も初めて聞いたけど、モイスさんも初めてなの?」
「当たり前じゃない! 魔人? 何よそれ! それに…………あなた達も何? 私はもう駄目だと思うほど威圧を感じたのに……何よあれ! この乗り物も何よ!」
おう……そこもか。
威圧? それも感じなかったしね。
「んーー何から説明しようかな……んーー一ー先ず僕達の事かな。……僕達は冒険者ランクをAまで上げようと思ってアルグリアン王国の王都に向かってるんだ。」
「はーー? あの強さで……私と同じ目的……」
あーーそう。
「で、この乗り物は馬車ね。僕達が楽に移動できるように創ったゴーレム馬車ね。」
「は? 自分で作った? これを?」
「あーーうん、創ったんだよ楽をするためにね。それで、この僕の肩にいるクロウがヤバイって感じたから、君を助けたんだよ。」
「は? その鳥? 鳥がヤバイって感じるって何?」
「まーーそれは後で教えるとして、ゴブリン人間は捕まえてるから……もう一つのゴーレムの檻で移動してるから、詳しくは王都の冒険者ギルドに任せるよ!」
「……」
「で、君はどうする? 僕達と一緒の方向に向かってるんだから、このまま一緒に移動しても良いけど……だけどその代わり、自分の素性を明かしてね。」
「…………王都までは……一緒にお願い……。流石にあれの後で……一人では移動したくない……」
そうモイスさんは言ったので、自己紹介をお願いした。
すると正直に話してくれたと思う。
自分の事を語ってくれた。
モイスさんは二十五歳……これで……
何でもアルグリアン王国内で時々臨時パーティーを組む以外は、単独で活動している冒険者なそうだ。
それでようやくAランク冒険者へのランクアップ試験を受けることが出来るようになり、単独で近くの町から移動していたそうだ。僕達とは違う方角から来ていた。
自分で言うのも……と前おきをしながら、片手斧と魔法を使う万能タイプだそうだ……
オーガとも一対一では戦った事もあり、その時は無傷ではないが倒せるくらいの強さなのだと言う。
だが流石に今回は魔人? の威圧で心が折れそうになり、一人で王都に移動するのは怖いと語ってくれた。
……
……
「うん、一緒で良いよ。皆はどう?」
「……私からは一つだけ……ラウールに色目を向けないでね! 私達は夫婦よ! だからそれを守ってくれるなら構わないわよ!」
「ーー今さらだがおめでとう! 俺はまだあのダンジョン後も聞いてなかったな! ようやくラウールとサクラが結ばれてたんだな……俺は前からお似合いだと思ってたぞ!」
「んーーもう! ヤマト! 照れるわよーー」
ちょっと違う雰囲気になってしまったが、モイスさんは同意した。
そしてクロウも話して、ヤマトもこんな感じで、止めにソフィアまで姿を現しているから混乱しているようだ。
「うん、じゃあ一緒に行くのは決まりで……でももう一つ……出来たらで良いから、僕達の事はあまり他の人には話さないで欲しいな。隠すのは止めても、いらない心配事は増やしたくないからね。」
「……わかってるわよ! ……もし話しても信じてもらえないわよ半分も! 実際に見たら違うんだろうけど……」
……
そんな話をしながらも王都に近付いて来て、他の移動手段の何倍かの早さで王都に到着した。
あれからの道中は多少の魔物が出現した程度で、モイスさんと一緒に倒しながら進んだ。
……
アルグリアン王国の王都、アルグリアン市の通行門が見える前にゴーレム馬車を収納した。
これにもモイスさんは反応していたが、諦めたのか何も言ってはこなかった。
ゴブリン人間は、僕が魔法で拘束されている端に魔法で強化した紐を通し、引っ張って通行門の列に並んだ。
そうすると魔物を引き連れた僕達をそのままにしておかれないのだろう、騎士が僕達を取り囲み話しかけてくる。
「すまないが君達の身分証明をお願い出来るだろうか……それに……今のこの状況を説明してもらえたらありがたいのだが……」
僕達を取り囲んだなかでも壮年の立場が上らしき人物が問いかけてきた。
「良いですよもちろん。僕達も早めに立場をハッキリさせたほうが良いと思っていたので……」
そう言った僕の言葉で僕とサクラ、モイスさんは冒険者プレートを騎士に見えるようにした。
……
……
「…………は……君達は何歳?」
つい出てしまった言葉だろうが、僕達は良いがモイスさんは……
「私は二十五歳ですが何か?!」
「僕達は十二歳だよ!」
……
……
「……ん、んん。プレートには嘘を表示出来ないからな…………。失礼した! それで、一緒に我々の詰所に来てもらえるか?」
「良いけど、出来るなら立場的に冒険者ギルドからも誰かに来てもらいたいんだけど。僕達はAランクへのランクアップ試験のためにアルグリアン市に来たんだからね。」
「Aランク……試験……幼いのにな……あのジャックなみか……」
ここでもジャック……アルグリアン王国に来てから初めて聞いた名前だけど、それほど有名だったんだろうな。
そんなジャックとは何者と考えながら、騎士詰所に移動した。
「……助けてくれてありがとう……。私はモイス……普段はオーク程度は楽に倒せるんだけど……あの集団は……。……魔人って何よ!」
「そうだね。魔人なんて僕達も初めて聞いたけど、モイスさんも初めてなの?」
「当たり前じゃない! 魔人? 何よそれ! それに…………あなた達も何? 私はもう駄目だと思うほど威圧を感じたのに……何よあれ! この乗り物も何よ!」
おう……そこもか。
威圧? それも感じなかったしね。
「んーー何から説明しようかな……んーー一ー先ず僕達の事かな。……僕達は冒険者ランクをAまで上げようと思ってアルグリアン王国の王都に向かってるんだ。」
「はーー? あの強さで……私と同じ目的……」
あーーそう。
「で、この乗り物は馬車ね。僕達が楽に移動できるように創ったゴーレム馬車ね。」
「は? 自分で作った? これを?」
「あーーうん、創ったんだよ楽をするためにね。それで、この僕の肩にいるクロウがヤバイって感じたから、君を助けたんだよ。」
「は? その鳥? 鳥がヤバイって感じるって何?」
「まーーそれは後で教えるとして、ゴブリン人間は捕まえてるから……もう一つのゴーレムの檻で移動してるから、詳しくは王都の冒険者ギルドに任せるよ!」
「……」
「で、君はどうする? 僕達と一緒の方向に向かってるんだから、このまま一緒に移動しても良いけど……だけどその代わり、自分の素性を明かしてね。」
「…………王都までは……一緒にお願い……。流石にあれの後で……一人では移動したくない……」
そうモイスさんは言ったので、自己紹介をお願いした。
すると正直に話してくれたと思う。
自分の事を語ってくれた。
モイスさんは二十五歳……これで……
何でもアルグリアン王国内で時々臨時パーティーを組む以外は、単独で活動している冒険者なそうだ。
それでようやくAランク冒険者へのランクアップ試験を受けることが出来るようになり、単独で近くの町から移動していたそうだ。僕達とは違う方角から来ていた。
自分で言うのも……と前おきをしながら、片手斧と魔法を使う万能タイプだそうだ……
オーガとも一対一では戦った事もあり、その時は無傷ではないが倒せるくらいの強さなのだと言う。
だが流石に今回は魔人? の威圧で心が折れそうになり、一人で王都に移動するのは怖いと語ってくれた。
……
……
「うん、一緒で良いよ。皆はどう?」
「……私からは一つだけ……ラウールに色目を向けないでね! 私達は夫婦よ! だからそれを守ってくれるなら構わないわよ!」
「ーー今さらだがおめでとう! 俺はまだあのダンジョン後も聞いてなかったな! ようやくラウールとサクラが結ばれてたんだな……俺は前からお似合いだと思ってたぞ!」
「んーーもう! ヤマト! 照れるわよーー」
ちょっと違う雰囲気になってしまったが、モイスさんは同意した。
そしてクロウも話して、ヤマトもこんな感じで、止めにソフィアまで姿を現しているから混乱しているようだ。
「うん、じゃあ一緒に行くのは決まりで……でももう一つ……出来たらで良いから、僕達の事はあまり他の人には話さないで欲しいな。隠すのは止めても、いらない心配事は増やしたくないからね。」
「……わかってるわよ! ……もし話しても信じてもらえないわよ半分も! 実際に見たら違うんだろうけど……」
……
そんな話をしながらも王都に近付いて来て、他の移動手段の何倍かの早さで王都に到着した。
あれからの道中は多少の魔物が出現した程度で、モイスさんと一緒に倒しながら進んだ。
……
アルグリアン王国の王都、アルグリアン市の通行門が見える前にゴーレム馬車を収納した。
これにもモイスさんは反応していたが、諦めたのか何も言ってはこなかった。
ゴブリン人間は、僕が魔法で拘束されている端に魔法で強化した紐を通し、引っ張って通行門の列に並んだ。
そうすると魔物を引き連れた僕達をそのままにしておかれないのだろう、騎士が僕達を取り囲み話しかけてくる。
「すまないが君達の身分証明をお願い出来るだろうか……それに……今のこの状況を説明してもらえたらありがたいのだが……」
僕達を取り囲んだなかでも壮年の立場が上らしき人物が問いかけてきた。
「良いですよもちろん。僕達も早めに立場をハッキリさせたほうが良いと思っていたので……」
そう言った僕の言葉で僕とサクラ、モイスさんは冒険者プレートを騎士に見えるようにした。
……
……
「…………は……君達は何歳?」
つい出てしまった言葉だろうが、僕達は良いがモイスさんは……
「私は二十五歳ですが何か?!」
「僕達は十二歳だよ!」
……
……
「……ん、んん。プレートには嘘を表示出来ないからな…………。失礼した! それで、一緒に我々の詰所に来てもらえるか?」
「良いけど、出来るなら立場的に冒険者ギルドからも誰かに来てもらいたいんだけど。僕達はAランクへのランクアップ試験のためにアルグリアン市に来たんだからね。」
「Aランク……試験……幼いのにな……あのジャックなみか……」
ここでもジャック……アルグリアン王国に来てから初めて聞いた名前だけど、それほど有名だったんだろうな。
そんなジャックとは何者と考えながら、騎士詰所に移動した。
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