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第二章 冒険者活動

第四十八話 家の魔改造に向けて

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プッチモ王子から依頼の休みをもらい、僕達は王都ファンフート周辺で素材を採集する。
ファンフート王国の家などの建物は、コンクリート等は流石に使われておらず、岩や木を魔法で混ぜてた不思議物質だ。

建築方法も、大工による手作業と魔法やスキルによる作成がある。
腕の良い魔法使いやスキル使いと大工が一緒に建築にあたった家や城は、中世ヨーロッパの建築物と同じような見た目だ。

魔法だけでも出来るが、素材があった方が色々と便利なので、今日は沢山集める予定だ。


「それではこれから第一回、マイホーム改造作戦を開始する!」


「「はーーい!」」


「それでは役割分担として、クロウには海まで飛んでいってもらいます。あのとき出した素材には海のものもあったから、行ってきたんだよね?」


「我は西に飛んでシーサーペントを倒してきたよ!」


「じゃあ同じ所でも良いから、砂も回収してきて。あとは魔物を狩って魔石を多めに集めてよ。他はクロウが必要だと思ったものを適当に採取して!」


「我に任せて!」

よし、じゃあ次は……

「サクラは木や草を中心に採取してきて。一ヶ所だけを集中して刈ると不自然だから、なるべく場所を変えながらね。あとはクロウと同じで魔石かな。遭遇した魔物は殲滅しておいてよ!」


「了解よラウール! 早く私達のあ……げふん、マイホームを快適にするのよ!」


「頑張ろうね! 僕達の快適のために! それでは僕の役割だけど、岩を中心に壁や床を作るものを採掘してくるよ! 他にはみんなと一緒で魔石もかな。」


「「了解!」」


「だけど気を付けようね、なるべく姿は見られないようにね。不安なら魔法で姿を消しても良いだろうし……今回は隠密行動でね!」


「「任せて!」」


「更には、鑑定で珍しいものがあった場合は、採取してきて場所を覚えておいてね。地点登録していつでも行けるように。そしてそして、一応ファンフート王国は出ないことと、夕方までには王都ファンフートの門前まで戻ってくること。」


そんな決め事をして王都ファンフートから出た。

……


外に出てからはそれぞれが目的のものがある方向へ移動した。


……


僕は順調に素材を集めている。
なるべく人目につかないよう、町や都市には近づかないように移動している。

猛スピードで移動しているので、王都までは通常数日はかかる所まで移動している。

魔物も王都周囲とは違いがあった。
普通のオーガがいる。
アースドラゴンがいて、ついでに倒す。
ロックバードが飛んでおり、速さ勝負をしたあとに倒す。
キャタピラーやポイズンキャタピラーがいる。
アイアンスコーピオンもいる。
もちろんゴブリンやオークも沢山いた。


そんな魔物退治もついでにしていると、オークの集落を発見した。

そこにはハイオークをボスとして、三十匹ほどのオークがいる気配がした。

更に……魔物以外の気配もする……
人間族ではないこの気配は何だ?
獣人の気配に思えるが……

……


気づいてしまったからにはそのままにしてはおけない。
面倒事を持って帰りそうだけど、オークの集落は潰しておこう。
僕の今日の気分は鉈だな。鉈を手に持ちオークの集落に向かった。


オークの集落は外敵がいないのか柵もなく、崖に空いた横穴に住居を構えているようだった。

中には獣人の気配もあるから、魔法で一網打尽には出来ないので、面倒だが全てを叩き斬るつもりでいた。


ザザ……ジャシュ!……ザ……ズドン

テンポ良く横穴のオークを倒し進んで行く。

中には僕めがけて突進してくるオークもいたが、一撃で倒していく。


……


最後に待ち構えていたハイオークを魔法の麻痺雷で動きを止め、首を切り止めを刺した。

……


そこそこの奥行きがあった横穴だが一直線で、迷うことはなかった。
だから今ハイオークの後ろには、今まで発見できなかった獣人がいた。


気配は微かに感じたが……二人だった……


一人は僕の姿を確認し驚き、もう一人の獣人は息も荒く命の気配が薄い。


「……オークは全て倒しましたが、大丈夫ですか?」と出来るだけ優しそうな声を出す。

……
……

「……オークの次は人間族か……俺も運がないな……」

んーー何が運がないんだろう?
獣人と人間族は争っていなかったと思うけど……

んっ? あの首は……奴隷?
隷属の首輪か?
でも獣人の奴隷ってここまで見たことがなかったけど?

「あなたは……あなた達は奴隷?」

……

「……そうだ……みての通り奴隷だ……。お前が次の主になるのか? ……確か……持ち主が死んだ奴隷は……次の発見者が主になったはずだぞ?」


主?
いや奴隷はいらないな。


「そんなつもりはないけど、先ずはここから移動しようか?」


……


「お前が主になるかも知れないが……俺はこいつを置いていきたくない! 頼む……助けてくれ……」


こいつ?
死にそうな相棒か?

んーー何故マイホーム改造計画中にこんな面倒事が……

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