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第一章 新しい生活
第三十一話 対魔物の戦が……
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何だかんだと、魔物の集団がすぐそこまで来ていると伝令が走り回る。
王都の住民全てが避難終了したわけではないが、王都の人通りは少なかった……。
僕達は副ギルに言われた通り、最前線に向かっていた。
副ギルは僕達の事を主要な人物には説明していると言い、移動はスムーズだった。
王都の外に出て、初級冒険者や中級冒険者の人ごみをすり抜ける……
「おい、あいつらは……」
「あっ! サクラちゃん! ……やはり前線に……」
「ラウール! 頼んだぞ!」
「あんな子供が……「あいつはお前よりよっぽど強いぞ!」だ……、そ、そうですか……」
「黒猫……。」
何か言っているが今は気にすまい。
最前線と位置付けると言われた場所に急ぐ。
・・・・
・・・・
僕達が言ってほしいと言われた場所……
そこには何となく強者の雰囲気を醸し出した冒険者や騎士…………あれは王子か……、人が集まっていた。
「ねえサクラ? あれが王子かな? 何か僕達の立ち位置って目立たない? 多分あれが王子だと思うけど、どうしよっか? 挨拶でもしておく?」
「嫌よ……めんどくさい。」
サクラは嫌そうな顔をしている。
「……じゃあ位置に着こうか……。」
そんな僕達の会話を聞いていたのか分からないが、王子が近づいてくる。
「やあ! 君達も冒険者か? お互い頑張ろうな! 俺はファ……ただの貴族だ! だけど悪い貴族ではないぞ!」
どこがただの貴族だ……その装備品を見ただけで、鑑定しなくてもわかる凄い装備だ。
ミスリルの大剣……
急所をカバーした軽鎧……素材はこれまたミスリルにドラゴンの鱗……革……。
僕とサクラはついジーーと王子を見る。
相手の方が背も高く、見上げるように……
「おう、やはりこんな格好をしていたらわかるよな! ワルイワルイ……何となく見た目と違って強そうだったからな! 試してみた!」
試されてみたぞ……と言いたいが、王子の印象に残りたくないな……
「俺はプッチモ・フォン・ファンフート! この国の王子だ! 気楽に接してくれ!」
王子に気楽にって……何の拷問だ……
「君達は最前線に配置されているが、冒険者だよな? 何ランクだ? 強そうに感じるがーー若いな……。もし無理をしているなら、俺が副ギルドマスターに説明してやるぞ!」
そう王子が言ったとき、前線に位置した冒険者がざわついた。
「おいおい、ラウール達が下がるのか?」
「ん~、どっちがいいんだ? おれらの後ろで補助してもらうか……」
「王子はあいつらの見た目に騙されている……あいつらは魔王だ……」
おい!魔王って言ったの誰だ!
って誰かわかるけど絡むとまた……
「おいおい、何の騒ぎですか。我らAラン「サクラちゃん達に王子が声をかけてるんだよ!」……我らの出番はないな。よし、巻き込まれないよう下がるぞ!」
「そんなことしないだろあいつらは!」
「俺達には何もしないけど、王子が怒らせたら巻き込まれるだろ!」
「「「「「……!」」」」」
最後の冒険者の言葉で、皆が離れていく。
そのまま動かないのは、助っ人に来たSランク以上の冒険者だろう。
騎士も意味がわからないのかそのままだ。
「おいおい君達は何者だ? Aランク冒険者と言ったら、騎士でも副団長くらいは強いだろ……。何をしたらああなるんだ?」
僕達の会話を聞いているのは、Sランクの冒険者か?
窺うように僕達を見ている。
そして周りにいるいる他の冒険者もAランクはあるかな。
パーティーメンバーかも知れないな。
「僕達はクレイダの町で冒険者登録をした、Dランクのただの冒険者ですよ。あの人達はきっと誰かと間違っているんですよ……。どこにこんな幼くて怖がられる存在がいますか……。ま~多少腕に自信はありますけどね。」
「ん~誰かと君達を間違う事はあるのかな……。まあいい。お互い最前線に位置するのは変わらないだろうからな。頑張ろうぜ! 危ない時は助けてやるから声をかけるんだぞ!プッチモでいいからな!」
おう……王子は颯爽と戻っていったが、僕にはプッチモと呼ぶ勇気はない……
「ねえラウール? あのプッチモはそれなりに強いね。鑑定してみた?」
サクラは呼ぶか……
「一応鑑定をして王子かどうかは確認したよ。ステータスは……AランクからSランクになることが出来そうなくらいかな?」
「そうね。レベルのわりにステータスも高いし、スキルもある程度良いものが揃っていたわね。あれは、流石王家の血って言ったらいいのかしらね。」
「ん~そうだね。王家には優秀な人が嫁ぎそうだしね。」
そんな会話をしているとクロウが「もう一時間もすると魔物と退治する距離になるよ!」と教えてくれた。
まだここに伝令は来ていないが、そろそろだね。
王都ファンフートを出て騎士や冒険者で守りの布陣を形作っている。
僕達は一番前に位置し、中央から左。
プッチモ王子が中央に騎士と共に立つ。
右には先ほど僕達と王子が話をしていた時に残っていた冒険者が守備に就いた。
最前線の僕達の後ろには騎士が並び、高ランク冒険者が中央にいる。
布陣を確認しながら最終的に王子が位置の調整をして、僕達も王子に言われたように場所を移動した。なんだかんだ一番地位に高い王子が、現場の指揮官なんだろうな。
布陣の微調整が終わるころ「魔物が到着まですぐ!」と馬に乗り偵察から帰ってきた騎士が叫ぶ。
よし、とうとう今世初の防衛線だな。
前世では僕達だけで頑張りすぎた。
……それを反省として……ほどほどに頑張ろう!
王都の住民全てが避難終了したわけではないが、王都の人通りは少なかった……。
僕達は副ギルに言われた通り、最前線に向かっていた。
副ギルは僕達の事を主要な人物には説明していると言い、移動はスムーズだった。
王都の外に出て、初級冒険者や中級冒険者の人ごみをすり抜ける……
「おい、あいつらは……」
「あっ! サクラちゃん! ……やはり前線に……」
「ラウール! 頼んだぞ!」
「あんな子供が……「あいつはお前よりよっぽど強いぞ!」だ……、そ、そうですか……」
「黒猫……。」
何か言っているが今は気にすまい。
最前線と位置付けると言われた場所に急ぐ。
・・・・
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僕達が言ってほしいと言われた場所……
そこには何となく強者の雰囲気を醸し出した冒険者や騎士…………あれは王子か……、人が集まっていた。
「ねえサクラ? あれが王子かな? 何か僕達の立ち位置って目立たない? 多分あれが王子だと思うけど、どうしよっか? 挨拶でもしておく?」
「嫌よ……めんどくさい。」
サクラは嫌そうな顔をしている。
「……じゃあ位置に着こうか……。」
そんな僕達の会話を聞いていたのか分からないが、王子が近づいてくる。
「やあ! 君達も冒険者か? お互い頑張ろうな! 俺はファ……ただの貴族だ! だけど悪い貴族ではないぞ!」
どこがただの貴族だ……その装備品を見ただけで、鑑定しなくてもわかる凄い装備だ。
ミスリルの大剣……
急所をカバーした軽鎧……素材はこれまたミスリルにドラゴンの鱗……革……。
僕とサクラはついジーーと王子を見る。
相手の方が背も高く、見上げるように……
「おう、やはりこんな格好をしていたらわかるよな! ワルイワルイ……何となく見た目と違って強そうだったからな! 試してみた!」
試されてみたぞ……と言いたいが、王子の印象に残りたくないな……
「俺はプッチモ・フォン・ファンフート! この国の王子だ! 気楽に接してくれ!」
王子に気楽にって……何の拷問だ……
「君達は最前線に配置されているが、冒険者だよな? 何ランクだ? 強そうに感じるがーー若いな……。もし無理をしているなら、俺が副ギルドマスターに説明してやるぞ!」
そう王子が言ったとき、前線に位置した冒険者がざわついた。
「おいおい、ラウール達が下がるのか?」
「ん~、どっちがいいんだ? おれらの後ろで補助してもらうか……」
「王子はあいつらの見た目に騙されている……あいつらは魔王だ……」
おい!魔王って言ったの誰だ!
って誰かわかるけど絡むとまた……
「おいおい、何の騒ぎですか。我らAラン「サクラちゃん達に王子が声をかけてるんだよ!」……我らの出番はないな。よし、巻き込まれないよう下がるぞ!」
「そんなことしないだろあいつらは!」
「俺達には何もしないけど、王子が怒らせたら巻き込まれるだろ!」
「「「「「……!」」」」」
最後の冒険者の言葉で、皆が離れていく。
そのまま動かないのは、助っ人に来たSランク以上の冒険者だろう。
騎士も意味がわからないのかそのままだ。
「おいおい君達は何者だ? Aランク冒険者と言ったら、騎士でも副団長くらいは強いだろ……。何をしたらああなるんだ?」
僕達の会話を聞いているのは、Sランクの冒険者か?
窺うように僕達を見ている。
そして周りにいるいる他の冒険者もAランクはあるかな。
パーティーメンバーかも知れないな。
「僕達はクレイダの町で冒険者登録をした、Dランクのただの冒険者ですよ。あの人達はきっと誰かと間違っているんですよ……。どこにこんな幼くて怖がられる存在がいますか……。ま~多少腕に自信はありますけどね。」
「ん~誰かと君達を間違う事はあるのかな……。まあいい。お互い最前線に位置するのは変わらないだろうからな。頑張ろうぜ! 危ない時は助けてやるから声をかけるんだぞ!プッチモでいいからな!」
おう……王子は颯爽と戻っていったが、僕にはプッチモと呼ぶ勇気はない……
「ねえラウール? あのプッチモはそれなりに強いね。鑑定してみた?」
サクラは呼ぶか……
「一応鑑定をして王子かどうかは確認したよ。ステータスは……AランクからSランクになることが出来そうなくらいかな?」
「そうね。レベルのわりにステータスも高いし、スキルもある程度良いものが揃っていたわね。あれは、流石王家の血って言ったらいいのかしらね。」
「ん~そうだね。王家には優秀な人が嫁ぎそうだしね。」
そんな会話をしているとクロウが「もう一時間もすると魔物と退治する距離になるよ!」と教えてくれた。
まだここに伝令は来ていないが、そろそろだね。
王都ファンフートを出て騎士や冒険者で守りの布陣を形作っている。
僕達は一番前に位置し、中央から左。
プッチモ王子が中央に騎士と共に立つ。
右には先ほど僕達と王子が話をしていた時に残っていた冒険者が守備に就いた。
最前線の僕達の後ろには騎士が並び、高ランク冒険者が中央にいる。
布陣を確認しながら最終的に王子が位置の調整をして、僕達も王子に言われたように場所を移動した。なんだかんだ一番地位に高い王子が、現場の指揮官なんだろうな。
布陣の微調整が終わるころ「魔物が到着まですぐ!」と馬に乗り偵察から帰ってきた騎士が叫ぶ。
よし、とうとう今世初の防衛線だな。
前世では僕達だけで頑張りすぎた。
……それを反省として……ほどほどに頑張ろう!
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