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1章3部アラビア海航海編ーインド・ヴァルダナ王朝ー
第四十話 六人ののんき者な若者達
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「あの方々もこの川を渡ろうとしているのでしょうか…。」
「かもしれんな、少し様子を見てみるか…。」
どうやら六人ののんき者達は語部優の全く同じルートを辿っているようで、のんき者らは語部優の歩いた川瀬をゆっくりと流されないようお互いの服の端を持ち慎重に渡り始めた。
「流されぬよう気おつけろ!」
六人ののんき者のうち先頭にいる者がのんき者五人に声をかけた。
「川の流れが…足を取られぬよう気おつけろ!」
先頭にいるのんき者の後ろにいる者がのんき者四人に声をかけた。
「もう少しで対岸だ!もう少しの辛抱だ頑張れ!」
先頭にいるのんき者から三番目ののんき者がのんき者三人に声をかけた。
「ちくしょ!さらに川の流れが激しくなってきたぞ気おつけ!」
先頭にいるのんき者から四番目ののんき者がのんき者全員に声をかけた。
対岸へ渡ろうと頑張る六人ののんき者に語部優は大声で叫んだ。
「大丈夫ですか?!」
先頭ののんき者は「ああ、ありがと。心配なく!」と手を振り答えた。
「やっぱり心配になってきました…。」
「助けたきゃ助ければ良いではないか少年。」
心配する語部優にアウロラは言った。すると「倅、そこで何をしておるのかノ?」と声が聞こえ語部優は後ろを振り向くとそこには老人がいた。
「おじいさん。実はあそこに居る六人の男性達が心配で…」
「ホホホ、心配いはらんよ。」
語部優の言葉をさえぎり老人は笑いながら言う「ほら既に若者らは岸にたどり着いておるしな」と指を指した。
「えぇ、本当ですか?」
六人の若者は岸に上がり座り込んでいた。それを見た語部優は安心し「ふぅ、よかったです。」と息を吐き呟いた。
すると若者六人の内リーダーである人物が安否確認をした。
「みんな居るか?」
「ああ、みんな居るよ。」
一番後ろに居た若者が答える。すると前から三番目の若者の一人が「いや待て!」と叫び「一人足りないぞ!」と五人ののんき者全員に報告した。
「な、なに?!一人足りないだと?!それは本当か!!」
「はい!今数えたところ一人たりません!」
リーダーである人物が後ろにいる者順番に数えた。
「いち…にい…さん…よん…ご……。」
確かに五人しか居ない。それを聞いた五人は悲しみの涙を流しわんわんと泣き始めた。しかし、語部優と老人には違和感しかなかった。なぜなら五人しかいないと泣く若者らだがそこには六人の姿がある。
「ねぇねぇおじいさん、完全に六人居ますよね確実に…。」
「居るノ。」
二人は顔を見合せて話す。
「なんだあの六人自分の数を人数として入れはいないではないか?奴らはボケているのか?」
六人ののんき者らは人数を数える際自分の数を入れないボケにアウロラは腹を立てて暴言を吐き捨てる。
「かもしれんな、少し様子を見てみるか…。」
どうやら六人ののんき者達は語部優の全く同じルートを辿っているようで、のんき者らは語部優の歩いた川瀬をゆっくりと流されないようお互いの服の端を持ち慎重に渡り始めた。
「流されぬよう気おつけろ!」
六人ののんき者のうち先頭にいる者がのんき者五人に声をかけた。
「川の流れが…足を取られぬよう気おつけろ!」
先頭にいるのんき者の後ろにいる者がのんき者四人に声をかけた。
「もう少しで対岸だ!もう少しの辛抱だ頑張れ!」
先頭にいるのんき者から三番目ののんき者がのんき者三人に声をかけた。
「ちくしょ!さらに川の流れが激しくなってきたぞ気おつけ!」
先頭にいるのんき者から四番目ののんき者がのんき者全員に声をかけた。
対岸へ渡ろうと頑張る六人ののんき者に語部優は大声で叫んだ。
「大丈夫ですか?!」
先頭ののんき者は「ああ、ありがと。心配なく!」と手を振り答えた。
「やっぱり心配になってきました…。」
「助けたきゃ助ければ良いではないか少年。」
心配する語部優にアウロラは言った。すると「倅、そこで何をしておるのかノ?」と声が聞こえ語部優は後ろを振り向くとそこには老人がいた。
「おじいさん。実はあそこに居る六人の男性達が心配で…」
「ホホホ、心配いはらんよ。」
語部優の言葉をさえぎり老人は笑いながら言う「ほら既に若者らは岸にたどり着いておるしな」と指を指した。
「えぇ、本当ですか?」
六人の若者は岸に上がり座り込んでいた。それを見た語部優は安心し「ふぅ、よかったです。」と息を吐き呟いた。
すると若者六人の内リーダーである人物が安否確認をした。
「みんな居るか?」
「ああ、みんな居るよ。」
一番後ろに居た若者が答える。すると前から三番目の若者の一人が「いや待て!」と叫び「一人足りないぞ!」と五人ののんき者全員に報告した。
「な、なに?!一人足りないだと?!それは本当か!!」
「はい!今数えたところ一人たりません!」
リーダーである人物が後ろにいる者順番に数えた。
「いち…にい…さん…よん…ご……。」
確かに五人しか居ない。それを聞いた五人は悲しみの涙を流しわんわんと泣き始めた。しかし、語部優と老人には違和感しかなかった。なぜなら五人しかいないと泣く若者らだがそこには六人の姿がある。
「ねぇねぇおじいさん、完全に六人居ますよね確実に…。」
「居るノ。」
二人は顔を見合せて話す。
「なんだあの六人自分の数を人数として入れはいないではないか?奴らはボケているのか?」
六人ののんき者らは人数を数える際自分の数を入れないボケにアウロラは腹を立てて暴言を吐き捨てる。
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