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1章1部 プロローグ編
第十三話 治療
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そしてカシムの屋敷に戻った語部優ら三人は、ボロボロで傷付いた語部優を治療した。
「よし、今から治療しますからゆっくりしててください。」
「あ、はい。」
アリババの言葉に語部優は頷き答えた。すると奥の部屋からモルジアナの声が聞こえてきた。
「アリババさん蓬の葉の場所は知っていますか?」
「蓬の葉…もしかしたら切らしているかも知れません」
アリババは言った。すると語部優はアリババとモルジアナの蓬の葉の言葉を聞いてアリババから貰った蓬の葉を思い出した。
「蓬の葉は持ってますよ。今日アリババさんから頂いた蓬の葉です。」
「おー、でかしました語部さん!」
アリババは語部優から蓬の葉数枚を摘み手の平サイズの石臼と杵で潰し始めた。
「何をしてるのですか?」
語部優が聞くとアリババは丁寧に答える。
「ただいま蓬の葉で薬を作っています。」
「蓬の葉はペルシアでも生えているのですか?」
「はい。けれど使われ始めたのは最近で起源は極東と言われる場所らしいですよ。噂に聞くと極東のとある変わった服の異邦人が伝えただとか。」
アリババは杵で蓬の葉を磨り潰しながら話した。
「へぇー、極東の方が伝えたんですね。」
語部優が興味津々で反応した。そして蓬の葉は完全に潰れて塗り薬のようなねっとりとした形状になってアリババは言った。
「塗り薬ができました。その名も蓬塗り薬。はい、語部さん頬の傷口に塗りますね。」
アリババはゆっくり語部優の頬に塗り薬を塗りたくった。
傷口の頬は完全に蓬の塗り薬にベッチョリとなってなんだか絆創膏に近い感覚だ。
するとモルジアナが奥の部屋から何かを持ってこちらに向かって来た。
「次はこちらですよ。語部さん。」
「それは何ですか?」
モルジアナに持っていたのは細かくみじん切りされた緑色の物体。語部優がモルジアナが持つ物が気になり覗き込んでいると、モルジアナは緑色の物体の正体を教えた。
「こちらは細切れにした蓬の葉です。」
細かくみじん切りにされていたのは蓬の葉だった。そしてモルジアナは続けて語部優にこう聞いた。
「語部さん。痛い所もしくはだるい所はありますか?」
語部優は「少し腰が痛いです。」と答えた。
するとモルジアナはこう言った。
「じゃそれではうつ伏せになって下さい。」
「うつ伏せにですか?」
語部優はモルジアナに聞いた。
「はい。語部さんうつ伏せに」
モルジアナは語部優を軽く押し倒して床にうつ伏せにさせた。
語部優はそのまま無言で待った。すると腰の当たりがじんわりと暖かくなって腰の痛みが和らいだ。
「語部さんどうですか?気持ち良いですか?」
「はい。とても気持ちが良くて痛みが和らいでいきます。」
語部優は気持ち良すぎて睡魔に襲われ、気絶するように眠りに入ってしまった。
「よし、今から治療しますからゆっくりしててください。」
「あ、はい。」
アリババの言葉に語部優は頷き答えた。すると奥の部屋からモルジアナの声が聞こえてきた。
「アリババさん蓬の葉の場所は知っていますか?」
「蓬の葉…もしかしたら切らしているかも知れません」
アリババは言った。すると語部優はアリババとモルジアナの蓬の葉の言葉を聞いてアリババから貰った蓬の葉を思い出した。
「蓬の葉は持ってますよ。今日アリババさんから頂いた蓬の葉です。」
「おー、でかしました語部さん!」
アリババは語部優から蓬の葉数枚を摘み手の平サイズの石臼と杵で潰し始めた。
「何をしてるのですか?」
語部優が聞くとアリババは丁寧に答える。
「ただいま蓬の葉で薬を作っています。」
「蓬の葉はペルシアでも生えているのですか?」
「はい。けれど使われ始めたのは最近で起源は極東と言われる場所らしいですよ。噂に聞くと極東のとある変わった服の異邦人が伝えただとか。」
アリババは杵で蓬の葉を磨り潰しながら話した。
「へぇー、極東の方が伝えたんですね。」
語部優が興味津々で反応した。そして蓬の葉は完全に潰れて塗り薬のようなねっとりとした形状になってアリババは言った。
「塗り薬ができました。その名も蓬塗り薬。はい、語部さん頬の傷口に塗りますね。」
アリババはゆっくり語部優の頬に塗り薬を塗りたくった。
傷口の頬は完全に蓬の塗り薬にベッチョリとなってなんだか絆創膏に近い感覚だ。
するとモルジアナが奥の部屋から何かを持ってこちらに向かって来た。
「次はこちらですよ。語部さん。」
「それは何ですか?」
モルジアナに持っていたのは細かくみじん切りされた緑色の物体。語部優がモルジアナが持つ物が気になり覗き込んでいると、モルジアナは緑色の物体の正体を教えた。
「こちらは細切れにした蓬の葉です。」
細かくみじん切りにされていたのは蓬の葉だった。そしてモルジアナは続けて語部優にこう聞いた。
「語部さん。痛い所もしくはだるい所はありますか?」
語部優は「少し腰が痛いです。」と答えた。
するとモルジアナはこう言った。
「じゃそれではうつ伏せになって下さい。」
「うつ伏せにですか?」
語部優はモルジアナに聞いた。
「はい。語部さんうつ伏せに」
モルジアナは語部優を軽く押し倒して床にうつ伏せにさせた。
語部優はそのまま無言で待った。すると腰の当たりがじんわりと暖かくなって腰の痛みが和らいだ。
「語部さんどうですか?気持ち良いですか?」
「はい。とても気持ちが良くて痛みが和らいでいきます。」
語部優は気持ち良すぎて睡魔に襲われ、気絶するように眠りに入ってしまった。
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