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1章1部 プロローグ編
第九話 正体
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洞窟方面へ歩き続けて数分、語部優ら三人は森をぬけて洞窟が正面に現れたと同時に一人の後ろ姿がこちらを向けて立っていた。
「兄さん!」
「カシムさま?!」
アリババとモルジアナはカシムに声をかけた。しかしカシムは振り向く素振りや反応すらもしなかった。
「何かがおかしい」
アウロラは語部優に問いかけると、カシムの方から呪文のようなものが聞こえてきた。
「Gott kehrt auf die Erde zurück Und der Teufel kriecht aus der Erde Es ist eine Geschichte aus Lügen(神は地に還り、そして悪魔は地から這い上がる。それは嘘偽りからできた物語 )第九節八条神々の遊戯盤の条。」
カシムは呪文のような言葉を言い終えると続けて語部優らに語りはじめた。
「この世は語りの為に創られた嘘の世界。全ては神ではなく神ではないものに創られた創作物にすぎない。」
カシムは語部優の方顔を向けた。そのカシム顔は今までの優しい笑顔の溢れた温顔ではなく、まるで別人のようなで目はつり上がり歯や歯茎をむき出すほどニタリと不気味に笑う表情はまるで悪魔のような顔であった。
その顔を見たアウロラは語部優に指示を出した。
「少年。刀を抜ける準備をしろ。」
語部優は言われた通り大刀契に手を添えいつでも抜ける準備を行った。
アリババは顔つきの違うカシム見ても「兄さん早く戻って来て!一緒に好きなデーツチャイを飲もう。」と微笑みながら言った。語部優は横目でアリババの顔見るとアリババの顔は微笑んでいるも冷や汗を流し怖がっている様子だった。顔つきの違う歯と歯茎をむき出しにするカシムに怯えていた。
するとカシムではない低い人の声でカシムの口から言葉をアリババらに語り始めた。
「カシム…奴は強欲の酷い奴だったよ。」
カシムの語ったのはカシム自身の話だった。さらに話は続けた。
「一人で洞窟へ戻り再び宝を荒らすさまは、最悪だった。金に欲をかき人間としては武様だったな。しかし、俺は好きだったけどなああ言うの…時にはな…」
するとカシムの体が灰のように剥がれ中から別人が現れた。黒スーツのサングラスをかけた髪は金髪で長く耳はエルフか妖精のように耳は尖った男がカシムになりすましていた。
その姿を見た語部優は思い出した。
「あの人は四十人の盗賊を殺した…」
四十人の盗賊を殺した相手がカシムになりすましていたと知って語部優は目をかっと見開かせて驚愕した。
「見ていたのか?はあ、お前は神々の駒のか?異邦からの使者はこの世界に居てはならない。」
するとヘリヤは腕を少し上に掲げると指をパッチンと鳴らした。すると茂みの中からヘリヤが殺した四十人の盗賊の姿を被る無名達が現れた。その無名達の手には湾刀を持っている。
「この地に降り立ったことに後悔しろ。」
ヘリヤが語り終わった瞬間、無名達は一斉に語部優らに襲いかかった。
「兄さん!」
「カシムさま?!」
アリババとモルジアナはカシムに声をかけた。しかしカシムは振り向く素振りや反応すらもしなかった。
「何かがおかしい」
アウロラは語部優に問いかけると、カシムの方から呪文のようなものが聞こえてきた。
「Gott kehrt auf die Erde zurück Und der Teufel kriecht aus der Erde Es ist eine Geschichte aus Lügen(神は地に還り、そして悪魔は地から這い上がる。それは嘘偽りからできた物語 )第九節八条神々の遊戯盤の条。」
カシムは呪文のような言葉を言い終えると続けて語部優らに語りはじめた。
「この世は語りの為に創られた嘘の世界。全ては神ではなく神ではないものに創られた創作物にすぎない。」
カシムは語部優の方顔を向けた。そのカシム顔は今までの優しい笑顔の溢れた温顔ではなく、まるで別人のようなで目はつり上がり歯や歯茎をむき出すほどニタリと不気味に笑う表情はまるで悪魔のような顔であった。
その顔を見たアウロラは語部優に指示を出した。
「少年。刀を抜ける準備をしろ。」
語部優は言われた通り大刀契に手を添えいつでも抜ける準備を行った。
アリババは顔つきの違うカシム見ても「兄さん早く戻って来て!一緒に好きなデーツチャイを飲もう。」と微笑みながら言った。語部優は横目でアリババの顔見るとアリババの顔は微笑んでいるも冷や汗を流し怖がっている様子だった。顔つきの違う歯と歯茎をむき出しにするカシムに怯えていた。
するとカシムではない低い人の声でカシムの口から言葉をアリババらに語り始めた。
「カシム…奴は強欲の酷い奴だったよ。」
カシムの語ったのはカシム自身の話だった。さらに話は続けた。
「一人で洞窟へ戻り再び宝を荒らすさまは、最悪だった。金に欲をかき人間としては武様だったな。しかし、俺は好きだったけどなああ言うの…時にはな…」
するとカシムの体が灰のように剥がれ中から別人が現れた。黒スーツのサングラスをかけた髪は金髪で長く耳はエルフか妖精のように耳は尖った男がカシムになりすましていた。
その姿を見た語部優は思い出した。
「あの人は四十人の盗賊を殺した…」
四十人の盗賊を殺した相手がカシムになりすましていたと知って語部優は目をかっと見開かせて驚愕した。
「見ていたのか?はあ、お前は神々の駒のか?異邦からの使者はこの世界に居てはならない。」
するとヘリヤは腕を少し上に掲げると指をパッチンと鳴らした。すると茂みの中からヘリヤが殺した四十人の盗賊の姿を被る無名達が現れた。その無名達の手には湾刀を持っている。
「この地に降り立ったことに後悔しろ。」
ヘリヤが語り終わった瞬間、無名達は一斉に語部優らに襲いかかった。
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