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古川真治の事件簿ー明治浅草屋殺人事件ー
古川真治の事件簿ー明治浅草屋殺人事件ー 前半
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1899年(明治32年)京都
プシューッ!、機関車は蒸気の噴出する音とともにゆっくりと駅に停止、車内から多くの乗客が出てくる。
「おおー!ついに到着ですね師匠!」
「師匠」の名で呼ぶ彩やかな袴の若娘が目をキラキラ光らせ満面の笑みで言った。
「ああ、しかし忘れるなよ加武田、俺たちは仕事で来ているんだ」
袴娘「加武田」と名指しで呼ぶ男こそが"無名の推理探偵"こと「古川 真治」である。
「確か宿はこの辺なんだが…」
古川真治は小さな和紙の地図を見て言った。すると加武田が「これじゃないですか?師匠」、左手方向に指を指して言った。
そこにあったのは豪華な上品な匂いを漂わせるほど立派な宿がそこにはあった。
「ここか、今回宿泊する宿は」
「ご立派な宿ですね!師匠!」
「そうだな」
古川は格子扉の前に立ちゆっくりガラガラガラ…と、宿の玄関を開けた。
「いらっしゃいませ。私(わたくし)は女将の"時子"と申します。お願いします。」
古川達をお出迎えしてくれたのは女将"原田 時子"(51)さんだ。見た目は少しふくよかで、雰囲気からして「ベテラン」という感じを漂わせる。
「この二日の間、お願いします。私は古川真治、で、私の後ろに居るのが付き添いの加武田 桜」
「よろしくお願いします、加武田 桜と言います。」
「はいどうも、今なら部屋までご案内します。」
女将さんは真治と桜を連れ、二階にある客室"鶴の間"の前まで案内した。
「何かご要件などがありましたら御気軽にお呼びください」
「ありがとうございます」
「ごゆっくりお過ごしください」
女将さんは軽くお辞儀をして階段を下りていった。
ー鶴の間ー
客室はとても広く三十畳もある巨大な一室、二人分には勿体ないほど立派な和室。室内を見渡せば、そこにあるのは竹でできた座椅子に桐木でできた机があるコンパクトな部屋だ。そして、微かに漂う金木犀の匂いにさっきまで体に蓄積されていた疲労なども忘れさられてしまうほど素敵な間取りと風通しのいい客室だ。
「わぁ~、広いですね師匠。そしてこの匂い、金木犀ですね」
「この匂い、金木犀なのか?匂いに関してはあまり知識はなくてな…」
「へぇ~、そうなんですか。推理の時はあんなに頭が冴えてるのに鼻に関しては全く冴えない師匠、可愛いぞ」
「うるさいぞ、加武田」
と、真治と桜はさり気ない話をしていると…。
「うっせぇーんだよこのタコ坊主!!」
「あん?ヤンノカコノヤロ!!」
二人の男が廊下での鳴り叫ぶ声が聞こえ真治と桜は勢いよく廊下へ飛び出た。するとそこには二人の男がお互いの胸ぐら掴んで喧嘩をしていた。
「師匠、喧嘩ですか?」
「そうみたいだな…」
真治らは二人の喧嘩姿を無言で見ていると、左側の男が手を拳に変え、殴り掛かる素振りをした。
「これはダメだ、待て!」
「師匠!」
「待て!喧嘩はここまでだ」
真治は喧嘩する二人の男の間にはいり仲裁を行った。そして喧嘩騒動に周りの客室から宿泊人達が迷惑そうな顔をして出てきた。
「なんの騒ぎだ?」
「静かにしろ!喧嘩は他所でやれ!」
宿泊人二人が喧嘩をする男二人に強く怒鳴った。
ー夕方の鶴の間ー
日が沈み、二人のいる部屋へ夕食が持ち運ばれてきた。
今回の夕食はカニの茶碗蒸しにフグの刺身、お刺身に海鮮丼。京都で湾岸で取れた新鮮な魚介料理だ。
「うわ~。美味しそうですね師匠!」
「ああ、そうだな」
二人は夕食を食べようとした時だ…。
「うあぁぁぁ!!」
男性の叫び声が旅館全部屋に鳴り響いた。
「なんだ?!」
「し、師匠?」
古川は立ち上がり叫び声が聞こえた方へ走り出した。すると叫び声のした部屋の前には五人ぐらいの人が集まっていた。
「一体何がありましたか?!」
古川は扉の前に群がる宿泊人達に声をかけた。
「いやわからん。私達も叫び声が聞こえ、来たんだが、扉に鍵がかかってあかんのだよ。」
「ちょっとどいてください。」
古川は扉の前にいた男性を手で押しどかして扉を引いた。しかし、扉はビクともしない。
「クソっ」
古川が一生懸命扉を開けていると、「一体何事ですか?」と女将の時子さんが驚いた表情で駆け寄る。古川は女将に「扉が開きません。女将さん合鍵は持っていたりしていませんか?」と聞いた。
「すみません、合鍵を持っているのはこの館長さんしか…」
「一体どうした?!」
丁度そこへ袴姿の館長 浅草 四郎(63)が焦った表情を見せ現れた。
「ああ、ちょうど良かった―館長さん合鍵は持っている?」
女将さんか聞いた。
「あ、ああ、持っている。」
館長は汗をかきながらポケットから鍵を取り出し扉を開けた。
古川は勢いよく部屋へ入るとそこには、大量に血が溢れて横たわる男性の死体があった。
宿泊人達は男性の死体を見て大騒ぎになった。
「皆さん落ち着いてください。女将さんか誰かでもいいです。憲兵を呼びに行ってください。」
宿泊人達は誰も手を上げようとしない、すると一人の男性が手を挙げ「私が呼びに行きます」と言った。
「お願いします」
手を挙げた男性は走って憲兵隊を探しに行った。
ー殺害された部屋ー
その後挙手して憲兵隊を探しに行った男性が夜の見回りをしていた憲兵隊を連れても戻ってきた。
「憲兵隊を連れてきました。」
「殺人事件ですか?」
憲兵隊が女将さんに聞いた。
「あ、はい。そうみたいで私たちはしたで仕事をしていたら急に二階で騒ぎに来てみればこのような事に…」
女将さんは着物で涙を拭きながら言った。
「そうでしたか…で、貴方は誰ですか?どこかで見覚えが…」
憲兵隊隊長が古川を見て聞いた。
すると古川も憲兵隊隊長の声を聞いてゆっくりと隊長の顔を見た。古川は憲兵隊隊長の顔を見て一人の男性を思い出した。
ー"若き頃の古川真治の記憶"ー
1877年(明治10年)東京ー東村山ー
田畑の広がる新田に数軒集まる集落に古川真治の出身地がある。初代古川家の父は江戸の探偵と言われている古川慎也(しんや)の二代目として古川真治生まれた。
古川家は村の中では裕福な生活をしており国民学校に通っていた。
「おーい、真治!いるか?」
古川の家の前で名前を呼ぶ男の子は古川家の向かいに住む現役農業協会の父の息子"小牧半兵衛"、古川真治の同級生仲間の一人だ。
「あれ?半兵衛どうした?」
真治は「今起きました」と言わんばかりのボサボサ髪の頭を掻きながら半兵衛尋ねた。
「すごい頭だね!寝起き?!」
「あ、まあな…」
「真治!一緒にあそぼうよ!」
「遊ぶ?なにで?」
「チャンバラ?それとも森を探検する?」
「……チャンバラで」
「わかった!」
そう会話をして終わるとすぐに真治は服を着替えチャンバラで使えそうな木の棒を手に取って玄関を出た。その後二人はチャンバラの他、面子、森の探検をしてあっという間に夕方になっていた。
二人は泥だらけになった服装で川の河川敷に腰を下ろして沈む夕焼けを見ていた。
すると半兵衛が真治に口を開いた。
「真治は将来何をするの?」
「え?将来?…特に何も考えていないな…半兵衛はあれだろ?父方の仕事を引き継ぐんだろ?」
「いや、今は違う。今は憲兵隊になりたい。」
「え?あの憲兵隊に?」
「ああ、もしも憲兵隊になれなかったとしても夢は諦めないでいれば人の役に立てられる仕事になれるはずだ!」
「ふっ…変わらないてじゃあ僕は父の仕事を受け継ぐ。俺は探偵になる…もしも、君が憲兵隊になっていたら君と協力して事件を解決出来たらいいな…」
「……そうだな…」
二人は将来の夢を語りその場で解散した。しかし、友人であった半兵衛は親の都合上、京都へ旅立ってしまった。
ー殺害された部屋ー
その記憶をフラッシュバックのように思い出した古川は憲兵隊隊長の顔を見て「半兵衛…か?」と恐る恐る聞いた。
すると憲兵隊隊長はニコッと軽く笑い憲兵隊の帽子を脱いだ。
「やっぱり、久しぶりだな。真治」
憲兵隊の帽子を脱いだその顔は微かに半兵衛の面影を残し幼さも残る顔で真治に挨拶をした。
続く
プシューッ!、機関車は蒸気の噴出する音とともにゆっくりと駅に停止、車内から多くの乗客が出てくる。
「おおー!ついに到着ですね師匠!」
「師匠」の名で呼ぶ彩やかな袴の若娘が目をキラキラ光らせ満面の笑みで言った。
「ああ、しかし忘れるなよ加武田、俺たちは仕事で来ているんだ」
袴娘「加武田」と名指しで呼ぶ男こそが"無名の推理探偵"こと「古川 真治」である。
「確か宿はこの辺なんだが…」
古川真治は小さな和紙の地図を見て言った。すると加武田が「これじゃないですか?師匠」、左手方向に指を指して言った。
そこにあったのは豪華な上品な匂いを漂わせるほど立派な宿がそこにはあった。
「ここか、今回宿泊する宿は」
「ご立派な宿ですね!師匠!」
「そうだな」
古川は格子扉の前に立ちゆっくりガラガラガラ…と、宿の玄関を開けた。
「いらっしゃいませ。私(わたくし)は女将の"時子"と申します。お願いします。」
古川達をお出迎えしてくれたのは女将"原田 時子"(51)さんだ。見た目は少しふくよかで、雰囲気からして「ベテラン」という感じを漂わせる。
「この二日の間、お願いします。私は古川真治、で、私の後ろに居るのが付き添いの加武田 桜」
「よろしくお願いします、加武田 桜と言います。」
「はいどうも、今なら部屋までご案内します。」
女将さんは真治と桜を連れ、二階にある客室"鶴の間"の前まで案内した。
「何かご要件などがありましたら御気軽にお呼びください」
「ありがとうございます」
「ごゆっくりお過ごしください」
女将さんは軽くお辞儀をして階段を下りていった。
ー鶴の間ー
客室はとても広く三十畳もある巨大な一室、二人分には勿体ないほど立派な和室。室内を見渡せば、そこにあるのは竹でできた座椅子に桐木でできた机があるコンパクトな部屋だ。そして、微かに漂う金木犀の匂いにさっきまで体に蓄積されていた疲労なども忘れさられてしまうほど素敵な間取りと風通しのいい客室だ。
「わぁ~、広いですね師匠。そしてこの匂い、金木犀ですね」
「この匂い、金木犀なのか?匂いに関してはあまり知識はなくてな…」
「へぇ~、そうなんですか。推理の時はあんなに頭が冴えてるのに鼻に関しては全く冴えない師匠、可愛いぞ」
「うるさいぞ、加武田」
と、真治と桜はさり気ない話をしていると…。
「うっせぇーんだよこのタコ坊主!!」
「あん?ヤンノカコノヤロ!!」
二人の男が廊下での鳴り叫ぶ声が聞こえ真治と桜は勢いよく廊下へ飛び出た。するとそこには二人の男がお互いの胸ぐら掴んで喧嘩をしていた。
「師匠、喧嘩ですか?」
「そうみたいだな…」
真治らは二人の喧嘩姿を無言で見ていると、左側の男が手を拳に変え、殴り掛かる素振りをした。
「これはダメだ、待て!」
「師匠!」
「待て!喧嘩はここまでだ」
真治は喧嘩する二人の男の間にはいり仲裁を行った。そして喧嘩騒動に周りの客室から宿泊人達が迷惑そうな顔をして出てきた。
「なんの騒ぎだ?」
「静かにしろ!喧嘩は他所でやれ!」
宿泊人二人が喧嘩をする男二人に強く怒鳴った。
ー夕方の鶴の間ー
日が沈み、二人のいる部屋へ夕食が持ち運ばれてきた。
今回の夕食はカニの茶碗蒸しにフグの刺身、お刺身に海鮮丼。京都で湾岸で取れた新鮮な魚介料理だ。
「うわ~。美味しそうですね師匠!」
「ああ、そうだな」
二人は夕食を食べようとした時だ…。
「うあぁぁぁ!!」
男性の叫び声が旅館全部屋に鳴り響いた。
「なんだ?!」
「し、師匠?」
古川は立ち上がり叫び声が聞こえた方へ走り出した。すると叫び声のした部屋の前には五人ぐらいの人が集まっていた。
「一体何がありましたか?!」
古川は扉の前に群がる宿泊人達に声をかけた。
「いやわからん。私達も叫び声が聞こえ、来たんだが、扉に鍵がかかってあかんのだよ。」
「ちょっとどいてください。」
古川は扉の前にいた男性を手で押しどかして扉を引いた。しかし、扉はビクともしない。
「クソっ」
古川が一生懸命扉を開けていると、「一体何事ですか?」と女将の時子さんが驚いた表情で駆け寄る。古川は女将に「扉が開きません。女将さん合鍵は持っていたりしていませんか?」と聞いた。
「すみません、合鍵を持っているのはこの館長さんしか…」
「一体どうした?!」
丁度そこへ袴姿の館長 浅草 四郎(63)が焦った表情を見せ現れた。
「ああ、ちょうど良かった―館長さん合鍵は持っている?」
女将さんか聞いた。
「あ、ああ、持っている。」
館長は汗をかきながらポケットから鍵を取り出し扉を開けた。
古川は勢いよく部屋へ入るとそこには、大量に血が溢れて横たわる男性の死体があった。
宿泊人達は男性の死体を見て大騒ぎになった。
「皆さん落ち着いてください。女将さんか誰かでもいいです。憲兵を呼びに行ってください。」
宿泊人達は誰も手を上げようとしない、すると一人の男性が手を挙げ「私が呼びに行きます」と言った。
「お願いします」
手を挙げた男性は走って憲兵隊を探しに行った。
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「憲兵隊を連れてきました。」
「殺人事件ですか?」
憲兵隊が女将さんに聞いた。
「あ、はい。そうみたいで私たちはしたで仕事をしていたら急に二階で騒ぎに来てみればこのような事に…」
女将さんは着物で涙を拭きながら言った。
「そうでしたか…で、貴方は誰ですか?どこかで見覚えが…」
憲兵隊隊長が古川を見て聞いた。
すると古川も憲兵隊隊長の声を聞いてゆっくりと隊長の顔を見た。古川は憲兵隊隊長の顔を見て一人の男性を思い出した。
ー"若き頃の古川真治の記憶"ー
1877年(明治10年)東京ー東村山ー
田畑の広がる新田に数軒集まる集落に古川真治の出身地がある。初代古川家の父は江戸の探偵と言われている古川慎也(しんや)の二代目として古川真治生まれた。
古川家は村の中では裕福な生活をしており国民学校に通っていた。
「おーい、真治!いるか?」
古川の家の前で名前を呼ぶ男の子は古川家の向かいに住む現役農業協会の父の息子"小牧半兵衛"、古川真治の同級生仲間の一人だ。
「あれ?半兵衛どうした?」
真治は「今起きました」と言わんばかりのボサボサ髪の頭を掻きながら半兵衛尋ねた。
「すごい頭だね!寝起き?!」
「あ、まあな…」
「真治!一緒にあそぼうよ!」
「遊ぶ?なにで?」
「チャンバラ?それとも森を探検する?」
「……チャンバラで」
「わかった!」
そう会話をして終わるとすぐに真治は服を着替えチャンバラで使えそうな木の棒を手に取って玄関を出た。その後二人はチャンバラの他、面子、森の探検をしてあっという間に夕方になっていた。
二人は泥だらけになった服装で川の河川敷に腰を下ろして沈む夕焼けを見ていた。
すると半兵衛が真治に口を開いた。
「真治は将来何をするの?」
「え?将来?…特に何も考えていないな…半兵衛はあれだろ?父方の仕事を引き継ぐんだろ?」
「いや、今は違う。今は憲兵隊になりたい。」
「え?あの憲兵隊に?」
「ああ、もしも憲兵隊になれなかったとしても夢は諦めないでいれば人の役に立てられる仕事になれるはずだ!」
「ふっ…変わらないてじゃあ僕は父の仕事を受け継ぐ。俺は探偵になる…もしも、君が憲兵隊になっていたら君と協力して事件を解決出来たらいいな…」
「……そうだな…」
二人は将来の夢を語りその場で解散した。しかし、友人であった半兵衛は親の都合上、京都へ旅立ってしまった。
ー殺害された部屋ー
その記憶をフラッシュバックのように思い出した古川は憲兵隊隊長の顔を見て「半兵衛…か?」と恐る恐る聞いた。
すると憲兵隊隊長はニコッと軽く笑い憲兵隊の帽子を脱いだ。
「やっぱり、久しぶりだな。真治」
憲兵隊の帽子を脱いだその顔は微かに半兵衛の面影を残し幼さも残る顔で真治に挨拶をした。
続く
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