【サクリファイス英雄記】~いびきを治したくて奇跡の薬草を探していたら、たまたま捕らえた女盗賊と同棲することになりました~【完結】

みけとが夜々

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17. 変わらぬ愛

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 ハオルドが帰宅した。
 約1週間ぶりの帰宅だ。

「ハオルド…なのか?」

 体全体が一回りほど小柄になり、顔はシミと皺だらけで、腰が曲がっている老人が頷き応えた。
 リリーナはハオルドに抱きつき、号泣した。

「リリーナの村はもう大丈夫だ。見事にあの薬草が効いたぞ。じいさんの娘の病もすっかり治った。村にも薬草を置いてきた。もしかしたら子供が沢山出来るかもしれないな。もう大丈夫だ」

 ずっと気にかけていた故郷の無事に安堵したものの、変わり果てたハオルドの姿を見て言葉が出なかった。

「リリーナ、勝手なことをしてすまない。俺はお前のその目が好きだ。俺をまっすぐに見つめてくれるその目が大好きだ。こんな姿になってしまったが、お前の全てを愛している」

 リリーナはハオルドの口から初めて聞く愛の言葉に涙が止まらなかった。
 すっかり老人と化したハオルドを抱き締め

「私もハオルドがどんな姿になっても、この愛は決して変わらない。永遠に」

 と力強く応えた。
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