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10.今どちらですか?
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東堂さんから報告があると言われ、会うことになった。
とりあえず車内で話しましょうってことで拾ってもらったのだけど、途中、秘書らしき人から電話があって、東堂さんはスピーカーにして運転してた。
男の人の声だった。
「社長、渡瀬です。あの、今どちらですか?」
「……なにかあったか?」
「……そろそろ薬が切れてる頃だろうとのことで、朝比奈教授からご連絡が」
「……分かった、あとで連絡する」
「どこか悪いんですか?」
「あー、すみません、ちょっとした持病があって。気になさらないでください」
東堂さんはニコッと微笑んで、急に呼び出したことを謝ってきた。
「私も話したかったので、ちょうど良かったです」
「何かありましたか?」
「真島さんの奥さんが会いに来ました。真島さんが吐いたのか、探偵でも雇われたのかは分からないですけど、急に家に来て。名前も呼ばれて。遠回しに金銭の要求をされたので100万入った封筒を渡しました。また来ると、言ってました」
思いっきり被害者ヅラしてんなぁと話しながら思った。
東堂さんはしばらく考え込むように黙ったあと話し始めた。
「……僕の妻の話なんですが、あの、ちゃんと好きな人の方じゃなくて、体だけの関係の方の。その相手が分かりまして」
私の話はどこにいってしまったんだろうか。
何の話?って顔に書いてあったんだろうな、東堂さんは焦ってたけど相変わらず奥さんのセフレの話を続けた。
「すみません、ちゃんと聞いてます。だからこそっていうか……。濁しても仕方ないので簡単に説明しますが、相手は彼の奥様でした」
……ん?彼って、真島さん?
真島さんの奥さん?
この間うちに上がり込んで100万持ってった、真島さんの奥さん?
「えっと、簡単に説明されすぎて逆に意味がわからないです」
「さっき電話をかけてきたのは僕の秘書でして、彼ほんとに優秀なんですよ。それで色々と動いてもらっていて。僕の妻は、彼の奥様と肉体関係にあったようだと」
なになになになに、うん、だからどういうこと?
東堂さんの奥さんがソッチの気があるのは正直どうでもいいのよ。
なんでそこで真島さんの嫁と繋がんのさ。
「別に僕は、彼女が誰と肉体関係にあったのかを調べていたわけではなくて……彼の方を探ってたらまさかの所で繋ってて」
秘書が優秀ってことは分かったけど、結局さっきと情報量と同じだよ、東堂さん。
もちろんびっくりはしたよ?
そんなとこで繋がるとかあるんだー、程度にはびっくりした。
でもですね。
「さっきから疑問が多すぎるんですけど……」
「復讐の二手目が決まったということです。 彼が職を無くして大変な今、奥様を使わない手はありません」
「それと肉体関係とどう関係が?」
「僕が夫として奥様に近付きます」
「はぁ……それで?」
「あなたは再構築……つまり仲直り、上手くいってほしくないんですよね?」
「そう……ですね。どちらかと言うと。奥さんの事は昔から大嫌いです。でも、あの女に縛られて自由じゃない彼の方がまだ安心です」
我ながらイヤな女だなぁと思ったけど、東堂さんはあまり気にしてなさそうだった。
「離婚はしないまでも、仮面夫婦のままで……ということですね?」
「あぁ、そうですね。それですね」
「……しばらく連絡が途絶えるかもしれません。必ず連絡しますので、彼の奥様がまた来ても対応しないようにしておいてください」
「わ、わかりました」
今度は何をする気なんだろうか。
なんか恐ろしくて聞けないこの圧はなんなの。
よく分からないザワザワした気持ちと、しばらく会えないのかぁって思いながら今日もせっせとお互いのオナニーを見せ合った。
イったら、さっきまでの小難しいことはどうでも良くなってて、真島さんに抱かれないまでも、せめてまた、オナニー見られたいなぁと思いながら解散した。
とりあえず車内で話しましょうってことで拾ってもらったのだけど、途中、秘書らしき人から電話があって、東堂さんはスピーカーにして運転してた。
男の人の声だった。
「社長、渡瀬です。あの、今どちらですか?」
「……なにかあったか?」
「……そろそろ薬が切れてる頃だろうとのことで、朝比奈教授からご連絡が」
「……分かった、あとで連絡する」
「どこか悪いんですか?」
「あー、すみません、ちょっとした持病があって。気になさらないでください」
東堂さんはニコッと微笑んで、急に呼び出したことを謝ってきた。
「私も話したかったので、ちょうど良かったです」
「何かありましたか?」
「真島さんの奥さんが会いに来ました。真島さんが吐いたのか、探偵でも雇われたのかは分からないですけど、急に家に来て。名前も呼ばれて。遠回しに金銭の要求をされたので100万入った封筒を渡しました。また来ると、言ってました」
思いっきり被害者ヅラしてんなぁと話しながら思った。
東堂さんはしばらく考え込むように黙ったあと話し始めた。
「……僕の妻の話なんですが、あの、ちゃんと好きな人の方じゃなくて、体だけの関係の方の。その相手が分かりまして」
私の話はどこにいってしまったんだろうか。
何の話?って顔に書いてあったんだろうな、東堂さんは焦ってたけど相変わらず奥さんのセフレの話を続けた。
「すみません、ちゃんと聞いてます。だからこそっていうか……。濁しても仕方ないので簡単に説明しますが、相手は彼の奥様でした」
……ん?彼って、真島さん?
真島さんの奥さん?
この間うちに上がり込んで100万持ってった、真島さんの奥さん?
「えっと、簡単に説明されすぎて逆に意味がわからないです」
「さっき電話をかけてきたのは僕の秘書でして、彼ほんとに優秀なんですよ。それで色々と動いてもらっていて。僕の妻は、彼の奥様と肉体関係にあったようだと」
なになになになに、うん、だからどういうこと?
東堂さんの奥さんがソッチの気があるのは正直どうでもいいのよ。
なんでそこで真島さんの嫁と繋がんのさ。
「別に僕は、彼女が誰と肉体関係にあったのかを調べていたわけではなくて……彼の方を探ってたらまさかの所で繋ってて」
秘書が優秀ってことは分かったけど、結局さっきと情報量と同じだよ、東堂さん。
もちろんびっくりはしたよ?
そんなとこで繋がるとかあるんだー、程度にはびっくりした。
でもですね。
「さっきから疑問が多すぎるんですけど……」
「復讐の二手目が決まったということです。 彼が職を無くして大変な今、奥様を使わない手はありません」
「それと肉体関係とどう関係が?」
「僕が夫として奥様に近付きます」
「はぁ……それで?」
「あなたは再構築……つまり仲直り、上手くいってほしくないんですよね?」
「そう……ですね。どちらかと言うと。奥さんの事は昔から大嫌いです。でも、あの女に縛られて自由じゃない彼の方がまだ安心です」
我ながらイヤな女だなぁと思ったけど、東堂さんはあまり気にしてなさそうだった。
「離婚はしないまでも、仮面夫婦のままで……ということですね?」
「あぁ、そうですね。それですね」
「……しばらく連絡が途絶えるかもしれません。必ず連絡しますので、彼の奥様がまた来ても対応しないようにしておいてください」
「わ、わかりました」
今度は何をする気なんだろうか。
なんか恐ろしくて聞けないこの圧はなんなの。
よく分からないザワザワした気持ちと、しばらく会えないのかぁって思いながら今日もせっせとお互いのオナニーを見せ合った。
イったら、さっきまでの小難しいことはどうでも良くなってて、真島さんに抱かれないまでも、せめてまた、オナニー見られたいなぁと思いながら解散した。
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